「人は何かに「寄生」して生きている」パラサイト 半地下の家族 Evaさんの映画レビュー(感想・評価)
人は何かに「寄生」して生きている
映画の冒頭オープニングで奏でられる音楽が儚くも美しい 。
左手が主旋律を奏でるという珍しいテーマが印象的だが これは「半地下」の人々の存在を表しているように感じる 。
中間部の音は不安定であり安定している2つの音もしくは和音で構成され 、その上部にはキラキラと輝く 、低音(半地下)から手の届かない程遠い高音を富裕層の人々として表しているように聴こえる 。
音楽一つとってもこの半地下に住む貧困層と富裕層の対比が美しくされているようだ 。
画面越しに匂いそうなほど生活感のある半地下
幾つにも坂を登り 階段を駆け上がり 曲がりくねった道の先に見える美しく隙がない家
上から見下ろすカメラワークや
下から見上げるカメラワーク
この2つの対比を挙げるとキリがないほど 。
「パラサイト 寄生」その意味を表すように 、人は何かに寄生して生きている 。
それは金かもしれない
家族かもしれない
恋人かもしれない
称賛かもしれない
地位かもしれない
人によってその寄生先は違えど 、
人間はその寄生主から生きるエネルギーを吸収して生きている 。
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