五億円のじんせいのレビュー・感想・評価
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望月歩と山田杏奈、ともに将来性十分
主人公が底辺や裏の仕事を体験して回る、いわば「現代日本の地獄巡り」という点では、「東京難民」との共通項が多いと感じた。どちらもホームレスの男が重要な役割を担うし。 主役の望月歩は、「ソロモンの偽証」で校舎屋上から転落死した中学生を演じて注目されたが、同作から約4年でずいぶん成長し、手足の長さと顔の小ささが目立つ今風の若者になっていた。純粋であるがゆえに思い詰め、世間知らずだったが旅での出会いと経験によって大人になっていく主人公を、まさに伸び伸びと演じていた。 山田杏奈は独特の暗さが持ち味。薄幸、病弱、いじめられっ子といったキャラクターに起用されることが多い。今回も主人公が幼い頃の年上の入院患者仲間で、いつもと同じような設定かと思いきや、意外な展開があって嬉しかった。スプラッタホラーの「ミスミソウ」で初主演する根性もあるし、演技幅は広いので、これからもっといろんな役に挑戦してほしい。
重い内容かと思ったら、後味爽らか
主人公を演じてるのは、量産型リコの高木くんじゃないか。 こういう映画に出ていたのか 後味は爽らかだった。 さて映画は、「高木君」同様 とても変わった主人公 生い立ちもそうだが、考え方がとても変わっている。 死のうと考えるが、題名にもなっている「五億円」を稼いでからと「目標」を持つ。 それからは稼ぐという事を始めるが、そこは未成年、次第にヤバい事に巻き込まれていくが、そこは軽~いタッチの映画っぽく、都合よく救出される。 さらに御都合展開で目標を達成するが、そこだけはさすがにヒドイ。 制作自ら思っていたのか、登場人物にわざわざ言わせている通り「反則」。 どこかの金持ちが遺産を残したとか、御都合でも他に方法はあったと思うのに さすがにコレは…。 もう一捻りあればと、惜しい作品 嫌いではないが。
明確なテーマ性と若者たちへのメッセージ
冒頭に登場する女子中学生が自殺しようかという場面で、主人公の声でナレーションが入る。その瞬間、この作品の方向性が示される。 それは、生きる意味 自分の価値についてもう一度考えてみようとこの作品は提案している。 女子中学生のセリフ「死ぬって、最強じゃないですか」「生きていれば嫌われるけど、死ねば愛される」は、多くの若者が共感する言葉なのかもしれない。 主人公のそもそも愛される人間性がこの作品のプロットを作っているが、一般的にはトオルのような人物や自殺願望のある少女のような性格の人物が主人公の中にないと、どうしても絵に描いた餅のように見えてしまう。 主人公は、 なりたくてなった病気じゃないし、何だかんだで5億円が集まって、アメリカで心臓移植手術が成功し、そうして11年が経ってもなお毎年のようにTVで特集が組まれ、「望来」という人間像が「作られて」いく。「僕の人生は偽物 凡人 クズ…」 「嘘つき」 SNSで「キヨ丸」という謎の人物から届いたメッセージ。 望来の本心を次々に言い当てられる。彼は「全部ボクが望んだことじゃない。どうしろっていうんだ」と反論するが、そもそも嘘の自分像を世間に言い続けてきた苦しさから逃れるため、自殺を決意し家を出た。 しかしキヨ丸からの追及は止まらない。 そして5億円稼いでから死ぬことにした。 このプロットも、主人公の性格に依存しなければ成り立たず、すぐ乗せられてしまうことが特殊詐欺のメンバーに加担させられるという人生の落とし穴にもはまってしまう。 路上生活者の話と、彼への信頼、嘘をつく隣の路上生活者。 彼の言葉はその通りだ。人生で出会うきついお灸だ。それは確かに人生勉強だった。 キヨ丸も登場人物に関係しているはずだと思っていたが、まさかアスカの妹アキラだったとは思わなかった。 しかしアスカがアキラに託したという話からは、ピンポイントで病院の屋上に望来が来ることは予想できないと思うが、アキラ(キヨ丸)の思いは、まったく望来には伝わってなかったことは理解できた。そのためにそこに来た。ただそれが年下の女の子があたかも望来を操るようにしていたという設定は微妙だった。 「もういいだろ。俺は5億稼いだ。だからもういいだろ」このような望来の考えをおそらくアキラは読み切ったのだ。合図になったのが彼女に渡されたコインロッカーの暗証番号だ。 このシーンのアキラのセリフに作品が若者に伝えたかったメッセージがあった。 「自分で考えろ。自分で探せ」 望来は「探してから死ぬよ」と答える。 路上生活者の嘘がこの後出てくるが、この「騙された悔しさ」こそ、人生で必ず起きる物語だろう。 そのようなエッセンスを散りばめたのは若者にとってもいい情報だろう。 教訓のような教育のような作品で、面白さと現実の厳しさも教えているのに嘘はないと思う。 ただ同時に若者は、「優しくしたくなるヤツ」と、「優しくしたくならないヤツ」を分類したくなる。ここにこの作品の見落としがあるような気がしてならない。
五億円の恩返し
望月歩扮する高月望来は子供の頃に心臓移植で五億円の募金をもらってその後11年生きてきた。そんな望来に死んだら美化してもらえると思っている女学生が話しかけてきた。 助けてもらった人生も注目浴びて大変そうだね。家族のその後も大変だ。五億円の恩返し。自分がどれだけ空っぽか、悩ましいね。五億円稼いで死ぬなんてね。 なるほど問題作品ではあるけれど、いろんな悪玉に乗せられた若輩者のたわごとの様な顛末だったな。
思わぬところで
なんとなく見始めた。
それが思っている以上にいい作品だった。
主人公は、幼い頃に心臓の手術によって生きることができた。
それには、莫大なお金が掛かっていた。その金額まさに【5億円】
主人公は、自分にそんな価値があるのかと問いかけると自分が周りの期待を裏切ってはいけないという葛藤にもがいていた。
そんな時に同級生の女の子が自殺未遂をした。彼女にも生きる価値がないと自分の人生に嘆いていた。
そうだ、僕も死のうと自殺を思い立つもある事がきっかけで思いとどまることになる。
それが自分にかけられたお金を返してから死ねというメッセージが送られてきた。
自分が生涯にどれだけのお金をかけられて、どれだけのお金を稼ぐなんて考えた事もなかった。
今回の作品は、主人公がお金を稼ぐ事と自分の人生には、人との繋がりが欠かせないモノである事。
その中で周りの人にどれだけの事を返していけるのかと成長を感じる作品で面白かったです!
「感動ポルノ」というパワーワード
なるほど映画comのレビュアーはこういう作品を高く評価するのか やっぱり得体の知れない他人の評価は参考にならない レビューが少ないのもなんとなくわかる 辛気臭い あまりにも青臭い 全く笑えない 自分が映画に求める要素が殆どない はっきりいってつまらない 好みじゃなくても共感できなくても楽しめることが多いがこれはダメだった 広島出身の在日の監督さんが久々に任せられたのがこれ 大好きな西田尚美が主人公の母親役で出演していたが今回の望月山田に魅力は感じなかった 「五億円のじんせい」というタイトルだけではピンとこなかったがそういうことか 募金は借金ではない 主人公は大馬鹿である 受け止める側の問題である 生きているだけで丸儲け 幼少の頃に難病にかかり五億円の寄付で手術に成功し生き延びることができた望来ちゃん 高校生に成長したが五億円というプレッシャーに耐えられなくなりSNSで自殺を宣言する きよ丸と名乗る人物から「五億円の借金を返してから死ね」という書き込みがあり五億円を稼ぐ旅に出る ハリウッドならラスベガスだが日本でははなっからムリゲーだ やばい仕事ばかり挑戦するがそこにコメディー要素は乏しい 「自分探しの旅」か 望来はいわゆる「感動ポルノ」の犠牲者といえる だが僕は「感動ポルノ」という言葉が大嫌い 「頑張れ」が禁句という風潮も「生きづらい」という吐露も大嫌い 全く共感できないしする気もない 自己中心的で独善的なパヨクと似たような匂いがプンプンする だからバリバラという番組も大嫌い TBSや朝日ならともかく強制的にカネをまきあげてなんであんな番組をつくるのか理解できない しゃべり場の頃からEテレは大嫌いだ 24時間TVに比べたらバリバラは真摯に向き合っているという意見も主観に過ぎない 真摯とはなんぞやなんて人それぞれ 僕は24時間TVは好きじゃない なぜマラソンするのか?なぜノーギャラで出演しないのか?疑問点は多いが支持者も多く毎年恒例の長寿番組だ だけど「感動ポルノ」というパワーワードを悪用し拡大解釈し打ち切りを求める偽善者たちは何様のつもりか なかにはろくでなしもいるだろうが全スタッフの想いを「感動ポルノ」という海外の身体障害者の受け売りで全否定するのは間違いだ 笑点の大喜利はつまらないし政治ネタに関しては全く笑いの要素がないが僕は番組打切りを求めたりはしない こんな時代だからこういう映画が生まれた ありそうでなかった映画 画期的だが映画館で観なくて良かった ロボコンじゃないが0点 星0.5は西田尚美
望月歩がとてもいい
ソロモンの時から注目してみていたが、この作品のストーリーととてもマッチしていてまず良かった。 重そうな話をコメディタッチで描いているので入り込みやすく、 自分が分からなくなった主人公から、人のことを思いやれる所、お金の価値を知り、自分が分かっていく。 ライトな感じで見れる映画。面白い。
5億なんて
都合よく稼げるわけがないよね。 宝くじねえ、まあ当たらなきゃ5億なんて無理よ。 と、現実感なく都合よく進むんですがなかなか心に響いたね。 斡旋者、嫌なやつだなーと思ったのに後半こいつがかっこよく見える笑 ライターの値札もよいね。 ホームレスのくだりや、人間関係が少しずつ生のコミニケーション、ほぼ低所得者とのやり取りなんだけど生きる実感ってこんな感じだよね、よくも悪くも。 色々学んだはずなのに結局自殺しようとするのはなんだかなぁと思ったけど、ラストのセリフは結構涙がでてきた。
生涯賃金2億だって難しいんだから・・・
予告編の段階で所得2億300万と掛かる費用が2億100万という話は頭に刷り込んでしまいましたが、渡米して心臓移植しても5億なんてかからないでしょう。と、最初から眉唾で観てしまいました。全体的にファンタジーとして見ればいいのでしょうけど、現実との狭間が埋めきられず、結局、自殺についての社会的メッセージがまったく響いてこなかった。 5億円をはじめとして、ロトヘブン、ホームレスの住居、詐欺グループ、どれをとっても非現実的だったし、悪い奴と善い人の対比も主観的要素が強すぎる気がしてしまいました。ただ、プロットとしては成長物語でもあるし、裏社会ばかりにスポットを浴びせていたので、それなりに楽しめました。 「優しくしてやりたい奴とそうでない奴」という、盛岡龍の印象的な台詞もいいのですが、「旅行と旅」の違いという言葉が身近であり、いろんな定義も思いついたりして、自分でもどう使っていたかとか考えさせられました。そんな「旅」する主人公の望来。まず彼の前に現れた、平田満演ずる傘売りのホームレスがいい味だしていました。彼が善であるか悪であるかが大きな流れでもあり、重要な位置を占めてたように思います。 しかし、裏社会のそうした善悪を中心に添えたおかげで、一般人の気持ちは置いてけぼり。募金をしたから、何かで返せとは言わないので、借金などとは考えないでほしいと願うばかり。そもそも「五億円稼げ」というのも、望来の所得になるだけであり、それを募金した人に還元しなければ借金の意味さえ為さないと、ずっと考えさせられていた。彼の元気な姿と笑顔さえ見せてくれれば募金者は満足するハズなのだ。それを重い十字架を背負いこんだと考えたために自殺を考えたのだろうし、誰か教えてあげてほしい・・・まぁ、ずっと笑顔だったから気づかないのかもしれないが・・・ 自殺についてもこの作品には方向性が見えなかったのが残念。2018年は日本の総自殺者数が9年連続で減少して20840人となったが、未成年者の自殺者数は過去最悪の599人。「社会に未来がない」と言った千春はかなり鋭いと思うのだが、ほとんどの原因は学校、進路、いじめによるもの。それに対する問題提起があれば、もっと締まった作品に仕上がっていたのだろう。 あと、『ONE PIECE』は全く知らないので、ついに終わったのかと信じてしまいましたw
人に優しくできるヤツを見ると、優しくしたくなるだけ。
これ好き。面白かった。
世間をガッカリさせたくないから(実は、世間を裏切る度胸がないだけ)、「ミライちゃん」と言う模範的なヨイ子を演じ続ける事から逃げる為、自殺願望を抱いた少年の話。いやさ、借金完済してから死のう、っと所は立派じゃないですか。人として。
約4億9930万がロトだったり、スマホ裏の五千円札が最後のカウンターだったり、伏線の甘さは気になりますし、何と言っても「暗い画質」が残念です。が、それを差し置いても面白かった。絡む人達、出逢う人達、稼ぎの手段、一つ一つのエピソードが楽しいのと、「最後はアスカちゃんとの涙の物語が待っている」とダダ漏れのラストへの期待から、楽しみながら見れました。6歳の望来クンとアスカが屋上で抱き合ってる姿とか、涙を誘うし。盛岡龍の小悪党だか大物だか、ワルなのか良いやつなのかが判らない所も良かった。
優しくしたいと思わせるヤツと、そうでないヤツがいるだけ。
違うでしょ、やっぱり。人に優しくできるヤツと、そうでないヤツがいるだけ。「優しくしたいと思わせる望来クン」と、「人に優しくできるヤツら」の一期一会の物語は、「死ぬ死ぬ詐欺の少女が遂に逝くか?」と言う場面に望来が駆け付ける場面で終わります。が、この子の「かまってちゃん」を治すのは大変だと思うんだよねw
監督はムンソンフォさんと言い、広島出身だそうで。今年は「町田君」と言う同系統の作品がありましたが、俺は断然こっちの方が好き。好みは人それぞれなんでしょうけど、佳作が完全に埋もれてしまった感は、あります。
青年が大人になる過程を描いた青春映画❗
星🌟🌟🌟🌟🌟主役を等身大の年齢の若手俳優望月歩を配し周りに平田満や西田尚美をつけて凄く面白い作品に仕上がってました❗いきなり死んでしまおうと思う発想は性急ですが旅をするうちにいろいろ学んで大人になっていく過程が面白く描かれていて良かったです❗望月歩も自然体の演技が上手い❗オススメの作品です❗
存在価値、生存意義なんて、わからなくていいよね
世の中は愛に溢れているけど、愛ってある意味皮肉なもので、ひとつ間違えば、それは与える側のエゴでしかないんだよなぁ。。 と、そんな感想を抱きながらも「情けは人の為ならず」じゃないけど、回り回ってどこかで誰かを救うんだ!やはり愛は正義だ!そう思えたラストシーンでした。 クスリと笑えるシーンもあったし、これまで平々凡々な人生を送ってきた、そんな今の私がいわゆる「人生の迷子」になっているタイミングだからなのか、、私個人としては色々と心に響いた映画でした。 果たして5億円集められるのか?!という課題に対するオチもGoodです。
青春自分探しストーリー
良い作品でした! 難病の為、募金で5億円を集めて治療。 自分の背中に5億円を背負って生きていく人生のプレッシャー。 これはノープレッシャーの自分でも解る気がします(笑) 自分にかかった5億円のコストを稼いでから自殺すると言う意味不明のストーリーだけど本作の肝となっていて良好。 本作で心に響いたのは「人は親切にされる人とそれ以外」ではなく「親切にしたい人とそれ以外」みたいなメッセージ。 本作でもその辺りを上手く表現していた印象。 主演の望月歩さんと山田杏奈さん。 上手い演技で好感度アップ!&今後にも期待です。 観賞後、昔観た「600万ドルの男」ってアメリカのTVドラマを思い出したんだけど、こちらは日本円換算で180億円! アメリカはスケールが違いますね( ´∀`)
前向きになれる、見やすい映画だった。ただ、主演の子が個人的にはあま...
前向きになれる、見やすい映画だった。ただ、主演の子が個人的にはあまり好きじゃなく、そこが良ければもう少し高評価を付けたかった。
優しくされる奴
幼少期に-5億円の募金を得て心臓手術を受けた17才能少年が、その過去に縛られて良い子でいることに疲れ、疑問を感じ動く話。 定期的に166回にも渡る感謝を述べる集いとか、毎年の様にTVの取材とか、母親が酷過ぎる。 本人もSNSの使い方を見るにかまってちゃんだけど。 旅を始めてからの転がりっぷりは半分ギャグな良い腐れっぷり。 母親の「がんばった」は最早ツッコミどころでしかないけれど、ちゃんとこの母親はよろしくないというのを作中で臭わせているのは良い感じだし。 純粋な様だけど案外図太い主人公が成長して行く姿を明るく楽しくみせており、良くも悪くも!?思ったより成長していなかったものの面白かった。 5億は借金だからあと2億がんばって下さいw
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