浅田家!のレビュー・感想・評価
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失われてわかる日常の価値
最初に本作のマイナスポイントをあげると、震災を間近に経験し、リアルを知りすぎていることもあってか、私には違和感のある演出があちこちに見えた。しかしそれを凌駕して、目の前にあるのに気がつけない大切なことやものの存在を映像化することに成功していると思う。二宮和也の嫌味のない芝居は、被災地のボランティアを知っているものなら頷けるものだろうと思う。
『湯を沸かすほどの熱い愛』でもそうだったが、中野量太監督は、ありきたりの日常がかけがえのない宝物であることを知っている。本当に大切なものは、当たり前すぎてわからない、逆に失われて初めてわかる性質のものでもある。
ほのぼのとしてクスッと笑える前半で、自分らしく生きることと自己肯定の価値を、後半で目の前の出来事に寄り添うことの意味を伝える、地味だけど良質な映画だ。
滲み出る「1回で理解させないといけない恐怖症」
予告を何度も観たし
今週はこれくらいしかって感じだったので観賞
感想としては…
とにかく長すぎました
くどく説明的な演出
テーマからだんだんずれてきれる後半
キャラのわかりづらい主人公
悪くは無いけど惜しい感じ
実在するフォトグラファー浅田政志の実話をもとにした今作
父からカメラを貰った幼少期から写真に興味を持ち
専門学校も出た政志ですがあまり写真に打ち込むことなく
ブラブラしていたものの変化していく周囲の兄やガールフレンド
そして父から言われた「なりたいもんになる」をきっかけに
家族にコスプレさせてみんなで写る写真を撮り始め
その写真で東京に進出する事になります
この写真が作中では「面白い」ようなのですが
果たして評価されているのかされていないのか
描写があんまり上手くないので雑誌社に持ち込んでも
相手にされず個展を開けば面白いと言われ
この浅田家の写真集を出したら最初は売れず
でもそのうち評価されて賞も受賞します
どっちなんだという演出にモヤモヤしました
ついでに政志のキャラクターもいまいちよくわかりません
次第に同様の演出を含めた家族写真を依頼を受けて
撮りに行くようになりますがその矢先東日本大震災が
発生し撮影した一家の安否が気になった政志は
被災地へ向かいますが手がかりがなく避難所で
写真を洗って持ち主に返そうとしている大学生
小野に出会いそれを手伝うようになります
そこで政志は父親が行方不明になったままの
少女莉子に家族写真を撮ってくれと依頼されますが
家族が皆揃っていないのに僕には撮れないと
断ってしまいます
その後父の誕生日に実家に帰ると父が脳出血で
倒れてしまい兄と病気がよくなるよう祈願しにかつて
写真を父に撮って貰った神社へ行ったときに
父が常に写っていない莉子の持っていたアルバムを
見たときのことを思い出し
家族写真は撮れると東北に戻り莉子の家族写真を撮ります
なんかもうこの辺も回りくどく感じました
要は父が写真を撮っていたんだから莉子の家族写真に
父は写っていなかったというだけなんですが
そのために実家に帰るといったエピソードを入れ
しかも説明を全部繰りかえします
あとこの映画の主人公は浅田家全員だと思うんですが
後半は政志中心になってしまい
政志もいまいち何考えてるのかわかんない
キャラのままなのでなんかモヤモヤしたまま
最後まで行ってしまう感じになるのも
残念でした
この最近の邦画の
「1回観賞で理解させないといけない恐怖症」
は何とかならないんでしょうかね
配役の演技は良かったし表現だけで理解させる
事も全然可能なはずなのに惜しい感じがしました
実話を基に・・・
どこまで本当なのか分からないけど
いい写真を沢山見れました!
初めの家族👪
緊張を解いてくれた桜が舞ってきた時
病気の男の子の家族👪
親子4人で消えない永遠の虹を掛けた時
お父さんが居なくなってしまった家族👪
いつもレンズ越しに見守ってくれてた事が分かった時
笑顔も涙も溢れてくる
そんないい写真たち📷✨
ストーリーの合間にも笑えるエピソードが沢山あり
かなりクスクス笑い声も聞こえてきましたw
ボランティア活動の場面では
地震と津波で本当に皆が大変な時に
生命と別の次元の「思い出」を探す作業をしている彼ら。
でもそれは食料や住む所と同じ様に
ひとりひとりに必要なもので、大事な作業だったと思います。
当時、写真のボランティアの事はニュースで聞いて知っていましたが今回映画を見るまでこんな地道な努力をされていたとは知りませんでした。
この小野くんは地元に戻ってきたと言っていたのですがご家族はどうされたのか?無事だったのか?それとも?
どの様な思いで地元の方がボランティアをされていたのかな、などと考えてしまいました。
被災地とそうでは無い地域の温度差も思い出しました。
東京でも色々と大変だったけど、もう思い出のひとつに·····ちゃんと覚えておきたい歴史ですね。
黒木華さん。優しいお顔なのにSっ気たっぷりな演技がお上手!流し目が最高(*`ω´)b
菅田くんは、いつもの様なグイグイ来る役どころでは無いので、オーラ消しまくり。地元の方に紛れたら、わからないのでは?と思える野暮さが逆に良いっ(๑ ˊ͈ ᐞ ˋ͈ )ƅ̋
妻夫木聡さん。弟を時に厳しく、でも絶対に優しく叱るお兄ちゃん。その優しい目でワガママな政志を包んでいました。
平田さん。お父さんの七変化は素晴らしかった!舞台挨拶でみた実物と全然違くてびっくり!最後まで家族のために尽くしてるのが伝わってきました。
風吹ジュンさん。実際の浅田母とそっくりでしたね!
政志さんに浅田母は手を上げたこと無かったとのお話でしたが、フィクションでもビンタのシーンは泣けました。自分は夢を叶える為に旦那に家事やって貰ってて、でその旦那が病気になっちゃって(>_<)
でも息子にだってやりたい事やらせてあげたい親心とか色々と入り交じってて沁みました。
ちなみに私の一番好きな写真は
海で撮った母娘の写真。
真子ちゃんがめちゃくちゃ可愛い❤️(≧▽≦*)
舞台挨拶中継付き
仕事の都合でやむなく
1部を六本木ヒルズで2部は新宿とTOHOのハシゴ
特大スクリーンで観れました。
理屈じゃなく、なんか良い。
家族がいるということ、クスリと笑えるということ、感動の涙を流せるということ、それらが当たり前のように身近にある幸せを思い出させてくれる映画でした。
たくさん詰め込みすぎて、エピソードが薄くなったとの指摘はあるのかもしれませんが、映画は理屈じゃない。心が感じるままに、楽しんで笑って泣ける映画でした。
ひたすらに浅田家が温かくて羨ましくてもらい泣き
政志に振り回されつつも、温かく見守り味方であり続けるお父さん、お母さん、お兄さん。自分を貫く自由奔放なムードメーカーの政志。浅田家が醸し出す、朗らかで明るく愛情に溢れた雰囲気が本当に素晴らしかったです。
否定や押し付けをせずさりげなく背中を押して、いろいろ言いたくなるのを我慢して見守り続けるって、なかなか出来ることじゃない。ほんと、一見普通じゃないけどいい家族。
とにかく浅田家4人の関係性やキャラクターが魅力的だったので、前半の授賞式までで何度も泣いてしまいました。
後半に描かれる被災地での写真返却活動では、失った時間や人を心に留めるために写真がどれだけの力を持つかを改めて感じ、まとめ方も浅田家らしくてとても良かったです。
二宮さん・平田さん・風吹さん・妻夫木さんをはじめとする俳優陣の演技も皆素晴らしかったです。授賞式のシーン、本当に良かったなぁ。。
家族の大切さ、温かさを感じられる素敵な作品。観て良かったです。
私にとって、中野量太監督は鬼門⁉️
ファンの方もたくさんいらっしゃるので、先に断っておきます。私は、中野監督の前ニ作に対してかなり批判的な立場の人間なので、かなりの先入観をもったうえでのレビューです。お気を悪くなさらないでくだされば幸いです。
(少し前に、別の映画のコメントで、苦手なものにわざわざ自分から近づくことはないよね、というようなことを書いてるので、公開初日にわざわざ苦手とする中野量太監督の映画を観ていることについては、弁解の余地なく言行不一致です。ごめんなさい)
批判的である根拠を端的に言えば、「自己の演出技巧を発揮することを優先してしまうために、死者や病人、被介護者への寄り添いが二の次になっているのではないか」というようなことなのですが、
率直に言って今回もまた、『策士、策に溺れる』…技巧派が技巧に走り過ぎて、大事なものを見落としている、という印象が強く残ることになりました。
たぶん、前ニ作をご覧になられ、ある程度予備知識のある方にとっては、冒頭とラストの葬式シーンの落ち、少女の身に付けた不似合いな腕時計の強調(2〜3回アップしていた)の回収振りはほぼ予想通りだったと思います。
•子どもが風邪を引きそうな状況であそこまでやる?
とか、
•震災の記憶が生々しく思い出される方にとって、津波で打ち上げられたかのように見えるボートを背景にしたあの場所はどう映るのだろう?
・あの場所の選択に果たしてどんな意味があったのか?
などという見方は、先入観による過度な反応なのかもしれませんが、私は大変違和感を覚えました。
浅田家以外の家族写真やその背景にあるドラマ、あるいは
写真再生のボランティアの中でそこに関わってくる現実の家族の身の上に起きた人間ドラマなどはたくさんあると思います。
そして、消防車や鈴鹿サーキットの話も、お兄ちゃんの誠意や地元の人たちの大らかさだけでは説明不足だと思います。
結果的に浅田家の願いを引き受けてくれた組織の人たちにも、上司から許可を得るための一苦労やちょっとしたドラマがあったはずで、その辺の〝いい話〟も前半に織り込むことができたと思います。政志を支えた家族、浅田家を支えた地元の人たちへの感謝とか寄り添いの気持ちがリアルに描き込まれていたら(そもそもそこまで取材してないのかもしれませんが)、もっと厚みのある素敵な映画になったのではないでしょうか。
実在する浅田家の方たち、関わりのあった地元の方やボランティアの方々、そして、演じられた役者の皆さん、ありがとうございました。
父の威厳の11針
三重県津市出身の家族写真を撮る実在の写真家浅田政志と、ちょっと変わった明るい家族の話。
12歳の時に父親からカメラを譲り受け、写真に目覚め、写真の専門学校を卒業した主人公は、働くでもなく、写真を撮るでもなく、実家住まいでパチプロの様な生活をしていたが、親父のかつての夢を切っ掛けに、コスプレ紛いの家族写真を撮る様になって行く。
自分は写真のことは全然解らないけれど、子供の頃から変わらない撮影する際の意気込みや、初めての仕事の依頼者に対する思いから、彼が撮っているのは単に画像ではないのだなと、しっかり感じさせてくれるし、「母の痛み」はそりゃあもう反則ものの愛情表現ですよ。
野津で出会った少女との件は、その場で答え出るだろう?ぐらいのみえみえのネタで、更にそれを引っ張るけれど、良いものは良い!w
浅田家というタイトル通り、浅田家の人達の人間性を、東日本大震災後の話しを絡めつついくつかのエピソードで紹介しているだけだし、キレイ過ぎるけど、コミカルだし優しいし胸アツだし、非情に面白かった。
法則「予告で泣かす映画ほど泣けない」
中野量太監督の家族もの。今度の主役は息子さんです、珍しく。泣ける映画でしたが、期待値ほどでは無く。個人的には中野監督の前作、「長いお別れ」よりは泣けた。かねぇ。微妙やけど。
コメディ的展開からの東日本震災もの。良い話です。役者さんは実力派揃いで外れがありません。丁寧に撮られてます。子役さんも白けない、どころか莉子役の女の子とか素晴らしいです。でも、なんか刺さりが浅い…
もうね。イチャモンレベルである事は、自分でも分かった上で言いますが、古い。古臭い。何もかもが、古くてかび臭いですもん。良い映画だし、泣ける場面はあるんです。あるんだけど…
東宝かぁ。なんなんだろう。この、共同製作に名を連ねる面々。数、多過ぎひん?筆頭がF島女史?うーん…
兎に角、安心して見ていられる佳作なんですけど。佳作と言うには不釣り合いな力の入り方に、ちょっとだけ腰が引ける映画どした。
大人の事情で男女の絡みは有りません。それは良いんですが、その他凡ゆる場面でのリアリティの不足は気になりました。コレだよね。キャラ、作り過ぎ。話、作り過ぎ。狙い過ぎ、な感じがねぇ。でした。
二宮和也の次回作に期待したいけど。うーん。ジャニーズのこっち系は、ダメかもしれんねぇ…
なんか、ディズニー的完璧世界感への違和感を感じながら、退散。
10/3
タイトルは「家族写真」でしょうに…
ってのは置いといて。共同製作者の数の多さにはドン引きしてしまいました。クリエイター側の自主性尊重とか、無理だよね。視聴率命のTVドラマ的脚本に成らざるを得なくなるよね。感動場面のつなぎ合わせ感が、個人的にはネガ要素どした
無難にまとめてみました。
実際にあった事がモデル。って言うだけあって物語が淡々と進みます。
まず掴みのエピソード要るか?まぁ後々写真として活きているんだけどさ。取ってつけたようなエピソードに作品のこの先が不安でした。
震災前と後の2部構成だと思うんだけど何方も大きな盛り上がりが無いわけでちょっと退屈でした。
写真集の売り上げ云々で盛り上がり作る事も可能だったんでは?受賞云々でもいいし…
後半だって被災地に向かうところで色々出来たんじゃ?
いきなり瓦礫の山の中なんて。
意識的に盛り上がりを作らなかった⁈と思える様な作りです。
ラストのオチも最初から見えたてたのは俺だけじゃないはず。
【家族が広がる】
終始、抑揚を抑えたような演出が逆に、市井に生きる僕達が、様々な悲しみを乗り越えて、(上手い表現は見つからないけど)何か淡々と、でも力強く生きているのだと伝えたいのかと感じた。
見せ場は、人によって異なるが、いくつかあると思う。
僕は、虹の写真と、海辺の写真が好きだ。
ところで、舞台挨拶付きの上映回を鑑賞したところ、本物の写真家の浅田さんが登壇した。
司会から、感動した場面はと問われ、自分の無茶振りのお願いに、お母さんとお兄さんが一生懸命対応してくれていたシーンだと言っていた。
自分は頼むばかりで、実際、頭を下げてくれていたところは見てないから、ありがたかったなと感激ひとしおなのだそうだ。
なるほどと、僕は、これを聞いて、最初に言ってくれよと思った。
もっと感動できたのに…と(笑)。
だから、ネタバレならぬネタバレをレビューに書きました。
阪神淡路大震災、中越地震、東日本大震災、原発事故災害、北海道胆振東部地震、熊本地震、そして、各地の豪雨台風災害、コロナ禍、日本人は我慢強く生き抜いているような気がする。
僕は、もう少し、周りを気にせず、感情を爆発させても良いとも思ったりする。
泣いたり、怒ったり、笑ったり。
そして、若菜のように、ちょっと策略を巡らすくらいがちょうど良いのだ。
莉子が、リクエストに応じない浅田にプリプリするようにして良いのだ。
ちょっと動き出せば、何か良いことが生まれるかもしれないのだから。
写真を中心に家族が結びついて、悲しみを少なくして、思い出も希望もマシマシにできたように。
黒木華と菅田将暉が良かった
前半は面白く、東日本大震災以降はしんみりとした作品。
実話に基づく話のようで、家族でコスプレした写真集が有名な賞を取ってしまう。
そんな事があるんだね、って思った。
刺青入れたりパチンコ三昧だったり、やりたい事やって、最後は幼なじみの彼女に面白いプロポーズされ、恵まれてる主人公だった。
出演者は二宮も良かったが、菅田将暉と黒木華が助演で良かった。
【”一枚の写真が家族の絆を思い出させてくれる・・” 序盤はクスリと笑えて、後半は心に沁み入るシーン満載の作品。特に、"大切な人の写真"を一生懸命に撮った記憶のある人には・・・沁みます。】
ー 中野量太監督作品は、人間を優しく、愛おしむ視点で描く不変のスタイルが好きである。
そこには、中野監督自身の人間性肯定の思想が影響しているのかな・・、と思う。ー
■今作の魅力
1.序盤、カメラ好きの父(平田満)に育てられた”主に年賀状の被写体だった”兄弟”(兄:妻夫木聡、弟、政志:二宮和也)。
カメラ学校から久しぶりに帰郷した”カラフルになった”将志は、専業主夫の父親(母親(風吹ジュン)のやりたい仕事、看護婦を支えるために専業主夫に・・)に“何になりたかったの?”と聞くと、”消防士かなあ・・” という事で、交渉担当の兄の努力で”消防士としての家族”を写真に撮る。
ー ここから、次々に政志の面白き写真の被写体に、浅田家の家族はなっていく。
”ヤクザの親分の出陣シーン”であったり、”選挙運動の姿”であったり・・、実に面白い。
ほぼ、実話と言うから更に驚く・・。-
2.浅田家の面々が何だかんだと言いながら、政志の”家族写真”を取ることに協力する姿。寛容な父親、肝っ玉母さんである母親の存在が大きいのであろう。兄もブツブツ言いながらも、サーキットに出かけて交渉する・・。
ー 二人の兄弟が両親から、キチンと育てられている事が良く分かるし、何より皆がお互いの生き方を尊重している所が良い。ー
3.幼き頃から、政志と両想いで、彼の活動を支える若奈(黒木華)の姿も良い。
ー こんな素敵な、異性の幼馴染ってナカナカいないのではないか・・。-
4.政志は写真での芥川賞と言われる木村伊兵衛写真賞を見事に受賞。そして、徐々に政志の撮る家族写真は対象を広げていく・・。
それは、
”満開の桜の花びらが散る中での笑顔溢れる家族写真”であったり、
”難病にかかっている男の子の願いを叶えた家族で表現した虹の家族写真”であったり・・。
ー 授賞式でも、ちゃっかり家族写真を撮る浅田家の面々・・。
”虹の家族写真”を撮影する時の、レンズを通して虹のTシャツを着た家族を見る二宮さんの表情、目が凄い・・。-
5.だが、ある日、あの悲しき天災が起き・・。
ボランティアで被災地の写真を洗う大学院生の小野(菅田将暉)の姿を見た政志は、写真を撮ることから只管、泥にまみれた写真を洗う作業に没頭する。
肝っ玉姉さん(渡辺真起子)も参加し、次々に写真は洗われ、被災した方々が嬉しそうに持ち帰っていく・・。
時に罵られることもあるが、その男(北村有起哉)も娘を亡くしていたのだった・・。だが、写真が見つからない・・。
ー 後半から、涙がじんわりと出てくる・・。小野たちの崇高な作業だけではなく、自衛隊の方々が”写真だけは・・”と言って道にアルバムを積んでいた事実・・。ー
6.父親がどうしても見つからない女の子が、政志が家族写真を撮る写真家であると知って、彼にお願いした事。
悩んで一度は断るが、実家に戻った際に兄弟で久しぶりに懐かしき年賀状の写真の撮り方を話しているうちにヒントが浮かび・・。
ー 父が倒れたにもかかわらず、東北に戻る政志に母が見舞った”想いを込めた”ビンタ。ー
<家族写真とは、全員が映っていなくても、良いのだ。
そこには、ファインダーを通して、愛しい人や子供たちを愛おし気に見つめ、一生懸命に構図を決め、焦点を合わせ、写真を撮る人の想いが込められているのだから・・。
(その多くは父親であるのかもしれない・・)
そして、その大切な家族写真はずっと家族の心の中に残るのだ・・。>
■蛇足
エンドロールでも、更に面白き家族写真が沢山、観れます。
どれも、クスリと笑えて、少し沁みます・・。
主役は浅田家
今回の作品、いい意味で主役の二宮さんの影が薄かったと感じる。主人公の浅田政志を支える周りの人々がとても素敵でした。まずはなんといっても浅田家。奔放な次男を温かく見守り、必要な時には家族みんなで全力で協力し、喜ばしいことがあれば家族みんなで喜ぶ。家族の頼みだからって何度もコスプレして一緒に写真撮ってくれる家族ってなかなかいないよね。そんなユーモアと愛情溢れる家族だからこそ、写真家の浅田政志が誕生したのだろう。
浅田政志が撮る色んな家族の写真もとても面白い。どの家族にも、それぞれの家族のカラーやテーマ、思い出がある。それを見事に1枚の写真で表現できてて本当にすごい。
予告で震災の場面もあったから、ガッツリ震災テーマのものかと思ったけど、それは違ったかな。震災テーマというより、浅田政志が撮った家族写真の1枚が震災にあった家族だった。みたいな。
写真を洗うボランティアを始めた大学院生がとても印象的だった。地元に戻ってきたけど、この現状の中何をすればいいのか分からない状態だっただろう。そんな中で地元の人たちの汚れてしまった写真を丁寧に一枚ずつ洗って返していくという行動を、1人でもおこすことができたのは尊敬しかない。写真が見つかって喜ぶ人たちがいる中で、写真が見つからずに落ち込む人たちもいただろうし、時には罵声を浴びせられた時もあっただろう。それでも写真を返し続けた。本当にすごいと思う。
前半はクスッと笑え、後半はグッと涙する。
そして見終わった後には、よし、家族写真を撮ろう。という思いがうまれる。
自分の家族しか撮れない、私たちらしい写真を、今の私たちを撮ろう。
細かいところをゴチャゴチャ言わせない!
テーマがごちゃになってるとか、そういうことはどうでもいいと思わせる、上出来映画だった。やっぱり二宮くんは最高だ!なににでもなれる真っ白な二宮くんを改めて確認。
主役級の妻夫木くんも黒木華ちゃんも、お父さんお母さん、自然な役回りがみんな上手で、つまり、後味がいい映画になっていた。
あの!菅田将暉くんが存在感を抑えて役回りをきちんと演じていて、高感度up.
まあ、とにかくハンカチをずっと握っていた私は、いささか疲れた・・・
帰りに思わず写真絵葉書を買ってしまったおバカな私・・・
期待したほどではなかった
万人に受けるようにするため仕方がないのだと思うが、語りが多くてびっくりした。後半少しじーんとした。主役級の俳優さんが多く豪華だったが黒木華と菅田将暉の無駄遣いだと思った。
下手に震災ネタと浅田家を絡ませる
小さい頃父親からカメラをプレゼントされ、写真家を目指した次男とその家族の話。
浅田家での内容はコミカルに。それ以外の内容はシリアスに描いた人間模様。3.11東日本大震災も盛り込んでいる。
確かに全体的に次男・政志がする行動は面白いし、写真で感動も出来る。
そこ(政志の行動)だけ観て高評価は私には出来なかった。
震災を近場で経験したものとして、浅田家物語をリンクさせた3.11部分を中心に意見を述べたい。
〜浅田家物語に対する震災の重要性〜
前半のコミカルな浅田家だけど、映画としてはまだパンチが足りず後半更に感動を加えたい。
政志の写真活動を軸に病気の子供や震災の悲哀を持ち出す。
(実際に病気の子供の写真もある事だし、震災の際も政志さんが震災復興へ赴いたのだから、そこには異論は無い。)
最初、展開が不自然で違和感を感じる。後に実際の浅田家活動から外れ始める部分、プロデューサーらの思惑が表れ出した部分だと分かり出した。
内容として震災は大ボリュームで悲哀が増えれば増えるほど最後の締めが活きると思ったのだろう。
しかし、今までの浅田家活動らしくない、第三者が政志さん活動を配慮しないで盛った様な脚本展開だったと悟る。
ここだけ3.11は(政志さんが実際活動しているから)しっかり実災害名を残し、逆に偽名の町を使い実際被災場所や内容等をあやふやにしたのも、そのせいだろう。
「偽名はその土地に住む人達への配慮か?」と思ったが、近場にて復興を手助けしていた私にはそうは思えなかった。
逆にしっかり、場所場所の名前や状況を描いて伝えて欲しい。
そう思えるのだ。それも伝えず写真絡みの悲哀いいとこ取りなのだ。
また、プロデューサーなどのイメージのみで盛った災害シーンも丸わかり。
例:瓦礫を撤去している人達を写す「撮り鉄」ならぬ、「撮り災害」なる人間2人。災害から1ヶ月後を描いていたので、その当時でもガソリンの入手が難しく隣の地域からでもそうそう行けない&他地域からの侵入規制があって、あんな趣味カメラマンの様な奴は規制は必ずかかる。メイン道路の損壊があり、簡単に桜家族の土地にはナビで辿り着けないし、最後の海岸にある座礁ボードだって勝手に映画が作った悲哀の飾りである。
私は震災をこういう形で使われて途中扱われ方に少し憤りを感じた。嫌な過去を思い出す傷口の方が逆に広がったのだ。
〜震災政志行動における浅田家介入の意義〜
この映画は2019年までの政志の人生を描いている。
あるキッカケで政志は震災後、瓦礫の中から見つかる写真を所有者の手に返す活動を行う。
確かに震災で汚れた写真を綺麗にした人達は居たし、震災箇所では後々でもローカルニュース等で語り継がれている。
そこをクローブアップしつつ、震災後ボランティア従事している次男の事を心配もせず、「今度いつ(震災とは関係ない)浅田家最新作の写真撮るのだろうか?」と上の空である他浅田家家族たち。
なんですかね?このシリアスとコミカルの温度差。
後半その両者描き方面白い?
(この温度差はプロデューサーらの盛った内容が当初脚本とかけ離れてしまったからだと思われる。)
母親役の風吹ジュンが次男役の二宮にビンタした時はさすがに共感は出来なかった💦
(若菜と裏で連絡取るぐらいだから、次男のしている行動ぐらい耳に入ってますよね?奥さん)
そこで、次男の見えづらい行動を理解していないって、、、さすがに無い‼️
(今までだってそんな感じだろ?)
〜総括〜
浅田「家」は有効活用されていたであろうか?
他の家族の絆は有効活用されて、自分の家族の絆は有効活用されていたであろうか?
後半になればなるほど、、、
政志に利用された馬鹿家族にしか思えない。
災害と同じくいいように使われた映画ネタの一部でしか無かったのだろうか?
浅田家のコミカルさと震災のシリアスさが上手く噛み合って無いと感じました。
予告編にて期待していただけに残念。
製作者やプロデューサーがかなり居ますが、多勢に無勢。
冒頭から一部フィクションと謳っていますが、誤魔化して描く題材では無いと思う。
ほぼ実話だからこそ活きる題材「浅田家」
私の評価厳しいと思いますが、、、、
バズン。
「人間味」ってこんな人!
映画の途中で何回も深呼吸し
涙が出るのをこらえた!
二宮君の演技が凄すぎて
TVとは全く違う。
邦画の良さが詰まった優しい映画で
エンドロール最後の本家の家族写真も
クスッと笑えてほんのり優しい!
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