宮本から君へのレビュー・感想・評価
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泣いてる女は抱きしめろ。喚く女も、やっぱり抱きしめろ。
竿を折ってやったか。玉を引っこ抜いてやったか。どちらかだと思うんですよね。でも気絶するくらい痛いはずなので、痛い痛いと泣き喚く余裕があるんだから、折れても無いし、引っこ抜けても無いか。引っこ抜けば良かったのに。
やっぱ蒼井優が好き。ちょっとオバさん感は出て来たかも知れないけど、全然可愛い。話す時の下瞼の感じがたまりません。お幸せにー!
どうにも、この暑苦しさが昭和男女。真っ向から絶叫する割に、勢い余って心にもない事叫んで無いですか?たまに。いや常に。器用に生きられないと言うか、直情に過ぎて合理的に行動できない宮本君の将来が心配になってしまいますが、言い放つセリフは、オジサン世代の心に結構刺さる。靖子も昔気質のオンナな感じがして、今時感が全くしないところが、好き。
迫力のある作品でした!
精神世界を巡る仮想現実体験映画
近年散見されるコミック原作の実写版ですが、池松壮亮演じる主人公・宮本浩の、徹底して一人称による、あまりにも激越で、あまりにも壮烈なラブストーリーです。
手持ちカメラでの長回しによって不安定に揺らされ続け、寄せカットの多用によって緊張感を漂わせ、殆どが室内、それも意図的に狭小なスペースに閉じ込めたシークェンスによって閉塞感と抑圧感が高められ、これらの濃密で息苦しいほどの重圧の映像が紡ぎ合わされることにより、観客は徐々に微酔気分に置かれていきます。
更に頻繁にフラッシュバックが挿入されて、過去と現在の境界が曖昧にされるために、益々映像に酔わされトランス状態に陥らされ、一種の酸欠状態に喘がされます。
将にこれこそ真利子哲也監督の狙いであり、観客は、まんまとその術中に嵌っていきます。
本作は、実は宮本浩の心象風景を散文化して描いた、明白なスジのない幻想的な叙景詩であろうと思います。真利子監督は、映像技術を駆使して観客を宮本自身の精神世界に誘い、その中を彷徨わせ、彼が抱いたその時々の不安や苦悩、憤怒や喜悦、希望や絶望、嫉妬や戦慄、欺瞞や決断を仮想現実体験させていきます。観客を、いわば一種の催眠術にかけて陶酔させていく、その術策は極めて巧妙であり、計算され尽くした映画として斬新で画期的なその制作コンセプトにはただただ脱帽します。
池松壮亮の、ひ弱だけれど昂ぶる男・宮本を演じる、異常なほどの渾身の熱演により、物語が進行するにつれ宮本の狂気が増し怒声のボルテージが上がってくるのですが、反比例してその眼は終始醒めて落ち着いていたのは、やはり一夜の夢の世界を垣間見させられたからであろうと思います。
本作は、最初はコミックから12回の連続TVドラマ化されています。TVドラマを一切観ていない立場から、この129分の映画化作品に限れば、茶の間で冷静に視聴されるTVでは、その制作意図が不可解なままで終わるでしょうし、何よりあの暴力描写はTVには不適切でしょうから、本作は映画館でこそ観るべき作品として完成された作品といえます。
ただ圧倒された。人間賛歌だという紹介は、まさにその通り。 一つ一つ...
ただ圧倒された。人間賛歌だという紹介は、まさにその通り。
一つ一つのシーンが生々しく描かれており、手に汗を握りながら見た。
正直、点数のつけようがない。良い映画とは思えなかったけど、つまらない映画ではない。
いつもは自分の喜びや楽しさ、満足感みたいなものをそのまま点数にして、記録してるが、
この映画ではそのようなものを感じることがあまりなかった。点数をつけた瞬間に自分の中の圧倒された感覚がなくなってしまう気がする。
誰かに勧めるとしたら、熱い男に勧めると思う。大人しめ男子や女性は引いてしまうかもしれない。
でも、熱い男には、見て感じるものがある映画だと思う。
最後に全然関係ないけど、蒼井優こんなグチャグチャしたのも演じるんですね、すごい。結婚した山里がなんとなく羨ましくなった。
圧倒されました
生半可なものが一切ないストレートな一発を浴びた
昨年の『斬、』に続き、池松壮亮と蒼井優のタッグ。
斬と同じく人間の暴力性を描いている作品だったが、2人の役柄も作品のアプローチもまったく真逆だった。
どっちの作品も見比べると役者の凄さを実感できそうだし、どちらの作品も人間を縛り付ける暴力について描かれているので、なぜ人間は戦わなければならないのか、違う観点から考えさせてくれる作品になっていると思う。
この作品は幸せだったはずの2人に思わぬ悲劇がやってくる。とても漫画的な話ではあるけれど、世の中の不条理な暴力性に立ち向かっている。暴力なんてまったくもって嫌だけど、絶対に勝たなければいけないこの状況に置かれたとき、自分の真の正義を貫けるか、この作品はものすごくストレートにかましてくれる。
そして誰かの親になる覚悟って生半可なものじゃ勤まらない。青臭くて自分よがりで頼りない馬鹿な宮本だけど、子どもと靖子のために自分を貫く、その気持ちだけはブレることなく、普通結婚生活を考えたらこんな男と結婚したくない女性はいっぱいいるだろうけど、本当の意味で信用は置ける人間だなと思った。どうしても自分のずるさに負けてしまいそうになるのが人間の性なのかもしれないが、こういう人間には憧れるよなぁ。
血まみれでボロボロになりながらのプロポーズは、日本映画の数あるプロポーズシーンの中でもトップクラスのプロポーズシーンだと思う。あんなのどんな馬鹿でも心打たれてしまう。
それから池松、蒼井の凄さはさることながら、彼らの壁となる人物を演じた、一ノ瀬ワタル、ピエール瀧、佐藤二朗あたりの存在感も抜群すぎた。
愚直な熱量
愛か自己満かなんていう理屈とか、なんのために闘うかなんていう大義とか、そんなもの一切関係ない。ただ愚直に目の前の人と対峙する池松壮亮が馬鹿馬鹿しいのに、いや、だからこそ切ない。こんなにボロボロになって闘ってるのに不器用すぎるから。でもそれがいい。人間味がありすぎて感情移入できないけど、それでも愛おしい。
綺麗な映像じゃないし暴力は多いし暑苦しくて疲れるのに、なぜか終わった後は清々しくて、エネルギーを与えられた気分になる。
なんとなくそれっぽい御涙頂戴の邦画は昨今ありふれてるけど、そんな半端な作品とは程遠く本気で迫真の2時間。
池松と蒼井優による最高の演技力を楽しむ映画かと思えば、コミカルな演技で最近人気の佐藤二朗が静かな迫力を見せてくれるし、一ノ瀬ワタルの途中から豹変するギャップも緊張感があって良い。
そしてラストの爆音主題歌が最高。
総じて言いたいことは、本作に限らず池松壮亮という俳優が発する熱量の凄まじさは全国民に認められてほしい。
「生きる」ことは体当たりだ。
主人公が叫ぶ!吠える!
ドラマよりエスカレートしていた
性別なんて関係ない。 普段からフラットに考える様にしてるのに、そん...
性別なんて関係ない。
普段からフラットに考える様にしてるのに、そんな事はぶち壊された。
男と女でしかない、そう突きつけられた。
身体中の体液という体液を撒き散らし、生々しさとエグさを恥ずかしげもなく全開で出しまくる。
根拠の見えない自信と、その有り余る疾走感に圧倒されるばかりだった。
そして、よく食べ気持ち良く寝る2人が印象的、激しく罵り合うのに、すごく健全でたくましい。
流される様に流れ着いた靖子の気持ちって本当はどうなの?
宮本ってどこを見て、どこに向かってるんだろう?
どこか冷静な目線で観ていたが、間髪いれずに流れてくるエンドロールの歌で涙。
宮本浩次が歌う様に、もはやどうでもいい。
聴いてるうちに勇気が湧いてきた。
疲れた…かも💦
池松壮亮さん、蒼井優さん流石の演技力でした。 内容的にもまとまっていましたが、常に全力な2人を観ていて心打たれる場面もありましたが、私的には見終わって脱力…でした。
やはり暴力シーンは苦手です…
生々しくリアルでした。池松さんの前歯は、まるで役作りで本当に抜いたの?!と思っちゃいました。
過ぎたるは及ばざるが如し
破顔0笑
過ぎたるは及ばざるがごとし、
そんな行動にうんざりする。
破顔一笑
過ぎたるは及ばざるがごとし、
そんなセリフに飽きてくる。
破顔二笑
過ぎたるは、、、、アレ?
破顔三笑
過ぎたるは、過剰過ぎて、、、なに?
過ぎたるは、7回転んで7回起きてきた。
過ぎたるは、過剰過ぎてミラクルが起きて8回起きてきた。(8回転ばないと8回目は起きれないはず)
かくして・・
過ぎたるは、及ば猿はオマエ(私です)になった。
!
キーチもシュガーもザワールドイズマインもフラッシュバックしてくる。
服もパンツも脱いで黙考しないと感じ取れない新井英樹作品(「愛しのアイリーン」でも同じような事を書いた記憶が、、、)。
映画化は全て剣もほろろだったのに、
何が起きてるんだろう。
論語の言い伝えを捻じ曲げてしまうほどの主人公の信念の勢いは風の如く・・動かざる事山の如く・・・(感想は過ぎたるは及ばざるが如しですね終わります)風林火山のような映画でした。
タランティーノ
これすごいゎ
いろいろ諸事情ありつつもやっと公開されました。公開出来て、観れてほんと良かった。
ドラマ版はラストがモヤッとで、これで?って感じだったけど、映画はまさにR15で行きつくとこまでイッてくれてやってくれた感がありスッキリしました。
まぁ池松くんもいつからこんな振り切り演技をするようになったかと思えば、恐らくこの宮本からといっても良いのではないでしょうか。
そういった意味ではキャストみなさんの本気度がものスゴく、見終わった後の疲労感は菅田くんの「あゝ荒野」と同等のものがあります。
インタビューで井浦新さんが「コレを実写でどう撮るのか」というようなことを言ってましたが、その通りに異様な熱量のスゴさやTVドラマからのキャスト始め蒼井さんやピエールさん、一ノ瀬くんと、誰一人無駄のないキャストと演技に頭が下がりました(佐藤二朗さんも、らしい演技の中にややシリアスもあり良かったです)。
褒めすぎとのレビューも拝見しましたが、これは決して褒めすぎではなく、スタッフ方々の熱意と本気度が伝わる、心揺さぶられる作品です。
ちなみに… 池松くんはマジに歯を抜く覚悟で臨んだのですが、既のところで新井さんに止められ抜くのを諦めたそうです。
… やはりこの熱量、ハンパない。
それから… もしかしたらある場面が理由で多くの女性にウケることは難しいかもですが、全体を通して観れば多くの男にはウケるというか、分かる伝わる部分が多いと思う映画です。
内容よりも信念か
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