罪の声のレビュー・感想・評価
全533件中、521~533件目を表示
中途半端はいけないよ
ヨークの撮影が素晴らしかった。映画を見るのはああいうシーンが見られるところだね。 もう一ついいのは、エンデイングに流れるUruさんの歌! 前半はイマイチだなぁ・・・ 小栗旬が「何のために報道するのか?」みたいなところに行き始めた頃から、引き込まれていくかな・・・ 学生運動闘争とか、一つ一つが物足りなくて、中途半端、事件の動機の背景を網羅したにすぎない感じがした。 まあ、星野源、小栗旬を見たい方の映画だと言っていいかな。 予告動画ではもっと緊迫感があると思ったのだけれど、少々肩透かし感が残った、残念。 もう少し言えば、大道具や小道具、美術の統一感にかけていた(私個人の感想)。 映画の楽しみはセットにもあるからね。堤幸彦監督の映画みたいな、ああいう絵は見応えがある。
脇役もいい
この事件については鮮明に覚えています。色々な解釈があって良いと思います。犯人は捕まって居ないのだから…。 タイトルを見ると、声が犯罪の加担をしていると読み取れますが、私はあえて、罪つくりな声って思いました。 この映画は、少ししか写らない脇役の方も、重要な証言をもっているので、見逃してはいけないと思います。 この事件を知らない若い人達も、昔の事件を調べてから観ると面白さが倍増しますよ。 観てから調べるか、調べてから観るか
声
あの事件は私が幼かったので、うる覚えだが記憶はある。
見応えのある作品でした。
素敵な役者さん揃いでした。
ソウイチロウが放った言葉『曽根さんはどんな辛い人生だったんですか』と
曽根は言えるわけがない。
幸せな人生だったなんて…。
余談にはなりますが、ソウイチロウの幼い頃の写真が星野源さんに似てるなぁと思ったのは私だけでしょうか。
今日もまた素敵な作品に出会えて感謝致します。
【”無垢な声を化石のような理念実現のために使うな!”「グリコ・森永事件」をモチーフに、国家権力への反発思想を持つ人々と烏合の衆に人生を狂わされた人々の姿を描いた物語。重厚で見応えある作品である。】
■印象的なシーン
1.自分の幼き時の声が、30年前の恐喝事件で使用されていたと分かった時の、曽根俊也(星野源)の驚愕した表情。ネットで再現する声と自宅のラジカセで亡き父の保管箱から出てきたカセットテープの声を聴き比べる姿。
- そして、再後半、その声を録音した人物が誰であったかが判明するシーン。国家権力に対する怒りに駆られたとは言え・・。-
2.且つては社会部記者として奮闘していたが、ある日虚しさを感じ、今は文化部記者として日々を過ごす男、阿久津(小栗旬:今作の演技は、良かった・・と思う。虚しさを感じながら漠然と生きてきた姿から、徐々に”且つての情熱ある記者魂を持った自分の姿”を取り戻していく過程を、絶妙に演じている。)が、30年前の未解決事件に再び向き合って行く姿。そして、全く違うアプローチから”偶然”出会った俊也と阿久津。
3.俊也と阿久津が且つての未解決事件の真相に徐々に迫っていく過程の描き方が、とても良い。数々の関係者への粘りあるアプローチにより、徐々に言質を捕らえ、真実に迫っていく過程がスリリングであり、グイグイと物語に引き込まれていく・・。
4.俊也以外に、恐喝事件で声を使われていた二人の女の子と男の子のその後の苛烈な人生は観ていて、キツイ。愚かしき父親のために”声を勝手に使われ”、自身の人生が崩壊していく過程。
俊也はオーダーメイドテーラーとして父の跡を継ぎ、幸せな家庭を持つ一方、生島望と生島聡一郎姉弟と母親がたどった過酷な人生は、正に紙一重である。
父親がキチンとした人物であったか、なかったかの違いである。
ー 家庭を持つ男は、”愛すべき人達をしっかりと守らなければいけない”という、至極当たり前のことを、改めて実感する。ー
5.阿久津が英国に、俊也の叔父である曽根達雄を探しに行く際に会った英国の大学教授の女性が最初は、阿久津の問い”30年前、親しくしていた中国人の現在の居所を知りませんか?”に対して、素っ気なく”中国人何て、知らないわ・・”と答える前半のシーンと、後半阿久津が再び”真の犯人を引きずり出す・・”と言い残して英国に飛び、彼の女性に再び”親しくしていた”日本人”の現在の居所を知りませんか?と、問うシーン。
それに対する、彼女の答え”彼は、”fossil"だから・・”
ー このシーンは、今作の胆の一つのシーンであろう。
阿久津の取材の仕方の変化(それは、彼自身の変化でもある)と、
英国の大学教授の女性が、且つての恋人である曽根達雄を、”fossil"だから・・と答える事で、達雄の”30年経っても変わらぬ思想”を否定していることが分かるからである・・。
そして、その考えは”今作品の根底”にもなっている。ー
6.阿久津が漸く、イギリスの田舎町で本屋を営む、曽根達雄と会うシーン。達雄の且つての理想、理念を捨てきれない姿と、そのために多くの人が悲劇に見舞われた矛盾を指摘する阿久津。絶句する達雄の姿・・。
ー 余りにも大きい、若き日の理想、理念を貫いた代償・・。-
7.職を失い、自死しようとしていた生島聡一郎(宇野祥平:このような役が絶妙に会う・・。失礼ながら頭髪の薄さ、やせ細った身体・・)の携帯電話に俊也から、電話が入るシーン。
一度は切り、命を絶とうとするが、俊也の言葉 ”僕も声を使われた・・”を聞いて。
ー 映像で見ると、リアルである・・。このシーンもこの作品の胆の一つであろう。生島聡一郎が世間に真実を話し、長き間生き別れていた母と再会出来たのだから・・。そして、記者会見に臨む聡一郎が着たスーツは・・。-
8.真実が明らかになった後、阿久津が俊也の店を訪ね、にこやかな表情で頼んだ事・・。嬉しそうに応える俊也の言葉・・。
ー 二人が徐々に再生していくだろう事を、暗示しているシーンである。-
<重厚で、見応え充分なヒューマン・ミステリー&サスペンス作品。
実際に有った、彼の有名な事件をモチーフに、土井裕泰監督が見事な手腕で、30年を超える人間ドラマを見応えある映像作品として仕立て上げた作品。>
■蛇足
・コロナ禍により、ハリウッド大作が次々に公開延期になる中で、邦画の良作(含むアニメーション映画)が続々と公開される僥倖感に浸る日々である・・。
原作以上
原作はイマイチだったが、映画は良かった。原作は事件に、映画は人物に重点を置いている 原作の出来事の順番の入れ替えや、場面のメリハリのつけ方が良く小説より話が分かりやすい。 事件を追う動機も映画の方が納得出来る。小説よりも2人でいる時間が長いので、2人のバディものといえる 小説同様アラも目立つ 都合よくヒントを得られすぎ 昔の事をはっきり覚えていすぎ テープの隠し場所がすぐ見つかりそう 素人が探して犯人が分かったのに、今まで真相が解明出来なかったのか これらの点も、事件よりも人々に視点を当てたと思えば、作品として成り立っていた
原作を超えたと思う。
母親から頼まれたものを探している時に見つけたって原作と違い偶然に見つけたテープと手帳。
曽根俊也自身が独自に真実を求め歩くので物語の進行が早くて観やすかった。
何故そこまで辿り着けたのか?協力者が居た原作と違うのだから少し説明あっても良かったけどね。
阿久津が文化部から引っ張られる等の面白いシーンはそのまま阿久津と曽根俊也が絡むシーンには厚みを持たせて引き込みやすく魅せる。
学生運動シーンも結構みせて反社会的思考の芽生え⁈みたいのを隅に置かせておく。
キャスティングも含めて素晴らしい出来だと思いました。
ただ子役がちょっと厳しかったかな?
私は、メチャメチャ面白かった
キツネ目の男が目撃されている、製菓メーカーのあの未解決時間を、よくここまで真実であるかのようなフィクションに作り込んだ。
現実かと混乱するほどの緊迫感。
女の子から夢も命も奪い、男の子から青春を奪い、大人になった男からも、平穏を奪った、その罪の重さを問われて尚、逃げた男を演じた宇崎竜童の、何ともいえない渇ききった演技。
とても不快なのに、グングン引き込まれる、派手さはないけど見応え抜群の作品でした。
救われたのは、男の子がお母さんと再会できたこと。
しかしそこで聴かせる声が、女の子から全てを奪ったテープであることの皮肉さが、胸をえぐります。
罪の声が唯一の形見
すごくきちんとまとまってた。
小栗旬サイド
星野源サイド
ふたりがまじあって
全貌がみえ
一気に物語がすすむ。
物語もわかりやすく
辻褄もあい
しっくりくる。
ひとつの理想や野望が
少しづつ周りに影響をあたえ
最後には不幸にする
人に復讐、報復などをした結果は
必ず周りにも本人にも良いものを生まない。
やっと自由になれた声の主は
声を証拠に家族と再会し
声を亡き姉の形見として涙する
手堅く、社会派な映画
だれにでもオススメできる
良き作品でした
子供が犠牲の上に成り立つ映画
大人になってから叔父の手帳とカセットテープを見つけ、過去脅迫事件の片棒を担いでしまったと気付いた男性と、些細なきっかけでその事件を追いかける事になった男性記者2人の話。原作未読。 実際にあった「グリコ・森永事件」などの大阪・兵庫企業脅迫事件を元ステージにして、今では時効になりながらも事件のしがらみに踠いている人達を映し出していた。 まとめづらい事件なのだが、あらゆる方面の推測などを上手く取り入れ分かりやすくしているのは好印象。 マジ内容本気にしそうな人いるでしょうね。 また、娘を持つ男性として星野源を採用しているが、娘を可愛がる姿があまりにも無さ過ぎる。 彼のパパらしき姿を期待しただけに。 まあ、スラスラと話進み過ぎの行き詰まりがない真相追求映画。 良い脚本を無難に作った感はあります。
グリコ・森永事件
80年代中頃、すでに社会人だった私は、この不可思議な事件の記憶が鮮明に残っています。 この映画は史実に忠実なドキュメントというより、それを題材に原作者なりの発想で再構築し、小栗旬&星野源という名プレイヤーの起用によって一級のエンターテイメントへと昇華させた作品と感じました。 事件は結局、終息宣言により2000年に完全時効となりましたが、当時滋賀県警の本部長だった方が捜査ミスの責任から官舎で焼身自殺、という切なくやりきれない思いが残っています。合掌。(週刊紙には本庁や幹部連から厳しく責任を追及されたパワハラとか、失態責任を全て負わされた事への抗議自殺とかの憶測記事もありましたが真相は不明です)
全533件中、521~533件目を表示