永遠に僕のもののレビュー・感想・評価
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静かに強烈なインパクト
天使
ラテン系堕天使
今までのところ、今年のNo.1作品。
もちろん実際にこういう犯罪者に出会ったら たまらないのですが。罪悪感ゼロだし。でも倫理観の欠如も含めてフィクションなのでしょう。
カルリートスが踊る冒頭から、この世界に引きこまれました。彼にとって窃盗は楽しい遊び。赤の色が効果的に使われています。お母さんは緑。
ラモン(とその両親)との出会いがあって犯罪がエスカレートする。殺人もいとわない。
やがてカルリートスは気がつく、ラモンはお金がほしくてやっているのだと。二人の気持ちがズレていく。
終盤、ラモンのベッドで寝てるところが切ないです。
それにしてもロレンソ・フェロは素晴らしい。あの眼差し、あの唇。ふっくらした体型は、天使っぽく見せるためにわざわざ太ったのでしょうか。 それとも合成?
色の使い方、音楽、映像、すべてラテン的で魅了されました。
セクシー!カルリートス!
危うい狂気に満ちた美しき天使に翻弄される
主演のロレンソ・フェロが圧倒的に美しく、どのシーンでも抜群の存在感で少年と大人の間の危うい年頃のカルリートスを素晴らしい表情で表現しています。彼のこの佇まいやビジュアルを見るだけで、かなり満足度は高いです。あんな唇のドアップで尺がもつ俳優はなかなかいないのでは。(笑)
ストーリーも主人公・カルリートスを中心に進みますが、彼の心理描写が全くないので、文字通り何を考えているか分からない。躊躇なくものを盗んだり人を殺したりしますが、何かに執着しているわけでも感情が激高するわけでもなく、真顔で飄々と事を済ませていくので、いつ何をするか分からない怖さがあり、何故かそこも彼の美しさを際立たせてしまう不思議。
音楽の使い方やファッション、カラーチョイスなども独特で、画が常に絵画のような美しさなのも素敵です。正直、物語が面白かったかというとそうでもないですが、ビジュアル満足度が非常に高かったので観て良かったなと思える作品でした。
赤い天使
大好きなペドロ・アルモドバル製作!
どおりで映画ポスター画を見た瞬間 この映画好き❤︎と思ったわけだ。
内容はさる事ながら映像美はさすがアルモドバル!
それと音楽が良いね。
時折演出してくるアルモドバルの変態感やその映像美も好き。
原題「EL ANGEL」天使
邦題の「永遠に僕のもの」こちらがしっくりくる。
主人公の見た目はまさに天使
ブロンドのクリンクリンヘアーに美しい肌
赤いプルンとした唇 そして幼く柔らそうな身体
彫像のような美顔な横顔
これからの活躍が楽しみ!
ラモンは主人公とは対照的で 長い揉み上げに象徴され男男してて 欲望に満ちている。
共通してるのは2人ともお母さんが好きなこと。
終始 印象的なものの色は赤
くちびる ・絵画 ・ボーダーの服・店内・金庫・牛肉
「赤い天使」
これが私の印象
といっても犯罪映画。
しかも、実話。
天使のような容姿の主人公は 善悪の判断がなく心も幼い。
物欲はないけど美しいものが好きで自由という欲望だけに生きてる気がした。
興味がある方はぜひ劇場へ
ティーンの危うい精神状態が瑞々い。
意外とアンバランスな映画❗
泣きながら溺れるサソリ。
【メモ程度】
カナヅチのサソリが、川を渡りたくて蛙に頼む。
「向こう岸に行きたいから、背中に乗せてくれよ」
すると蛙は答える。
「やだよ!背中に乗せたら君は僕を刺すだろ?」
「アホか!刺したら僕まで溺れるだろ!」
蛙は納得する。
そっか。僕を刺したら、サソリも溺れるか……。
「ほな、背中に乗って」
でも川の中腹で、蛙を刺すサソリ。
「な、なんで!?」
痺れた体で川に沈みながら蛙は叫んだ。
すると、溺れそうになりながらサソリは答える。
「だって、僕は蠍だから」
映画のサソリは、寂しくて泣きながら溺れる 。
BL臭を匂わせ過ぎな邦題で、かなりなミスリード。
主人公は、人や物に執着していない。
どうやって他人と付き合うか分からないから、
ラモンの言動を真似てるだけ。
我々はついつい自分の枠にはめて、映画の登場人物を分析する。
(ラストで的外れな犯人の心理分析が流れるが)
ただサソリなだけなんだよ。
※原題「EL ANGEL」天使。
聖書の中の天使は、人間には仕えない。
そして必ずしも善ではない。
善と悪とを自由に選べるとされている。
美少年好きには💕
惹かれた
孤独
二丁の拳銃
アルモドバルは変態の格が違う。
映画を撮るということは、現実に対する、神に対する、神の被造物としての現実に対する反逆行為である。密かな神殺し。
主人公が自分のことを「神のスパイ」と言ったのは言い得て妙だ。
我々が、人の所業からしか人の悪を学ぶことができないのなら、彼が生まれたのも神のみわざか。
男でもあり女でもある。子どもでもあり大人でもある。場に属しているようで属していない。地上の汚れを脱ぎ捨てたように微笑み、地上の汚れそのものである。
見た目はいかにも華奢だが、漲るような力を内に秘めている。それゆえ男性からは天使(マリリン モンロー)のように美しく、女性からは凛々しい男性に見える。
ラモンへの愛は実現できないものだし、地上では何も愛せない。
ラモンへの叶わぬ愛をペニスの代わりに二丁の拳銃で満たす。「朝日のあたる家」の切ないメロディに、アルモドバルの純愛を見た。
オープニングの豪奢な邸宅と、ラストのボロ空き家の対比が印象的だ。
予想不能な主人公
ナチュラルに欲しいと思えば盗み、邪魔と思えば殺し、手に入らないと思えば壊して消し去ってしまう。
善悪の倫理観が全て欠如し、ある意味で幼児性を残したまま17歳になってしまった青年。
そんな天性の殺人鬼の主人公が、観客からしたら次にどんな行動をとるか予測できず、常識はずれの突飛なことをすることが、本作の魅力になっていました。
しかし、カメラワーク〜特に主人公の撮り方で、やたらパンツ一丁の姿や、口紅を塗ったような赤い唇のアップなどを見せすぎたのがもったいない。
その結果、邦題にあるように子どもみたいな「独占欲」の持ち主でしかない(本来そこには性的な意味合いはない)のに、原題にあるような「天使(のような少年)」でもなくなり、単に下品な同性愛者にしか見えなくなってしまったような。
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