劇場公開日 2021年4月30日

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ビーチ・バム まじめに不真面目 : 特集

2021年8月20日更新

あのオスカー俳優が太陽と海と美女に愛される自由な男に!
“まじめに不真面目”な生きざまを見てコロナ禍のストレス解消!

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話題の映画を月会費なしで自宅でいち早く鑑賞できるVODサービス「シネマ映画.com」。本日8月20日から「ビーチ・バム まじめに不真面目」の先行特別配信がスタートしました。「GUMMO ガンモ」「スプリング・ブレイカーズ」のハーモニー・コリン監督が7年ぶりに長編映画のメガホンをとり、「ダラス・バイヤーズクラブ」などで知られるオスカー俳優マシュー・マコノヒーが放蕩の詩人を演じたドラマ。

主人公の破天荒ながらも愛に溢れた生き方、降り注ぐ太陽と青い海、美しいサンセットというフロリダの景色に心を溶かされる一作です。ぜひこの機会に、酔いどれ詩人と一緒にバカンス気分で非日常を体験してみるのはいかがでしょうか。


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「ビーチ・バム まじめに不真面目」(2019年/ハーモニー・コリン監督/95分/R15+/アメリカ)

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<あらすじ>

かつて1冊だけ出版した詩集が大成功を収め、天才と称賛された詩人ムーンドッグ。その後はずっと資産家の妻に頼り、パーティ三昧で酒とマリファナと女に溺れる生活を送り続けてきた。フロリダの太陽と海に囲まれながら自由気ままな人生を謳歌するムーンドッグだったが、ある出来事をきっかけに、新しい詩集を出版しなければ無一文になるという窮地に陥ってしまう。


座談会参加メンバー

駒井尚文(映画.com編集長)、和田隆、荒木理絵、今田カミーユ


駒井編集長 ハーモニー・コリンとマシュー・マコノヒーが、男の夢を実現させまくるファンタジーですね。セックス、ドラッグ、ロックンロールw!

今田 この作品、私は本当に大好きです。鑑賞後は脳内麻薬が溢れ、多幸感いっぱいでした……!

荒木 ハーモニー・コリンって、私が高校生くらいの時に見ていたときは大人なんかくそくらえ!的な作品が多くて、子供心にカッコイイぜ……って思ってたんですけど、この作品もその芯は変わっていなくて愛おしかったです。

和田 ジャンルにとらわれることのない、なんとも自由な、浮遊感漂う映画だと思いました。

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今田 少し息苦しくなった今の時代に失われた楽園のような映画でしたね。表現には賛否両論あると思いますが、こんなに気分の良い作品は久々だったので、私は手放しに誉めたいです。

駒井編集長 主人公がずーっとハッパ吸ってて、酒も切らさずなので、肝臓の数値とか尿酸値とか血糖値とか大丈夫か?って心配になった。

和田 自由で羨ましい生活で楽しそうですが、それはそれで大変そうでしたねw でも、大変なんて感覚もないのかもしれませんが。

駒井編集長 あんまり享楽的な生活をしてると、バチが当たりますよって話かと思いきや、不幸なことはあるんだけど、その後また享楽を貫くという、ブレないオヤジの話。

今田 一般人にはマネできない、ムーンドッグの突き抜けた自由な精神や生き方とともに、夫婦愛を描いた映画でもありましたね。

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駒井編集長 妻の不倫を主人公が目撃して動揺するシーンが印象的でした。「不倫」というより「フリーセックス」でしたね、この人たち。

荒木 自分はいろんな女を愛しながら、妻の不倫に対してはすごくショックを受けるんですよね。詩を書き始めるのも妻のため。こんな夫婦愛の描き方は見たことがないですw

今田 あの夫婦なりのやり方で、ふたりは心から愛し合っていましたね。夜の港のシーンは、映画の中のエモいダンスマイベストのカサベテス「ラヴ・ストリームス」と並びました。

駒井編集長 ああ、フロリダ行ってみたい。

荒木 なんかずっと夢の中みたいですよねw ある意味ファンタジー……。

駒井編集長 やっぱ海だからだよね。最近、船舶の免許取ろうかとマジで思ってる。

和田 ずっと酔っ払ったような気分になりますね。 マコノヒーが素晴らしいですが、スヌープ・ドッグにジミー・バフェット、ザック・エフロン、ジョナ・ヒル、マーティン・ローレンスなど、キャストも豪華です。

駒井編集長 みんな、ハーモニー・コリンの映画に出たいんだよね。

今田 そういえばマシュー・マコノヒーは次回のテキサス州知事への立候補を検討しているらしいですね。

駒井編集長 是非知事になってほしい!

今田 音楽もよかったですよねー。爆音上映行きたかったです。

和田 音楽は「グレイテスト・ショーマン」などの巨匠ジョン・デブニーのオリジナル・スコアに加え、 バン・モリソン、ザ・キュアーなど世界各国から極上のバラードを寄せ集めたとあります。

今田 ムーンドッグのファッションも見ていて飽きませんでした。ワンピース着たりユニセックスな着こなしがとにかくハイレベル!

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駒井編集長 そうそう。センスいい映画でしたね。タイプライターとか、プロップもいちいちセンスがいい。

今田 ムーンドッグのやっていることはちょっと下品でもあるけれど、画やセリフが本当に美しいです。撮影は、コリンの過去数作とギャスパー・ノエ作品なども担当している方(ブノワ・デビエ)だそうです。

和田 衣装は、ミシェル・ゴンドリー監督の「エターナル・サンシャイン」や、デビッド・リンチ監督「インランド・エンパイア」なども手掛けているハイディ・ビベンス。美術監督は「WAVES ウェイブス」「ネオン・デーモン」などのエリオット・エスターとスタッフも気鋭揃いですね。

今田 日本でムーンドッグのようなタイプの方って誰かな?と考えましたが、あまり浮かばずで。こんな暮らししている方は、やはり表には出てこないのでしょうかね……。

駒井編集長 リリー・フランキー?

今田 リリーさんはいいかもしれません! 日本でリメイクされたらハマります。

駒井編集長 昔の沢田研二とかね。

今田 ジュリー版があったら素敵ですね……。

駒井編集長 一番はまるの、高田純次じゃないかな。

今田 (笑)その線もありです!

駒井 邦題の「まじめに不真面目」っての、見る前は「?」だったけど、本編見たら、すごいハマってる。

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今田 なかなかこういう風に生きたくても生きられる大人はいませんからね。みうらじゅんさんと町山智浩さんが付けたそうです。毎回恒例ですが、みなさんの好きなシーンを挙げていただけると。

駒井編集長 サメのシーンですね。ムーンドッグが観光業者の下働きにならずに済んだw

和田 ムーンドッグがプールにダイブするシーンがスローモーションになって笑いましたw

荒木 主人公が詩を書き上げて、インタビューを受けるシーンが好きです。「まじめに」の部分ですねw 「俺のために世界があると思ってる」なんて非常識な言葉に思えますけど、彼が言うとすごく納得というか、優しいというか。

今田 すごくわかります。やっていることは破天荒だけど、愛と寛容とユーモアにあふれているので、彼だったら許せてしまうんですよね。あと、アメリカのオスカー俳優出演作に、ビキニやトップレスで楽し気な女性がこんなにたくさん出てくるのも、昨今ではレアかもしれないと思いました。

駒井編集長 同感。やっぱ、海だからですよ。ビーチが人々を開放的にする。

今田 船と海と太陽……コロナ禍でもバカンス気分を味わえる作品でもありますね!

荒木 コロナが収束したらこれくらいバカ騒ぎしてやりたいもんです。

和田 したいですねw

今田 そんな願望も抱ける、コロナ禍の晩夏にぴったりな作品ですね。今の状況に鬱々としてしまっている人にぜひ見てほしいです。

駒井編集長 ムーンドッグに感情移入してストレス解消!

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