ジョーカーのレビュー・感想・評価
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つらい人生も、笑顔でいれば明るい日が来る
やっぱりジョーカー‼️マーベルを含めたアメコミ界最高のヴィラン‼️それはアメコミ映画最高傑作の「ダークナイト」でも証明されてます‼️そしてこの作品はいかにしてジョーカーという"狂気の怪物" が誕生したのかを観る者に突きつける悪夢のような傑作‼️母親と2人暮らしの、コメディアンを夢見る心優しい男アーサー・フレックに、社会の風は冷たい‼️ピエロのメイクで大道芸人をして日銭を稼ぐ毎日‼️行政の支援を打ち切られる‼️メンタルの病‼️度を越した妄想癖‼️実の父親だと信じていたトーマス・ウェインからの冷たい仕打ち‼️好意を寄せるシングルマザーのソフィーとの日々が、アーサーの妄想に過ぎなかった残酷な現実‼️自分が養子であることを黙っていた母親を殺害‼️憧れのコメディアン、マーレイの番組でさらし者にされ、マーレイを殺害‼️そうして狂気の世界へと堕ちていったアーサーは、自分を慕うピエロの集団の頂点に"ジョーカー" として降臨する‼️この作品でアカデミー賞に輝いたホアキン・フェニックスが、精神のバランスを1つずつ崩していくアーサーの悲哀を全身で体現してホント凄まじいですね‼️アカデミー賞の演技部門を獲得したアメコミ映画が「ダークナイト」とこの「ジョーカー」で、キャラがいずれもジョーカーだというのも、いかにこのキャラがアメコミ映画最高のヴィランなのかを物語っていると思います‼️チャップリン作曲の「スマイル」を効果的に使用するセンスとか、80年代NYを連想させる荒廃したゴッサムシティの美術もホント素晴らしいです‼️そしてアーサーの人格形成に多大な影響を与えたコメディアン、マーレイ・フランクリン役として、そして映画「ジョーカー」に多大な影響を与えた「タクシー・ドライバー」「キング・オブ・コメディ」の主演としてロバート・デ・ニーロを起用しているのも運命的なものを感じます‼️皆に愛されるコメディアンを目指したアーサーが "恐怖のピエロ" ジョーカーへと変貌する‼️笑いが恐ろしさへ、喜劇と悲劇は表裏一体ということでしょう‼️まーたトラウマがひとつ増えましたー‼️
悪の誕生を弱者視点で描いていてヤバい映画
悪に染まるにはそれ相応の環境があるのでしょう。
この映画はそれを美化するでも無くとても濃く(ホアキン氏の演技力によるところが大きい)重たく描いている。
市長候補やデニーロが悪人か善人なのかはあくまでジョーカーの視点に終始している。
そして彼の人生は彼曰く喜劇であり、死を喜劇とするか悲劇とするかは「主観」と説いている。
劇中の社会の弱者は彼をヒーローとして崇拝して物語は終わっていく。
個人的にこの映画が社会に与える影響が少なからずあるのではないかと思い、この映画を簡潔に表現するなら「ヤバい映画」となった。
(ジョーカーには力も財力も無い。この映画の彼に力があるとするなら「銃」だけなところもアメリカという国を思うと恐ろしい)
ただ、映像美、胸糞が悪くなる程の脚本、本当に異常者なのではと思う程のホアキン氏の演技力等を総合的に判断すると近年ではなかなか無い傑作だと思う。
あぁ。
ドーランの下に涙の喜劇人
病んだ時代を映す、心優しき《悪のカリスマ》
アメリカン・コミック映画の常識を覆す映画でした。
ホアキン・フェニックスの演じるアーサーは社会の片隅でひっそりと
老いた母親を介護しながら暮らす50男です。
超能力どころか、
金なし、
地位なし、
チカラなし
精神を病んで抗うつ剤を多量に飲み、カウンセリングを
受ける男。
仕事はピエロの扮装をした大道芸人で、笑わせる仕事なのに、
“ワーハハハハ“
“ワーハハハハ“と、
笑いだすと止まらない持病を患っている。
深夜の電車で笑いが止まらないアーサーを足蹴りにして
張り倒した証券マン3人を、銃で撃ち殺してしまう。
そうしてアーサーは悪の道に嵌って行くのです。
DCコミック映画で史上初のヴェネチア国際映画祭・金獅子賞と、
アカデミー賞主演男優賞をW受賞。
世界的に人々の共感と支持を集めたのは、自分たちの中に、
ホアキンのジョーカーが棲んでいるからだと思います。
急勾配の階段をピエロの姿で軽々とステップを踏みながら
踊るように下りる。
懐かしい80年代のBGMが鳴り、美しくも哀しい物語に
感動が湧きあがる。
この映画ではバットマンのブルース・ウェインは7歳の子供で、
アーサーの母親ペニーはブルースの父親のトーマス・ウェインの家政婦だった。
だから、ジャック・ニコルソンジョーカーとも、ヒース・レジャーのジョーカーとも
生い立ちが違う。
ゴッサム・シティを狂乱と混乱のるつぼに陥れるカリスマ・ジョーカー。
凶暴の嵐にゴッサム・シティは燃えあがる!!!
この映画は、
アーサーがジョーカーとして誕生するまでの全くのオリジナル・ストーリー。
脚本の素晴らしさとホアキン・フェニックスの繊細で大胆で独創的な怪演に
心底震えた。
本当に圧倒的で衝撃的な映画だった。
差別や貧困による格差社会の、差別された人々に捧げられたと
感じました。
バットマンより強烈
感完
えらいもんを観てしまった
湊かなえの「告白」の読後感に似た不快さが…
ホアキン・フェニックスの兄、
リバー・フェニックスの「旅立ちの時」を
直前に観た経緯がある中で、
ベネチア映画祭金獅子賞受賞や
キネマ旬報第1位の作品と言うこともあり
期待して観たが、何とも不快な印象だった。
出だしは、デフォルメの無いゴッサムシティ
が背景だったことに好感も覚え、
アーサーがどうジョーカーに変貌していくか
に期待を抱きつつ鑑賞し始めた。
ストーリー的には、
かつてのバットマンシリーズの前日譚
のような内容で、
バットマンの両親が射殺されるまでという
シリーズ冒頭につなげ、
なんとバットマンとジョーカーは母親違いの
兄弟かも、との興味深い展開を見せた。
しかし、アーサーがジョーカーになるまでの
人間性の変遷を描く視点は面白い着想では
あるが、そんな範疇を超えて、
犯罪の動機付けを与えるかのような
アーサーの変貌設定には嫌悪感を覚えた。
ジョーカーメイクで凶暴になる点は、
ドライバーがハンドルを握ることで
運転が荒くなることと似ていて、
この作品の製作陣が、
格差社会への啓発と共に
触れたい制作意図のひとつなのだろうが、
しかし、これらの点だけが大きなウエイトを
占めているとしたら
底浅いメッセージとしか感じ取れない。
何か、
湊かなえの「告白」の読後感に似た感覚で、
両者とも、ある意味、人間不信に陥っている
のではないかと勘ぐってしまった。
兄リバーは「旅立ちの時」で、我々に希望を
与えてくれる役柄に出会えたが、
弟ホアキンにとってのこの役柄は果たして。
タランティーノ、スコセッシ、
イーストウッド、ケン・ローチらの大御所の
作品が揃った選出年ではあるものの、
いずれも代表作とは言い難いレベルの作品
だったと感じている。
このことが左右したのか、
私にとっては映画鑑賞の際の
大切な指針としているキネマ旬報ベストテン
ではあるが、
結果的にベストワン作品には相応しくないと
感じる作品が選定された
数少ない年のひとつと思えた。
捜査が遅すぎたのはネズミのせい?
ほぼ予備知識0で鑑賞。貧困のわりに家は広いし冷蔵庫はデカく、食事やタバコ代に困ってないとか、地下鉄内での銃撃はいつ弾込めたんだとか、いろいろ捜査が遅すぎるとか、思うところはありました。貧困による被害者意識と自己憐憫、ニコチンやアルコールによる幻覚症状のミックスは、まさにひろゆきが言う「無敵の人」=ジョーカーを生み出す要因ですが、一見、富者がやられたように見せて、実は富者がさらなる武力の所持と権利を認可させるために、わざと世界にジョーカーを作り出したんじゃないかって思うのは考え過ぎですかね。それにしても、ストーリーは結局、現実と妄想、どっちだったのでしょうか? これより他の人のレビュー巡礼に参ります!
ものすごい密度
まずびっくりしたのが監督。「ハングオーバー」のトッド・フィリップスだった事です。全然毛色が違うじゃないですか。
そして本作は何よりホアキンの芝居でしょう。
こうゆう作品を待っていたとばかりに実に瑞々しい。
そこに食い入るように迫るカメラワークも良かった。
物語は「タクシードライバー」と「キングオブコメディ」へのオマージュが強烈で、しかしそれをDCコミックの世界へと落とし込んだのが新鮮。
導入がもう「キングオブコメディ」だし、歪んだ思想に自宅での服装なども「タクシードライバー」をまず想起します。
こめかみを撃ち抜くムーブもそうでしょうし、そもそもデニーロ本人が出演してますもんね。しかもコメディアンの役で。
脚本の端々にが少し荒さを感じながらも、ホアキンに魅せられて続けます。
でも、もっと綿密に仕込まれていたのが、散りばめられた数々の“嘘”。
途中、観客に敢えてそれを教えるのですが、一度それを見せられると境目がわからなくなるからすごい。
"脚本の端々に感じた荒さ”は全部それだったのでしょう。
虚構か現実なのか、どちらにしろそれらは全てアーサーの見ている世界。
ものすごい密度の作品でした。
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