窮鼠はチーズの夢を見るのレビュー・感想・評価
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なんて切ないんだろう…
恋愛時期に疑心暗鬼になって嫉妬に狂わされることは皆んな通る道でして。これが普通なら般若と化してギャーギャー喚き、なじり、詰め寄り、問いただし気も狂わんばかりの醜態を晒すハメになりそうだが(盛り過ぎwww)だが、世間一般の「ジェンダー」というヤツに今ヶ瀬は切なる想いを胸に秘め、押し込んで動より静に徹するなんて、その想いはいかばかりか計り知れない。「ジェンダー」を飛び越えて「愛するという」相手を大事に想う気持ちを改めて突き付けられました。
これはこれで。
原作既読。主演の二人のイメージはちょっと原作とは違うけれど、まぁ、これはこれでという印象。妻夫木街道(妻夫木→池松→という使い勝手がいい役者)まっしぐらの成田凌が、アッサリ目の今ヶ瀬を演じたのだけが、ちょっとだけ口惜しい気もするけれど、ドロドロ醜態劇が今作の目的ではないので、120分でいかに収めるかと考えた時、これは適当な選択だったと思う。
ジャニーズの大倉が、よくここまで濡れ場をやったなというところに感心したし、腐女子もゲイも大満足の全裸シーンも大盛り込みで、監督はじめスタッフも演者も頑張ったなぁというのがどうしても先に言いたくなる感想ではある。
本作のテーマもなにも知らない方が、もしかしたら世界観にどっぷりハマれて、誰かに共感できたのかもしれない。
私も30すぎた時に恭一と同じようなことを感じていたなぁ、もう恋愛よりも大切なことがあるって思ってたなぁって思い出しました。
寂しくなってしまうんだよな、あれって。
水城せとなの世界観は、斜め75度くらいから世の中を捉えていて、忘れていた瘡蓋に痒みを再び感じるようなソレに似ている。
きっと、皆の心にも一度は通り過ぎた切なさを表現している。
そういった意味では、この作品は上出来だと私は思う。
共感共感!恋する全ての人へ
その昔、自分が好きで好きで大好きになった人がいて、それでもその恋は苦しくて苦しくて、でも幸せだった。
ってこれ、映画のまんまやないか!
と我ながらツッコミを入れてしまうくらい、この映画の登場人物に共感しまくりました。
公開記念舞台挨拶のライブビューイング付きの上映回にて鑑賞。はーっ、もう大満足。
これを劇場の大画面で観させてくれてありがとう!
無事に公開できたこと、この映画を劇場で見られたこと。主役の2人の体当たりの演技。全てに感謝です。
流され侍(ながされざむらい)と呼ばれた過去を持つ主人公の大伴恭一役を大倉忠義さん。その大伴を学生時代から7年もの歳月をかけて好きな今ヶ瀬渉役を成田凌さんがそれぞれ演じている本作。
行定監督が丁寧に丁寧に演出して、考えて、描いたその世界観に主役の2人が最高にハマっててめちゃくちゃ綺麗な絵になり、とっても切ないラブストーリー。
巷では過激だったとか、生々しかったなんて声がよく聞こえてくるくらいSEXシーンがありますが、個人的にはそのシーンより断然他のシーンに目が!心が!奪われて。何度も涙があふれました。
しかし、成田凌って人はなんて役者なんでしょう。
切ない。切なすぎて心が痛くなったよ。
あの頃の自分を掘り起こされた気分。
でも私は今ヶ瀬のようにひょうひょうとも、スマートにもなれず、ただただ必死だった。
だから少し今ヶ瀬がずるく思えてしまったよ。
いやまぁ、彼も必死だったんだろうけどさぁ。身のこなしが軽くてなんせ素敵なんです。
私もあんなふうにもっとスマートに立ち振る舞えれば良かったのに、、、
劇中の女性陣も素晴らしかった。
やー怖い怖い。恋愛を間に挟む人間関係。
タイ料理屋でのバッチバチ。
恭一がカールスバーグを注文した後の今ヶ瀬の「ははっ!」て笑い声。心臓に悪いわ〜ドキドキしたわ。
とにかく、どの出演者もしたたかな部分があったり、
天然ですか?の可愛さがあったり。
とにかく一度見ただけでもお腹いっぱいになったのに、また時間をおいておかわりしたくなる作品でした。
ひっさびさに自分好みのラブストーリーにあえた。
行定監督が挨拶の中で、ラブストーリーって映画界の中で軽視される傾向があるけれど、自分はこの作品を胸を張って本当のラブストーリーだと言えるとおっしゃってました。ありがとう監督。theラブストーリーでした。
世の中にある偏見を持つ人がこの作品をみて今までとは違う何か新しいものに気付いてくれたらいいなと切に思う。男だから、女だから、sexualマイノリティーだから、などどうでも良くなる。
性別なんてものは付録みたいなもんで、人と人との関係にそれは無くてもあってもどっちでもいいと私は思う。
人が人を想う気持ち。その想いを受け止める気持ち。
sexualityは難しい問題かもしれないけど、その人自身が誰を想うのかはその人の自由。世の中の人みんなが尊重される世界であってほしいなぁ。
この映画を見た人と語り合いたい。そんな気持ちになります。どのシーンがお気に入り?とかね。
ちなみに、私の印象に残ったセリフは、
「来年も買ってあげるから」
(誕生日プレゼントのワインをもつ今ヶ瀬にいった恭一の言葉。)
「心底惚れるって、すべてにおいて その人だけが
例外になっちゃう、って ことなんですね」
↑これほんま。だから、ダメと分かっていても好きな気持ちが止められないのです。
心が掴まれ余韻から抜け出せない
映画ポスターの美しさに心奪われ、漫画原作としり漫画を読了。
BLはこの漫画で初めて読み、BL耐性はあまりなし。
原作が好きだったため公開初日に一度鑑賞も、あまりの生々しさに気をとられて不完全燃焼だったため再度翌日にも鑑賞。
失礼ながら、大倉くん成田くんのファンではなかったため演技にそこまで期待していなかったが、あまりの自然体さ、目線の使い方、表情、間の取り方、全てが圧巻だった。
矛盾しているが、余計なものは取り除いた、でも余白のある演出であり映画だった。
夏生と今ヶ瀬と大伴の3人のアジア料理屋シーンでの飲み物の違い、最後のたまきと大伴の別れのカフェの飲み物の違い。
この違いについては、原作を読んだ方は今ヶ瀬の言葉を思い出してなにかしら思うところがあるのではないかなと思ったり(意図されたものではないかもだけど)
一度目見たとき、なんで大伴はクラブにいくのか、なんで泣いているのか理解できなかった。でも海辺の別れのシーンと言葉でようやく腑に落ちた。
二回見たけど二回見ても余韻が残る映画。
色々な映画を見てきたけど、ここまで余韻が長くてこんなに胸を捕まれる映画ははじめて。
周りを固める女優の方々の演技もいい。
でもなにより主演2人の演技に脱帽。
とくに大倉くん、これから演技の仕事増えそう。
BLだと構えず、ひとつの恋愛映画だと思って多くの人に見てもらいたい。
"心底好きになったこと"
恋をしてる人、オススメです
とっても面白かったです。成田くんの演技力がすごくて引き込まれましたし、キュンキュンしちゃう場面もありました。本気で恋をして沢山悩んでる人にとってもおすすめできると思います。特に色んな壁があって難しい恋をしている人には。
恭一と今ケ瀬の状況が変わりすぎて途中難しいなと感じたところもあるけど、終わり方も終わり方で良かったと思います。ちょっと物足りないくらいがちょうどいいもんですね。
BL感が強そうだなとは思っていたけど、予想を遥かに超える生々しさがあって心構えしていかないと少しビックリしちゃうかも。高校生もこれ見れるんだな〜と思いました(笑)
ぐるぐるしてました
原作未読です。
窮鼠はチーズの夢を見るってタイトル、
窮鼠=恭一、チーズ=無条件に与えられる愛
と私は解釈しました。
追い詰められた時にチーズのこと考えるネズミって普通は猫に食べられて死んじゃうと思うんですけど、
今ヶ瀬は追い詰めたネズミ(恭一)にも逃げ穴を作って、逃げ穴の先でパクパクとチーズを食べてるネズミを見て焦がれている。今ヶ瀬が自分でもおかしいって気づいていて恭一に焦がれざるを得ないのが切なかったです。
恭一を愛した人たちがどんどん削れていく様を見て恭一は罪作りだなーと思ったのと、体を重ねるシーンがかなり多かったのですが恭一にとって体を重ねることは覚悟とかじゃなくて悦楽でただネズミの前に置かれたチーズであることが悲しいなと思いました。
ラストで、この後どうなるのかなーと思う映画でした。面白かったです。
タイトルなし(ネタバレ)
原作も好きだから、丁寧に丁寧に作ってくださったのがとても分かる。
映像も…音楽も……細部までほんとに細かくて、
何より、演じてる二人の指の仕草から表情、描写がとてもよく引き込まれた。
漫画のラストを描かないのも……未来を感じる。
ずっと流され続けた恭一が、全部断ち切って、未来がどうなるかもわからない……同じことを繰り返すかもしれない…
それでも、あの部屋で、恭一の心をあらわすように少し風通しが良くなった明るい部屋を眺めて、今ケ瀬を待つ姿がとても綺麗だった。
視線の先の世界
求め、求められ、ふり、ふられ
成田くんのファンということもあり楽しみにしてました。公開延期されましたが、無事公開され良かったです。劇場は満員で、殆どが女性客でした。
恭一の不倫という秘密を守るためにキスを要求する今ヶ瀬から始まる物語ですが、最初から生々しいスタートでした。AVでも男性同士の生々しいものを見ることはないので男性同士のベロチューなんて衝撃どころの話ではありませんでした。大倉くんと成田くんの演技力には恐れ入りました。
そこから恭一の奥さんは不倫をしていて、いきなり別れ話をするという衝撃展開が待ち受けていました。あれだけ不倫をしていても奥さんを愛していた恭一に対して妻は好意なんてものは抱いていなかった。なんとも薄情な結末でした。そりゃどんな人間にも頼りたくなっちゃいます。
成田くんの魅力が全面的に出ている今作ですが、なんといっても可愛さが爆発していました。仕草の一つ一つ、言動の柔らかさ、緩んでる表情、と女性の鏡写しのようでした。
元カノとの再会で今ヶ瀬から一度は恭一は奪われますが、忘れられない思いが勝り今ヶ瀬の元へと帰っていきました。新たに奥さんができても、今ヶ瀬の事を忘れられない恭一は少しの間の結婚生活も満喫せず別れを切り出しました。序盤に恭一の最初の奥さんに言われた事をそのまま返していた表現には驚かされました。
最後まで互いの尻に互いの子を挿しあって終わるというスッキリはしないながらも、普段見る事のできないものを見させていただきました。岡本さんのパーカー格好がどちゃしこ好みです。
終わると思ったら終わらない、終わると思ったら終わらないが続いて飽きがきてしまったのが惜しいです。斬新な衝撃作でした。
禁煙中の方にはお勧めしません。煙草吸いたくなります。
BLとか性別関係なく切ないです。
成田凌さんがとてもいいんです。
ワインを大事そうに抱えているシーンは特に
切ないですよぉ。
「飲んだらなくなっちゃう」
💚これは君の長年の取り組みへの成果だもんねぇ💚
観終わって、少しなんとも言えない気持ちになりますが
別の自分が「なんでもほどほどがいいね」って話しかけてきました。
好きが適度にいっぱいある方が自分にはいいかなぁ。
なんて、中途半端な意見ですみません🙇♂️
でも、すごくいい映画です。
観て良かったです🤗
成田凌の心情にすごく入り込んでしまう。その人を好きになっている状態...
好きになると例外になっちゃう
そりゃ綺麗な男子二人がいるだけで絵になるけれど、
この映画はBLとかそんなもんじゃない。
性別関係なく、人を好きになることの喜びと辛さが丁寧に描かれていました。
どんなに好きでも振り向いてもらえず、一時の身体だけの関係でもいいからとお願いする。
あぁ、痛々しくて辛い。切ない。
そんな思いをしても、相手がどんなにひどい人間でも許してしまう。好きだから。
好きって怖い。その痛辛いヒリヒリした思いを久しぶりに思い出しながら観ました。
それでも好きになっちゃうし、やめられない。恋ってそんなもんだよなぁとしみじみ味わえる良い映画でした。
主演の二人(美しすぎていつまでも見てられる!)、女性陣、みんな良かったです。
『ただしイケメンに限る』って作品
行定監督の圧倒的演出
演者と行定監督の絶妙なハーモニーが言葉を持たぬ声を観客にひしひしと伝えてくる。
成田凌の目線や一挙手一投足全てが切なく美しい。他の人には絶対にできない素晴らしい演技。それを受け止める静かに人物像が沸き立つような大倉の存在感や生っぽさみたいなものも必見。他にもこの作品で大きな意味を持つ女優陣の演技も鋭く繊細で素晴らしかった。
全てを言葉台詞で任すのではなく、映像描写として見せてくる。なので、原作漫画よりも圧倒的に人物達の台詞は少なく構成されているが、実写映像化としてはかなり見応えがある。
また、キーとなる小物が複数存在するが、観客にも一部の記憶として思い出して切なくなるような描かれ方がされている。街角で似たような小物を見たら「あ、」と思ってしまうんじゃないかというくらい。そのくらいの存在感として画面作りがされているのも脱帽する。
成田凌の魅力に引きずり込まれる
ノンケのBBAです。
そこまでBLの免疫が無いので、絡みのシーンに面食らいましたが
よく考えたらノンケ男にとっては一番ネックになる部分ですから、そこを描かずにどうするよ!!ってことですよね。R15です。
いろんな感情が渦巻くさまが終始スリリングに描かれるので、ちょっとした視線や態度からも目が離せませんでした。
お互いの思いが重なったり、すれ違ったり…。
そして、二人のバランスが崩れてる度に別れが訪れるのですが、それぞれの“別れ”は段階を経て意味あいが変わっていきます。
距離感への躊躇だったり、苦しみからの逃げだったり、相手への思いやりだったり。
そしてそれは同時に、一人の男の自我の崩壊と再生を、段階を経て丁寧に追っていく作業でもあると感じました。
これまで自分が身につけてきた社会的な常識や、自然に受け入れていた価値観を壊すってもの凄いことですよね。
戸惑いから始まり、抗えない自分の感情に驚き、迷い、葛藤し、そして今までの自分自身を自らが壊す覚悟と勇気。
それらの過程の心の動きを、じっくり追体験させてくれる映画でした。
好きなシーンが沢山あって、観た人とネタバレを気にせず話したくなります。
私の周りにはそんな相手がいないので、一人で反芻して楽しんでいますが(^^;)
それぞれの思惑が交錯する食事シーンが良いです!
家でまったりTVを見ているシーンも素敵。
外でオープンにしていないぶん、部屋の隅々にまで二人の思い出が詰まっていて
とくに、たまきちゃんとの部屋のシーンは、えげつなくお気に入りです。
お互いに感じている事が違いすぎていて辛い。
そして、何と言っても成田凌くんの魅力と説得力に引きずり込まれます。
成田凌くんが可愛くて可愛くて。
一途な想いがいじらしい。
一緒にいるのも地獄、離れるのはもっと地獄な苦しさから解放してあげたくなる気持ちもわかります。
成田凌くんでないと、この生々しさは出なかったと思うのですが
監督の話によると、成田サイドは脚本を読んだ段階でどちらの役でもOKだったそうです。
確かに。。大伴でもハマりそう。
ちょっと見たい気もしますが、大倉くんの残酷さも非常に良かったです!
誰にでも優しくてソツがなく、いつも受け身で言い訳出来るポジションにいた男。
そんな男のラストの姿が、心から消えません。
私は自分の事をノンケだと思っているけれど、そもそもヘテロって何だろう?
生まれながらの趣味趣向はあるにせよ、ある男の自我の崩壊を追体験する事で、そもそも人を愛することに、そんな垣根は無いように思えてきました。
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