さくらのレビュー・感想・評価
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これはなんの話なんだろう・・・
まずは、弟役の北村さんについて
「兄ちゃんが嫌がった新しい年は、あっさりやってきた・・」 というナレーションは、「君の膵臓を食べたい」 で浜辺さんが死んだことを告げるニュースを見た北村さんの独白と重なって聞こえた。冒頭の方で、母の 「おかえり」 に対して北村さんが言う 「うん」 もそうだった。ラストの 「僕は、尻尾を振ろう。な、さくら」 もキミスイのラストとかぶる。デビュー以来の全く変わらない北村さんって感じ。よい点でもあり、限界でもあるのかな。なんだ、まるで、俺、北村さんのファンみたいだな。(笑)
次に妹役の小松さんについて
中島監督に鍛えられたこともあって、やはり、うまい。
しかし、本編を通しての感想は、「これは何の話なんだろうな?」 だけだ。 西さんの原作をあらためて読んでみようかな・・・
ミキとアップルパイ、そしてギョーザ
金沢には第7ギョーザという人気店がある。行列に並んででも食べたいというホワイト餃子のお店。1度しか行ったことないけど、最近では観光客も押し寄せているみたいです。と、何を書きたかったかというと、小松市にもあれば小松菜奈として人気店になるのになぁ・・・という、超つまらないことでした。ギョーザについては詳しくないのでこの辺にしときます。
それよりも気になった美貴とアップルパイの関係について。兄ちゃん(吉沢亮)の彼女が家にやってきたとき、母ちゃんが美貴に手伝って呼び掛けたとき。すっかり忘れていた70年代に流行った少女漫画「美季とアップルパイ」を思い出したのです。当時、これを読んでおかないと女心がわからないとか言われて、男子も読んでましたよ!たしか。
そんなこんなで、全く予備知識を持たずに4週遅れでの鑑賞。まさか“さくら”が犬の名前だとは思っていませんでした。ダメなんです。犬の映画ってすぐ泣いちゃうから。最初から涙がこぼれてしまいました。犬が主人公なの??てな感じで。
普通の家族の話だと思ったけど、性教育やLGBTなど、末っ子美貴の存在が色々家族に影響を与えている内容。両親(永瀬正敏、寺島しのぶ)や薫も兄・一も直球勝負だったのに、美貴が変化球を投げていたのでしょうか。しかも普通のカーブやフォークじゃなく、星飛雄馬の“消える魔球”か番場蛮の“大回転魔球”みたいな雰囲気でした。神様の投げる悪送球よりも受けられなかったかもしれません。
小松菜奈が難しい性格をよく演技したと思ったし、溝口サキコさんもとても良かった。ストーリーそのものが変化球気味だったけど、最後に泣かせる展開にしなかったところがいい。“さくら”というタイトルにも見終わってからしみじみ。冒頭のドテラ+ショートパンツという妙な組み合わせも良かった。
小松菜奈で満足です
宮崎では上映されずにあきらめていたら新規オープンしたシネコンで4週遅れで封切られました。感謝です。
小松菜奈ちゃんの作品はすべて観たい私的には内容以前の評価となる事をお許しください。
とはいえ、この難しいテーマと役どころに挑む小松菜奈ちゃんはやっぱりさすがです。
一見、よくある家族のあるある物語というふうに見てしまいがちな日常に潜む現代風にいうLGBT的なお話を盛り込みつつさくらを中心に置きつつ進む展開が温かみのある家族を演出している。
三人兄弟って、このパターンだよね。となる所にひねりが加わって斬新さが表現されたと思う。
ともあれ観れて良かったと思える作品でした。
それでも私は西加奈子を支持する。
さて皆様いかがおすごしでしょうか?
よくぞ私の馬鹿レビューを覗きに来て頂きました。枕は長く映画の感想はうっすーい。まじで薄い。金箔より薄い。
今年を代表する漢字は【密】か【菌】でしょうか?もしオリンピックイヤーだったら【金】だったでしょう。悲しいですね。さてと・・・次のランキングを見て下さい。
1位 宮崎市
2位 宇都宮市
3位 京都市
4位 浜松市
なんのランキングでしょうか?
答えは・・・
人口一人当たりの餃子消費量です。
あれ宇都宮市と浜松市じゃなかったの?この両市は宿命のライバルじゃなかったの?二大巨頭じゃなかったの?
家康と秀吉、阿修羅と帝釈天、トムとジェリー
まさかの宮崎市の一位です。驕れる平家は久しからずや。頑張った宮崎!偉い宮崎!虎視眈々と1位の座を狙っていたんだね。ただね・・・
餃子の具はひき肉じゃない!
マンゴーだ‼️
そんなもん❗️食え・・・るんですよ。これが。もう商品化されている。ボケさせろや!ボケ!
そうですか。じゃあ他のトロピカルフルーツも餃子にして貰いましょうか。一枚のプレートに
キウイ、パパイヤ、マンゴーの餃子。バニラアイスを添えてアクセントにミント。そのプレートの名前は・・・
フルーツスキャンダル‼️(果実大恋愛)
平成生まれの方ごめんなさい。なんのこっちゃ?でしょう。良ければ検索して下さい。もうありそうな気もします。
あと浜松だよ。浜松!京都市にまで負けやがって。情けねえ。 頑張れよ!浜松と言う名前を返上しやがれ。おそ松でいいよ❗️
お姉ちゃんは音楽教室で大きく口を開けて歌ってる場合じゃない。お母さんと一緒に餃子を包みなさい。その口に餃子を頬張りなさい。
お兄ちゃんは給食袋でリフティングの練習をするんじゃない。もやしが吹きこぼれないか見ていなさい。おやつあげないわよ。
お父さんのビールの、あては餃子一択にしなさい。お小遣い減らすわよ。
ワンちゃんはフェイントをかけてテーブルの餃子をゲットしなさい。神の手を使ってもいいですよ。
1位という。ゴールを目指すのだ。今こそヤマハ城下町の民衆よ。立ち上がれ!片手に餃子の皮、片手にひき肉、唇に油、背中に人生を!
・・・という話を浜松出身の知人に話をしていたら、驚天動地の一言が。
どうでも、いい
ぎゃふん!まあ確かに・・・
相変わらず長くて中身の無い枕が終わりました。すみません。特に浜松の方ごめんなさい。
実は映画を見たあと原作を読みました。西加奈子は大好きなんです。
特に文章。比喩やリズム感、オノマトペ、手垢の付いた表現は有りません。
私の胸に届きました。はやぶさ2のカプセルのように届きました。良かった。ただ世界観が独特なんで万人には受けないかもしれません。でも私は世界中が敵に回っても熱烈に支持します。
映画は次男、長谷川薫(北村匠海)のモノローグで淡々と進みます。兄は一(吉沢亮)3歳上、文武両道のヒーローです。特に野球が上手。
妹、美希(小松菜奈)はエキセントリックな性格ですが恐ろしい程の美女。3歳下です。
お父さん昭夫(永瀬正敏)は働き者。口数は少ないです。お母さんはしっかり者。家族を愛しています。
幸せな家庭です。夫婦は最初のデートで餃子を食べたので特別な食べ物になりました。
三人の子供たちの恋や失恋が描かれてます。おっと大事な家族がもう一人います。ミックス犬のさくら。女の子。愛想がよく人を外見で判断しません。アクセントです。可愛いねえ。
しかし、一に悲しい出来事が起こります。
神様にレッドカードを出されたのです。つらいです。もったいないです。金閣寺が放火された気持ちになりました。
多分、毀誉褒貶があるでしょう。予定調和ではないですし。オチが汚いという意見もあるでしょう。でもねオチが全てじゃないです。
良くこの小説を映画化して頂きました。西加奈子ファンとしてはありがたいです。もしお時間がありましたらなんでもいいんで一冊読んでくれたら嬉しいです。
役者さんは好きな人ばかりなんですが、一人だけにします。小松菜奈ちゃんです。
「渇き」「僕は明日、昨日の君とデートする」
「さよならくちびる」「閉鎖病棟 それぞれの朝」「糸」
全部良い。餃子みたいです。誰もが好き、しかし中身は変幻自在。しかし餃子は餃子。小松菜奈は小松菜奈。つまり・・・
浜松より、おそ松より・・・
小松が好き‼️
うーむ、オチが弱い。でもオチが全てじゃない!・・・と思いたい。
長くてごめんなさい。しかもとっちらかってるし・・・
半端ねえ!
読んで頂きありがとうございました。
さくらってタイトルと内容がちぐはぐ
いい役者揃いなのに劇場公開数も少なくて違和感を感じていたら、鑑賞して納得しました。
話がとりあえず暗い内容です。
タイトルのさくらは犬の名前で、映画で常に出てきますが、そこまで重要な役で撮影出来ていません。(散歩に行って、オナラして、うんち漏らすだけ)
吉沢亮→高校生役無理がある
北村匠海→高校生役無理がある
小松菜奈→中学生役無理がある
加藤雅也→オカマ役これからも続けてください
寺島しのぶ→安定した演技
永瀬正敏→安定した演技
原作読んでないので、脚本が悪いのか監督が悪いのかわかりません。
家族愛を撮りたかったなら小松菜奈のシーンはちょっと必要ないし、変わり種家族を撮りたいなら家族の食事シーンが多すぎだし、方向性がよくわからない映画でした。
さくら
なんで1日1本なんでしょうか!?
今日👀て来ました
幸せな一家だったのに吉沢亮さん不意の事故で年を越すのは辛いと言って自殺する気持ちは分かる気がします
家族も辛いですし 私だったらやっぱり同じ道を選ぶ
と思います。
家族それぞれのキャラクターがしっかりたっていて、最後の方も心情を丁...
家族それぞれのキャラクターがしっかりたっていて、最後の方も心情を丁寧に映像として描写しており、音楽も良く、1番ラストのモノローグでしっかりまとまって非常に良かった。
俳優の皆さん、全員最高だった。
犬が家族を救う…にはデカすぎるスイング、容赦ない描写を観れば上映館が少ないのも納得
一番必要な家族像を持っていると思う暖かなドラマだが、動脈を切ってしまった宣伝と、少々残酷で悲惨な描写の数々に耐え難さを覚えた。そして、上映館が少ない理由も同時に伺えた。
前半のアプローチはすごくいい。夫婦のセックスを惜しみもなく教えることで、「性とは何か」を教えてゆく。それぞれが恋や愛に触れるとき、家族に感じる恥ずかしさと有り難みが浮かんでくる。それだけではない。恋の痛みから疑問符、多様性への理解を現実に落としこんだ作風は寧ろ感動的で自然である。そのせいか、地味に映ってしまった節はあるが…。問題は後半だった。兄の死をすでに宣伝の文句にしてしまったがため、兄の死を通過点のように受け止めてしまった。この出来事によって、家族は崩壊。特に、美貴に至っては救いようのないほど無残に散っている。確かに感じていた香りが確信に変わるときの恍惚な姿は美しくてファンシー。そこに、感情の拠り所を求めるのは難しいが。ただ、ここまで現実を美化せずに描いたのは割と独創的で挑戦的なアプローチだと思う。その一方で、ストーリーテラーとなる薫が霞みきっていく。空白のままだった、家族の「穴」を埋めることに尽力した結果、兄の死の影響に意味を成したとは思えなかった。寧ろ、兄が起因となった穴にさくらが入っただけである。つまり、オチが笑える程度に暖まっていないまま落ちるので、ある意味愕然としてしまった。
さくらの上映館が少ない理由は、この話題性の高そうなメンツながら、シリアスで万人受けなど毛頭ない描写にある。優しさの片鱗に触れても不感なまま。ある種尖った家族の奇蹟で、感動と解せないまま、淫らな家族像を見せびらかす形となった。
犬のさくらと歪んだ家族(特に美貴)の物語で、全体的に下ネタの割合が...
犬のさくらと歪んだ家族(特に美貴)の物語で、全体的に下ネタの割合が多く感じた。兄の死を乗り越えようとする俳優達の演技は秀逸。それにしても学生の設定とはいえ、小松菜奈は脚出し過ぎだとは思ったけどね(笑)
くせのある原作者の作品の楽しみ方?!
この原作者の作品は結構デフォルメしてるし、人物像がメタファーで実在したらと考えると、少し楽しめない部分はあります。
小松菜奈の偏愛は、どことなく深刻にも見えますが、兄宛の手紙隠しても電話ではなしているから実害もありませんし、焼香なめたり失禁したりするのも子供だというアピールのメタファーなので、北村から見た。
どちらかといえば、家族関係の妙でしょうか、ランドセル背負って逃避行するおやじとか、なんか説得力ありそうで無神経な母親とか、そんなんで、この子ら有り、そんな展開なのです。
そんなところで、犬のサクラを見ていると、唯一、まともだと独白していた北村が一番変わっていることに気づくでしょう、でも、それもまた人間だから。
まあ、それぞれの事象を控えめに観て、いろんな家族の形もあるなあ、と、楽しめれば、いいかな、そう思います。
とにかく、それぞれ、この映画で最高の演技をしています。
行き過ぎた愛
北村匠海×小松菜奈×吉沢亮という神メンツなので、制作が決定した時からかなり期待していた。
期待しすぎていました。
面白くなかったという訳では無いけれど、何か腑に落ちない作品でした。
年末に実家に帰宅をした長谷川家次男の薫(北村匠海)は、2年前ばらばらになった家族を繋ぎ止めるかのように過去の出来事を思い出していく。
まず、良かった点は演技力。
北村匠海は無口で無表情だが訴えかけてくるものがある。出演作を見る度に驚かされる。アンダードック、早くみたいなぁ。
小松菜奈は相変わらず。
今回は「渇き。」の時と似ており、とても惹き込まれていく演技。個人的には、二階堂ふみ、杉咲花に次ぐ演技力だと思う。にしても、中学生役は無理あり過ぎですけどね!?
吉沢亮は出演シーンは少ないながらにして、脳裏に焼き付ける凄まじい演技。感無量です。
2年連続で助演俳優賞を受賞するかもしれないほどの誰もが認める名優ですからね。キングダム2も楽しみです
また、ストーリー構成はとてもいいと思う。
観客を無我夢中にさせるし、中々楽しめた。
意外とあっという間の2時間。そういった面ではいい映画なのかも。
しかし、レビューを見ていると皆さん揃って仰っていますが、予告の作り方があまりにも酷い。
映画を見る前は全然普通だったのだが、いざ映画を見ると予告の作りの酷さに唖然。
いつお兄ちゃん死ぬの?と不謹慎ながらにどうしても思ってしまうし、大切なセリフ感動するセリフも入れてしまっているのでシラケる。予告に映画の概要を詰め込み過ぎです。
そして、音楽が微妙。
主題歌に関しては以ての外。全くと言っていいほど映画の雰囲気に合っていない。最近多いよなぁ...
深いようで浅い。
家族ドラマというよりも、思春期の子どもの「性」についての悩みがメインテーマのようだった。それはいいんだけど、描写がどうも気に食わない。手紙でゴムを貰ったり、兄でしたりよく分からず。せっかくいいテーマなのに、共感出来ず終い。勿体ない。
ランドセル手紙は北村匠海と同じ感情に。心の底から怒りが溢れ出た。小悪魔どころじゃないって
糸ほどは無かったけれども、少しガッカリでした。
いい映画になり損ねたなと。
愛ってのは怖いなぁ、怖いなぁ。
もう少しほっこり系ストーリーを想定していた
小松菜奈さんと北村匠海さんが好きで鑑賞。
うーん、少し思っていた作品とは違った。
長男役の吉沢亮さんを含め3人の演技は素晴らしいがいかんせんストーリーが重い。それでも2人からへの兄への愛情の迸った作品。重くなり過ぎるストーリーを犬のさくらが中和している。家族が深刻な話をしているときに尻尾をふりふりテーブルの下で佇むさくらが唯一の癒し要素だった。
もう少しテーマ性のあるストーリーだったら良いんだけれど。ストーリーの重さの割にラストがあっさり。それで?という肩透かしを感じたのは自分だけ?
ちょっと新しい映画を観た感じになった
またちょっと新しい感じなものを観たようなそんな感じでした。原作が凄いというのはとりあえず感じました。ストーリーも話の展開も、現在と過去の見せ方も、引き込まれた。キャスティングもはまってるね、演技力や雰囲気も含めて。矢崎監督の映画も全体の雰囲気が引き込まれるから良いね。でもやっぱり子役の人達の力量や見せ方ってとても難しいんだね…特に子供時代のエピソードも重要になるような作品だと。
ひとつひとつのエピソードや、何かが起きた時の皆んなの反応(特に小松菜奈)が面白いというか、色んな感情が芽生えました。笑えるところもあったけど、辛いエピソードに心が押し潰されがちな2時間だった。割と何に対してでも感動しがちな涙腺ゆるめの私ですが、色々ついていけなかったところや、?なところがあって何故か涙はあまり出なかった。別に泣いたら良い映画とか泣けるのが面白い映画だなんて一切思わないけど、もっと心を揺さぶられたい願望はあった笑。
多分…でも良い映画であり良い作品なのだろう…という事は感じとれたんだけど…。何て言って良いのか分からない。映画の感想、むずい。
北村匠海は相変わらず良かった、小松菜奈も吉沢亮も。この3人は雰囲気と顔面と声と演技力、世界観、どれをとっても素晴らしい◎また他の作品でも共演してるところ見てみたいな。
演技は良い
好きな俳優さん目当てに鑑賞したので、観てよかったのですが、ストーリーがイマイチ自分の好みではなかったです。観終わって、なんだか不快ではなくて、スッキリしない感じ。何が言いたかったのか?タイトルでもある犬の”さくら”との繋がりも、イマイチ強く感じなかったし。あんなに単調な流れでも、最後まで観ていて飽きなかったのは、やはり役者さんの演技がとても上手だった事と、内容もよかったという事なのかなぁ。ポイントの大半は演技です。
神様の悪送球とは。
天の神様の言うとおり...という選び唄が地方にありますが、この天というのはどうにも対応が難しくて、要はこちら側の受け手の人間の捉えようによって自由に解釈するしかないと思うんです。悪送球という試練に人間はどう振る舞うべきなのかをこの映画は観客に問いかけています。
ストレスからの対抗行動が小松菜奈さんの演技で表現されていて勉強になりました。自責から来る極端な逃避、幼児退行が具体的に描かれていました。
この物語は再生のお話です。キリスト教でいうレザレクション。イエスの復活とまではいささか言い過ぎですが、愛犬が病人として大晦日の日に動かなくなるのはキリストの死と重なります。そう、小松菜奈はマグダラのマリアだったのです。
焦点が定まらない
愛すべきキャラクターが定まらない作品。みんなが生であり、みんなが悪であり。もちろんそれが世の中で、そういった意味で現実なのだろうが、2時間でストーリーを完結させようと思うとどこかに焦点を当てて物語を作った方が展開を出しやすいはずで、その観点で膨らみきらなかったのかな、という印象。起承転結が分かりにくい作品だったなぁ、と。
それ考えると、立ち位置的主役とストーリー上の主役を両立させた映画ってすごいんだなぁ、と。チワワちゃんとか。
春の話ではありません
原作も読んでませんし、事前情報ほぼなしで鑑賞。
タイトル的に正月から春にかけての上映予定が遅れたのかなと思ってましたが、「さくら」は、犬の名前なのですね。
ネタバレしてしまうのであまり書けませんが、ストーリーを文字にすると結構ハードな内容なのだけど、しあわせな一家というオブラートに綺麗に包んで、うまく仕上げた感じでした。後からじわじわ来てます。
一応主人公の次男の薫くんを演じる北村匠海。イメージどおりの朴訥な青年です。主に彼のモノローグで、場面が進みます。ただ、物語は彼の物語ではなくて、家族に起きた出来事を綴ったもの。
長男の一(はじめ)は野球部エースで学校の人気者。吉沢亮が演じていて、これまたイメージ通りの良いやつ。妹の美貴は、家の中ではわがまま放題のムードメーカー。小松菜奈が、ストレートに感情をぶつける素直な少女から、少し狂気じみた状況まで振り幅を持った役を好演。
この3兄弟に、優しい父昭人(永瀬正敏)と、母(寺島しのぶ)の両親に、もらってきた子犬の「さくら」を加えた、長谷川家の10年くらいの物語だ。
兄弟それぞれに、さまざまな物語があり、困難や苦難があり、家族の崩壊の危機まで起きる。大事件のエピソードを積み重ねた物語なのだけど、それぞれをドラマチックにせず、平板に描くことでより身近な感じをいだかせる。そんなこともあるよね、といったどこか冷めたような描かれ方に思えた。感情を高ぶらせてぶつかったりすることはほぼ無く、行き場のない気持ちを上手く出せないというリアリティに寄せた描き方だったのかな。北村匠海のトツトツとしたモノローグに、小松菜奈の際立つ立ち振る舞いが、良いハーモニーだと思った。
絶賛はしないけど、何だか面白い作品でした。
バラバラになりかけた家族をみつめ、支えてくれた「さくら」
原作を読んでから鑑賞 西加奈子さんの作品はこれまでもいくつか映画化され、やはり子どもの出てくる「まく子」以来でしょうか 勤勉なお父さん、優しいお母さんに、仲のいい2男1女のきょうだい、そして子供部屋つきのマイホーム購入、人も羨む家庭でした さくらを飼いだしてから家族に起る出来事は、どこの家庭にでもあるような話ではあるけれど、幾度となくおこる「危機」に、さくらは食卓の下で起こっていることを感じ、怒りや悲しみを受け止めてきました 話はできないけれど、尻尾を一生懸命振ることで家族の問題を癒してきました 西さんの初期の頃の作品で、郵便番号が5ケタであったり、携帯のない時代の話であるので、今なら家族のありようは違うものになったでしょう それだけさくらの役割も大きい時代だっと思います
人も羨む家庭であっても、仲のいいきょうだいであっても、その絆を揺るがす出来事が起こるもので、決してハッピーな終わり方ではないものの、さくらが果たしていた役割を感じます
西さんの出身地の住所が封筒に書かれているところまで、原作に「忠実」でしたが、みんなに愛されていたさくらの散歩用の鎖を使った長男、目の前のその行動にさくら自身もとてもショックを受けただろうと思います(あくまでも原作に忠実ですが)
子どもが小さいときは賑やかなマイホームも、子どもたちが一人二人と出て行けば、ますますさくらの存在の大きさを感じます 先月は「星の子」でも父親役だった永瀬正敏さん、優しさが言葉にできない不器用なおとうさん、よくあっていました(11月26日 ジストシネマ和歌山にて鑑賞)
全79件中、21~40件目を表示