貞子のレビュー・感想・評価
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邪悪との共鳴、先の交流に期待
どうした中田監督!とても面白いぞ!
どうせ今回もズンドコしたすっからかんムービーだろうと思っていたのに。申し訳ない。そういえば元祖リングの監督だった。
程よい恐怖のホラーアドベンチャー。
少女の悲しみや怒りに共鳴し召喚された貞子がどう動くのか、この名も無きサイキック少女がどちらに転ぶのか。
智子の死以来精神を病んだ倉橋雅美の狂気、バズる動画を撮りたかった和馬の行方と茉優の愛。
色々な要素が絡み合いひたすらに先が読めないストーリーが面白い。
心を閉ざした人間と普通の人間との交流にはどうしたってキュンキュンするもので、「あの子」に対し心から優しく接する茉優と彼女にだけは心と口を開く少女のやり取りが非常に胸打って堪らなかった。
霊能者の娘に生まれ、おそらく母親より強い力を持っていた少女。貞子のように。
貞子に着いて行くことも怨みに満ちた邪悪にもなることも出来るのに、そうはならず過去の死者に心を痛めたり恐怖を感じたりして、普通とのバランスをギリギリで保っている様子。
茉優の優しさと強い想いに触れた時に流す涙がとても愛らしい。
どうせなら貞子とも通じ合えたらいいのに。
純粋な邪悪と人間の交流は無理なのものか。
共鳴しても思い通りには動いてくれないものか。
茉優も「私がついてる!」と少女に強く言ったのだから、最後は安易に崩壊してしまうより貞子と向き合う覚悟など持ったりすると大興奮できるのに。
しかし目の前でたった一人の肉親を連れ去られているのだから無理もないか…。
親に捨てられた寂しさを唯一癒し元気つけてくれていた和馬。
和馬…和馬!私はあなたが大好きだよ!頑張ってお姉ちゃんを助けたのに逝ってしまって非常に悲しいよ!自分の恐怖より姉のピンチを優先するその精神が素晴らしいよ!
「必殺!顔面シワだらけ!」のつまらない落ちギャグも一気に泣けるものになってしまう。
禍々しいあの動画をほぼフルで観られる嬉しさ。
事件現場の恐ろしい空気がそのまま伝わってくる。肝試しムービーは何でも怖い。
セット頑張ったな…などとついつい思ってしまう。
動画をアップした後、あの大島の祠に和馬は一人で向かったんじゃないかと思う。
削除はされてもせっかくバズった動画の続編を撮るために。
和馬の頭脳レベルからして自力で山村貞子まで辿り着く事が出来るのかはわからないが、それこそ導かれるように向かったのでは。
祠に閉じ込められ何を見たのか、何かされたのか、恐怖で全脳細胞が満たされている迫真のリアクションが最高。怖がるあなたの様子の方がむしろ怖いよ。
ビデオの連鎖や貞子である意味はほとんど無いので、恒例に囚われず自由な解釈ができるのが楽しい。
和馬は不躾にあの現場に入って動画を撮ったから、茉優は少女を助けた代理に、二人とも貞子の元へ引きずり込まれてしまったのかも。
倉橋は…20年前に殺しそびれたから、いやもしくは茉優に襲いかかる様子を見た少女がそう願ったからかな。
倉橋雅美の死に様が素晴らしすぎる。
呪いの流れ弾が20年越しに効いてくるなんて。
貞子も「お前あの時の!」とびっくりしただろうな。良き邂逅である。
「久しぶりに会えたし殺したろ!」みたいなノリだったら笑える。
そしてあの死に顔である。ああ恐ろしや。
全力で地を這ってくる貞子を怖くないとは言わせない。あんなの一人暮らしの家でやられたらと思うともう…!
爪が剥がれてボロボロの指先が大好き。
恐怖の対象としてメインに存在する割には活躍が少なかった気もするが。
その分他の精神的な重みでカバーしてくれるのでオールオッケー。
貞子の長所は、髪の毛が前面に垂れ下がっているから顔が見えないところだと思う。
悪霊のビジュアルはやはり目や顔が一番強いので、そこが隠れることで、ミステリアスで不気味な塩梅と後に引きすぎない恐怖感が保たれるんだと。
何より最後に一瞬見られるガン開きの目のインパクトもより鮮烈に感じられるのもまた良い。
石田のキャラが不要だとか、貞子のアイデンティティ喪失だとか、細かいツッコミはあるけどそんなことどうでも良いくらい本筋が面白い。
そもそも私はつい先日リングを初めて観たのでシリーズへの思い入れが無く、だいぶフラットな視線で観られて楽しかった。
でもこれからシリーズを頑張って制覇したいと思う。貞子と邦ホラーの魅力に引き込まれた。
ただすごく気になるのが、YouTubeやGoogleの名前が使えないと途端に作品が鈍臭くなること。
映画オリジナルのスマホ画面なんかも同じく。
権利関係や許可の問題なのかよくわからないけど、この辺のリアリティが無いのは結構大きな穴だと思う。
日常に欠かせないネット環境の設定がリアルに出来たら最高なのに。
いや本当、期待に反して非常に楽しい映画だった。
少女がICUに入った時、ベッドの端にちゃんと人形が座っているのがとても好き。
医者たちの気遣いだと思うと胸キュンである。でもあれ、祠に落ちてた人形だよね。いつ彼女の手に渡ったんだろうか。
もやもやもやもや(×_×)
たぶん最初の頃のリングを好きな人ほどもやもやするとおもいます。
貞子さんのシリーズで好きなところは『恐怖の連鎖が広がる様と、それを止められない絶望感』が好きなんですけど……今回はジャッジが甘いというか、範囲が狭いというか……不完全燃焼です。
なんかもう、貞子さんがユーチューバーになればいいと途中から思いましたよ。
あ、弟役の人だけ凄い上手でしたね!
まずまずかな?
「貞子に襲われると恐怖に歪んだ顔で死ぬ」と言う原点回帰の役を佐藤仁美さんが担ってました。
しかし彼女自身のキャラ故か、フカキョン程のインパクトは有りませんでしたが(笑)
後は池田エライザちゃんのピタッとしたセーター越しに見えるたおやかな胸の膨らみが見所です(笑)
ラストの対決、貞子が水溜まりまでの距離を気にしながら引きずり込んでるのは見事なコントです♪(笑)
どこが?
本当に怖いのが好きな方はこの映画はオススメしません。
私はホラー大好きなので、極度の怖さを期待してましたが、案の定、どこが怖いの??って思いました。
貞子=怖いだったので、ガッカリでした。
途中で全然怖くないじゃんと落ち込みました。
最初から最後まで怖いのを今度は期待します。
今回は本当に貞子にガッカリでした。
ん?
面白いか面白くないかで言われたら面白くないです
怖いもの見たさで見るならおすすめ
最後の貞子の顔が怖いよ
びっくりはしない
ストーリーがイマイチ感があるかも
兄弟愛ってすごいなって思う
結局のところ貞子は好きなタイミングで出てこれるようになったのかなって思っちゃいました
貞子は少女が呼ばれて現れるの?
初期設定の呪いのビデオを見た人にってのはどこに行っちゃったの?
ビデオを見てない弟くんの目の前に現れてる時点で設定無視な気がしてならない
あくまで個人的な感想なのでそこは理解してくださるとありがたい
友達は1人で夜道歩けないくらい怖がっていたので怖い人には怖いんだと思います
怖い場面もありますが
「リング」のような不穏感がじわじわとくるような恐怖を期待していましたが、そういった感じではありませんでした。
貞子もすっかり国民的キャラクターとなってしまい、得体の知れない恐怖として演出するのは難しいのかなという気もしますが。
いくつか怖さを感じる場面もあり良かった部分もありますが、ストーリーや設定に疑問が残る部分もありました。
一応、超能力少女の強い念に共鳴して、少女が死を念じた相手のもとに貞子が現れ死に至らしめた、と解釈していますが。
しかし、クライマックスの洞窟の設定や、何故弟は怯えてたのかとか、貞子に怯えているのかと思ったら貞子が出てきたら急に正気に戻って姉を救おうとするとか、微妙な展開でよく解りませんでした。
何がしたいのか分からない
貞子のネームバリューに期待し鑑賞。
正直つまらないです。
なぜって、これ貞子じゃなくても良いじゃんと思う程貞子要素が薄い。
貞子と言えば「呪いのビデオ」で、呪い殺される条件は「そのビデオ(ないし映像)を見る」のはずなのにビデオは見てない主人公やその弟が「貞子の呪い」で死ぬ。
正直「は?」となりました。
事故現場に侵入した弟は何がしかに呪われるのは分かりますが、貞子である必要性がありません。
女の子に関しても疑問です。火事の時は助けて改めて呪い殺す理由はなんでしょう?
主人公も御都合主義的にサイコメトリーの力を行使して、ホラーなのか超能力ものをしたいのか分かりません。
何より、image streamingというYouTube的な要素を入れたのに上手く使えてない事。
あれなイメストラー(現実のユーチューバー)の弟さんの動画が呪いの影響でサブリミナル的な変更が入るみたいなのは良い。なぜ同じ映像が関係ない他人の動画に関わるのか。
あと、なぜライブストリーミングなのに編集しないと付かない字幕がつくのか。
救いは倉橋役の人や警察役のひと、祖父江母子の演技が上手かったこと。
結論
演技力は良いが脚本がゴミ
上映中のキングダムとはダメなポイントが丁度逆です。
お金の無駄。ゴミすぎ。
何回寝そうになったことか。
展開も雑だし早すぎる。
大して怖くない。
唯一怖かったところは、貞子が出るシーンではなく、倉橋さんがハサミをもって発狂するシーン。人って怖いなーって思いました笑
少女を助けたエライザが何故死ぬのか。
生かしてやれよ!!笑
個人的に、予告で流れていた「feels like ‘HEAVEN’」が聴けると思って期待していたが、本編では流れず!
そこが心残り…
伏線回収的なのもないし、ただただ駄作の一言。
「スマホを落としただけなのに」の監督だったから期待したんどけどなー。
子役かわいい、エライザかわいい、以上。
「佐藤仁美さん。ごめんなさい。」
ファンだし、なんとか擁護してあげたい。
しかし無理です。本当にガッカリしました。なぜあれが世に出せると思ったのか不思議でなりません。
「貞子」のネームバリューならある程度の結果が残せるとでも思ったのか、携わったチームが誰一人として違和感に異論を唱えなかったのかと、悪意すら感じました。
ちなみに佐藤仁美さんは「リング」から唯一の生存者としての登場です。「倉橋雅美(佐藤さん)」のいわゆる「その後」としてのストーリーや展開、結末に至るまではなかなか見応えがあり、ファンとしては多少満足のいく内容だと感じました。もちろん佐藤仁美さんのシーンにも制作側の配慮が欠けると感じた部分もあります。それは最後に書くことにします。
まずはそれ以外の問題から。
●「撮ったら死ぬ」と謳いつつ、実際に撮るのは1人なので恐怖に迫られる側のハラハラは殆どなく、しかもその「撮影者」は主役でもなければ、中盤殆ど姿を現さないのです。「撮ったら死ぬ」と言うキャッチコピーの破壊力とは裏腹に、撮ったことでの死の恐怖の描写はほぼありません。「詐欺だ」と感じました。キャッチコピーに腹が立ちます。途中でYouTuberと思わしき連中の撮影シーンがあったり、連中の動画にヘンな映像が紛れ込んだなどの説明がありましたが、呪われたんでしょうか、彼らは。
●謎の少女とその母親の存在も謎過ぎます。最も、これに関しては原作「タイド」を読んでみないとなんとも言えませんが。逆に言うと、「原作を読んでいなければ理解できないのかも」と思わせてしまった時点で、映画を楽しみに鑑賞しに来た人にとってはハズレでしかないでしょう。
●他の方もレビューされていた「綱引き」は本作最大のクライマックスでしたが、笑いを堪えるのが大変でした。かつて「リング2」の同時上映として映画館で観た「死国」のクライマックス、いわゆる「最恐」シーンはなんと相撲の技!懐かしの「さば折り」でした。もしくは「ベアハッグ」とした方が分かる方も多いのでしょうか。同時上映でなければ絶対に観なかったであろう作品の「死国さば折り」と、本作の最恐クライマックスが似たようなガッカリ具合だったことはとても残念です。
●今年の1月にお亡くなりになられた、「リング・リング2・リング0〜バースデー〜」で山村貞子の母親、山村志津子役を演じられた、モデルの「雅子」さん。本作での山村志津子役の女優さんは別に雅子さんの代役という訳ではないと思いますし、お綺麗なのはいいとしても、フォトジェニック過ぎてイメージギャップが埋まりませんでした。それこそ「ともさかりえ」さんの方がまだ山村志津子のイメージに近かったと感じます。謎の少女の母親役と貞子の母親役。違和感が凄いです。
●その山村志津子が「賽の河原」に赤ちゃん(貞子)を籠に入れて去って行く(イメージ)のを主人公が見るシーンがあります。「満月の夜には潮が満ち、都合が悪いモノを全部飲み込んで」しまう存在であるはずの河原なのですが、潮が満ち始めて赤ん坊を飲み込んでいくどころか、山村志津子が赤ん坊を置き去ったところまで水位が変化することはなく、後はご存知の「綱引き大会」。
最後に。
私は原作ファンです。
と言うか「リング」を観て小説を読んで虜になった、元祖「リング」ファンの1人です。
佐藤仁美さんのインタビュー記事などを読んでも、彼女の本作に携わる喜びと意気込みは伝わりました。だからこそ楽しみにしていたファンとしては本当に残念で仕方ありません。倉橋は貞子を目撃して以来、重度の精神疾患を患ってきたと、そこまでは期待通りで嬉しかったのですが、問題はここから。
①その貞子を再び目撃、いや最早これは「再会」です!
②倉橋は再び狂乱し取り乱しますが、「リング2 」の時ように隔離されることはなく普通の個室の病室に戻っています。映倫的に許されないなど、何か事情があってこの様なシーンにしか出来なかったのでしょうか。不思議すぎます。
③主人公の小娘は狂乱状態の倉橋に、貞子な事を聞き出そうと詰め寄ります。一応看護師に止められますが、
④主人公に詰め寄られた倉橋は急に冷静さを取り戻し、仕方あるまいとばかりに冷静に過去の話を始めます。しかも個室の病室ではなく、人目にもつきやすい待合室の様なところに場所を移して。不思議です。
⑤しかもその場所、倉橋が貞子と再会した、貞子がテレビから出てきた場所ではないでしょうか。不思議です。
⑥倉橋の主人公に対する説明の中で、倉橋が貞子を最初に目撃したシーンが「リング2」から引用されます。主人公が本人から説明を受ける事への違和感は、過去のシーンを引用する事ができるのならばもっとよい形で回避できたのではないでしょうか。しかもなぜ「リング2」のあのシーンだけ使用したのでしょうか。「リング」の映像は使えなかったのでしょうか。不思議です。
佐藤仁美さんがご出演と聞いて本当に嬉しかったのに、楽しみにしていたのに、佐藤さんが出演した本作が不甲斐ないばかりに、佐藤さんの素晴らしい演技への評価も埋もれてしまいました。低評価ばかりの本作の中でも、素晴らしい女優さんが見せた熱演を、皆さんから評価していただけることを心から願っています。
小説「タイド」はまだ読めていませんが、映像化されたものは海外の作品も含めて全て鑑賞しました。海外品の逆輸入には正直、全くと言っていいほど期待していませんが、本家がこのザマではもう映像化はおやめになられた方がよいのではないでしょうか。
4DXの力を借りて、USJのアトラクションのようになるだけの作品なら、原作の小説はなぞらえずにオリジナルのストーリー展開にしたらどうでしょうか。
脚本、制作、どうにかならんかったのか…
基本設定に、ユーチューバーを据えたのは、チャンスだっただろうに。
この手の呪い物は「都市伝説」というバックボーンをうまく使えば、いくらでもパンデミック出来るのに。残念ながら、ごく限られた人たちが、ごく限られた地域でちょっとした怪奇現象にビビった、というお話になっちゃった。制作にテレビ局を組み込めなかったのが敗因か?「貞子」のネームバリューならば、もっと資金集めできたのではないか、と思ってしまう。(そうでなくても、いろんなユーチューバーに協力をしてもらったりするとかさ、金は無理でも人は何とかなったのでは?)
脚本もそうだが、人やカネを集めきれなかった制作側の問題ですね。作りとしては再現VTRレベル。
役者は一生懸命仕事してるのに、高校の映画部程度のロケと工夫で恐怖を演出しよう、ってのに無理があった。
むしろ笑える、という人もいるが、マジメにホラー映画しようと思うなら、もう少し作り込むべき。手軽に作っちゃダメ。
怖くない、支離滅裂な展開にガッカリ
前日にリングを観てからの鑑賞でした。
ホラー映画としての演出や美術の甘さ、キャストのほとんどが、明るくおどろおどろしさに欠ける。
話も支離滅裂で、設定がしっかり把握できず意味不明なカットや理屈が合わない話が多すぎます。
リングの湿っぽいホラーは、もう見れないのでしょうね。
ニコニコ配信はよ
所々に爆笑必須のシーンが挿入されるので完全ニコ生実況向け映画
全てにおいて貞子があまり関係ないストーリーで進んでいる事実が既に面白い。
「撮ったら死ぬ」のフレーズを掲げながら最初に死んだのが撮った人間でないのも○。
伝統であるテレビから這い出てくるシーンも、無理やりねじ込んだように出てくるのでシアターがどよめいていて猶更笑えた。
謎を解き明かそうと動いていたはずなのに急に主人公だけで理解して、解説を急に始めるのも糞映画らしくてグッド。
ラストスパートの貞子と主人公の綱引きと、腕の筋力と全体重を使って溺死させようとする貞子に萌える。
これだけでもお腹が一杯だったの勢いだけで誤魔化そうとしたラストでもう腹筋が死ねた。
エンディングの歌詞が全くマッチしてないのも清々しくて良い。
映像に1フレーム紛れ込むノイズをサッと表示させるスマホ動画ガチ勢にも笑った。
ホラー映画としても現代を舞台とした映画としても何かがおかしいシーンが多すぎるので、サメ映画ファンとかは行けば良い。
youtuberが廃墟に忍び込むシーンとサイコパスに詰め寄られるシーンだけは少し怖いので注意。
"発明"を超えるハードルはとてつもなく高い
言うまでもなく、鈴木光司の原作小説があってのシリーズなのだが、やはり原作小説にはない、"貞子がテレビ画面から出てくる"という中田監督が考案した演出は、ホラー史に残る"大発明"なのだ。
実際、オリジナル小説3部作(「リング」、「らせん」、「ループ」)は、ホラーではなく、仮想現実とコンピューターウイルスが引き起こす事象を描いたSF小説だ。だから「ループ」は映画化に至らない。
そんな約20年前の画期的ホラー「リング」(1998)を撮った中田秀夫監督による久々のシリーズ最新作。
本作はハリウッドリメイクやスピンオフを含め、通算12作目になる(以下:日本公開タイトル)。これほどまでに世界的に拡大した日本発のホラー作品はない。
「リング」(1998/日本/中田秀夫)
「らせん」(1998/日本/飯田譲治)
「ザ・リング・ウィルス」(1999/韓国/キム・ドンビン)
「リング2」(1999/日本/中田秀夫)
「リング0 バースデイ」(2000/日本/鶴田法男)
「ザ・リング」(2002/米国/ゴア・ヴァービンスキー)
「ザ・リング2」(2005/米国/中田秀夫)
「貞子3D」(2012/日本/英勉)
「貞子3D2」(2013/日本/英勉)
「貞子vs伽椰子」(2016/日本/白石晃士)
「ザ・リング リバース」(2018/米国/F・ハビエル・グティエレス)
本作のアイデンティティーといえば"呪いのビデオ(テープ)"である。20年前は"拡散"という言葉の使い方はなく、ダビング(コピー)によって貞子の呪いは広がっていった。
それがシリーズを重ねるごとに、映像技術やライフスタイルの変化に合わせ、メディアを変容させてきた。
世界的ヒットの「アバター」(2009)による3Dトレンドでは、「貞子3D」(2012)を産み出したが、もともと画面から飛び出してくる貞子を3D化しても、何も新味はなかった・・・それより"貞子虫"に笑った。
本作では、"Youtuber"を取り上げている。しかし呪いの拡散ツールとしては、"見たら死ぬ"ではなく、"撮ったら死ぬ"と後退。また"井戸"さえもインサート映像で使ってはいるものの、中田監督は封印してしまった。本作の"貞子"は恐怖の連鎖が弱すぎる。
そもそもシリーズを通して鑑賞レートはG(一般)なので、ホラーとしては怖くない。中田監督をしても、"発明"を超えるハードルはとてつもなく高い。
池田エライザの主演はとてもいい。「ルームロンダリング」(2018)のイメージがあるので、もっと霊体と闘えそうな錯覚を抱いてしまうが、そんなわけはない。
せっかくだから、1週間限定の4DX版で観た。"水"の効果を強めにしている。天井から水がしたたるシーン。Youtuberが炭酸飲料(?)を扱うシーンの水しぶき・・・中田監督の指示ではないだろう。ミスト程度の"水"効果しかないMX4Dでは、これはできない。おそらく清水崇監督の「雨女」(2016)での4DX演出の経験値が活かされている。
ちなみに、本作は鈴木光司の小説「タイド」が原作表記になっているが、内容も登場人物もまったく関係ない。KADOKAWAが自社の文庫タイトルを売りたいだけと思われても仕方ない。
(2019/5/24/ユナイテッドシネマ豊洲/シネスコ)
リングとの比較はしないと誓って観たが…
リングはおろか、Jホラーの中でも最低のとんでもない駄作だった(^_^;)
本当に同じ監督?と思った程で、マイナーな劇場霊の方が全てにおいて上。スタッフの重要性を身にしみて感じた。
特に脚本、撮影、CG(呪いのビデオのクオリティと比べてみて)がひどい。
以下、ネタバレ含みますが、悪い点と良い点を箇条書きします。
悪い点
(1)初めから貞子の事を皆知り過ぎ
(2)誰でも簡単にできる&信憑性のないネットの検索で進む物語の薄っぺらさ
(3)待ってましたとばかりにキャストが登場する予定調和的な違和感
(4)YouTubeというライトなコンテンツをスクリーンいっぱいで見せる難しさ
(5)テープやフィルムへの写り込み、新聞が色あせて不気味さが出るのに対して、簡単に加工可能で色あせない投稿映像やネットのデジタル写真には何の怖さも感じない
(6)リングの映像を差し込んだ事から、映像的な統一感がなくなり、またシナリオが縛られてしまった
(7)貞子の全身がこれだけ映ったのは多分初めてだと思うが、ただの人にしか見えない上に、素速く這って来るシーンなんてモロ人間(^ ^)
(8)謎の少女が見る死者の怨念や持っていた人形は結局何だったのか?(勿論貞子と波長が合ったからなのは分かるが)
(9)貞子より水子の霊の方が怨念強そう(^_^;)
良い点
(1)オープニングの母親(ともさかりえが怪演)と少女のシーンは一番不気味に撮れていて引き込まれた
細かい設定は酷いがこれはこれで面白い
どこにでもいる貞子ファンです。
リング、らせん、貞子3D、貞子vs伽椰子、それぞれ違うけど微妙につながりがあってそれぞれに面白いと思う。
リングがサスペンスホラー要素が強かったけど、今回はホラー要素の方が強くて好き。
ストーリーや細かいところは突っ込みどころ満載だけど、あえて突っ込みたいのは、親に捨てられて医者になるとか。
格差社会の現代ではかなり考えられんことです。
島のばあちゃん、演技下手だし単純にストーリーすっ飛ばす説明役みたいな印象。
島の警察。ちょうど海辺にいるのも笑ったが、祠に入ったのをどこ探しとんねん。。。
動画マネージャー。次回で過去の説明役として登場するも死亡フラグ。
呪いの手役物が落ちてきたような演出は面白かった。
歴代貞子とくらべるとあまり怖くはないです
歴代貞子より怖くはないです。
私のなかでは貞子よりも人間が怖かった...
なんだか貞子のターゲットになる条件があまりよく分かりませんでした。貞子を撮ったら呪われるなら、弟だけが呪われるはずなのでは?
今まで呪われる条件がはっきりしていたので少しだけ気になりました。
序盤はまずまずだったが
頻繁に姿を現すのは良くないとかクリーチャー化は良くないと口を酸っぱくして言われてるのにまたやってしまいましたね。
ストーリーも母親に捨てられた後付け設定と呪いのビデオで優しく微笑む母親が矛盾してる気が。まあ過去にもとんでもない方向に行く続編はあったけど…
生き残った雅美が結局殺されるのもデッドコースター系で見たような…
初代を貶めるような続編はもういいんじゃないでしょうか
どこでも貞子さん
今やNewsweek紙が選ぶ「世界が尊敬する日本人100」に怨霊としては初めて選出されるぐらい国際的知名度も上がってる貞子さん。中田監督を迎え原点回帰と聞けば、それなりに期待をしてしまう物なのですが・・・とても残念な出来映えでした。
なんか設定とか色々雑過ぎて。根本的に呪いにかかるルールがないのは致命症ではないでしょうか?もう無差別に手当たり次第呪ってる感じです。しかもテレビだけじゃなく水溜まり?からも出てこれるんですね、貞子さんって。どこでもドアっぽくって便利だなぁ。子育て問題も絡ませたかったのかは分かりませんが、あんな中途半端な扱いなら女の子いらんかったんちゃうん?っと正直思ってしまいます。
中田監督が「そう言えば大島にいい旅館あったね。久しぶりに大島に行きたいんで「貞子」でも撮るか~♪」とか、そんなノリで作ってしまったのではないかと、けっこう本気で疑いたくなる作品でした・・・雑なストーリー展開とかホント容赦なかったです。
ただ貞子さんが弟くんを力任せに水溜まりに押さえ込むシーンはアグレッシブで好きでした。あそこは笑えた。
全46件中、21~40件目を表示