残された者 北の極地のレビュー・感想・評価
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よりよく生きる とはどういうことかを追求した物語
他者のために生きることが美しいとするなら、この映画の主人公はそこに向かって自分の人生を完成させていく。
最初主人公はただ生きているだけだった。ただルーティンをこなすような毎日。
そこに意識が朦朧とした重症の女性があらわれ、危険をおかしてでも彼女を治療するために雪原を脱出しようとする。
時に心が弱まり、そこを乗り越えて主人公は最後全生命を彼女の救出に傾ける。
劇場ではエンドロールが流れても誰も立とうとせず、すすり泣きだけが聞こえました。
余分な演出を徹底的に消した末にできた名作だと思います。
何もないわけはない。映画に必要なものは全てある。
3人しかいない登場人物、ほぼ独り言の少ないセリフ、舞台には基本的に雪しかない。この限りなく少ない材料で作った作品の中に、映画に必要なものは全てあった。
観ればわかると言いたいところだが、観てもわからない人が多過ぎる。バカなのか。アメコミ映画とかキラキラ映画ばかり見過ぎて頭がスポンジになってるとしか思えない。スポンジなら水を吸収すれば中身が詰まるが、そうでないところを見ると、やはり昨今の手が出やすい映画には中身がないということなのだろう。こんなバカどもが、一丁前に批評家気取りでレビューを書く時代に反吐が出る。バカはバカなりに黙っていればいいのだ。
全編極限状態。
セリフがなくても、画面から状況と心理状態までわかってしまう、究極に無駄がないシンプルな作品だった。
極限の寒さの中の久々の暖を感じるシーン、ものすごーくあたたかいが伝わってきた。
安心感の無い世界で、何処まで精神力が持つんだろうか?根比べの様に延々と続く真っ白な世界とタイマーが示す時間、淡々としてるが湧き上がる感情を感じた。
凄い演技力の見覚えのあるその人は、あのイかれた牧師役の彼だった。今回も凄い演技に圧倒されました。
淡水だったんですね
北極の雪原に墜落した小型機が墜落し生き残った男の奮闘劇。
穴釣りをしビーコンを発信し独り救助を待つ男の基に救助ヘリが現れるも、それもギャグの様な見事な墜落。
ヘリにあった地図を頼りに、瀕死のケガを負い朦朧としてコミュニケーションがとれないヘリの乗員を連れて北の観測所を目指すというストーリー。
吹雪にシロクマにとトラブルに遭遇しながら極限状態で孤軍奮闘する様子は見応えがあるけれど、代わり映えもなくちょっと飽きてくる。
それなりには面白かったけど、穴の件への流れとかちょっと陳腐だし、内容の割に長かったかな。
圧倒的マッツ力!
もうとにかくなんの説明もない。台詞もほとんどない。画面はほぼ真っ白。
それなのに状況はよく練られた脚本のお陰でよく分かる。
そしてマッツの圧倒的な演技力によってもたらされる説得力。Sorryのひと言がこれほどの贖罪を、You are not aloneのひと言がこれほどの献身を伝えられるとは…
まだまだ映画にはいろんなことが出来ると、思わせられる…
人間の本能の美しさ
この作品は、ミケルセンほぼ1人舞台の作品。ミケルセンの演技を楽しめないとなかなか退屈に感じてしまうのではないか。
ストーリーとしてはタイトル通り遭難して一人残されたミケルセン演じるオボァガードが見えないゴールを目指して突き進むわけだ。
そこで同じく遭難し瀕死状態のアジア人女性を見つけ救出し共にゴールを目指そうとする。
この女性は瀕死状態の為意識は殆どない。オボァガード自体生き残るのにいっぱいいっぱいな状況にも関わらず、迷う事無く共に生き延びようとするところが人間の本能なのだろう。
観測地点を目指す道のりも険しく、彼女を見捨てれば楽に進める道のりも遠回りを選択したり、一度は足を奪われかけ死にかけるが生きる本能を剥き出しにしがみつく。
また一度は彼女の生存を諦めかけるのだが、息を吹き返した時にすぐさまオボァガードは謝罪をする。
全てが本能なままにあの時を生きてる姿に改めて人間の本能の美しさを感じた。
最後は諦め死にかけた所に救助ヘリが彼らを見つけ幕を閉じた。
まぁ雪山でほぼ一人生きる姿を描く作品のため、救助後の描写がないのは仕方ないのだが、若干心残りだったかな。
以上のようにストーリー性を楽しむというよりかはミケルセンの必死に生きる生き様を楽しむ作品だったかな。
特に足を奪われかけたシーンは迫力あった。
観ていてこちらも痛みを感じさせてくれるような演技だった。
1人の男の生き様が描かれている
サバイバルで生き残るテーマもあるがそれ以上に、
1人の男の生き様が描かれている。
救援要請→食料確保→死者弔い→探索→救助通信
自分の時間感覚でなく、乾いたアラーム音で行動切り替える徹底ぶりが印象的だった。
生き残る事だけでなく、次に救助を得る事に対しても切れ間なくベストのルーティンこなしている。
一方で守るべき者が出てくると、あれだけ慎重だった男が入念に準備の上リスクを選択する。
やるべき事をベストを尽くして継続する
こういう男でありたい。
何も無いです
飛行機が墜落し北極にたった1人で取り残された男が、救助に来たヘリコプターが墜落し、大怪我を負った女性パイロットを助けるために自らの足で窮地を脱することを決意する話。
延々と北極を歩き続けるシーンが続くだけで、一か所だけ驚かしのシーンがある以外にはラストシーンまで何にも無いです。いつまでも元気だし、もう少し演出に工夫が欲しかった作品でした。
Okay. It's okay. It's okay. You're not alone. It's okay.
主演のミケルセンはプレスリリースでこう述べている。「ハードだったから見た目をハードにする必要はなかった」と......
彼の映画に対する姿勢や精神構造の一部が垣間見ることが出来る映画で、彼が何故、母国のデンマークから勲章を受章しているのかも納得ができ、しかも、この映画にも反映されていると言える。
シナリオとしては、不時着をした軽飛行機内でサバイバルをしている限りは、命の危険などなく、食料もサケ科の魚のトラウトも、保存できるほど獲れるし、水もある。ただ寒さだけは、機体だけでは南極よりも温かいとはいえ、平均気温が‐25℃だし、右足の指2本を凍傷?で無くしてもいる。
快適とまではいわないが、命だけは何とかなっていた生活にある日、救助信号を聞きつけてか、一機のヘリコプターが吹雪の中、飛んできたが、敢え無く着陸に失敗、機体が大破してしまう。その中には、1人の東南アジア系の女性が乗っていた。それも腹部に深い傷を負っている。
彼女の傷の手当てをし、栄養を付けてもらおうと、すぐにでも彼女の口に運ぶ、オボァガード特製トラウト・ヌードル。そのさりげない優しさが、次の言葉の信用性を増し、とにかく彼女を勇気づけるその人オボァガード。
They're looking for you, don't worry.
They'll be here tomorrow.
Or the day after tomorrow.
Don't worry, okay?
しかし、そうは言っても彼女は、意識がなくなったり、傷口もこのまま放っておいては、いくら寒いと言っても化膿し敗血症にもなりかねない。その時、彼は、彼女が家族と映っている写真を見つける。言葉には一切出さないが、彼の心の中では1つのことを既に決めていた。
2 ALIVE HEADED NORTH TO ◇
H. OVERGÅRD
登場人物は、死体さんも含めて3名。その中で台詞を言える立場の人が、オボァガード役のマッツ・ミケルセンだけなんて⁉ しかも、あたりは、寒々しい極寒の地。白い雪とごつごつとした黒い岩肌の風景。サウンドスケープ(音風景)なんてあったようだが、耳には残っていない。そんな映画が成立するのか? 97分、どんな展開になるのか?
ただ言えるのは、この少ないイベントの中で、観客に対して飽きさせないことが大前提と思われがちだが、その事に関しては、クリアしていることは確実な事。この俳優、マッツ・ミケルセンの役者魂が冒頭で書いたことでわかるものとなっている。すごい俳優さんです。頭が下がる思いです。
Hello.
Hello. Hello. I'm sorry. It's okay. You're not alone, okay?
amazon.comではすでにVODでレンタル配信され、あるレビューによると”時間の無駄”、”サバイバルとして体をなしていない。”など☆1の意見もありますが、59%の方が、☆5を付けているのも事実です。
Arizona Republic:アリゾナ州フェニックスで発行されている日刊紙。USAトゥデイと関係あり。「 長い道のりの旅はうまく達成され、映画の中の緊張感は続き、障害物は馴染みのあるジャンルで、悪天候、トリッキーな岩、気の荒い熊など普通に感じることができるものです。」
JumpCut Online:映画、テレビ、ビデオゲームレビューの急速に拡大し、簡単にアクセスできるデータベースであるウェブサイト。
「この映画は、人類と一人の男の絶え間ない野望、希望、忍耐力に焦点を当てたゆっくりと落ち着いた映画であり、自分自身と別の人生を救うためにミッケルセンは、この映画を別の傑出したパフォーマンスで推し進めています。」
Okay. It's okay. It's okay. You're not alone. It's okay.
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