「壊れてしまった家族三人のポートレート」ワイルドライフ エロくそチキンさんの映画レビュー(感想・評価)
壊れてしまった家族三人のポートレート
何かと縁があるポール・ダノ。ウィキペディアで確認したら、すでに9本の出演作を観ていた。そんな彼の初監督作ということで、興味津々で臨んだ。
舞台は1960年のモンタナ。これは家族の崩壊の物語だった。プライドの高い父親の失業、お金の問題、母親の不倫、両親のいや〜な雰囲気の喧嘩などを、主人公の少年は嫌というほど見ることになる。
両親を演じたキャリー・マリガンとジェイク・ギレンホールの演技が光る。彼らの見せる微かな狂気が恐ろしく、少年の悲劇を際立たせた。
個人的にはよく知る空気だけに観るに辛かったが、作品としてはよくできていると思う。ダノの監督処女作としては及第点だろう。
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