パラサイト 半地下の家族のレビュー・感想・評価
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監督の想いが込められた商業映画としての成功法則的な映画
名作「殺人の追憶」のポンジュノ監督による韓国初のパルムドール受賞という事もあり、非常に期待して鑑賞した。
監督の「ネタバレしないで」とのコマーシャルも相当な効果があり期待値のハードルを相当高めたのが原因か、正直内容自体は何とも心に響かなかった。
面白いと思う人もいればつまらないと思う人もいるだろう。
つまり、そんな感じであり、それ以上でもそれ以下でも無いかと。
ただ個人的には「映画の売り方は素晴らしい」と思った。
作り手が作りたい映画と売れる映画とは違う。劇中のセリフから監督のそんな気持ちを感じ取られたが、本当の意味での「ネタバレしないで」とはそのような事なのかな、と感じた作品でした。
寄生虫と半地下の希望
2020年 3本目「コメディ、ホラー、サスペンス、ホームドラマ、何にせよ最高」
パラサイト見た。展開が全く読めない映画だった。
半地下に暮らす家族、主人公の家族たちがセレブ家族を乗っ取っていくさまは、詐欺師か新興宗教ようだった。
とにかくこんな映画は見た事がないし、今年No1候補がすでに登場したかも。
『以下、少しはネタバレ注意』
「計画をたてるだけ無駄だ」という父親は、結局は半地下から離れることができない。息子は、呪いの石を捨ててプランを立てる。そのプランは、自分だけでなく家族を半地下から救い出す夢のプランになるのだろう。
自分たちでは気付かないニオイ。それを金持ち達は嗅ぎ分ける。その悪気の無さに、格差の闇の深さを感じる。同じ人間だとは思っていないのだろう。「ここに似合うか?」と長男が訪ねる、その悲しさ。
汚れた雨水は、一番低いところに流れる。苦しんでる人たちに、さらに追い討ちをかける。山の手のに住んでる人たちは家の外の事に興味がない。高い木に囲って外が見えない。
いくら身綺麗にしても落ちない匂い
えげつない 面白さ…‼︎
はちきれんばかりの面白さが詰まりに詰まった映画。韓国の格差社会を炙り出し、力強いメッセージを訴えた社会派映画であると同時に、えげつないほどの芸術的作品です。
そもそも設定が面白い。半地下に暮らす貧困家族が大金持ちの家にじわりじわりと寄生していく様が、絶妙なテンポで展開されていきます。と思えば、侵食しすぎていけば当然、粗も出てくるわけで、卓越したカメラアングルでスリリングな一面を映し出しているのはお見事。家全体、さらには高級住宅地と貧困地区を結ぶ街全体を、構造的な視点で暗示的に映し出すのも凄いのに、そうでないシーンでも皮肉の籠もったセリフや何やら意味の籠もったシーンが終始見られるのは、驚きを隠し得ません。隅から隅まで、摘み取りきれないほどの素晴らしい演出が散りばめられています。語りきれないほどの魅力が、この作品にはあります。
この作品は、単に富裕層を悪く描いたものではありません。半地下の家族も思っているとおり、この作品に登場する金持ち家族もみな、魅力的な人なんです。だけれども、半地下で暮らしていた人間が放つ特有の"臭い"に思わず鼻を摘んでしまう、この行為は決して悪いことではなく、仕方なしに反応してしまうものでしょう。でもそんな一面が、"臭い"を放つ側にとっては、なんとも侮辱的でぞんざいな扱いに感じてしまうのです。決して特定の層の人間ではなく、そんなどうしようもない構造的な格差社会を、この映画は批判したのではないでしょうか…
いきなりヤバいものを観た
長い長い階段
そんなに評価してはいけない!
上下格差と染み着いた臭い。。。
感想を話し合いたくなる、(早くも)今年のベスト候補!
貧しい家庭が、タイトル通り寄生虫のように富裕層の家庭に入り込んでいく。富裕層は、夫婦も子どもも洗練された見た目と心に余裕のある態度。貧困層の親子は、照明が暗く悪態をつきながら毎日を送る。明暗と高低、貧富の差をこのコントラストで描く手法がとてもよかった。
徐々に家族の信頼を勝ち取っていく姿は詐欺師を描くクライムサスペンスとして楽しみ、後半は社会派ホラーとも言える妙な雰囲気を醸し出していた。
コメディ的な笑いはあまりなく(実際笑い声も少なめ)、終始妙な息苦しさを覚える映像だった。この雰囲気づくりのうまさはさすがにポンジュノ監督。少し長いし、暗いシーンも多いのだが、全く飽きなかった。やっぱりすごいなこの人。
とても良い作品だからこそ、描き足りなかった点が惜しまれる。
「笑える」から「笑えない」へ
最高に面白く楽しくほろ苦い映画!
韓国映画の、いやもはや世界のエンタメ映画のカリスマ!ポンジュノ監督の最新作。
出だしはグエムルのような家族映画?なんか万引き家族に似てるかも?なんて分析しながら楽しんでたけど、気がつけば映画は山場に突入し、結末がどうなるのかはともかく怒濤の演出で、ウチの、田舎の劇場でも笑いにつつまれた。あの凄惨なドタバタをこんなに面白く演出するひとってスピルバーグ監督くらいじゃない?でも、面白くなっちゃうのではなく自覚的にコメディにしてるのが違うとおもう。
とにかく。行き着く先はやっぱり破滅の物語なのだけど、その先も後味よく描けてる爽やか風刺映画の傑作だと感じました。おバカ映画よりも、哲学映画よりもバランスのよい傑作を見たい方は食わず嫌いせずにみろ、であります。
弱さ突いた心理描写に圧倒、笑いや複雑な思い込み上げた秀逸作
人の弱さ見抜き作戦練る様子は、スパイのコメディサスペンスを観ているかの様に滑稽で笑い込み上げた
しかし、ある事が発覚して雰囲気は一転、おぞましい心理描写に圧倒、複雑な思い込み上げた
これまでにゴールデングローブ賞など数々の賞を受賞した、人間の感覚や心理描写が秀逸な本作が、アカデミー賞受賞果たすか楽しみだ
あまりにも濃厚すぎる132分。すごい!ヤバイよ!
どうやら2020年一発目からもの凄い映画を観てしまったようだ!それも歴史に残る怪作を
この映画はジャンルミックスの成功例と言えるだろう。しかも「大」成功だ。
ド派手なアクションがあるわけじゃないのに後半は気付いたら手に汗握っていた。
鑑賞後には謎の敗北感がある。展開がとにかくすごくて、負けた感があるからだ。(韓国映画の良さもしっかり組み込んであるし)
おそらく監督はそんな観客を見て1人静かに笑っていることだろう。なんとも悔しい!でも完全に負けた!
この作品は絶対予備知識なしで観てくれ!でないとただの社会派コメディになっちゃうから。
という事でこの作品の内容には触れません。(というかこの作品を文字で表すのはとてもじゃないが無理)
しかし言いたい事もある。なので考察(未鑑賞者は読まないでおくれ)
題名パラサイトについて。
まずパラサイトとは、寄生などという意味が。
これだけ聞けば裕福な家族に寄生するという一般的な解釈が、できる。
しかしこれは表向きの意味
実はパラサイトとは居候という意味もあります。
観た人はピン!ときたでしょう。
そう題名が半分ネタバレしているのです!
さらにもう一つ。
鑑賞後から自分はずっとこの作品について考えています。そうこれが題名の真意なのでは?
きっと監督は観客の脳裏に寄生する作品を作りたかったのではないでしょうか?
だとしたら監督の罠に見事はまりました。チクショー!
最後に、裕福一家の家が細田守監督作品「未来のミライ」の主人公の家を作りなどで連想させました。
そして、パラサイトと同じパルムドールを受賞している「万引き家族」や「家族を想うとき」そして今年の注目作「ジョーカー」,「アス」それに「天気の子」(帆高目線)など最近は貧困層を題材をした作品が増えているなと、感じました。
これは、私の鑑賞中の杞憂です。
半地下家族の家周辺で、酒に酔ってフラフラの人を追い返すシーンで予備知識なしで観ていた私は展開がすごいと聞いていたので最近観た「屍人荘の殺人」のようにゾンビがでて来たりするのか?なんて考えながら観てました。(泥酔した人が余りにも不気味に演出していたから)
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