「ノンフィクションに限りなく近いフィクション」パラサイト 半地下の家族 pipiさんの映画レビュー(感想・評価)
ノンフィクションに限りなく近いフィクション
冒頭シーンですぐに万引き家族が浮かんだ。なるほど、パルムドールはアジア諸国が社会・政治・経済問題に斬り込むことをお望みか?
なんぞ考えつつ観ていると、万引き家族に流れる切ない暖かさよりも、ブラックな面がグイグイと前面に出てきた。
まぁ結局、ブラックユーモアで味付けしたサスペンス作品だったわけだが、この話の恐ろしさは劇中のサスペンスやスリラー部分にあるのではない。
ストーリー自体はフィクションだが、場面背景は限りなくノンフィクションに近いという部分にこそ真の恐怖があるのだ。
この映画を見なければ、今の韓国がこんな事になっているなどとは微塵も知らなかった。本当に半地下にて生活する人々は多数いるのだ!家賃は日本円だと5万円くらいの感覚らしい。決して根っからの凄まじい底辺生活なのではない。ただ、「仕事が無い」のだ。
彼らは決して「自業自得と後ろ指さされるような下流生活者」などではない。能力も学力もあり、一般的な努力は充分にしてきた「ごく普通の中堅層の家族」なのだ!それなのに、日々当たり前に暮らしているだけなのに、下層生活へと滑り落ちていく。どれだけ「普通の努力」を重ねてみても半地下からの脱出が出来ない。
そんな「普通の家族」ですら、ついには卑怯な策略を用いてでも仕事を手に入れようと考えるまでに心が追い詰められてしまうならば?その「現実」が如何に恐ろしいものなのかわかるであろう。
厳し過ぎる受験戦争、学歴が高くとも20〜50代の失業率の凄まじさ、作中の台詞にも登場した元チキン屋経営=失業者の代名詞だとか。
視聴後、すぐに講談社現代新書「韓国 行き過ぎた資本主義」なる書籍を購入した。とんでもない状況になっているらしい韓国だが、日本にも当てはまる予兆が多分に散見される。
パラサイトに描き出された超格差社会に向かって、日本も刻々と歩みを進めているとしか思われないのだ。早い話が、中間層というものがなくなり、上層・下層のどちらかに振り分けられてしまうのだ。私も、今、このレビューを読んで下さっているあなたもだ!
これはもう、嫌韓だの反日だの言っている場合じゃない。信頼し合える隣人として互いの国について学び、より多くの人々が真剣に資本主義について学び、その功罪について論じ、適切な軌道修正を模索する時ではないのか。今ならばまだ、間に合うのだから。
この作品が、日本の未来図とはならない事を切に願う。
pipiさん
こんばんは。たくさん拙レビュー読んで下さり
ありがとうございます。
この映画はお金持ち宅の地下室にお手伝いさんのご主人が
住んでいて驚愕しました。
ラストの展開も二転三転してホラーのように怖い映画でしたね。
韓国もウォン安だとか聞きますし、少子化はとんでもない数字ですね。
移民とか受け入れてるのか、その辺は知識がなくて分からないのですが、
日本は人手不足なので就職率はなんとか高いけれど、労働力となる人間の数が
ふそくしてますもね。
映画もK popも飽きられてきた・・・などのニュースで聞きます。
やはり子供の生まれない、夢のない、お金のない社会は辛いですね。
日本とそっくりなので、なんとか助け合い元気になる。
そう願いたいです。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
国民を助けるより、仲間の利益になることしか考えない政治家ばかりですものね。
それでも外国に行けるわけじゃないし、この国で生きていくしかありません。
工夫して前向きに。
pipiさんにも、良い年になりますように。
pipi さん
お見舞いコメントありがとうございました
😆💕✨(笑)
なんだか周りはイラついている人ばっかりなんですよ、困ったもんです。
pipi さん一年間お世話になりました、良いお年を‼️
今晩は
久方ぶりに家族4人が揃って夕食を摂り、近況を語り合った後で、相当に酩酊しているNOBUです。(いつも、酩酊・・、限りなく酩酊・・。)
今作が世に訴えかける韓国だけではない広がる格差社会の現実。
それを知りつつ、毎週映画館に通う自己矛盾。
勝手に高い目線に立った独りよがりのレビュー。
けれど、私は映画は娯楽でありながらも文化であると思っているので、上記矛盾を感じつつ、映画館に通います。(もしくは配信で鑑賞。)
等と、格好の良い事を書きましたが、45歳過ぎになると、(これ、消えますよね・・。)老眼が進んで(老眼って、嫌な言葉ですね・・。)読書量が減ってしまったのも、映画に割く時間が増えた理由でございます。
ご健康になられるよう、遠き西三河から、念じつつ。
切れ味鋭きレビューを又、お待ちしています。では。