劇場公開日 2019年9月27日

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宮本から君へのレビュー・感想・評価

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5.0エネルギッシュで熱い! 衝撃と爽快感のある問題作!!

2019年9月16日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会、映画館

とんでもない映画!
今年の邦画No.1に入るくらい衝撃を受けた

「宮本から君へ」☆
今まで漫画もドラマも一切見たことなく、特報と公式サイトでの情報のみでの鑑賞で、男性誌だし、熱苦しそうだし、ストーリー知らないのに入っていける?共感出来るの?

と思い、友人に声掛けてもらい上映会に行くまで、最初不安でしたが、いざ始まると非常に分かりやすく、入りやすく宮本と靖子の現在と過去を振り返っていくストーリー展開から始まります。

実直な感想。
宮本が不器用だけど自分に素直で熱くて必死に生きてるざまが清々しい!!
同じ様にそう出来たらと思っている人は世の中にたくさんいても中々この人のような生き方って難しい。

宮本の年上の恋人・靖子は一見、大人のしっかりした女性だと思っていたら…
宮本に会うことで、この人も何か抱えてる?実はややこしい人?と意外性があり…だからこそいい子なのが切なくて…上手くいかなくて…そこが悔しいくらい可哀そうなんだけど、一生懸命で二人の熱い激しいぶつかり合い引力を感じました。

また、池松壮亮くん&蒼井優さんの演技力が半端なく、顔の表情一つや声のトーンもふり幅が広く、色々な「二人の顔」を見せてもらえて最後までハラハラでした。池松くんも普段の寡黙な印象を忘れるくらい、宮本が乗り移ったようになってたし、蒼井優さんは私生活のことなんて一瞬で忘れるくらい、そこにいるのは蒼井優ではなく完全に靖子なんです。この映画、間違いなくお二人の代表作になると思います。

衝撃とショックで観るのが辛くなり目を背けたくなる場面もあるし、色々と問題作ではありますが…でも、それを吹っ飛ばすくらいエネルギッシュに熱く好演する助演の俳優さんたち。内容は過激だしシリアスなのに所々で笑えてくるのも良いのよね。

ハラハラしながら最後の宮本の言葉に胸が熱くなってボロボロ泣きまくる自分。。
エレファントさんの歌もこの映画にすごい合ってて、今もメロディーが流れるだけで「宮本から君へ」の内容を思い出すかのように胸アツになる。

賛否がハッキリする映画だと思う。私はしばらく放心状態で余韻に浸りたくなるくらい、2~3日頭に残るくらい素晴らしい映画だなと思えたので、ぜひ見てとお薦めしたい作品。但し覚悟はいります(笑)

追記:上映会後、ドラマと原作が気になって一気に読んで、またもう一度映画が見たくなった。
個人的には、ドラマより原作の方が面白いし原作より映画の方が面白いって思った。
ドラマは中野靖子が登場回だけ原作より面白くてリアルで良いと思った。彼女の演技力なんでしょうか。中野靖子とのやりとりが唯一のオアシスでした(笑)

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minaizu

5.0熱量

2019年8月22日
iPhoneアプリから投稿

濃厚というか重いというか重厚というか…
熱量はとにかく凄かった。こないだ観た私の大好きな某監督のCGアニメーション映画を観るのに使った熱量が5だとしたら、宮本から君へには150ぐらいの熱量を使って観てしまった。観てる最中、そんなに力使って観たら明日に響くよ!!!まだ平日やで!!!ここは平日前の夜の新宿やで!!!と…いつもの私が平日前夜に映画を観るとしたら明日の事を考えちゃう自分が出て来ちゃうけど、そんな余裕すらない映画でした。疲れた…疲労困憊満身創痍…
しかしそれすら爽快に感じてしまうくらい偉大な物凄映画でした。面白い映画という感想は何か違うんだけど、久々に「映画」!!!!っていう映画観たなーと感じました。何回か堪え切れなくて叫びそうになったけど…堪えた笑。途中頭痛くて嘔吐しそうになったけど。
問題作だよね…問題作だし確実にトラウマ映画だけど、映画っつー世界というか媒体はそのための映画だから、誰かが文句や避難を言ってたとしても、私は肯定したいよこの作品を。
この年齢で、ここまでの人生で培われた(主に映画という)経験から作られた自分の脳みそがあったからこそこの映画を好きな作品のカテゴリーに入れられるし肯定出来たんだ。私は自分の事、嫌いな部分の方が多過ぎて自虐が多くて「なんで私はこんな人間になっちまったんだー馬鹿野郎ーー!」と思う事が沢山あるんだけど、映画を観て「この映画が大好きだ!」って思った瞬間は、この映画の良さを見出だせて好きと思えた自分がいる事が誇りに思えるわけで…。言ってる意味がよく分からねーよ馬鹿野郎!と思うかもしれませんが、とにかく「宮本から君へ」を観て、この映画が好き、と思える人間になって良かったなと思ってしまうんです。
でも内容を思い出すと本当に辛いです。心に深い傷を負いました。蒼井優演じる中野靖子が本当に人間として素敵な女。だからこそ、という言い方は少し間違っているけど、深い傷負いました。内容が辛過ぎるのに人が魅力的だから余計に辛い…。この映画を観れた事が幸せなのに、思い出したくない。でも良い映画。矛盾ですね。
内容に関しては一旦置いておいて、ドラマ版より遥かに良かったです。真利子監督はドラマよりも映画が絶対に向いてます。「ディストラクションベイビーズ」もまぁ面白かったけど、その50倍ぐらい「宮本から君へ」は良かった。主題歌を歌うエレカシ・宮本さんはマジくそ最高過ぎて言葉を失います。「宮本から君へ」とエレカシと宮本さんは熱量がとても似ていると思いました。
あと、心に残る「好きだな」ポイントは、靖子が呼ぶ「宮本!」という声。何度も何度も色んなシーンで靖子は「宮本」と宮本のことを呼ぶけど、すんごく心地が良い。役柄的な部分もあるし、蒼井優の声質や人間性もそうさせると思いました。「彼女がその名を知らない鳥たち」の時の阿部サダヲを呼ぶ蒼井優の声もとても印象的だったのでそれと酷似した魅力です。結婚してもまだ尚「宮本」と宮本のことを呼ぶ靖子はとても愛おしいです。
最高の作品でした。感動したのかなんかよく分からん涙が最後止まらなくなったよ。

そして、公開するまで色々、本当に色々あっただろうけど、この映画が公開されて本当に良かった。日本映画界にはこんな熱量の映画が必要だから、良かったよ。うんうん。

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まつこ