罪の声のレビュー・感想・評価
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のぞみ、生きてますよね?曽根さんみたいにどこかで暮らしてますよね?
かつて世を騒がせたグリコ森永事件。世間を手玉に取って、警察を嘲笑し、マスコミを翻弄し、結局迷宮入り。死人が出たわけでもないので、世人はこの事件をどこか面白がっていたのは、幼いながらもよく覚えている。金を手にすることもなく、目的もよくわからない、うやむやな事件だと思っていたが、なるほどこういう推理が成り立てば、むべなるかな。だけど、その背景には、苦しんだ人間もいた、というわけか。そう、世間には知られずに、ね。そのプロットの組み立てが見事。
「俺は・・・」と曽根は、総一郎が独白している姿を見ながら、彼と自分の人生を比べた。事件の関係者の、あれからずっと引きずってきた不遇。自分だけ幸せな人生を過ごしてきた罪の意識。その突然沸き起こった感情に押しつぶされそうになりながら、世間の裏街道を生きてきた総一郎との対比が辛い。ほかの幾人もの登場人物もしっかりと描き切り、その思惑も明確に見せて来た時点で、この映画の完成度は高い。
役者は一流をずらり。なによりも、総一郎役の宇野祥平の演技には目を見張った。はじめ、誰だ?この役者、と思ったくらいだった。ただ全体に、舞台が関西なだけに役者も関西出身で固めて欲しかった。それは、どうしてもイントネーションに違和感を感じてしまうからだ。それだけで、随分と減点となってしまう。
阿久津の上司の言葉が、マスコミとしての矜持。「俺らの仕事は素数分解みたいなもんやな。素数になるまで割り切って割り切って。」
うん、面白かった!
原作読了済みですが、脚本も映画作品としてきちんとまとめられていて、
がっかりすることもなく、うろ覚えだった部分や、
ふわっと理解していた部分、忘れてしまっていたことも、
あぁ、そうだったなーと思い出しながら集中して最後まで観れました。
むしろ、映画の方が感動しました。
やはり、役者が丁寧に演じてくれることにより、より一層感情移入することができ、
親の勝手で犯した過ちに振り回された子どもたちが不憫でならなかった…。
あのカセットテープを見つけなければ、曽根俊也は知らずに平穏に暮らしていただろうが、
見つけたことにより生島総一郎を救うことができた。
本当に良かったと思う。
曽根達雄や曽根真由美は、自分の思いを遂げるためだけに子どもを利用し不幸にするとは、
なんて自分勝手な信念なのだろう…。
あの闘争の時代は、そういう時代だったのだろうか…今を生きる私には理解ができず…。
五年後にはこれがリアルな記憶になってそう
いい映画でした。
いや
まさにリアルでした。
映画の内容は皆様が書かれているので
お任せしますが…
犯人グループに声を使われてしまった
子供達の物語…
リアルはどうなんだろうか…
今回は三者三様色々なパターンが
描かれていたが…
刹那すぎて胸がつまります。
リアルではどうなんでしょうか?
皆生きているのでしょうか?
どんな人生を過ごしていますか?
難しいとは思うけど
あの声私です。という本でも出してくれないかな?
…
このままだと私のリアルは
この映画になって記憶されてしまいます。
5年後はまだしも…
10年後にはグリコ森永事件の
声のこはさ…って
普通にこの映画のことをリアルだと
話てしまっているのではないかな?
僕はそれくらい入りこんでしまいました。
おもしろかったです。
脚本が神すぎる
まずは目の付け所が素晴らしいなと思った。始まりはどこかで聞いたことのあるような事件から始まるわけだが、「声を利用された子供の人生」という見落としていた…というかあまり気に止めていなかったポイントを突いてくる。言われてみれば、確かに犯罪に加担したと言えるよなぁと気付いてからは、どんどん映画の中に引き込まれていった。
俳優陣の演技もよかった。いつも思うけど星野源って、本当にこの職業してる人だなって思わせてくる。役に対するしっくり感がすごい。
2時間半という時間は映画の上映時間としては長い方だが、これだけの内容を詰め込むには短いはずだ。しかし詰め込み感を全く感じさせず、かつしっかり見応えのある作品に仕上がっている。日本映画も良いもの作れるじゃん!と思える作品だった。
あの有名な事件を下敷きにした謎解きサスペンス、という気持ちで観に行...
あの有名な事件を下敷きにした謎解きサスペンス、という気持ちで観に行ったつもりが、全然違うものを腹の底に投げ込まれた感じで、しばらく動けませんでした。
主役二人の静かな演技のグラデーションも絶妙です。小栗さんてこんな細やかだったんですね。脇をかためる役者さん方もすごいです。うーんアンナチュラル勢 笑
新聞社のデスクが豪華。
そして何より、阿部純子さんが素敵でした。ヒリヒリした60〜70年代の危うさがとても似合っていました。
わたしはその時代が終わった頃生まれたからか、なぜだか昔から憧れ…では語弊があるのですが、アンテナがむくのです。自分の知らない、間違った熱量を持った時代の渦中にいた人たちが何を思っていたのか、今どう思っているのか。化石、と言われていましたね。
中島みゆきさんの「ローリング」「誰のせいでもない雨が」を映画のあと聴きたくなりました。
星野さん、2018年もまだ昭和感がすごいんですが 笑
作り手の手腕が問われる作品
未解決のグリコ事件を題材に子供の声でお金のやり取りした問題作
未解決事件からの想像
「宇野祥平さん魅了」
2017 今年一番の作品
開局〇〇周年記念スペシャルドラマ?
あんなに大勢の共犯者がいたら絶対に話は漏れるし昭和最大の未解決にはならない。(仲間割れしてるし)
宇野さんとても良い演技でしたが、青年期の役者と見た目がかけ離れてて萎えました。可愛そうな人物設定だから宇野さんのキャスティングは安易。首吊り前に電話とかご都合でしょって思います。
声を使われた兄弟と母親はなぜ警察に助けを求めなかったのか?これもご都合です。あんなズサンな寮なら幾らでも逃げられたと思いますし、当時の警察の躍起になってる状態なら絶対に保護して話を聞いてくれるはず。何が言いたい映画なのか中途半端。梶芽衣子さんの役も子供に罪を背負わせるなら、過去が知れても良いのではと思います。たかだか闘争に参加してただけ。連合赤軍ならまだしも。これもご都合主義。もう少し犯人側の生活や事件を起こす理由なんかを丁寧に描くべきだと思います。テレビドラマなら豪華キャストでいいですが、映画館で観るにはもう少し内容の濃いものをと思います。
様々なノイズ?を乗り越えて鑑賞するのは容易ではない?!
まず、関西人として、事件の内容を知っている人間としては、映画の品質としては低いかもしれません。
星野源と小栗旬の関西弁はコメディレベルで、犯人像もぐだぐたです。
多分、原作は、表現力が凄いので、匿名の名称等でやり過ごしたのでしょう。
ただし、二人の主役が出ていないシーンは凄いです。
回想シーンの梶芽衣子の昔の姿や子役の演技は、鬼気迫る凄さです、それだけでも観る価値はがあります。
犯人グループは暴力団、過激派、被差別、混合ですが、やはり無理があります。
事件の後半のほとんどは模倣犯でしょうから。
どちらかといえば警察の無能ぶりが目立った事件でした、ノンキャリアの警察本部長が自殺させられたのは、その象徴です、事件の本質はそこにあります。
子役に焦点を合わせれば、感動の名作でした。
お腹がいっぱいになる作品
超厚の原作を、よくも150分に収めたなぁと感心しきりなのですが、
とにかく登場人物が多いので、だれ?だれ?だれだー?と
名前を覚えきれず進んでしまうのが若干もったいない。
と、原作の阿久津と実写の阿久津がだいぶ違うw
でも未読ならこれはこれでいいのかもしれない。
今回、もっともの見せ場は主役の二人ではないところが、
実に興味深い。
友達を想い、苦しみ続けた老いた女に泣かされ、
追い詰められ、切羽詰まった少女の声に胸が痛み、
息を潜め、ずっと陰で生きてきた男に心臓の裏側がズキズキした。
素晴らしいバイプレーヤーたちに拍手を送りたい。
とにかくお腹がいっぱいになる作品だった。
市川実日子の使い方があまりにアッサリで、贅沢だなぁと思ったりw
子どもたちがかわいそうだった。
野木亜紀子脚本なので見ました。
グリコ・森永事件は、当時3歳位なので覚えてないなぁと思いつつ。
件のテープでトシヤが歌ってる、「もしもーあしたがーはれーえならばー」って歌は、わたしも子供の時歌ってたなーって思った。
あと、うちの職場がチラッと映るのでにやにやした。
充分長い映画やけど、それでもはしょってる感じはする。原作の文庫、分厚いもんなー。
瀬戸大橋の裾でコーヒータイム中の会話に野木風味を感じた。
子どもを駒にした大人の罪を、子どもが背負わされる理不尽に震える。のぞみちやんは身元不明遺体にされたんやろか。
怒りは、どのように対処すべきものなんだろうか。
ロンドンで、事件に関係してる中国人(=本当は日本人のタツオさん)を探すことになった経緯がよくわからんかった。
狐目の男(ハヤシ?)の消息は私には不明やった。
犯人グループの顔ぶれも覚えるまでには至らず(展開早くて)。
でも見応えはあった。
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