初恋のレビュー・感想・評価
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死ぬ気になりゃ
最近の任侠映画は北野監督くらいしか手がけていない印象があったので劇場で任侠映画を鑑賞したのは多分初だと思います。
めちゃくちゃ面白かったです。テンポよし、演技よし、ストーリーよし、演出よし、と欠点が見つからないくらい素晴らしかったです。
なんといっても1番賞賛すべきはベッキーだと思います。前半の演技も中々良かったのですが、中盤から終盤にかけての殺人鬼っぷりは観ててゾクゾクしました。加瀬さんの手首や首を切り落とすシーンは本来なら生々しい場面なのですが、コミカルに描かれていたので笑けてきました。
他の出演者も全員レベルが高く、どのシーンも圧倒されるばかりでした。小西桜子さんの恐怖と安堵の入り混じった笑い方がクセになりました。
車が飛び出すシーンだけアニメーションになっていましたが、アニメーションから現実の車に切り替わるシーンが非常に格好良かったです。
コロナがやたらと流行していますが、映画で雰囲気を一気にかっ飛ばすのもストレス解消にも良いと思います。
ユニディってなんでもあるな
バイオレンスとコメディとラブストーリーがいいバランスで見られた。真剣なアクションシーンやシリアスシーンに笑いをぶっこまれると、覚めることが多く好きではなかったけらど、この作品は違った。ハラハラドキドキしながら、途中でフッと笑いが入って、でもまた気づいたら夢中になって見ていた。イヤホンから流れる音楽で踊るモニカの父や医師からの衝撃の留守電、ハ?と興醒めになりそうなスレスレの発想だが、何故かならず、ツボにハマった。(笑い以外の好みのツボにも)一点、車で飛ぶシーンだけは興醒めました。笑あれ意外にうまい方法がなかったのかな、、
役者陣がとにかく豪華で、でもかっこいいだけじゃなくちょっとポンコツでダサくて、でも必死で、愛すべきキャラクターたちだった。なかでも染谷将太さん演じる加瀬が印象的。染谷くんてこういうずる賢いやつ似合うよなーとふむふむ見てたら、あれ?ダサイ?と可愛い姿を見せつつ、でもやっぱり顔つきが変わった極道の顔はカッコ良くて、そして極め付けのラスト。誰よりもダサくて誰よりも人間臭くて、そして1番の演技派でした。そしてもちろん窪田正孝さんは、表情の演技が繊細で、レオを演じるにはぴったりすぎる役者さんでした。かっよかった。
そしてラストのカットが本当に好きです。2人もアップで撮るわけでもなく、もちろんキスシーンがあるわけでもない、ただただ普通の日常を取り戻した。
ジュリの初めてなくした恋、モニカの叶わなかった初めての恋、レオの他人のために生きたいと初めて思った恋、たくさんの初恋が詰まった素敵な作品でした。(チアチーの初めての日本人の仁義、これは初恋かはわからないけど伏線の回収の仕方が好きだった)
恋心 < 仁義 < ケレン味? 儒教 ≒ 極道?
子曰わく、
徳有る者は必ず言あり。
言有る者は必ずしも徳あらず。
仁者は必ず勇あり。
勇者必ずしも仁あらず。
ヤクザ映画やVシネマは
ほとんど観たことないんですが
じつは今の時代からすれば、
かつての極道のほうが
よっぽど人間として真っ当だったのだと…
今の日本に欠けてしまっているものは
仁・義・礼・智・信 の道徳心なのだと…
そんなことを思ってしまいました。
配役や各演者さんの良し悪しは好みだと思いますし
演出も感性に合う合わないの問題なので
わたしから言えることは何もないんですが
(とはいえ狂気を感じざるを得ない熱演と
それを冷静に客観的に魅せていた演出に好印象ですが)
ここはひとつ、仮説を立ててみました!
【権藤はレオの父親説】です。
レオは赤ん坊の頃に捨てられたみなしごでした。
権藤はなぜ出所したばかりなのに
レオのボクシングの試合を見たのでしょう?
または知っていたのでしょう?
それは権藤が父親で、レオを気にかけていたからではないでしょうか?
脆弱な論拠で申し訳ないのですが
そう思って観たので、終盤にグッときました!
【酷評】俳優がいいだけ
どっかのウェブサイトで見た『ベッキーの鬼気迫る演技』みたいな記事で、気になり鑑賞。
ベッキーのみならずどの俳優もとても良い演技でしたが内容はホントくだらなかった。
カーチェイスからホームセンターでの殺し合いの冗長さがホントに不味い。
レオとモニカで初恋ではなく、
モニカの初恋を追って、結果相手は幸せになってて最後には初恋からクスリと共に卒業。て感じですかね。
まあまあだった
去年WOWOWで見た三池監督の『漂流街』と内容が被る。
ベッキーがすごい。ゲス不倫騒動の前の、いい子ちゃんのイメージだった頃なら考えられない役だ。売春の斡旋をしながら、半グレの彼とつきあっているのにおばあちゃんと同居。恋人のスマホに位置情報のアプリを仕込むくらいの恋愛依存体質なのに、シャブ中の売春少女と彼氏が暮らすのをOKにしていて、彼の復讐のためなら素手の殺人も躊躇ないなど滅茶苦茶な役で、圧倒される。
ヒロインをめぐってひどい殺し合いになるのだけど、どう見てもリスクと釣り合いが取れず、みんながバカに見える。
染谷将太の犯行計画は関わる人数が多いし無駄も多いため、無理があると思っていたらあっさり破綻する。
傑作!
なんの知識も入れなくて鑑賞。
なんだこれ、すごいぞ!
役者がみんな上手くて、脚本もしっかりとしてて、
破綻しなくて最後まで良かった。
特に、ベッキー良かったじゃん。
密かに木部さんキャラが好きで、あんなスキャンダルで
かわいそうだったよ。ほとんど、完全に、男が悪いのに。
純粋に信じちゃっただけなのにさー。
グロ苦手じゃ無ければ、楽しめるぜ。
追伸
最後まで、前田敦子だと思ってた。後からサイト見て違うって気付いて、ビックリした。
これ、まだ知らない人いるんじやないかな?
血みどろのカオスの中で生まれた恋
ヤクザと中国マフィアと悪徳刑事が暴れまわる歌舞伎町の夜。
裏通りの生臭さと血の臭いが漂ってきそうな画面の中で、ヤクザはキレて、中国マフィアは冷酷で、恋人を殺されたベッキーは凶悪な演技を見せる。
日本刀とナイフとピストルと、ショットガンとスタンガンが飛び交う。人の首も飛ぶ。血みどろのカオスである。
そんな夜に偶然出会った若い二人、レオとモニカ。
モニカは父親に虐待されていた。モニカの初恋の相手は、ろくでなしの父親を殴ってくれた竜司であるから、タイトルの「初恋」は不器用なレオにとっての初恋であろう。
戦い終わって朝が来て、逃げ切った二人はレオのアパートに消えていった。
映画の最後は、数えきれないほどのパトカーを引き連れて、ヤクザの権藤が運転する車が海の上の道路を突っ走る。突っ走る先に何があるのか、逃げ切ることが可能だとも思えないが、パトカーの群れを引き連れて走る光景はなぜか美しい。
カネと麻薬と売春の歌舞伎町、ホームセンターでのバトル、ラブストーリー。
いろんな要素が詰まった映画全体がカオスであり、そのカオスがしみじみ楽しい。
コメディ?恋愛??な極道映画
とってもいい映画でした。窪田くん狙いでいったけど予想以上にいい映画すぎてびっくり。
序盤、極道映画らしく、シリアスムードたっぷりだけど、事件の主犯格の染谷くんがヘマやらかしたあたりからコメディ要素満載!!正直、こんなにコメディに振ると思ってなかったです笑
演技派俳優たちによる、リアルの中にあるコメディ!!演技が上手いとこんなにも笑えるのか。何度も笑いました。
そしてベッキーのメンヘラは最強ですね。ベッキーの狂気的な部分がとてもセクシーに感じられました。
話しの展開的にもテンポよく進むので、飽きずに見れたのと、窪田くん待ちしてるとあっという間の120分。最近軟派な窪田くんばっかりだったけど、硬派な窪田くん見れてまじ眼福。
ありがとう、そのままで生きて。
ぶちギレて、ブッ飛んで、楽しめる三池崇史ワールド全開の作品です♪
昭和の香りが漂う三池崇史監督の最新作でこれまた80年代の様な挑戦的でギラギラした感じの作品に牽かれて鑑賞しました。
で、感想はと言うと…良いッスね。
結構当たり。緩急硬軟。いや、緩急急硬硬硬軟ぐらいで極端に言うとハードバイオレンスドタバタコメディアクションでしょうか?w
でも、良いッス。好き♪
なんとなく森田芳光監督の「バカヤロー! 私、怒ってます」や石井隆監督の「GONIN」、タランティーノ監督の「キルビル」を思い出しました。
三池崇史監督と言うと、「DEAD OR ALIVE」や「クローズZERO」「殺し屋1」に代表される硬派な作品のイメージがありますが、「ヤッターマン」や「着信アリ」「テラフォーマーズ」「風に立つライオン」「逆転裁判」「忍たま乱太郎」と実に硬軟で幅が広い。
最近では怪作として話題になった「ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章」を監督されて、第一章だけで砕けてしまいましたがw、この作品の為の修行と言うか回り道なら、納得と言う感じw
5月に公開予定の「劇場版:ひみつ×戦士 ファントミラージュ! 」も監督をされてますが、幅が広いなぁとつくづく思いますし、懐が深い。深過ぎますわ。
そんな三池崇史監督の久々に硬派な作品はやっぱり昭和の80年代の匂いがたっぷり。
あの、東映の荒磯と波のオープニングがマッチしてもうたまらんw
窪田正孝さん演じるレオが周りの濃い~面々に些か喰われた感じがしますが、それがなんとなく爽やかな感じ。
でも、あの大伴に放つカウンターパンチがもう見事すぎて、ここから物語が始まるのはまさしくパンチが効いてますw
ヒロインでモニカ役の小西桜子さんは昭和のアイドルみたいな可愛さwでオッサン受けは良さそうで、この作品にハマってるんですよね。
この二人の雰囲気がタイトルの「初恋」を醸し出していますが、それにしても周りが濃い。濃すぎるw
もう濃すぎて、初恋のタイトルがコメディに見えます。
ドラマ「きのう何食べた?」で抜群のハマリ役を演じた内野聖陽さんがムショ帰りの権藤を演じてますが、それがカスむぐらい。
個人的に気にいったのは不良刑事の大伴、成り上がろうとするヤクザの加瀬。フラッシュバックの度に出てくる白パンツ姿のモニカの父親w。
酔っ払った看護師のみゆき。
それと最強ぶちギレのジュリでしょうw
大森南朋さん演じる不良刑事の大伴はヤクザ映画にありがちのキャラクターですが、それがツボ。
クライマックスの舞台となるユニディでの“ユニディはなんでも揃うなぁ”は笑いました♪
シャブを横流ししようとする、染谷将太さん演じる加瀬が野望目論むヤクザながら、絶妙な運の悪さで予定と外れた転がり具合が面白い♪
山中アラタさん演じる白いパンツの父親が怖い。
そりゃあ街中で白パンツの父親が全力で走ってきたら怖いでしょう。
本当のフラッシュバックがどうなのかは分かりませんが、様々なトラウマがそうさせるんでしょうね。
電車内でのフラッシュバックでレオがiPodで沖縄音楽をモニカに聴かせると父親も踊り出すのには笑いました。
でも、何故レオはiPodに沖縄音楽を入れてたんだろう?とちょっと疑問。
気絶した大伴を看病と言うか見守る酔っ払った看護師のみゆきも良い感じ。
これだけのリリーフですが、なんか好きですw
でも、この作品の肝でMVPはなんと言ってもベッキーさん演じるジュリでしょう。
もう、ぶちギレ具合が素敵♪ なかなかな不死身っぷりが最高。危機回避能力メチャ高め。喧嘩も強いのがたまらん。バールがまた似合うなぁw
バラエティーのイメージが強くて、明るいイメージがありますが、こんなぶちギレた役が出来るとはビックリ。
いろんな事を経験されて一皮も二皮も剥けた感じでしょうかw でも、これを機会に映画の方に軸を置かれて欲しいなぁ。
大伴と加瀬のコント的なついてなさ加減のがこの作品の硬軟の軟で、ジュリのぶちギレ具合が硬。
そして、レオとモニカがタイトルを表す初々しさ。
…まぁモニカは売春をさせられて、クスリに漬かってる時点であんまり初々しくはないんですがw
それでもよくまとまってると思います。
伏線も上手く回収していて、話を余計に膨らませ過ぎないのも良い。
ラストの屋上駐車場からの車のダイブで使用されたアニメ演出はもろ「キルビル」を思い出しましたが、嫌いではない。ただ、レオが車のダイブをする際の頭からアドレナリン全開のアニメ描写はやり過ぎかなとw 「麻雀放浪記2020」のポスターを思い出しました。
あと、個人的にはボクシングの撮影現場はこだわって、聖地「後楽園ホール」で撮影して欲しかったかな。撮影の現場になったのは多分「新宿FACE」かと思いますが、新宿FACEはボクシングのイメージが薄いので、レオが孤高の天才ボクサーとしてのイメージが薄くなって、インディー系のボクサーに感じてしまうんですよね。
予算の関係で後楽園ホールは難しいかと思いますが、ちょっとこだわってしまいましたw
いろんな作品のテイストが盛り込まれていて、ベースは80年代風のハードバイオレンス。そこに三池崇史監督の様々な遊び心が盛り込まれていて、役者が楽しんでいる感じ。
よく練られていて、楽しめる要素が沢山。細かい台詞回しも楽しい。
昨今の邦画では少ない過激描写も良い。エンターテイメントでブッ飛んでいる。
ラストの権藤が運転し、後ろから大量のパトカーが群れをなして、追いかける朝焼けを見ると“大都会か?”とツッコんでしまうw
要するに、30代以上なら楽しめる要素が満載♪
久々に三池崇史監督の本領発揮と遊び心を楽しめました。
初恋らしさは薄いですがw、個人的にもかなりツボでハマる作品です。
かなりお薦めです♪
窪田くんがもっと観たかった。
・一番は脳腫瘍が誤診で健康体でした!のとこだと思うのだけど、もっと早く分かって死ぬ気でやればできる!っていう気持ちでヤクザや中華野郎達と窪田くんが戦うのがもっと観たかった。
・幻覚に出てくる最低の父親が沖縄民謡を百合が聞いたら踊り始めたのが面白かった。
・出だしのクスリを奪うとこからとちったシーンがテンポよくて面白かった。スタンガンを持った手がノブに当たって落として、戸惑ったとこに覆面を剥がされるとこ。
・ベッキーの家が祖母?と二人暮らしだったのが、とても良かった。
・ゴルフバッグに刀を隠してたのが面白かった。
・パトカーが100台くらい走ってて多すぎだろと思ったけど、あれだけの台数をスクリーンで観れて良かった。
なまぬるい「気分」を危機感と笑いで揺さぶる
バイオレンスなんだけど、「うっかり」と「まさか」で笑わされる。三池監督の新しい引き出しを見せてもらった。
そうして、生きると笑うの狭間で、今の時代の「気分」を殴ってくれる。それがなんとも気持ち良くて、観賞後の気分を新しくしてくれた。おもしろい。
さて。果たして、このストーリーは誰の初恋なんだろう?
乱雑なストーリー
最近の三池崇史監督作品は何度も裏切られた感じですが今回は原点復帰のヤクザ、中国マフィア、警察、堅気の構図は面白かったです。
脳腫瘍で余命を宣告された若いボクサーのドラマチックな一夜の出来事と聞くとかなり期待できそうですが、ストーリーがかなり雑。その雑さが魅力なのかもしれませんが私には今回は合わず。
ベッキーと染谷翔太の主役を食う演技は見て楽しかったです。
ヤク中毒のヒロインは主役が命がけで救うには悲哀がない感じ。
監督に裏切られた感はないですがおススメもしにくい作品でした。
これは面白い!
アクション、バイオレンス、ユーモア、見事なバランス感覚、そして極上のエンターテイメント!
強いて言うなら、この手の作品に有りがちなセクシーシーンが無い位かな?
漫画みたいな話やと思ってたら、ホンマに漫画になるし(笑)
染谷将太が良い味を出してます♪声出して笑ってしまいました。
壊れたベッキーも良かった!欲を言えば、ずっとぶっ飛んだままでいて欲しかったけど。
最近の日本映画に無い観賞後の満足感でした。
バイオレンス度はかなり高め。
予想と少し違ったストーリーだけど迫力ある展開に圧倒された印象。
期待していたレオ(窪田正孝さん)とモニカ(小西桜子さん)の恋愛ストーリーはかなり薄目。
反面、乱闘シーンが多目でグロいシーンが濃い目な作品。
その中でもベッキーさんが中々の迫力。
本作で一番のハマり役と思います。
全てはモニカの幻覚から始まるストーリーなんだけど適度な笑いもあって良好。
地下鉄でのエイサーの踊り。
ジュリ(ベッキーさん)が二人暮らし。
けっこう笑えるシーンがあって飽きることも無し。
ホームセンターの二階から車で脱出するシーンは良く考えた表現方法。
窪田正孝さんの肉体が凄かったけど、誤診のお陰でレオが成長したのかなぁ( ´∀`)
ダレトク??な感じの映画
ジャンル的にはバイオレンス映画で、タイトルから想起させるような、叙情的(そうでなくても、タイトルの意味が分かるようなもの)な感じは、それほど無かったように思う。
正直、観る前にレフン監督の「ドライヴ」のようなものを期待してしまった自分が悪かったのかもしれない。
また、「どろろ」のような、「自分」を取り戻すような脚本を期待していたのかもしれない。
また、「愛と誠」のようなアクションありの、ラブストーリーものを期待していたのかもしれない。
今作は(も、と言うべきなのか)、三池監督ワールド全開の作品で、そこで好きか嫌いか、分かれるようにも感じてしまった。
主人公がボクサーという設定ではあるものの、途中から銃を撃ち出したり、いまいち設定が活かされてないようにも感じた。
終盤でアニメが挿入されたりしたところで、かなり冷めてしまった。
「バイオレンスに意味なんて無くていい」、という感じで映画を楽しめる方には好まれるかもしれない。
カット割が面白い、と、その辺りを観られる方にも楽しめるかもしれない。
ただ、自分には「この映画観ていて誰が得するんだ…」という「ダレトク」な感じが、拭えず、得が欲しかっただけに、残念だった。
あと素人ながら、音が良くないように感じた。(早口で話していることもあるが、所々音がこもったような感じでセリフが聞き取りづらくもある)
良かった点は…ヒロインが良かったように思う。
個人的には、作品を通しての、もっとメッセージ性みたいなものが、観たかったなあと思ってしまった。
あなたはやくざ?カタギ?
これぞ映画。
いろんな映画にインスパイアされたいいとこ取りのオムニバス的要素満載だが、ストーリーに無理がない。
個人的には・・・
余命いくばくもない天涯孤独の男が、身体を売って希望のない毎日を生きる薄幸の少女を助けて、房総半島を旅するロードムービー的要素もあり、真冬の学校のプールでシャワーを拝借するシーン(血は真水でまず洗うのよ)などは青春映画の香りがする。ガルベストン(エル・ファニング、ベン・フォスター)を思い出してしまった。ガルへストンではベン・フォスターが胸部レントゲンを見て自分で肺癌だと思い込んで、診察室を飛び出してしまうが、アスペルギルスというカビ菌の肺炎だったというオチだった。今回は頭のMRIの画像取り違えで、実は異常なかったというオチだった。パクったかな?
窪田はドラマで放射線科医師の役やってた。イッセー尾形の頭のMRI画像をいじって、寄生虫感染を診断。今回はすごいデカイ脳腫瘍で、医者役の滝藤の説明がまたむずかしかった。「頭蓋底腫瘍です。脳幹を圧迫しています。」なんて言ってた。お詫びの留守電を4通も再生する場面はユーモラスだったが、みつかっちゃうからやめとけ~今じゃなくていいだろうとハラハラしました。伏線となるベンガルの易者などコメディ要素もたっぷりで楽しめました。
染谷、大森のコンビよかった。染谷将太よく期待に応えて頑張ったと思う。
半月刀と日本刀。歌舞伎町を支配する中華マフィアと衰退する日本やくざ。暴対法への批判もちょっと匂わせたか。
【小西桜子(モニカ:ユリ)】
新人なのにキモが据わってる。カタギじゃないかも。
なんとなく昭和のテイストも漂う。
この作品のヒロインとして、とてもあっていた。題名の初恋は彼女の初恋(相手はリュウジ)だが、生まれ変わった二人の二度目の初恋と解釈したいと思わされるエンディング。シンプルなビートの効いたロックがながれるエンドロールを見ながら、マブタが熱くなった。オレ、こうゆうのにやっぱり弱い。
彼女は窪田正孝(ペンギン役)との共演作品のファンシーで予習済。しかし、眼鏡女子だったので、今回とは印象が全然違った。えーカップだが、乳クビがきれいだった。スタイルもとてもよし。
【窪田正孝:レオ、ピータン】
どんな役でも髪型一緒の印象だったが、ボクサーレオ役での汗だくのオールバックが印象的。モニカに公園で話しかけるシーンは声やしゃべり方がちょっと大人びていて、あれっと思った。中国やくざとの殴り合いシーンはもともとの喧嘩強さ(?)が、ボクサーの練習を凌駕した感があり、迫力あった。新しい面が見られて大満足。
【お帰りベッキーさよならベッキー】
冒頭のドアのシーンでのベッキーの前蹴りで、モニカの幻覚もおいらのアタマも吹っ飛ばされた。もう、昔のベッキーには戻れない。ひとつの山を乗りこえると女はこんなに強くなるのか。元々眼力強いが、蹴りのアクションが冴えわたっていた。どんどんステップアップして欲しい。もう、カタギに戻ってこなくていい❗
【なぞの中国マフィア女】
レオのアルバイト先の中華料理屋で顔を合わせる。店主に「日本人のアルバイトだよ。あんた好みだろうけど、手をつけんなよ」と言われる。聞かれたくない組織の話の際、店主から「ボクサーでもピータンぐらいは剥けるだろうと」裏にいかされるシーンがあって、大型DIY店での格闘場面で再会した際にはレオをピータンと呼ぶ。
拳銃を相互せながら、あなたはやくざ?カタギ? としつこいぐらいに聞く。とうとう、レオの覚悟に「仁」を感じて、最後には二人を逃がす人情味のある姉御。さすが、東映❗
もう一回観にいくと思います。
今回、隣り合わせた坊主頭の人、真冬のレイトショーなのに裸足に雪駄だった❗ おかげさまで臨場感アップしました😅 あなたはやくざ?カタギ?
速いテンポと動き出した時間
私、バイオレンスな映画が苦手なんですよね。
だから、嫌なシーンが結構有ったんです。
それでも、この映画好きかな。
この映画、序盤からテンポ良く、勢い良く進むんです。
でも、激しく速いテンポの中で、レオとモニカ、いやユリの二人のシーンだけ、時間がゆっくり流れている気がしたんですよ。
その二人の空気が、観ていて心地よいの。
それに、窪田さんと小西さんの表情が凄く良いんです。
だから、二人を応援したくなるの。
こう思わせてくれた、二人の演技力に感謝です。
それでですね、なぜ時間がゆっくりに感じたのか考えてみたんです。
きっと、止まっていた二人の時間が動き出したばかりだからじゃないかと。
そう、二人が出会った事でゆっくりとですが、時間が動き出したんだと思います。
そう言った意味では、ラストシーン好きかな。
二人が明るい未来へと進むんだろうと、思わせてくれたから。
窪田さんが演じたレオと小西さんが演じたユリを、愛おしく思える素敵な映画でした。
意外と繊細な映画なのかな。
待ちに待った三池監督が帰って来た感じ
新宿と千葉というヤンキー大喜びの舞台で
素晴らしく面白い映画。
以前の凄さに比べるとまだエンジンがかかりきってないような気もしますが、
そこは演者のパワーで補ってくれた感じ。
タイトルの『初恋』は、
初恋の人と決別する話でもあったわけですな。
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