ホフマニアダ ホフマンの物語
劇場公開日:2019年4月2日
解説
「チェブラーシカ」(ロマン・カチャーノフ監督)や「霧につつまれたハリネズミ」(ユーリー・ノルシュテイン監督)などロシアを代表するアニメーション作品の制作スタジオであるソユーズムリトスタジオが、15年の歳月をかけて完成させた長編ストップモーションアニメ。「くるみ割り人形とねずみの王様」などで知られるドイツ幻想小説の巨匠E・T・A・ホフマンが描く世界観を紡いだ異色のファンタジーで、「くるみ割り人形とネズミの王様」をはじめ、「黄金の壺」「砂男」といったホフマン作品の登場人物たちが、現実世界と空想世界をさまよい続ける。
2018年製作/72分/ロシア
原題:Hoffmaniada
配給:リスキット
スタッフ・キャスト
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2019年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
ロシアの人形アニメーションのクオリティの高さは有名だが、これはその中でも最高峰の作品だろう。15年の歳月をかけたというのは伊達じゃない。人形アニメーションと通常の絵のアニメーションとを比較した時の強みは、奥行き感になると想っているが、どこまでもこの幻想的な世界が続くかのように奥行きがあって、最初のシーンから世界に引き込まれた。現実と自らの創作が生んだ幻想を行き来する作家、という設定がアニメーションという技法を選んだことの必然性を際立たせている。
キャラクターの動きも素晴らしいが、美術や衣装もきめ細かく華やか。そして大人数でのオペラシーンは圧巻。あれを作るのは並大抵ではないはず。
CGとも手描きのアニメとも全く異なる魅力を放つ人形アニメーションはもっともっと多くの人に魅力を知ってほしいと思う。本作はその最高峰の1本なので、観る機会があったらためらわずに観てほしい。
地元の小さな映画館で初めて観て、映像も音楽も夢のように美しくて、何度も映画館で泣きました。
ロシアにはこの映画で登場する沢山の人形達の展示された家があって子供達も沢山訪れているそうです。
神話を忘れた民族は滅びると言う言葉思い出します。
子供達は両親や祖父母から昔話を聞いてまたその子供達に受け継いでいくのでしょう。
パンフレットに刻まれた言葉も胸を打ちました。
ノルシュテインのアニメといい、CGのデータでは決して描けない空気感や細やかさ暖かさ夢見るような美しさに触れると心が洗われます。
また地元の映画館で上映される機会があれば足を運びたいです。
2021年2月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ロシアのアニメーション制作スタジオ
#ソユーズムリトフィルム が
15年の歳月をかけ完成させた
長編ストップモーションアニメ
ドイツ幻想小説の巨匠
E.T.A.ホフマンが描く世界観を紡いだ
ファンタジー映画
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ロシア人形芸術のクオリティ
背景・美術の美しさ
一見の価値ありです✨
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メイキング映像
[涙] [皿] [酒] [舞] [炎]編 が
YouTubeにアップされてます
2020年9月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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ユーリー・ノルシュテイン監督などロシアを代表するアニメーション作品制作会社スタジオソユーズムリト・スタジオによる作品で、後に作家となるE.T.A.ホフマンが想像した幻想世界と現実世界を描いたもの。
ストーリーよりも際立つのが人形の造形美と細かいセットのこだわりかた。エンドロールではメイキング映像も見られるが、その繊細な技術と工程には舌を巻くばかり。また、デフォルメされた人物像も主人公エルンスト以外は不気味な顔ばかりで、おどろおどろしい表現も特徴の一つだろうか。
思ったほど想像世界のシーンは多くなく、現実でのエルンストと枢密文書官リントホルストによる劇のようでした。それが夢想では娘ゼルペンティーナがヘビ娘であり、文書官はアトランティスを追放された魔法使い。どちらにしろエルンスト(夢ではアンゼルムス)の味方で、悪役は弁護士コッペリウス=目玉を集める砂男とヘンテコな魔法使いとネズミたち。その目玉を使って人形オリンピアを蘇らせるのだった。いかにも人形、まるで南極2号みたいな・・・
光と影も絶妙に操って幻想的雰囲気を盛り上げ、ユニコーンとムーア人の侵攻も気色いいものではない。そんなこんなでオペラ「ウンディーナ」を完成させるが、このラストの劇場シーンもメタ的オペラとなってエルンストを称えていた。もうちょっと艶っぽいゼルベンティーナに登場してもらいたかったなぁ・・・