ドラゴンクエスト ユア・ストーリーのレビュー・感想・評価
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ドラクエ好きなら面白いと思う
ドラクエを知らない人の感想はわかりません。
ドラクエを知ってる私にとっては面白かった。最後の展開が意外だったので星一つプレゼントで星4。
ドラクエ好きの人なら見て損はないよ。
未プレイでも憤りを感じます
ドラクエというゲームを私はプレイしたことがありません。
一緒に観に行った相手も5は世代ではなく、思い入れは薄いです。
しかし、ドラクエというコンテンツのファンは恐らく監督が思う以上に多岐に渡って存在しています。
ゲーム未プレイでもタイトルは聞いたことがありますし、スライムの存在は知っているなど、ある程度の認識を持っている人が多いのです。
好きな作家が「俺はビアンカ派だった」と意気揚々と話すところを見たことがありますし、友人の年の離れた弟が小学校から帰ってくると「スライム大好き!」なんてはしゃいでゲームをする姿も見ています。
そして、大人になったいまも、ドラクエの新しいタイトルが出たら同僚の多くが発売日を楽しみにする情景があり、その後はどこまで進めたか和気藹々と話している姿を見てきました。
彼らがあんなに楽しそうにプレイしているゲームはどんな物語なんだろう?
ワクワクしながら前売り券を買い、初日に鑑賞しました。
結果、多くの批判と同じくラストがあまりに酷いと思いました。
ビアンカたちのテクスチャが剥がれ、主人公に向かって大人になれとウイルスが言うシーンはどんでん返しでもなんでもなく、不快感を与えただけでした。
上映が終わり明るくなった劇場内は恐ろしいほど静まり返っており、観客が一体となって暗澹とした空気に包まれたことだけは貴重な体験でした。
ただし、2度と体験したくありません。
お金を払ってまでして、大事な宝物を目の前で叩き壊され、侮辱されたファンの方々の心情を思うと胸が痛いです。
監督にそのつもりはなくても、観客が感じた答えがすべてだと思います。
ゲームに対してだけではなく、映画を含む創作物を素晴らしいと思う心そのものを傷つけられた気分です。
あっと驚かせる展開にしたかったのかもしれませんが、そういった力量も感じられませんでした。
監督が思いついたアイデアや台詞は使い古された既存のものです。
それを、ご本人はナイスアイデアだと思っているのであろうインタビューを拝見して愕然としました。
寸前までこの仕掛けに気付かなかった人が大半でしょうが、それは監督による手腕ではなく、まさか今更こんなオチを、こんな醜い形でやる者はいないと思っていたからでしょう。
これだけ有名な作品ですからゲーム未プレイの私にも先行知識はある程度あったので、散りばめられた違和感の伏線は膨大なプレイ時間のドラクエ5を一本の映画にするためには仕方のない表現なのだと良心をもって目を瞑りました。
結果的にそういった多くの善良なファンを騙し討ちしてしまったことも、ここまでの酷評を生み出したと思います。
その後のフォローも、あの短時間で浅い台詞では不十分です。
むしろ、傷つけた者自身が被害者を癒し操ろうとするモラハラのような薄ら寒さを感じました。
また、近年はゲームの実況が流行っており、この映画も他人の実況中継に過ぎなかったという意味でも時代遅れでしたし、サブタイトルの「ユア・ストーリー」のアンサーにもなっていません。
ゲームのドラクエ5経験者から言わせれば「こんなの私の物語ではない!」と拒否反応が出ても致し方ないことです。
やるなら最初からVRだとわかる形で進めていき、ゲームのキャラクターだとわかった上でビアンカたちに親しみがわいてくるような展開にしなければならなかったと思います。
今回の場合は物語が終わる寸前にビアンカたちは作り物だと冷や水をかけられたので、その後たとえ姿形だけは元に戻ったとしても、観客の失った愛着までは元に戻りませんでした。
映像だけはきれいでしたが、監督は目に見えるもの以外のものも見えるようになってほしいです。
親子三代による物語というのはありがちな勇者物ではなく良かったですが、これに関しては原作=ゲームのシナリオですよね?
前述ではVRにするのならとコメントしましたが、主人公は主人公だけど勇者ではなく、その息子が勇者という展開も感動的なのだから、へんなオチなど考えずに作れば良かったのでは?
小説やコミックを映画化した場合、これは実は作り物です!現実に戻りましょう!なんてしないですよね?
なぜゲームもそういった創作物のひとつの物語として向き合えなかったのでしょうか。
また、映像は良かったと言いましたが、ゲーム未プレイのせいか全編を通していまいち感情移入できませんでした。
やはり、幼少期を飛ばしすぎたと思います。
上映時間の問題上、省略するのは仕方ありませんが、幼少期のビアンカとの絆だけはもっとうまく見せてほしかったです。
初見のせいか、嫁選びの場面で、あれ? ビアンカと幼なじみって聞いたことあるけどフローラとのほうが仲良し? フローラとのほうがいい感じじゃない? と混乱しましたし、フローラにプロポーズした翌日にはフローラとの縁談を破棄してビアンカを選び、よりによってフローラが住む町でビアンカにプロポーズする主人公はろくでもない男に見えました。
そのデリカシーのなさに気付かないあたりに、ラストに最大級のデリカシーのなさをやってしまう所以があるのでしょう。
また、フローラが独自に動いて主人公とビアンカのお膳立てをしてあげることは、ゲームのキャラクターに過ぎないというオチに反したストーリーなので、いっそフローラをウイルスに対抗するすべがある設定にしたら良かったのでは? という気もします。
せめて、最初からGCも何もかも出来の悪い映画だったら残念感はあってもこんなものかとファンの方々の傷も浅いもので済んだかもしれないですね。
職場ではいまもこの話題で持ちきりです。
もう大人に成長しているファンは自分自身で心の整理をつけられるが、夏休み上映にしておいて子供たちが傷付くような騙し討ちを用意しているなんてあんまりだ、と。
私はこの監督のことを監督としてではなく、人間として軽蔑しました。
子供を含む多くの人を傷付けた作品としては、つまらない映画よりもたちが悪いので、たとえ部分的にはスタッフの頑張りを感じたとしても申し訳ありませんが星0,5です。
全てのドラクエ5ファンに捧げる作品
原作のゲームに思い入れが強いだけに、気になるところはありますが、総評すると満足する出来栄えです。
ドラクエ5は三代にわたる家族の絆がメインとなっているので、個人的にはパパスと主人公の絆にはもう少し時間を多くとって欲しかったです。
他にも面白い映画は多くありますが、ドラクエ
5を遊んだ人にはぜひ見てほしい内容です
。あのドラクエ5のキャラが映画で常時 大きなスクリーンで感情豊かに動いており、まるでゲームのキャラに命が吹き込まれたようで感動しました。
なぜ副題がユアストーリーかは終盤に分かります。
すごい酷評されてるけど、ストーリー自体は悪くない
ラストの落ちがドラクエファンを侮辱するような内容だったというだけで全体的な出来栄えは非常によく面白い。
前作網羅してるドラクエの大ファンってわけでもなくシンプルにドラクエが好きって方は普通に楽しめる内容です。
ラストが残念だったという点で-⭐︎1
ドラゴンクエストとしてあるべき姿のひとつ
ドラゴンクエスト5は何度かプレイ済み。ネットのネタバレ感想を一通り読んだうえで映画館で鑑賞しました。個人的には、全編を3DCGで構築したアクションファンタジーものとして存分に楽しむことができました。ただしラストの展開に必然性がなかったので☆4としました。
以下、ネットで見受けられる批判に対する、当方の分析を記載させて頂きます。
批判1:ドラゴンクエスト5(以下、原作)と設定や展開が違う。
批判2:ラスト15分がメタ視点で展開する。
上記について、各々理由を推測しました。
〇批判1:本編と設定や展開が違う。
⇒あらすじを下記します。
「(冒頭、SFC実機の画面。幼少期がダイジェスト的に流れる)父親をゲマに殺された主人公のリュカは、ゲマに捕らえられ、大神殿で奴隷として10年間働かされる。何とか脱出して故郷のサンタローズに戻り、父の敵を討ち母を探すことを目的に旅に出る。紆余曲折を経てサラボナでブオーンを倒し、ビアンカと結婚したリュカ。サンタローズで新婚生活を送るなか子宝に恵まれるが、夫婦ともども石にされてしまう。8年後、石化を解いてもらった子供はなんと息子のアルスだった。リュカと仲間たちは大神殿の麓にいたマスタードラゴンの背に乗り、ゲマを打倒すべく頂上へ向かう」
上記を概ね2時間程度で進行します。原作をプレイした方にとっては自明ですが、原作のストーリーが大幅に改変されています。本作が、原作をなぞったものであろう、という期待を込めて見に行った方は、この点に対して拒否反応が現れます。細かい具体例を挙げるとキリがないので、割愛。個人的には以下のような事情があったのでは、と推測しています。
〇分析1:本作は海外に対するドラゴンクエストの売り込みを意図している。
⇒本作のコンセプトは、全編を3DCGで構築したアクションファンタジーです。映画館で鑑賞したところ「ドラゴンクエストの世界観に準じた戦闘手段で、キャラが画面狭しと大暴れする」点を楽しんでもらおうために作られたのではないかと感じました。ディズニーを思わせる人物造形、非常に丁寧に描き込まれた背景、ヌルヌルしたアクション、過剰な表情、ノリの軽いキャラ。これらは、海外の同様の作品に倣っており、明らかに海外の観客を意識した作りとなっています。日本以外で売り上げの芳しくないドラクエを、海外へ売り込もうという方針が垣間見えます。原作を再現するとしたら3部作になることは免れないであろう、壮大な原作のストーリーを、「2時間で完結する冒険活劇」としてまとめたにしては、よく頑張った方ではないかと考えています。
〇批判2:ラスト15分がメタ視点で展開する。
⇒あらすじを下記します。
「ようやくゲマを打倒したものの、唐突にリュカ以外の時間が停止し、ウイルスと名乗る異星人のような生物が現れる。ウイルスは世界からテクスチャーをはぎとり、各種の効果処理をOFFにすることで、この世界がゲームであることを示す。実は、リュカはVRに興じている現実の人間であり、それ以外のすべてはゲームの設定であり、ストーリーも作られたものだった。『所詮ゲームだろ。大人になれ』と諭すウイルスに対して、『ゲームはもう一つの現実だ!』と反抗するリュカ。」
正直なところ予備知識がなかったら驚きましたが、知っていたので少し笑えました。これも以下の事情が原因と考えています。
〇分析2:ドラゴンクエストの主人公はプレイヤーであり、公式のキャラが設定されていない。
⇒ドラクエを映像化するに辺り、最大の障壁となる点です。ドラクエの主人公に公式絵は存在しますが、ゲーム内では一切喋りません。周囲の言動から、プレイヤーが自由に想像するべく、設計されています。これはゲームや小説の世界では成立しえるレトリックですが漫画やアニメ、映画は話が違います。映像化に際し主人公にキャラを付けざるを得ませんが、なにせプレイヤーが自由に想像しているものですから、その最大公約数的なキャラ像から外れてしまった場合、原作ファンの支持を得られ難くなります。従って、ドラクエの名を借りた作品のほとんどは、狭い層をターゲットとした二次創作にならざるを得ないのです。例えば、「ダイの大冒険」は「ドラクエの世界観を借りた別世界のお話」、「ロトの紋章」は「異なる時代の話」ということで、ナンバリングタイトルの映像化を避けています。
さて、ドラクエのナンバリングタイトルを真正面から映像化し、かつ広い層(しかも海外の観客を含めた!)をターゲットとしたい場合、いくつか手法が考えられますが、本作はそのうちのひとつ「主人公は、実は現実の人間=観客たる貴方だった」を選んだようです。言葉を選ばず表現すると「そっちいっちゃったかー」という感じですが、ドラクエ本来のコンセプト「主人公=プレイヤー」である点を考慮すると違和感がありませんでした。また、あらすじに記載したように「ゲームで過ごした時間も、自分たちにとっては掛け替えのない現実である」と主人公が訴えています。擁護した言い方をすると監督はじめスタッフの作家性が強く現れている点になります。このメッセージをきちんと受け取れていれば、「この映画も数ある二次創作の一つに過ぎない。本当に大切な、ゲームをプレイしたときの思い出は、自分たちの心の中にある」と気づくことができるのではないか、と思います。
ゲーマーにとっては面白かった
懐かしいドラクエのBGMを聞きながらドラクエの中ではこんな戦闘が繰り広げられるのかもしれないと楽しみながら観ることが出来ました。
確かにふわふわした移動感が散見されポリゴンしょうがねえなあと思わないでもないですが、シナリオと盛りだくさんの戦闘の緊迫感に満足してキャラデザがどうとか一個一個のセリフがどうかなどという些末なことはどうでも良かったです。
天気の子、ワンピーススタンピードと満足続きでとても良い夏になりました。
本物感はありませんが、そもそもゲームですからこういうものですよね。
ネット評価の悪ノリが酷い
ネットでの前評判が酷すぎて、子供を連れていくのをためらったけど、ハードル下げてたせいか予想以上に面白かったです。
リアルタイムでプレイした年代の自分としては、ドラゴンクエストという世界観のなかで完結した方がスッキリしたかもしれませんが、少なくとも11しか経験していないうちの子は楽しんでました。
だいたい、このクオリティで☆1とか、世の中もっと酷い映画いっぱいあると思うけど…
追記
このレビューを書いてから、レビューの3倍程度の長さのコメント(原作を冒涜している、☆1相当で然るべきみたいな内容)頂きましたが …
正直、気持ち悪い。他人の感想とか、思い入れなんか知らんがな。
わざわざよそのコメント欄でまで抗議する意味がわからん。
金目当てに『ドラクエ』を冠した作品
人生で初めて映画館で苦笑しました。
『これは酷い』という感想です。
良い点が無いことはないです。
・モンスターの3Dアニメーションが綺麗。
・敵陣営との最終戦闘の盛り上がりが良い。
しかし悪い点も多くありました。
映画のターゲットが分からない。未プレイ層を意識しているなら説明が足りてない部分が多くあります。プレイ層を意識しているならドラクエに対する監督の理解が足りていません。(鑑賞後に調べましたが、どうやら監督はドラクエ未プレイだそうです。キャラの言動にプレイ層は違和感を覚えるハズです。自分は特にヘンリーとルドマンです。)
結局『ドラクエの名前を使えば集客が見込める』という計画にまんまと乗せられた形に多くの観客が怒っているという印象です。
最後に映画として伝えたいメッセージが流れますが、正直ゲームやドラクエをプレイしている層としては『そんなことは言われなくても知ってるわ』という内容でした。なんなら、ドラクエ30周年として流れていたPS4版ドラクエ11のCMでも同じメッセージは発信されています。そちらのCMの方がメッセージ性も強く、数分でまとまっていて良い映像作品と言えます。
鑑賞後に色々なレビューを見ていますが、もうほとんど他の方がおっしゃる通りです。自分が書く必要もないかなと思いました。しかし同時に、これはステマなんじゃないかと思われるアカウントでのレビューや擁護が見受けられます。またツイッターでもステマ会社を雇って偽アカウントで映画を観に行くと呟かせているようです。(全く同じ内容の投稿が複数人が行っていました。)それらが悔しくて、これ以上ドラクエを卑劣な金儲けのために使われたくなく少しでもレビューの総合点を下げるためにこの投稿を行います。
ただ上記した良い点があったのも事実なので、0.5とさせて頂きます。
ここ10年で最低の作品
最低of最低の作品。
原作がゲームだから適当に作ったのが分かる。
原作がゲームだから声優は適当にキャスティングしたのが分かる。
監督は映画業界の負債となった。
まさに"Your Story"
以下はあくまで私個人の解釈。
すべてのゲームの宿敵は、それがゲームであるという事実なのだ。
ドラクエを熱心にプレイしていた人でも一度くらい「所詮はゲームだ」と頭をよぎったことはないだろうか。ドラクエをプレイせず傍目に見ていた人も、「所詮ゲームなのに」と冷めた目で見たことはないだろうか。
この映画はドラクエをプレイしていた人はもちろん、ほとんどプレイしていない人も対象として作られている。「ただのゲームである」という事実は、実際にプレイしていたかどうかに関わらず、すべての人々に共通する要素である。
まず、ドラクエをほとんど知らなかった人は余計な知識がない分純粋に冒険譚として楽しむことができるだろう。実際、VFXを駆使した美麗な映像は迫力があったし、少し駆け足な展開もむしろテンポよく感じられた。オリジナルと乖離があったとしても(そもそも知らないので)まったく問題ないだろう。むしろ、こんな熱い世界があったのだと感銘を受けた人も少なくないのではないか。
一方、かつて実際にプレイしていた人は最後のシーンに困惑するかもしれない。それまでの手に汗握る物語を全否定し、「ただのゲーム」という現実を突き付け、「大人になれ」と言い放つラスボスの登場である。しかしよく考えてみると、ただのゲームであるという事実は、それこそドラクエをプレイしていた当時に向き合っていたはずの「敵」ではないか。ゲームをすることに何ら後ろめたさもない人は珍しいと思う。むしろ、ただのゲームとわかっていながらなお熱中していたのであって、そこには熱中させるだけの何かがあったはずである。彼らはこのことに対しどのように折り合いをつけてきたのだろうか。本当のラスボスはクリアした後に現れる現実なのではないか。
かつて熱中した冒険も、現実との折衝も、その後の心理的成長も、すべてはそれぞれの心の中にある。それこそまぎれもない"Your Story"なのだ。
何も知らないで見る人なら楽しめるかも?
ドラクエ5のファンなので、楽しみにしていたのですが…率直な感想で「裏切られた」でした。
幼少期の端折りは尺的な意味でも仕方ないなと思いましたが、まさかボスの存在さえもぶっ壊して作品を台無しにするとは思わず。
ラストの展開前までは「おぉ!」といい感じだ!熱い!と良かったのに、ラストで一気に冷めてしまい、もう冷めた目で見るしかなかったです。
ドラクエの映画なんだから、ドラクエのボスがちょっとカッコいいセリフ吐いてラストバトルっていうのがベストじゃないの?って思ったのですが、どうも監督さんはそういう展開が好きじゃないのかなと思いました。
おそらく私と同じ気持ちだったのだろうと思われる隣に座っていた30代くらいの男性が「なんだよこれ…」って悔しそうに呟いてたのですが、聞こえちゃって辛かったです。
もしまたドラクエの映画を作るのであれば、せめて原作をそのまんま作ってほしいですね。
原作を知ってる人が映画を見に来てた場合に、多少の演出にアレンジがあったくらいならこのくらいは仕方ないよ(例:大人ビアンカとの再開など)って感じますが、ボスすら存在がなかったことにされてしまったら、それはアレンジとはいえないかなと思います。
もちろんあれで良いという人は居ると思います。
だけど、やはり原作ファンが見てしまうとユア・ストーリーはがっかりせざるを得ないのです。
なんで最後の最後で台無しにしてしまったのか…これに尽きると思います。
よくアニメを実写にしてがっかりする結果になることがありますが、あれよりも酷い(笑)
お世辞でも素晴らしいとは言えないかな(汗)
キャラクターデザインなんかは味があって良かったのに、ストーリーで損した作品ではないかな?と思います。
今世紀最低な映画
レビューを書く為に思い出すのも憚られる程、最低の映画でした
オチは文句無しに最悪。
ただしその最悪のオチを抜いても、映画の出来としては最低ランクです。
数々の意味の無い、心無い、センスの無い改変や設定削除のせいで、ファン映画としても最低ランクです。
褒められる場所が何一つ見つかりません。
【オチについて】
既に有名になったとは思いますが、この作品、最後の最後で舞台がVRゲームの世界だと唐突にバラされます。特に理由も脈絡も無く、唐突にです。
敵が突然「私はウィルスだ」と威張り、観客を置いてきぼりにします。
そして「これでどうだ理解しろ」と言わんばかりにキャラ達のテクスチャが剥がされ、物をすり抜け、飛ばされて行きます。
確かに度肝は抜かれました。しかし、それだけです。
創作においての「期待への裏切り」というのは、自由な様に見えて厳格なルールが設けられています。
それは、「裏切りが物語を進める重要な要素でないといけない」「裏切りが最後に一つ以上のメッセージを残さないといけない」という事です。
名作と名高い作品には大抵、期待への裏切りが存在します。そういった作品は、裏切りによって物語へ一気に引き込み、悲壮感、あるいはヒロイズム、あるいは疾走感を増幅し、物語を先へ先へと進めるエネルギーとしている訳です。そして、その裏切りから産まれたカタルシスを観客が抱きしめた結果、作品に込められたメッセージとなるのです、
しかしこの映画はどうでしょうか。
VRであるという裏切りは、物語において何の意味も持ちません。ウィルスを作った黒幕を倒す訳でも無いし、ウィルス製作者が現実世界の破壊を目論む訳でも無いし、VRだと分かった後で物語が動き出す訳でもありません。そこには何のメッセージも存在しないのです。
つまり、この裏切りは監督の「ショックを受けさせてやろう」という悪意のみによって作られた構成であり、観客を害する以外の目的が無いのです。
最低の裏切り方であると言えるでしょう。
VRオチにするならば、ドラクエ5を題材にする必要は無かった。
何なら、VRというオチである必要すらなかった。
「Aという世界はBという上位世界が存在し、Aに住むCはBを倒す」という構図であれば何でも良い訳です。
因みにこの構図は数百年以上も昔から存在する、ベタなオチです。
そんな使い古されたオチを、さも「天才的なアイデアを思いついた」と披露される所がまた、不快になる一要素でもあります。
【出来について】
映画としての出来もお世辞には良いと言えません。
幼少期はダイジェストにすらなっていないゲーム画面の継ぎ接ぎ。
青年期は何が何だか分からない程目まぐるしく進んで行きます。
ろくな心理描写も無いので、感情移入は全くできません。
話も繋がっていない為、オムニバス映画の早送りを無理矢理見させられている様な感じでした。
そうやって疲れ果てた所に、前述の悪魔のオチですから、観客のダメージは計り知れません。
ドラクエ5という大作を100分に収める訳ですから駆け足になるのは仕方ないと言う方もいらっしゃいますが、それを収めるのがプロです。
幾らでも見せ方はあった筈です。
それが出来なかったのがこの監督の能力の限界なのでしょう。
単純な映画としてもC級作品です。
【ドラクエ5の2次創作として】
この映画、原作からの改変要素が非常に多く存在します。
多少の改変や設定追加は仕方ないとは思いますが、この映画は絶対に変えてはならない部分を変え、絶対に消してはならないものを消しています。
主人公の母の出身地は丸ごと削除、グランバニアの描写、ヘンリーは改心せず嫌な奴のまま、主人公の娘は存在ごと削除、
ビアンカは父親の介護をする良妻賢母の慎ましい美人からサバサバ系KYの大魔導士に...etc
それはそれはもう書ききれないほど、不要な改変や削除がされまくっています。
また、それ以外にも天空3部作なのにロトの剣が登場したり、ドラクエ5以外の曲が流れたりする為、ドラクエ5のファンの神経は逆撫でされ続ける事になります。
監督はドラクエ5を未プレイだそうです。
「この程度どうでも良いだろう」と思って作られたのでしょうが、懐かしさに浸りたいゲーマーにとっては、「その程度」が重要なのです。
この映画はゲーマーに寄り添うどころか、何一つ理解せず、一歩も歩み寄らない作品です。
特に、ドラクエ5を楽しくプレイした方には視聴を勧めません。悲しい気持ちにしかならないでしょう。
親子で観た時
山崎監督はインタビューで、「この映画を親子で観た時にどんなことが起こるか楽しみ」とかなんとか言っていたようですが、実際観終わった後子供に「パパ、最後のあれはどういう意味なの?」と聞かれた父親は何て答えれば良いのでしょうか?
かつて遊んだ懐かしいゲームが映画になると知り久しぶりに童心に帰ろうと、そして息子にもその自分が夢中になった冒険の世界を味あわせてあげたいと、わくわくしながら観に来た親子がこれを観終わった後どういう気持ちになるか想像できなかったのでしょうか?
私は子供と観た訳ではありませんがそれを想像すると悲しくなります。大人の自分でもあのオチの表現方法は結構ショッキングだったので本気でショックを受けてしまう子供もいると思います。
ウイルスの「大人になれ」という台詞なんかはもはや大した問題ではありません。大人なので聞き流しましょう。それより問題なのは、それまで入り込んでいた世界のキャラクターや背景がいきなり出てきた訳の分からない気持ち悪い奴にどんどん崩されていく様をただ見せられるという不快感の強制です。
これも大人なら不快感はあれどそういう演出方法なのだと一応理解はできます。でも子供はどうでしょうか?恐怖すら覚える子もいるのでは?その後一応とってつけたようなハッピーエンド(?)で終わりますが、味わった不快感がそれで帳消しになるはずもありません。
映画監督が自分が面白いと思うものを作ることは否定しません。ただ今作においては親子で観に来る人達を想定していたんですよね?その上でオチをああいう風に表現したんですよね?
これが賞賛されると思っていたのなら思い上がりも甚だしいって感じです。
あのメッセージを、否定せよ!
オリジナル要素、面白いと思う。
そう思えれば、それまでのすべての映像はさらに輝いてくる。
敵の意見になびきすぎ、もっと芯を強く持とう。みんなおなじ嫁の選択に悩んだ勇者同志だろ?
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