フォードvsフェラーリのレビュー・感想・評価
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ヒューマンドラマ&ロードムービー
たんなるアクション的なレーシング映画ではないです。命がけでレースに挑む人間たちのヒューマンドラマであり、レース界の頂を極めようとする軌跡を描いたロードムービーでもあります。彼らの真の栄光は7000回転のレッドゾーンにのみ存在するのでしょう。
音響効果と相まって手に汗握るレース映像はモーターファンはもちろん、そうでない方にもハラハラドキドキの臨場感が味わえます。絶対に映画館で見るべき映画です。
スクリーン1、座席H-7、久々の靴下脱ぎ鑑賞(笑) カーレースムー...
予想以上に楽しかったです
フォードの幹部を扱き下ろす映画
原題もそのままフォードvsフェラーリだけど、ただただフォードのクソ幹部に立ち向かうマット・デイモンとクリスチャン・ベイルの熱い演技映画。
当時のフォード幹部が本当にこんな奴らだったのか知るよしも無いが、映画の悪キャラとしてはこれ以上分かりやすいものはない。
だからこそ痛快で面白いのだ。
脇役も家族もしっかり描かれてて安定感も抜群だが、やはりなんといってもカーレースシーンがかつてスーパーカーに憧れた世代にはど真ん中の豪速球すぎて目眩がするほどシビれる。
ザコ車をいとも簡単に抜いて行って、もはや空気カー状態なのはご愛嬌だが、ブレーキ、ギアチェンジ、ハンドルさばき、アクセル全快と矢継ぎ早に繰り返されれば嫌なこと全部忘れて熱中しますわな。
あぁ、やっぱり・・・の悲しいラストも男の生き樣を見せつけられたようでグッときました。
レースシーンは圧巻!!
フォードをアホ企業で描くところが面白い
面白い映画で大好きです。
3つの面白さがあります。
①大人気ない
②アナログ
③ドアホなフォード
①大人気なさ
ケンの息子が純粋にレースに憧れる姿を描くことから始まりますが、大人もまた子供っぽさから来る大人気なさが満載です!笑。
フェラーリチームのピカピカのストップウォッチを黙って頂戴して騒ぎを起こしたり、敵のピットにナットをわざと落として、車体のネジが外れているのでは!と大騒ぎを起こし眺めてニヤニヤしたり、ずる賢い副社長を閉じ込めて、フォードの二世社長を泣かしたり、友達に謝罪をしに行ってケンカを始めたり、だいたいシェルビーはいつもカーボーイハットだし、ケンの息子には優しかったり、飛行機まで派手にぶっ飛ばしたり。「今でも心臓病の薬を飲んでるのか?」と心配そうに聞かれてるのに、「この薬、美味いんだ」と答えたり。。。シェルビーの大人気なさにクスクスします。
②なんかアナログ時代の良さ
車体が出場基準に満たなければ、ハンマーで殴って直したり、ピカピカのレーシングマシンの全てが手作業で作られたり、電気計測機を馬鹿にして、車体に毛糸を貼って空気抵抗を見たり、スピードメーターがメカニックな動きで7000rpmを指したり、電話もラジオもダイアル式で、フィアットにスクーターで紙焼き写真で届けるための時間稼ぎのフェラーリの社長が小芝居をうったり。それで、自信たっぷりのしてやったり感を出してご満悦で、十分すぎるほど、アナログの面白さが描かれています。
7000rpmで爆走するレースも、ドアをハンマーで閉じたり、ホイールナットもハンマーで殴って締めたり、ガソリン給油シーンを注目させたり、「うん?ヤバイくない?」とドキドキさせて、自動車レースの潜在的な魅力であるスリル(嫌な予感)をアナログで上手に描いていました。優勝しないので、ひき細々な感情が渦巻く中、余計に純粋で夢中な世界を描けていました。
③ドアホなフォードが面白い
アメリカ映画なのに、自国の代表会社を、
ともすれば「フォードが嫌いになったわ!笑」
との感想も聞こえるくらいに、ドアホに描く心意気!が、面白いです。ずる賢さ(副社長)と、無能な傲慢さ(二世社長)は、アメリカそのものでしょう。笑。
自分たちで自覚していて、そこを馬鹿にする面白さにしてしまう!笑えます。
シェルビーをはじめ、もちろんケンの人物の描き方最高!フェラーリの社長を中小企業の社長的に描いたり、奥さんが素敵だったり、ピーターがお母さん似だったり、兎に角、人間が人間らしく描かれていて、とても好き。
映画の作りとしてとても大好きです。
あー元気を貰えるいい映画だったなぁ。
車好きなら面白い
2時間半あっという間
久しぶりに映画館で見るべき映画だと思った!
視界いっぱいにドライバー主観が広がって
360度エンジン音につつまれる
とてつもない快感
奇抜なカメラカットもなく、
一つ一つのシーンをしっかり見せてくれるから
極限のスピード感は伝わるのに疲れない
たぶん車好きが見たら鼻血が止まんないんだろうな
詳しくない自分でもスポーツカーがカッコいいと感じた
マッドデイモンの映画はイマイチな印象だったけど、これはハマり役だった!
デイモンは割と地味だから、このくらいの立ち位置がちょうどいい!笑
平日夜に観たけど、一人で観に来てる人ばかりで驚いた
誰かとシェアするタイプの映画じゃないのかも
マイルズの奥さんすげー魅力的
熟女好きにはたまらんでしょう\(//∇//)\
今一番おすすめできる映画
It was a really really good movie!
命や人生をかけた闘いとマイルズとシェルビーの友情に涙が止まらず、、
そして、観終わったとき、マイルズとシェルビーのファンになってしまうそんな映画でした。
マット・デイモンのいたずらが本当にあったかは別として、、the ハリウッドの映画を観た感じでした。
ル・マンのレースも本当に息をのんで、祈りながら見てしまいました。スピードがカッコいい。
フェラーリとフォード。イタリアとアメリカ。
なんだかすごく歴史を感じて、すごくおもしろくて。
GT40はこうやって生まれたのね。
そこまでに至るまでのメカニックを作る職人のお仕事もチームプレーもカッコよくて、そして、1.2.3フィニッシュのひとの良さも心揺さぶられて、1位でフィニッシュさせてあげたかった。。すごく心が痛みました。
それにしてもなんてステキな俳優さん。
クリスチャン・ベールがとにかくとにかく良かった。
とてもとても良い映画でした。
ぜひ劇場で。今回も4DXで観たのですが、爆音とエンジン、伝わる振動で臨場感が凄かったです。
最後はとてもとても悲しい終わり方で、、
これが実話と知り、なんとも言えない気持ちになりました。
フォードのトップの経営陣に吐き気がして、すごくいやーな気持ちも残りました。やなやつ。
そして、マイルズの息子役の子が本当に可愛くて、彼がどんな人生をこれから送るのか、パパのたくさんの深い言葉にも本当に心打たれました。
駄目な私ねぇ~💦
最高に面白い!
迫力のレースシーンにケンを中心とした友情や家族、イメージを大切にする大企業と純粋にレースに勝ちたいレースチームといったドラマ、面白くて2時間半位有ったとは思えませんでした。
タイトルがフォードvsフェラーリだけど、フォードvsフォードな感じですね。
やや小さめのスクリーンでの鑑賞でしたが、大きいスクリーンの方が迫力のレースシーンを楽しめると思います。
オトコの生き様
はじめに言っちゃうと、素晴らしい映画作品だけどストーリーは割と平凡じゃないかと。
じゃあ何が素晴らしいかって、演出・映像・役者・音楽などなど、その他すべて。
実話ベースってことだから、映画的に分かりやすいように
脚色なり創作なりも含まれているんだろうとは思う。
そして結果として、こんな心を揺さぶられるような
素晴らしい作品に仕上げるんだから、もう脱帽ですよ。
キャストでは特にクリスチャン・ベイルの存在感がすごくって、
体温とか匂いとか、すぐそこに居ると錯覚するようなリアリティがあった。
というか彼が演じるケン・マイルズに感情移入させるせいで終盤、
もうGTが走ってるのを見るだけで泣けてくるような、そういう引き込まれ方をしてしまった。
ちょっと強めの苦味が残るようなラストシーンもけっこう好み。
人生って良いことばっかりでも悪いことばっかりでもなくって、それが大切なんだっていう。
まぁ何にしても、IMAX初体験だったためのプラス査定も否定できないけど、
見るというよりもどっぷりと「浸る」映画体験。
全部コミコミで非常にエキサイティングな体験をさせてもらった。
すべては消えてゆく・・・
その昔、スーパーカーブームなんてものがあって、小学生だった自分もその“沼”に首まで漬かったものである。子供ながらに“フェラーリ”の煎餅みたいな車高の低さ、流れるようなデザインの優雅さを感じていたのだから、ましてや大人の世界では金が絡んで政治的でえげつない事情が繰広げられているのだろうと容易に想像できる。それは世界中どこの場所でもであるから、人間としての本能なのかも知れない。
本作はそんな大人の事情の幼稚さと、逆に大人になりきれない男達の成長譚という二つの軸で、エグゾーストノイズを掻き鳴らしながら、“環境問題”なんて誰もが口に出す頭もなかった古き良き時代のストーリーである。第二次世界大戦後のベビーブームによる好景気を背景としたアメリカ自動車産業、適当な所で戦争を切り上げたイタリア自動車業界の異端児の狡猾さ。クラフトマンシップとベルトコンベア大量生産。対立姿勢はお互いに敬意を払えない欠格者共でもある。片やそんな車のスピードの魔力に取憑かれてしまった男達は、反目の中でも互いの才能へのリスペクトは怠らない。何度も家の前に足を運ぶチーム責任者、激しい性格ながらもその才能を惜しげもなくチームに注ぎ込むドライバー。それは、互いが同じ目線で目指す『速さの先』への飽くなき冒険という共通項がしっかり構築されているから。目的は売上の寄与、対するレースの為の資金稼ぎ。そのどちらでもない本来人間が知りたい欲求に忠実に従う人のみが自動車を一番乗りこなし、愛されることを本作では物語っている。そして皮肉にもその愛され方は時として死によって道連れにされてしまう残酷さも伴うのが現実だ。副社長のような人間は“小悪魔”でしか過ぎない(ネット参照では作品のような非道い描かれ方の人物像では無かったらしい)。本当の悪魔は、その純粋無垢な真実への探求心を好物としている“運命”なのであろう。『好事魔多し』。そんな人生の厳しさも又、本作では訴えているようにも思える。
本作の、微に入り細に入りな数々のギミックも又特徴ある仕上げを飾っている。心を燃やす指示を出すときの背景のコパトーンの看板は“太陽”に掛けたものだし、夜中の親子でのル・マン攻略のコース図解説では、近所の車の排気音がシンクロしていく演出等々、ニヤリとさせる作り込みも又好意的な作りである。息子役の父親を心配する一連の気持の変化の妙、そして何よりチャーミングで素敵な奥さん役の女優の存在そのものが本作の男臭さや、ギアを力任せに入れていく硬質さに、上質なエンジンオイルの如く満たしていく効果を充分発揮している。今後も注目される俳優であろう。
多分、今後もカーレースに関する世界的注目度は縮小し続け、一部の富裕層のみの娯楽に納まる可能性が高い。そんな中で本作のテーマが、この新自由主義で覆われた世界に一筋の光を照らしてくれることを祈りたい。
最高かよ!
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