「高価すぎる宣伝費。 Guest is God, sir!」ホテル・ムンバイ Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
高価すぎる宣伝費。 Guest is God, sir!
AK-47(通称:カラシニコフ銃)はアフリカ大陸南東部に位置するモザンビーク共和国の国旗にも描かれている高性能自動小銃の事で、その性能は、環境がこの銃を選ぶほど全天候型でしかも砂漠・熱帯雨林・雪山といった過酷といえる環境でも毎分600発の銃弾を連続発射できる優れもので、その上、ロウメンテナンスに加えて1番なことが、この銃らしいコストパフォーマンスが半端がない事が特筆される。 世界で1番売れている銃としてギネスに載り、今この時、世界のどこかでこの銃の犠牲者がいるかもしれない。だから日本円で19億円なんて宣伝用のPVを作る必要のないものなのに! この映画を真摯に制作された作品と捉えるなら、大激怒ですか?失礼いたしました。謝るぐらいなら、書くなってか?
映画の生産国で世界の差別国という言葉の似合う3つの国。まず、インド。今でもモンバイを含めた南インドでは ”ヴァルナとジャーティ” (カーストはポルトガル語)という制度が色濃く残っている国として知られている。オーストラリア(ほとんどイギリス人の蛮行)。マンハンティングの実行者たち。捕まえたタスマニア人の大人は鼻や耳をそぎ落とし、子供の指は切って、刻みたばこのパイプの栓にした人たち。彼らは、温厚なタスマニア人を人ではなく猿と思っていた人たち。アボリジニーに対して市民権を与えたのが、1967年つい最近の事。アメリカ。書く必要なし。
映画の冒頭、10人の若き過激派(モンバイの海岸で自らを学生と言っている記録あり)がゴムボートでモンバイの海岸に到着し、数人に分かれて1987年製プレミア・パッドミニのタクシーに分かれて乗るシーンから始まる。しばらくしてチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅から始まり、他のグループがタージマハルホテルから徒歩5~10分で行けるコラバ地区のレオポルド・カフェで "diversionary operation" と呼ばれる軍事作戦がまず成功する。タージマハル・ホテルで......
Phase one is complete, Brother.
We're moving upstairs.
-Well done, you've good work.
-One thing.......Keep your phone on at all times.
-I want to hear their cries with my own ears.
-These animals have no humanity. Abdallah, remember this.
Yes Brother.
-None of them deserve Allah's mercy.
Yes Brother. God is great.
この冒頭のシーンのAK-47の威力がわかるように、至近距離からの発砲は道端で縄張り意識が強く、どう猛なカバに出くわしたかの様に命は捨てたものと考えたほうがよくなる凄惨な場面となっているので、見ている者を魅了している。
映画に登場するメインキャラクターが、タージマハル・ホテルでボーイとして働くアルジュン。彼を演じているのが差別的映画にご出演でオーストラリアの勲章をもらい、オーストラリアで初めてオスカーを獲得した女性と共演をしたデブ・パテル。また医師でありお金持ちのデイビッドとその美人妻ザーラ。少しエロいロシア人役のイギリス人俳優ジェイソン・アイザックス。彼はこの前見た映画「ガール・イン・ザ・ミラー(2018)」や有名な映画にご出演で今回は、横暴なのか女好きなのか変わったちゃんなロシア人役を演じている。しかもこの人の行動が意味不明。その他には、過激派の1人、イムラン。彼の存在が、パキスタン首謀説を暗に表している。彼らを含めホテルのスタッフやゲストに対して、過激派による残酷で容赦のない攻撃をどのようにすり抜けてサバイバルをするか4者4様の活躍が見どころとなっている。
ステレオタイプ的なイスラム信者をこの映画でも描いている。緊張感で縛られている人間の行動とは思い難いシナリオ。
It's very tasty, go on, try it.
-You ate this ⁉ You moron!
-This is pork, throw it away!
-Spit! Spit!Spit! 後で仲間のいたずらとわかる。
首謀者とされる謎の男 ”Brother” からの不可解な指示。
Good, we want Americans.
We need rich hostages.
Important hostages.
Check her bra. Put your hand in her bra and check there.
-No, I'm so sorry Brother.....I can't touch her there.
She's an infidel. It's not a sin.
若きイムランは動揺する。
She's performing Salah.(イスラム教の五行のひとつ)
Close your eye! I'll kill you! Eyes down!
-Imran? Is it done? Have you killed her? Imran・・・・・(無言)
彼は、パンジャーブ語を使っていることをわざわざ字幕で説明をしている。この言葉は、主にパキスタンで使われる言語とされている。
”The masterminds who coordinated the attacks from Pakistan
remain free to this day.” より、これは、当時の首相ですら、どのグループが起こしたテロか言及していない。ただ通信がパキスタンから来たと当時の警察長官が発表しているが、1部のインドの識者からは、国内の問題として主張している方もおられる。
この映画に対する批評.............
1873年にライバルのデトロイト・フリー・プレスの建物内のスペースを借りたときに始まった新聞紙 Detroit News
Review: 'Hotel Mumbai' an unblinking look at terrorより
「映画ホテルムンバイは、その映画が心を揺さぶるのに厳しい作品で、その性質が不安感や人から気力を奪うものだからである。」
ニューススタンドで売られている大衆新聞紙 Chicago Sun-Times
‘Hotel Mumbai’ a rough but respectful recap of a city’s
scariest daysの記事より
「ホテルムンバイは、忘れられてはならない狂気による行為と英雄的行為を見るにつけ身震いがし、また価値の高いことを思い出させるものである。」
ホテルの従業員の優等生な言葉の連続。国策映画か? 意地悪な料理長と思えば正義感の塊の人であったりと、最後には、オマケとしてエンドロールがながれる中、タージマハル・ホテルの復興の様子を写真を織り交ぜながら描いているということは、19億円をかけてホテルのPVを作ちゃったっていう事??? ただ、過激派が暴力で物事を解決しようとしたり、問題提起をする場とする姿勢は鋭く糾弾されるべきだが、過激派がワンパターンの人の物を盗ったりするシーン。このシーンが一番、疑問の残るもので自決覚悟できている者が物に執着するか? 貧しい?けど知識がない訳でないのに彼らが、汚らしく食事をする場面などを見ると、イスラム教を信ずる人たちがあたかも低俗で蒙昧な人の集まりの烏合の衆のように描くやり方は、死人に口なし、あくまでもパキスタンが首謀者で、10年以上がたっている事件なのに、何故、テロを起こしたのかとか、過激派側の背景を全然描いてはなく、インド側から見たありふれたアメリカ映画と競合する映画作りがなされていて失望という言葉しか、この映画を語れない代物となっている。インド最大のテロとして、何回も映画化されている映画。それなのに映画と当時の報道映像を差し込むやり方で、この映画の質の悪さが、印象に残る。それは警備隊の多くが防弾チョッキを着ていなかったり、実際の報道番組では皆さん着用されています。映画の特殊部隊を含め、武装警備隊の服装が、ヘルメットから銃火器に至るまで頭の先から足のつま先までマッサラサラのサラ。しかも救急車なんて実際の映像では車体がボコボコなものが登場していたのに...!なんですか? これは?