ビーチ・バム まじめに不真面目のレビュー・感想・評価
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奔放すぎるマコノヒーに翻弄され魅了された
まさか「ダラスバイヤーズ・クラブ」を凌ぐマコノヒーと出会えるとは思わなかった。本作の彼は強烈だ。マリファナとアルコールに身を捧げ、常にニヤケ顔で足元ふらつきっぱなし。そんな一昔前の”酔いどれ詩人”風な生き様を、穏やかかつピースフルなテンションでずっと保ち続けるマコノヒーのカリスマ性はやはりとんでもないほど異常だ。この映画が伝えたいことは何なのか。ストーリーに意味はあるのか。そんなことを考えだすと、核心っぽいことはぜんぶ指の隙間からサラサラとこぼれ落ちてしまいそう。本作はむしろ波間に浮かぶ小舟のごとく、なすがままに身を任せるのが良いのかも。そうやって初めて、詩人としての彼のヴィジョン、あるいは人生観や生き様と照準を重ね合わせることができる。当然、好き嫌いはあるだろう。評価も大きく分かれるはず。だが個人的には、40代後半となったハーモニー・コリン監督の作品を、今回ようやく心から愛せた気がした。
ま、ま、まこちゃん?
素晴らしかった
ムーンドッグのクズっぷりが素晴らしくて、常にラリッてへらへらしているし、誰にでもウェルカムで人をいっさい区別しない。友達の足がもげているのにへらへらしているのはどうかと思うけど、近くでへらへらしてもらえることが癒しになる気もする。生真面目な人が相手なら怒られてしまうだろう。車いすのおじいさんを襲って金を奪うのはダメだ。
最後、お金を燃やして焼け死ぬかと思ったら、あー楽しかっただって。最高だ。しかしあんな生きざまが通用するのは彼がとんでもなく魅力的だからだ。そうでない我々は彼の輝きのおすそ分けをもらうしかない。
ブコウスキーのイメージがダブるけど、ブコウスキーはもっと癖が強くて、態度が悪くて無法者のイメージだ。ブコウスキーも金持ちの美人と結婚して、娘をもうけている。どっちも破天荒だ。ブコウスキーから棘を抜いて、ハッピーにした感じだ。
僕は全く興味ないのですが、マリファナってすって良いのですか?
僕は全く興味ないのですが、マリファナってすって良いのですか?
すって善いのなら、それで良いですが、何も映画にしなくても良いと思いました。
笑い方がアマデウスのモーツァルトに似てると思いました。それだけで、
悪ふざけしているだけで、何に心動かして良いのやら困りました。
全く良さがわからなかった
天才は改心しない…
富豪の妻に先出たれ、財産を凍結された、かつてヒット作を出した詩人。よくあるそこから改心し、再び成功を収めるまでを描くサクセスストーリーかと思ったのだが、その後もドラッグに溺れ、自堕落な生活を送り続け、マリファナの力も借り、再び成功を収める。自堕落な生活が延々と描かれ、これは誰が面白いのだろうと、マシュー・マコノヒーの成り切りぶりはわかるのだが、あまりにも単調で飽き飽きした。マーティン・ローレンスのイルカと鮫を間違える下りのみ笑えた。
オイスターホワイト
サメ映画
娘の結婚相手の股間を大勢の前で握りフニャチンだなっていじるセンス、みんなの前でこんなこと言えちゃう俺面白くない?って感じなのかな。アメリカ映画で割と目にするコミニケーション?だけど、差別やヘイトに厳しい文化のはずが、こういうブラックジョークの雰囲気を醸せば許されてしまいがちなところ、本当に理解できない。フィクションだから映画だからそういう人も登場するでしょ、と言われるかもしれないけど、破天荒だけど実は才能あって(しかも詩という割と感情の機微を捉えるような繊細な才能)憎みきれない主人公を表現するためのいちシーンだとしたら不愉快さの方が勝ってしまう。ちょうど最近のアカデミー賞での平手打ちの件もありなお。映像は綺麗だったしマシューマコノヒーのハマり方もすごかった。あとサメのシーンの急なB級感、あれあえて画面にサメ出さなくても描けたのでは?と思ったけど、なんかこだわりあったのかな。
客観的に見て、 クズなのは間違いないと思うが、 愛される人っている...
今こそ笑おう
残酷でひどい現実にいて、楽しい時間を過ごすことによって抗議する。『スプリング・ブレイカーズ』の精神的な続編のよう。今回は歪んだ形ではなく真っ直ぐな印象。”Fun is the gun”。それが原動力、とムーンドッグは言う。
煙、ビーチ、海と溶け合う太陽、カラフルな光線、バラード。ひとつのシーンでそれらのショットがリズミカルに切り替わり、まるで夢を見ているような感覚になる。
そこで、はたと気付かされた。全編に渡り、余計な効果音がほとんど入っていないのだ。どうりで言葉と音楽がクリアに際立つわけだ。そう言えば夢の中で、小さな音って聞こえない。
衣装、撮影、音楽、美術…。天才のもとに一流のスタッフが勢揃いしたのでしょう。
映画作りというかなりしんどい作業に耐えるには、イカれた頭と、美しさを見つける精巧なセンサーが必要。この作品には最高に精密なセンサーを感じた。
「ポンヌフの恋人」以来の花火が、過去とカネを破壊して喜劇は幕を下ろした。
1960年ほど自由じゃない映画だけど
タイトルなし
ヒッピーにあこがれる大人メルヘン?か 自由人 放蕩詩人そんな破天荒な人間を描きたかったのだろう 最後の方でインタビューを受けるシーンで語る事が言いたい事でそのセリフを最後言わす為に色々ストーリーを見せた そんな感じがしました。破天荒ってこんな感じでしょと描かれていて 薄ぺらい感じがした マイアミだろうがLAだろうが やってることは飲み明かし葉っぱや薬やるだけ その様子がちっとも楽しそうでもないし マンネリに見えた。所処の詩も響かない。まじめに不真面目か
まじめな人が不真面目ってこんな感じーとりあえず、スヌープ出しといて酒女葉っぱクスリバカ笑いーって作ったらこんな映画になるのか?まじめに不真面目ではなく 不真面目を雑に作ったそんな感じでした。
そう考えると チーチ&チョンはちゃんと作っていた まじめに不真面目だったなぁ
自由に楽しく生きるって覚悟が必要
合わなかったなぁ、残念ながら。
なんでだろなぁ、無軌道な主人公への
羨望にも似た苛立ちが邪魔してるのかな?
楽しむのは一番ってことはわかってるけど
それをやるのが大変なんだよ、お前は誰もが
認める天賦の才があるからそれができるんだよ。
なーんて毒づきながら観ちゃったからですかね。
本作で描かれてるムーンドッグって、
凡人が想像する天才像みたい。
アーティストはインスピレーション求めて
酒に女にハッパに・・・って。
でも、まぁ、わかりやすいのかな。
合わなかったのは、ムーンドッグが
あまりにモラル欠如してたからかなー。
下品だし、犯罪にも手を染めるし。
こんなことを言ってるあたり、僕は小物(笑)
でも客観的に見て気持ちのいい風景では
なかったから仕方ないです。
あー、僕の周りにもいる、好き勝手に自由にやってる
ようにしか見えないのに、結果を出している人を見る
ときと同じ感覚だな、これ。
平気で遅刻を繰り返しているのに、なぜか慕われる。
あの腹立たしさに似てるかなぁ・・・?
でも、結果には理由がありますから、僕は
何かが見えていないのでしょうね。
そんな見えていない側面は本作のラストですかね。
あの豪快さはムーンドッグの変わらぬポリシーと
覚悟、そして自信の現れか。
あれを僕ができるか?・・・きっとできないな。
なーんて、なぜか自らを振り返ってしまいました。
結構、ズンズンと生き方について考えることを
求める作品ですが、やっぱりムーンドッグの
ノン・モラルな日常が苦手だったなぁ。
もっとコメディっぽい作品だったら、印象は
良かったかもしれません。
けど、良作ですかね。
とても辛いことを乗り越えた時のマコノヒーの表情がすべて
カラッとした陽射し、青い空、青い海、波に揺られる舟の上、寝っ転がっているムーンドック。
まさにストーリーを象徴するイメージ。ムーンドックは状況に身を任せゆらゆらと漂う。
心地よい音楽が終始流れている。酩酊感。
音楽の使い方や主人公の「わかっちゃいるけどやめられない」中年オヤジ感。
“さらば愛しきアウトロー”を思い起こす。
中年になったハーモニー・コリンの憧れがムーンドックに投影されているのだろう。
ラストの燃え盛るクルーザーから逃れボートの上で見せるマコノヒーの表情。
悲しさはあるのだけれどカラッとした明るい涙。
その一瞬のためにこの映画はある。
ムーンドックはとても妻を愛していたんだと思う。
妻との細かいストーリーが盛り込まれていなくてもあの表情と涙で分かる。
辛いことや悲しいことを拒否し逃避して徹底的に快楽を求める人は
本当に辛いことや悲しいことがあった時にウジウジ、グジグジ、シクシク出来ない。
ネガティブになれないのとても辛いことだと思う。
マコノヒーのあの表情を観るだけに映画館へ出向く価値はあります。
虚しいなぁ...
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