フォードvsフェラーリのレビュー・感想・評価
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優勝の裏にある真実
実話なので、最終的に、フォードがフェラーリに勝つことは誰もが知って観るわけだが、その勝利の裏にあるエピソードが細かく映像化されている。
特に、「組織側の思惑とレーサーとしての気持ちの衝突」が秀逸に描かれていた。
レース中の描写も良い。ウィロースプリングス、デイトナ、ル・マンのレースを体感している様な臨場感があった。
フォードを優勝に導いたケン・マイルズというレーサーを知ることができ、素直に尊敬できる映画。
役者魂の輝き
クリスチャン・ベールってやっぱり凄い。出る作品ことごとく役作りに徹していて、まったく別人物という感じ。まさに役者魂。
本作でも、最初のうちは粗っぽくて嫌な野郎だって思いつつも、徐々に彼の生き様に引込まれ、最後は本当にグッとくる。泣けるよね。
もちろん過酷、緊迫、ド迫力といったワードで表現されるレースシーンも手伝ってはいるのだろうけど、これには同じく熱演のマット・デイモンも霞んでしまうほど。
イタリアの名門フェラーリに挑むアメリカの巨大メーカー:フォード。強きアメリカを前面に出した映画ではあるものの、そんな威信をかけた企業のせめぎ合いや腹黒さとは別次元で闘う男たちの、ロマンめいた魂の鼓動が素敵すぎる。
エキゾーストノートに包まれ、音速で駆け抜ける瞬間に悔いはなく、ただただ至福を感じているのだろう。胸の奥から熱い。
レースシーンが圧巻。男の友情物語
男性の好きそうな映画だなー。私、車とか男子ほど興味ないしー。イントロ読んでも全然頭に入ってこない。
そんな消極姿勢で、堂本光一くんがアンバサダーしてるなーくらいの関心で観に行きました。
観賞後は面白い!と感動。
特にラストシーンは感慨深く、泣きそうに。
前半は意味不明なシーンが多数で眠くなり…
急に現れた女性と結婚とか???理解不能。
恰幅の良いおっさん達ばかりの絵面も変化に乏しくて猛烈な眠気が…
中盤、マット・デイモンとクリスチャンベールが、企業との戦いで、どんどんカッコよく生き生きしてきて、面白くなってきた!
特にデイトナレースからルマンまでは一気に駆け抜けた!ど迫力のリアルなレース映像と、そこで起こるドラマの数々に手に汗握る!
チームワークとリアルなレース映像に、ハラハラワクワク。
「フォード対フェラーリ」というか、「現場対幹部」という、組織におけるいわば普遍的テーマには、多くの人が共感すると思う。
池井戸潤の小説のように。
命がけで戦うドライバーへ敬意もなく、あんなひどい扱いってあるの?と、かなり驚き。
あの時代はそうだったのかなぁ。
優秀なドライバー、勝てるドライバーを大切にしなくてどうするのか。アホだ。どこまで実話なのかしら。
特にルマンで、3台並んで優勝とか、ナンセンス過ぎて。
手を繋いでゴールするゆとり教育の小学校じゃあるまいし、なんでそれが宣伝になるのか、全く理解できない。
私だったら、消費者の立場で、こんなアホなことする会社の車は買いたいと思わない。
フェラーリ会長が、マイルズにエールを送るシーンに救われた。この映画観てると、フォードはだいぶ腐った会社で、フェラーリが公正で素晴らしい会社に思えてくる。
フォード会長は、レース中にヘリで食事に行ったり、アホか。
フェラーリは、シェルビーのせこい妨害にもめげずに頑張ったよ…
ラストシーン、思い出のスパナを持って、マイルズの家族の元を訪ねるも、何も言えないシェルビー…。
そんな彼に、マイルズの子供ピーターが、「(パパは)おじさんの友達」となんのてらいもなく言い、その言葉に涙するシーンは、こちらも泣けた。
死なせてしまった責任や、優勝逃させた後悔、これまでの対立と協力、パートナーでありながら何度もマイルズに辛い思いをさせたシェルバーの心中やいかばかりか。
心臓の薬を飲むほどの辛い気持ちを、エンジン音を深くならして聴き入ることで、落ち着けるラストが味わい深い。
まとめ
・マット・デイモンとクリスチャンベール、脇を固める俳優の演技力が素晴らしかった
・レースシーンの迫力、エンジン音が素晴らしかった
・ジャイアントキリング、企業の戦い、友情に泣けた
男のロマンってやつを見せてもらいました!
「男のロマン」というやつです。
自分の情熱を好きなことに捧げられる人生を送りたい。誰もが少なからず持っている想いではないでしょうか?
これは、それを実現した人たちのドラマでした。フォードがフェラーリに勝ったというのは、実はそんなに重要なことではないのかもしれません。
情熱に身を焦がすことができたかどうか?そこが問題なのだと思いました。
だからきっと‥1966年ル・マンでの結果が記録的に優勝じゃなくても二人は清々しくいられたのではないかと考えました。
結果よりも過程が大事なんだ!そんな風に思います。この考えは負け犬でしょうか?この映画を見る限り答えは「NO!」。
僕らに大きなチカラをくれる作品でした。
クリスチャンベール
・クリスチャンベールの演技が素晴らしい。
・全体のストーリーと疾走感溢れるレースシーンのバランスが良い。
・Fordの良さも悪さもよく表現されていた。(サラリーマンの私も少し自己嫌悪になりました。。。)
余談ですが、映画館から出た後の夜の駐車場で、同じく本作を見たドライバーの運転するハチロクが急発進して去って行きました(笑)それくらい観客を揺さぶるものがある、良い映画だと思います。
出演俳優がみんな凄い、サントラも良い
クリスチャンベール、マットデイモンも素晴らしいですが他の脇役の演技も超ハイクオリティで見ながら感心してしまいました。
事前知識ゼロで行きましたが凄く楽しめました。
地味にサントラが凄い良いですね!一曲目の「ル・マン66」は仕事前に聞くと良いです…
主人公チームが敵チームに嫌がらせをする
命がけの試合が行われる中で、まさかの主人公チームが隣のライバルチームのストップウォッチを盗んだり、車の部品ばら撒いたりして妨害します。
あり得ないクズさ。
それが無ければ星5でした。
親友
裏も表もない
地位も名誉もないから
ただ信頼できて己を任せられる
心を許せる
そんな親友はいるだろうか
自分が、アイツは親友だなと思っても相手はどうなんだろう
相思相愛じゃないけど各々が本物だと思える人は少ないように思う
学生の頃「お互い腐れ縁だな」などと言い合った奴と一緒に酒を飲んだのは遥か彼方の話
それでも私は親友だと思っていたい
彼はどうなのかは分からないけどね
弱者が強者を? 成金が伝統を破る物語
レースとモノづくりに懸ける2人の思いは熱い。
ただ「下町ロケット」に例えるのは、違和感が。
何故なら、Fordはレース界では弱者であっても、量産車で大儲けしている大企業。
「下町ロケット」で言えば、帝国重工そのまんま。
そのFordが金にものを言わせて召集した Shelby-America も、前年に既にル・マンを制したチーム。
対する Ferrari はレース界では巨人でも、企業の規模ははるかに小さい。
成り上がった米国からすると、伝統のある欧州を倒すのは痛快なのかもしれないが、企業規模からすると、大企業が中企業をやり込めた物語。
なので「下町ロケット」的な痛快さは皆無だった。
バディ
胸が熱くなる。
絶対王者のフェラーリに挑んだフォードの話しかと思ったら全然違った。
才能と情熱を携え野心を漲らせてた2人の男の物語だった。
物語の緩急もさることながら、クリスチャン・ベールにやられまくる。
分かりやすい革命家でもなく、憤る反逆児でもなく。無謀な挑戦者でも狂人と紙一重の天才でもない。
彼はしっかり地に足のついた男だった。家族を愛し家族に愛され、家族の為にレースを諦めようとする。彼は求道者のようだった。
0.1秒を削るため、莫大な時間を費やす事を厭わない男だった。
その隣りでグッと肩を抱いていた男。自らが炎に包まれようとまだ走ると豪語する。
彼らの友情がいつから始まってたのかは分からないが、お互いがお互いをリスペクトしてるのは痛い程分かる。「他のヤツには分からないだろうがお前なら」…俺はこおいうのに弱い!
彼らの関係性はとても羨ましいし、作品の中でも何度も笑わせてくれた。
いいオッサンが、子供に戻る時間が微笑ましいのである。
俺はレースに詳しくはないのが、おそらくならレース史に残る快挙を起こしたル・マンでの話で、フォードが3台同時にゴールしたレースが物語の終盤に描かれる。
盛り上がる。
彼らの敵はフェラーリだけじゃなくフォードを運営する権力者たちでもあった。3台同時にゴールなんて、なんて馬鹿げた提案だと見てるコッチまで怒り心頭。そんな茶番…全てのレーサーに対する冒涜ではないのかと思う。そんな結末を迎える為に走ってたわけじゃない。
彼は挑む。まるで、殺されてたまるかと言わんばかりだ。付き合ってられるかと覚悟を決めたのだと思う。ただアクセルを踏んでれば優勝だ…だが、それを捨てた。
満身創痍のマシーンを駆りコースレコードを叩き出した。
そして、彼はその条件を呑んだ。
その時のクリスチャン・ベールの表情ったら…まさに台詞通りだった「レースが終わるまでは彼の車だ」全て自らの裁量で決断した潔さがあった。当事者ではないやつらの騒音なんかに耳を傾ける必要もない。
結局彼らは政治的な策略に陥れられ優勝の栄光を逃す。でも、彼らも観客も分かってる。誰が勝者かという事を。
肩を抱き喧騒に背を向け更なる可能性を話す彼らに胸がすく想いだ。
と、ここで幕引きならば痛快な大逆転劇で終わった。でも物語にはまだ続きがある。
まるで祭りの後のように、覚めない夢はないといわんばかりに、冷徹なクールダウンが待っていた。
結局彼らのチームはフォードに雪辱を果たす事はなかった。だが、伝説となった。
クリスチャン・ベールはさすがに曲者で…彼のテンションが上がるのは運転してる時だけなのだ。普段はボンヤリとは言わないが静かな男を演じてる。喋る口調もなんだかおっとりだ。目に力がこもる事もない。
他の事に執着が沸かないのだろう。
あのスピードの中、そこでこそ息が吸える。ここ、コレ、今!あのスピードの中にしか彼の生きる意味はなかったかのようだった。
…さすがの役作りに脱帽する。
マシーンのエキゾーストノイズと、唇を固く結び200キロオーバーで疾走する世界の、その先を真っ直ぐ見詰めるクリスチャン・ベールが脳裏から離れていかない。
記録は残せる
コーナーでのギアチェンジ、振り切りそうになりながら針がレッドゾーンを指している車内。
視野いっぱいドライバー目線でエンジン音と、焼けたタイヤや、オイルの匂いにつつまれそうな男くさいけど音の快感好きにはたまらない作品。
#フォードvsフェラーリ
#たまらないエンジン音
#快感 #家族愛もたっぷり
車好きにはたまらない❗
ここ1年で、自分的に1番の評価です。2時間半あっという間よ。
スピードの向こう側に行けたマイルズ、カッコいいよ、ホンマ。
マイルズ、めっちゃカッコいいパパ。モリーはめっちゃタイプな顔立ちで、息子は父ちゃんにとても理解ある。
フェラーリはエロチックで官能的、GT40もいいけど、個性がないなぁ。
フォードのやり方は…とこの映画にはいろいろ語りたいことあるけど、それはいつか車好きの息子と語り合いたいなぁ。
マジで名作です。車好きにはですが。
激アツ作品じゃね〜か。
この映画は”夢にかける2人の男のドラマ”であり、その男を支える家族の愛を描いた、激アツ作品だったと思う。
<フォードがル・マン24時間耐久レースで宿敵フェラーリに挑戦状を叩きつける!>という実話を題材にしているそうだが、随分脚色された部分も多かったようだ。
主人公はフォードのカーデザイナー、シェルビーと破天荒なドライバー、ケン・マイルズの2人。
この2人は違った価値観を持ちながらも、車に対する愛情は尋常でないという共通点があったように思う。
日々ぶつかりながらも、いい車をつくりだそうという情熱が2人の友情を深めてく。そんな展開がたまらなく心地よい。
また、ケン・マイルズの妻モリーは彼の最大の理解者であり、夫婦の愛情溢れる関係や子供とのやりとりもみていて気持ちがよかった。
シェルビーとマイルズはいわば自分たちのクライアントであるフォードとも、たびたび衝突する。
いろいろな障害を乗りこえながら、自由奔放に、ワイルドに、諦めない不屈の精神で挑戦を続ける主人公2人に共感しながら勇気をもらえる。
そんな映画だと思った。
カーアクションも迫力があり、ドライバー目線のカメラワークはマイルズの心情をうまく引き立てる効果があった。
全体的にただのアクションシーンではなく、うまく主人公たちの挑戦を盛り上げる材料になっていた。
エンドロールで流れるBGM、James burton “Polk Salad Annie”もなかなかよかった。破天荒な2人のドラマの締め合っていた。
「フォードvフェラーリ」!!!
車のことはサッパリわからんけど面白かった!
「金は出すけど口出すな」が一番よね。レースの時にフェラーリチームにいろんな小賢しい嫌がらせをするのが良かった!なんとしても勝ちたい気持ちのわかりやすい現れ!そして、この映画は「フォードvsフェラーリ」ではなくて原題のまま「フォードvフェラーリ」にすべきだった!意味全然ちがう!この映画はまさに「フォードvictoryフェラーリ」の話だ!
フォードVSフェラーリを見て
フォードVSフェラーリを見ました。二時間半くらいの長さですが、長さを一切感じることなく楽しく観賞できました。あまりレースには興味がないのですが、手に汗もので良かったです。もちろん主演の二人は素晴らしかったです。
全523件中、201~220件目を表示