さくらのレビュー・感想・評価
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長男の“不在”の理由、事前情報では控えてほしい
原作でも映画でも、ストーリーは繊細に語られている。一人暮らしの次男・薫が、音信不通だった父からの手紙を機に、久しぶりに帰省する。実家には母、妹の美貴、数年ぶりに会う父、愛犬のサクラがいる。だが、薫の回想に頻出する兄のハジメはそこにいない。家族もそれを口にしない。その理由が、少しずつ、順を追って明かされていく…。
予備知識ゼロで鑑賞できた人は、その過程をある種ミステリー要素として楽しめたはず。だが悲しいかな、無粋な宣伝方針のせいで、予告編でもマスコミに提供される紹介文でも、ハジメの不在の理由が配慮なくばらされている。もったいない。
物語の真の重心は美貴であり、良くも悪くも家族と周囲に強い影響を及ぼす“天真爛漫なファムファタール”を、小松菜奈が唯一無二の存在感で体現。だが重くなり過ぎないよう、家族愛を象徴するサクラを配したことで、家族の試練と再生が穏やかに受け入れられるのだろう。
☆☆☆★★★ 原作読了済み。 原作を読みながら「これは一体何を言い...
☆☆☆★★★
原作読了済み。
原作を読みながら「これは一体何を言いたいのか?」…と、何回も思う程、さっぱりと要領を得ない話でした。
とにかく、話があっちへ行ったり、こっちへ行ったり…と。枝葉が幾つも別れては時間が進行し、やがて悲劇が起こる。
それを、この家族に寄り添い生きている犬のサクラが見守っている。
これをどうやって映画へ?
監督が監督だけに(良い意味で)そんなに悪い内容にはならないのでは?…とは思いつつも。殆どは不安感しか感じずに、映画館へ行ったのが正直なところ。
映画本編が始まり、やはりと言うか。最初の20分くらいまでは、知っている内容なのに、なかなか映画の中身に入り込めず、心ここにあらずの状態で、、、
映画本編も、多くのエピソードの順番が、原作の時間経過とは異なり進んでいたその時。兄とのお風呂での会話で、ボディーソープだろうか?手の平の泡を見てHを意識する薫。
それを見ていた瞬間!
「嗚呼そうか!これは《サザエさん》とは言わないまでも。セックスを含めた艶笑譚を、四コマ漫画のスケッチ風にしているのでは?…と思い始めた。
そう言えばこの監督は、以前に撮った『ストロベリー・ショート・ケイクス』で。主演の中越典子に対して、顔面ぶっかけを撮るとゆう。由々しき場面を敢行していたのを、一気に思い出したのだった。
この映画本編でも。原作に有るミキの放尿場面を、何も臆する事なく撮っているし。在ろう事か、原作にはないミキのオ◯ニー場面すら躊躇なく撮るとゆう、、、
映画は凡そ本編の半分辺りまでは、そんな状況で進んでいた様に思えた。
基から原作では、薫は妹のミキに。
ミキは兄を。
兄は矢島さんへの愛を抱きつつ。妹のミキにも、兄を越えた好意を。
そんなミキを愛するカオル。
サキコは長年に渡って父親を。
近親相姦とは言わないまでも、社会通念からは歪んだ想い。
禁断の…とまでは入り込みはしないが、その倒錯的とも言える想いを。
純愛過ぎたが故に、上手く行かないもどかしさが爆発してしまい、、、と言った。様々な恋愛感情が、後半の1時間には絶妙なバランスでブレンドされていた様に思えた。
とは言え。小松菜奈演じるミキ(美貴)の性格であり行動には、(原作を読んでいても同じだが)好き嫌いが別れるところだと思う。
あの放尿場面等も、男の目からよりも、同じ女性の立場から見たならば…と。
元々が、そうゆう女の子と言う設定なのだけれども、、、
原作を読んでいたからこそ、それ程の期待をしていなかったが故に。思いの他に、途中からは映画のリズムに乗って行けたのですが。やはりこれは、好き嫌いがはっきりと別れる作品なのでは?…と思えます。
登場場面は少ないものの、サエコ役の加藤雅也が、とても良い味わいの役柄だった様に思える。
2020年 11月14日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/premier SCREEN
どこがクライマックスだったのだろう
原作未読。不思議な映画でした。どこがクライマックスなのかがわかりずらいまま、終わってしまった。
兄兄妹、両親の幸せな5人家族。それが長男の事故に遭ったことから急転下し、そうしてまた家族の再生していく話し。なにがきっかけで、再生していくのかが見えずらくて、共感がいまひとつできなかった。
小松菜奈が演じるレズっぽい女子高生、精神的にイッてしまったような不敵な感じ、はハマっていた。永瀬正敏と寺島しのぶはさすがの演技。永瀬正敏は抑えた感じ、寺島しのぶは自然体で、どこにでもいそうな市井の感じがとても出でて、よかった。
神様の悪送球
北村匠海のナレーションが優しくて、とても心に沁みます。
「大人になるってことは1人で眠ることではなく、
「眠れない夜を1人で過ごすことである」
ソフトは声の匠海くんのナレーションがいつも冷静で安心できました。
映画は理想の家庭が不幸のドン底を経験して、そして立ち上がる物語です。
西加奈子原作なので、エキセントリックな描写が多々あります。
(奇行・・・は、小松菜奈が担当します、笑)
お兄ちゃん(吉沢亮)を好き過ぎて、感情がコントロール出来ない妹(小松菜奈)
お兄ちゃんの彼女さんに、妹が嫉妬からする行為・・・
穏和な次男(北村匠海)が何発も殴るほど酷いこと・・・
美貴は「お兄ちゃん好き」の度合いが兄妹を超えているなぁ・・・
野球部のピッチャーで4番の兄一(はじめ)は高校のヒーロー。
美しく強くて、眩しくて太陽のような存在。
その兄が交通事故で大きなダメージを受ける。
幸福な家族に《神様の悪送球?!》
受け止めきれずに、一(はじめ)は・・・!!!
長谷川家の愛犬・さくら。
映画の題名にもなっている白い平凡な中型犬です。
自然な演技に目を見張りました。
ただただ尻尾を振っているけど、天才や!
2年間失踪した父親(永瀬正敏)が帰ってきても・・・
車椅子の一(はじめ)が散歩に行っても・・・
愛犬は優しく受け止めて、裏切らない、尻尾を振り続ける・・・
でもそんな「さくら」さえ、言葉を失う事件が・・・
(犬が言葉を失うってとても変だけど・・・ホントなんだよ)
さくら、名優犬・・・空気読まないのに・・・絶妙に空気を変える。
結果として、さくらに救われる長谷川家の人々。
大きな不幸を、なんとかようやっと乗り越える長谷川家の、
ボーッとしたお父さん(永瀬正敏)
チャキチャキ明るいお母さん(寺島しのぶ)
吉沢亮も北村匠海も小松菜奈も・・・そしてさくらも・・・ステキでした。
犬のさくらが家族を繋いでくれる、切なくも暖かい物語です。
難しいが故に理解しがたい…。
家族ものでは珍しい題材かな?と。
ありきたりではあるけど、細かい設定と
登場人物の心の置き方が独特で、
ただ見ていただけでは、
なかなか答えに辿り着けない。
だからと言って明確な答えがあるわけでもなく、
あぁなのかな?こうなのかな?と
一つひとつの出来事、事柄に
自分なりに答えを置いていかないと
完結しない作りだった気がしますよ…。
個人的には疑問も矛盾も残っているし、
どんより曇った感情が残ったりしました。
ただ、そうさせるのが目的なら
完璧な作りだと思います!
深く考え、その為により深く物語に
ハマれる人なら見応えアリだと思います!
ただただわかりやすいストーリーが
欲しい人は複雑な感情が生まれると思います。
なぜ「さくら」なのか
この作品、なぜタイトルが「さくら」なのかずっと気になってたんですよ。
それで徐々に分かってきたのが、これは小松さん、吉沢さん、北村さん演じる兄弟目線のお話かと思いきや、どちらかというと彼ら家族を見守り続けてきた飼い犬のさくら目線のお話だったんですよね。
さくらは家族に起こった全てを見てきている。だから私の見解ではこのお話の主人公はさくらであり、タイトルにも納得しました。
辛いことが多く描かれていたり、両親が幼い頃の兄弟達に性について細かく語るシーンなどがあるので気まずい方は1人でのご鑑賞をおすすめします。
大好きな役者さんたちの共演
私が大好きな役者さんたちの共演であった。
内容はほっこり温かい日常の中に潜む、人の狂気、偏愛を織り混ぜたようなものだった。正常な家族関係に見えて、歪な関係も垣間見える。小松菜奈ちゃんは吉沢亮(兄)に恋慕の念を抱く。あんなに見目麗しく誰にでも優しい憧れの兄がいれば誰だって好きになってしまうよなと少しばかり共感はある。
そうした関係の中ワンちゃんが上手く家庭の調和を図ってくれていた。
吉沢は急に足が動かなくなり夢は途絶え、彼女と連絡を妹小松菜奈に阻害され、生きる価値を見失っていき、もがき苦しむお芝居は此方まで胸が締め付けられた。
少し無理やりにこじつけている感じのするところもあったが、日々の温かい暮らしの中に潜む黒い影といった形はリアリティがあり面白かった。
苦しかった
吉沢亮ファンで亮くんの作品はほぼ見ています。
亮くんは本当にその人として生きていて、障がいが残った辛さもどんどん追い詰められていく様子も表現されてて素晴らしかったです。
妹の小松菜奈ちゃんがとにかく狂っていた。お兄ちゃんのことが大好きだったのか、感情が全て表に出ている子のようだった。
人間の感情をすごく感じることが出来る映画でした。
兄2人、妹1人、優しい家族の話
ハンサムでスポーツができて明るい兄、ちょっと大人しくて傍観者な弟、天真爛漫で壊れている妹、家族をぎゅっとまとめる逞しく愛情豊かなお母さん、尻に敷かれている感があるけれど頑張るお父さん、優しく切ない家族の話。いろいろ大変なことがあって喪失感があるけれど、やんわりと優しい空気のある家族の愛が、愛しいです。
素晴らしい役者さん揃いですが、小松菜奈さんの演技が素晴らしい。もろくて壊れた役、本当に似合いますね。女の私でもぞくっとするような表情も多いし! エンディングの東京事変はちょっと雰囲気が合わず、エンドロール最後まで観ずに消しました。
話題になった映画だが、正直言って期待外れ。 長男の交通事故だけは災...
話題になった映画だが、正直言って期待外れ。
長男の交通事故だけは災難だったが自殺するのは違うと思うし、親父が家出したり、次男の初体験とか、オカマバーとか、どうでもいい内容。
小松菜奈の壊れっぷりが見どころかも。
「彼女は皆にゲンカンと呼ばれていたから...」という北村匠海のモノ...
「彼女は皆にゲンカンと呼ばれていたから...」という北村匠海のモノローグにかぶせてベッドに入っていったから、オトナの男への玄関という意味なのかと勘違いした。この後に期末考査の成績を張り出した壁がうつしだされ須々木原 環 の名前が1番上にあって、だから原環なのか〜ってなった。
しかしこの映画は北村匠海の乳首が沢山でているな、と思う。ファンサービスなのだろうか。
ヤジマさんの話しを聞きながら兄の背中を流す場面でファースト乳首。童貞喪失のシーンでセカンド乳首。
両親から彼女の性格を聞かれた後サード乳首。妹がレズ娘と不良を返り討ちにして場面切り替わってファイナル乳首。
一本の映画で北村匠海が8乳首も出しているのは「さくら」だけ!ファン必見。
「ゲンカンと別れた」の時には乳首を隠していた。深い。
さくらとイチロー
原作未読
『きいろいゾウ』『円卓』最近では『漁港の肉子ちゃん』が映画化になった西加奈子の原作
映画館で観ようと思ったがわりと早めに公開期間が終了した
さくらは長谷川家で飼っている雌犬の名前
主人公ではない
『鬼龍院花子の一生』みたい
タイトルは『浅田家!』みたいに『長谷川家!』の方が良かった気がする
原作のタイトルに拘る必要はないのでは
初めから1時間ほどまで長谷川家の幸せなホームドラマが続く
ちょっとエッチだが女の裸は出ない
心温まる淫語
妹が兄を名前で呼ぶのも大きい兄弟が一緒にお風呂に入るのも許容範囲だが兄が妹を殴るのは自分的にはショッキングだった
長男が交通事故で下半身不随になってから長谷川家の雰囲気は一変する
観る前と観た後ではこの作品の印象がかなり違った
西加奈子が大阪出身のせいか大阪弁だが長谷川家を演じた5人のうち4人が東京出身で永瀬正敏だけが宮崎出身
関西出身の役者なんていくらでもいるでしょ
東日本の人間が演じるなと言わないけど
それなら大阪弁に拘らず設定を変えて標準語で演じさせればいいじゃん
大阪弁でなければいけない必然性はこの作品に全く感じない
どうせやるならせめて『おかえりモネ』に登場する車椅子ランナーの女性くらい喋れないと
なんJ民のようなインチキ関西弁に聞こえる
小松菜奈はこういう役がよく似合う
さくらに因んだのか櫻坂の女の子が出演していた
加藤雅也が意外な役で登場
趙珉和が演じたフェラーリは必要ない
エンドロールの椎名林檎は本編に合わないと思う
アニメ金田一少年の事件簿のエンディングテーマを歌っていた広末涼子と同じくらい合っていなかった
あと犬がオナラをするとは知らなかった
自分が飼っている犬や猫のオナラを聞いたことがない
あの子たちなり飼い主に気をつかっているのだろうか
身体が不自由でも生きることは尊い、死んじゃダメ
身体が不自由でも生きることは尊いはずだ。それを否定する話は見る価値無し!
父親や妹の彼女は生きてゆくのに何故兄を殺したのか?弟の最後教訓じみた言葉、全く響かない。この弟は何も見えていない、妹の行動、兄への固執を見ていても、彼女からの手紙を隠す位はするだろうとかも感じない!むしろ妹よりイヌのことに関心が有るくらいだから。弟目線にする事でソフト路線と言うか、犬を引き合いに邦画独特の雰囲気にしたかったようだが、ストーリーの根幹、何を訴えたいのかが見えない話しになってしまった。むしろ弟は居なくてもいい位だし、まして彼女との情事なんか邪魔だし、父親の彼女や妹を慕う彼女のエピソードに比べると、全く意味が無いエピソードだった。メインは妹のブラコンに絞ったストーリーなんだから、余分な演出はせず、兄を一生懸命サポートしていく妹の真の愛情みたいなラストにして欲しかった!
例えば・・・妹のサポートを受け元気を取り戻しかけた兄は、ある日家族の誰も気づかない妹のいじょ過ぎる愛情に戸惑い、妹が彼女からの手紙を隠していることにようやく気付く。妹無しでは生きられない兄は妹を責めることができない。妹は彼女を密かに探し出し、兄に合わせるが、それは兄が一番恐れていたことだ、妹は兄が喜んでいると思い、心のわだかまりが消え喜ぶ。やがて妹は彼氏を作り兄から離れていき、兄は一人で生活できるようになる。
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