罪の声のレビュー・感想・評価
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脚本と演技力の勝利
やはり役者の力はすごいね。設定の多少の無理があったとしても観客である自分を納得させてしまう。
新聞記者である阿久津と京都でテーラーを営む曽根の二つの視点から物語は進み、2人が接点を持ったところで事件の真相に近づいていく。
小栗旬演じる阿久津、星野源演じる曽根が凸凹コンビなってロードムービー的に人間関係をたどっていく流れはすごくいい。瀬戸内海の夕日をバックに阿久津が本音を吐露するところは特に印象に残った。
国民を人質にして株価操縦をする大胆不敵な犯罪を料亭で会合するようなザルザルの集団が実行したとするには、かなり無理がある。それでも、ひょっとしたらそうかもと思わせるところは、脚本と演技力の勝利かな。
子供が犠牲になる話はツラい
映画としてはよくできていると思う。
小栗旬や星野源の関西弁も自然だったし、、、
しかしながら、、、
こういう子供が犠牲になったり不幸に貶められる話は見ていてツラい。
しかも子供には何の非もないから余計にやり切れない。
たとえ星野源の頭が「ブースカか?」と突っ込みを入れたくなるくらい大きいことが気になって仕方がなくても笑えませんでした。
でも、、、
星野源って、被り物してるんとちゃうかってくらい頭大きいんやね。
世間を騒がせた未解決事件が想像を掻き立てる
1984年に実際に起きたグリコ森永事件がモチーフ。
話のなかで出てくるオランダのビールメーカーの社長の誘拐事件とは、
1983年にオランダで実際に発生したハイネケンの社長誘拐事件だ。
こちらはこちらで2015年にアンソニー・ホプキンスやサム・ワシントン
等を迎えて映画化されている。
こちらもなかなか面白いので観る価値ありだ。
グリコ森永事件では脅迫電話に子供の声が使用された。
その子達は今どうなっているのか?がひとつのテーマ。
事件を追いかける新聞記者と、大人になってから事件で使われた声が自分の声だった事を知った主人公が事件の事実に迫る。緊迫した迫真の内容に、映画を観た人の中にはこれが実際に起きた結末だと信じてしまった人もいるようだが、あくまで想像の物語だ。
声の主の3人の子供のその後の運命に泣ける。
小栗旬も星野源もよかったけど大人になった声の主のひとりを演じる
宇野祥平の覚悟がすごい。
それだけではない!内包されてる「罪と罰」「愛と赦し」というテーマにも刮目。
ホントに、とても胸に刺さりました。
そして、「罪と罰」というものについて、より一層、思い知らされたというか
ずしっと来ましたね。
ほんと・・「鬼滅の刃」もいいですけど
こういう深いテーマの映画は、ほんとに心の中に深く刻まれます。
鬼滅の刃は・・テーマ曲を聞いても、泣けないけど
こっちは、テーマ曲を聴くだけで思い出して泣けてしまう。
大人の残酷さや、身勝手さも含めて「罪と罰」そして、「赦し」までも内包されてる
人生や社会についても丁寧に描かれていく。
約3世代に渡っての壮大な愛のドラマであり、「罪と罰」も含まれてます。
うちの家族も身勝手な家族だったので、そこの部分の赦しというとこまで触れられると
魂まで震えました。
これを単に、「グリコ・森永事件」をモチーフにしただけの映画だと思ったら
まったくもって、そんなもんじゃなかった素晴らしい映画でした!!
野木さんの原作者の意図を最大限取り入れつつも、原作レイプにならず、そこを超える部分に
小栗さん、源ちゃんの二人の俳優といての度量から土居さんの監督としての手腕。
全てが、うまく融合して化学反応を起こしたような作品でした!!
今年の最優秀作品賞はコレで決まりの予感!
グリコ森永事件は、20歳の時に地元大阪で起きた事件なので、スーパーからお菓子が消えたあの時の騒ぎは、今でも覚えてる。
で、この作品〜35年前のグリコ森永事件を元に作られた作品なので、社名は違えどキツネ目の男はそのまま!
犯行に使われた子供の声の当事者と、再度ネタにするべく調べてる記者との交差していく・・・
時効になり一般的には明かされてない内容などもかなり調べてる感じで、どんどん引き込まれていきます。
星野源さんと奥さん役の市川さん、松重さん含め脇を固める役者さんもGOODで、女子中学生役の原菜乃華ちゃんが切なすぎる。
そして、若手俳優会のドン→旬オグリ!
好きな役者さんですが、いつも気になったピアスの跡が、今回はない!!!
念願の日本アカデミー賞主演男優賞も射程圏だと思いますし・・・
今年観た邦画では、一番見応えあったので、作品賞はコレで決まりの予感です。
あの事件を覚えてる方には、超オススメの142分です^^!
影の主役
原作を読んでからの鑑賞です。読んでおいて良かったです。
未読だと、私の場合は、登場人物が次々と現れるので混乱したまま終わっていたかと思います。
原作のあの3歩歩いて2歩下がるような徐々に真相に近づく感じを2時間20分で映画に収められるのか?と思っていましたが、流石脚本家の野木さん。テンポ良くそぎ落としてまとめられていたように思いました。
主演のお二人、特に小栗さんは淡々と演じられていて、物語がスーと入ってきたし、星野さんも、抑えた演技の中に葛藤が感じられて、見やすかったです。
総一郎を誰が演じるのか…分からないまま観ました。中盤に現れた総一郎を見てゾッとしました。数十年這いつくばって生きてきた人…それをあんなに見事に表現できるのか⁈
影の主役だと感じました。
映画を観終わった時にいつもあそこは…とひとつは出てくるのですが、この映画は本当に満足しました。
想像力の欠如
原作を読んでいたので母親役が梶芽衣子だった時点で納得。ああ、この母親ならやりかねない、と。
私は声の子どもたちと同世代なので、同じ時代に息を潜めて生きなければいけなかったことに腹立たしい気持ちに。
大人のしょうもない思惑に振り回されて、夢も家族も人生も奪われて、唯一残っている形見の声が闇に落ちる全てのきっかけになる声だなんて悲しすぎる。
ある日お菓子が袋に入ってた…
朧げながらに覚えてる
ある日母と近所のお店にいくと
ポッキーの箱が袋に密封されていた…
それがこの事件の私の記憶
実在のグリコ森永事件を基に描かれたとされる映画
幼かった自分の声が犯罪に使われていた男性とその事件を追う新聞記者のお話です
時効後の物語なので犯罪捜査物のようなスリリングな展開はないが時系列と事件に関わった者の内面が丁寧に描かれていてどこまで現実でどこからが創作なのかわからない展開が緊張感を生んでいたような気がします
少し関西弁が気になったもののグイグイ引き込まれました。途中トイレにたたなければこれが実際の事件の全貌だったのではないかと錯覚してしまうところでした笑
結末も想像の範囲外であり驚きと共に涙が滲みました
人間とは愚かで自分勝手な生き物なのだなぁ…
これは原作も読んでみたい作品です
オススメです
そういえば幼い頃母がよくホットケーキを焼いてくれたりフルーツ蜜豆の缶詰を頻繁に食べさせてくれたことがありました。
この事件の影響だったのかもしれません
今度母に聞いてみようと思います
罪の意識
阿久津と曽根の頑張りによって徐々に事実が明らかになっていく過程がとても面白くて引き込まれる。
聡一郎に「曽根さんはどういう人生を歩んできたんですか。」と聞かれ曽根が言葉に詰まるシーンがあまりに印象的だった。
妻子と共に幸せに暮らしていますなんて言えるわけがない。こんな形で罪の意識を背負うことになるなんて。本当に辛い感情だったのだろう。星野源の演技が素晴らしく、感情移入してしまうものだった。
タイトルの意味
はじめは事件の真相に迫っていくミステリー要素が、ワクワクして面白かったです。核心に迫るにつれて「声」に関わる重い事実が…ラストの感動のゴリ押しシーンは分かってても感動。
小栗旬も飄々としてるようでアツい記者を好演。星野源も良かったよ。デスクの面々が地味に良かった。
本当の真実は…
昔の事件に被せたフィクションですが、仮説としてはありかなと。当時の記憶はモンタージュの絵は覚えてますね。
今の時代では、GPS、スマホ、防犯カメラなど履歴からすぐに足取りがわかっちゃうのでしょうね。
アナログの時代でマスコミが騒いでたのを覚えてます。映画として実際あったものをエンターテイメント繋げていく手法はありですね。
ラジカセ懐かしかった…
事実を下書きにしたファンタジー
有名な実際の事件を元にした映画。
それは初めから分かっていたけれど、ありそうで無さそうな事件のその後を、実力のある俳優陣がしっかりとありそうに演じていて泣けました。
小栗旬も、星野源も、周りを固める俳優陣の演技も素晴らしかった。
しかし、宇野翔平の圧倒的な存在感、もはやそこにいるだけで何の説明もいらない迫力にはプロフェッショナルを超えたものを感じました。
あれほどの絶望を、私は見たことがありません。
「事件をエンタメとして消費しない。」
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「グリコ・森永事件」をモチーフに、過去の事件を追う記者と犯行に使われたテープに自分の声が使われていた男2人が事件を調査していく話。
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話は結構淡々と進んでいくので、思ってたよりちゃんと社会派。事件の調査で色んな人に証言を聞いていくんだけど、その証言者がほぼ見た事ない俳優さんだからまるでドキュメンタリーを見てるみたいだった。
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ドキュメンタリーみたいだけど、脅迫テープに子供の声が使われていたことや、キツネ目の男、マスコミ各社に送られた脅迫状、などなど、「グリコ・森永事件」で報道されていること以外はフィクション。
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でもそれがフィクションとはいえ、映画で描かれてることはこうであったかもしれない事実だと思ってる。実際声を使われた子供たちは、普通に幸せに暮らしてるかもしれないし、悲惨な人生を送っているかもしれない。私達には分からないけど、それは全部事実だと思う。
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実録犯罪ものって、普段見てるニュースの見方を変えてくれる。その事件の裏にはどんなドラマがあって、どんな人達がそれを起こしたのか、それを考えられれば少しはこの社会のことがわかるようになる気がするんだよね。
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私的に小栗旬が犯人にかける言葉、ちょっと置きに行ったなという感じがした。正しいことを言ってるけど、その正しさだけじゃ根本の問題は解決してないのがなぁ。やっぱり有楽町から2駅のところに忖度してるような気が、、笑
熱演じゃないのがすごい
がっつり子ども世代なんですよねー。
あれからお菓子はフィルムで包装されるようになった。
星野源は星野源でしかできない役割をしてた。
小栗旬は誰がやっても成り立つ役割をまさに的確にやっていた。
これはある意味、素晴らしいと思う。
星野は当事者として小栗は当事者ではない者としての立ち位置と演者の濃淡がうまく合ってるということ。
特に最初の小栗の緩やかな無気力から終わりの静かな意欲をほとんど演じわけてないほどで。それが映画全体のトーンとあってて。役者なのになんて欲がないんだろう、あるいは制作者的な俯瞰意識が優れてるのか。すごいと思う。
星野くんの奥さん役市川さんだっけ。
日常生活の幸せ及び苦しいときに寄り添う存在の有り難さ担当。出演時間が少なくてもその効力たるや。ほんとに素晴らしい。
一緒に取材をしているような感覚に...
良い映画でしたね〜。キャストの星野源と小栗旬目当てで行ったんですが物語も演技も最高でした。
多分この映画は過去に囚われるなと言いたいんですかね。忘れた方がいいことと忘れてはいけないことはきちんと分けておくべきです。何でもかんでも覚えていればいつか限界がきます。罪の声を忘れているおかげで曽根は順風満帆な人生を送れていますが罪の声を忘れられない状況で生きていた二人は壮絶な人生を送ってきた。何かを忘れられる人生送ってこれるって幸せなんだなと考えさせられました。
また、犯人を追っていくワクワク感も大きかったです。どんどん明らかになっていく事実を見ているだけで見ながら考えることができます。
言うまでもなく小栗旬と星野源の演技は良かったです。演技のおかげでバディ物としても良くできていました。そろそろ小栗旬に日本アカデミー賞あげてくださいよ。銀魂であんなに欲しいって言ってたんだし。
過去は無くならない
面白い作品でしたが、心がえぐられるシーンもあり、心が温まるシーンもある。
鑑賞後は複雑な気持ちになりました。
それでも「観てよかった」と想い、
いろいろと考えさせられました。
過去は何があろうと無くなることはない。
当たり前のことだけど、この作品から学びました。
どんなに苦しい、暗い過去でもいつかは救われるかもしれないし、救われないかもしれない。
それでも、その過去とは向き合わないといけない。
Answer
とても上質なサスペンスを鑑賞しました。142分があっという間に過ぎました。
物語をざっくり言えば地味です。ひたすら事件の手がかりを聞き込んでいるだけなので。でもそれが良いんです。
かなり多くの登場人物が出ますが、聞き込みのテンポがとても良いので、間延びすることなく主人公たちと手がかりを探っていけます。
ストーリーの導入もシンプルで、たまたま見つけたカセットテープとギンガまん犯行声明の時の音声が同じということで、動揺してしまう俊哉。文化部に属しているが、昔の上司の無茶な引きずりによって、ギンガ萬堂事件の調査に巻き込まれる阿久津。この2人のバディが素晴らしくて、凸凹だけど噛み合ってしまう、高架下での自分の心情を話し合う2人のシーンはとても微笑ましいです。
それぞれの絆、それぞれの葛藤、それぞれの深層心理を事細かく見れる素晴らしい作品です。ぜひ劇場へ。
素直におもしろい
小栗旬も星野源ともうまくずーっとこの2人が出続けるシーンばかりなので安定感が素晴らしい。少しずつ解明されていく謎がおもしろくて、きもーち長い気もするけど、興味深く見てられる。
自分が生まれた時代ってこんな時代だったんだなー。
自分の声が事件に使われてるってどんな気分なんだろなー相当嫌ではあるが、子供でなんもわかってなくて、根幹の事件の被害者らしい被害者がいるわけでもなく、ここまで罪の意識わくもんなのかなぁ、、、女の子、この声のせいで台無し!みたいなこと言ってたけど、録音の声が使われようが使われまいが、単に親父と青木のせいだろう。
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