アド・アストラのレビュー・感想・評価
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大切なものは身近に
少し先の未来、謎の磁気嵐で世界は
様々な事故が相次いでいた。
数年前、地球外生命体を捜索するため行われた
「リマ計画」で海王星方面へ向かった男が関係していると
思われ、その息子であるロイが呼び出される。
ロイは愛する人とすでに別れており
任務を全うすることに従事し、感情を一切表に出さないようにしていた。
静かな宇宙の彼方まで、静かな男が父の元へ向かっていく。
近年では雰囲気はデミアン・チャゼル監督の「ファーストマン」を
思い出すスペースSFものである。
静かな宇宙に美しい音楽が流れ展開されていく。
太陽系の彼方まで進んだ男が最も大事に感じたものは何だったのか。
美しい宇宙体験を静かに鑑賞したい方は是非劇場で。
面白くなる要素は満載
現実寄りのSF物に,インターステラーやゼロ・グラビティを混ぜた物を感じさせる予告だったが, (心の中ではB級の感じがしているが…) 全然違った.
終始,主人公の心の葛藤?みたいなのを見せられてウンザリ.締まりの無く,面白くないGATTACAのような感じかな.
宇宙軍が出てくるシーンでは,海外ドラマのエクスパンスみたいな硬派な路線かとも思ったが.
初めのアンテナのシーン,火星行きまでの宇宙軍のシーン,月でのカーチェイス,火星までの移動,救難信号,ロケットへの乗り込み,長距離移動,リマでのシーン,…
おっ始まった,伏線かな?と何度も思ったが,全部主人公がグダグダ考えるシーンに行き着く.
最後に父と一緒に宇宙人探してUSA!USA!みたいにしてくれた方がまだ良かった.
この映画は,
主人公が色々考えるには良いが,動きが無く,ここ主人公の気持ちシーンですよと押し付ける感じがする.
勝手に考え始めるので感情移入も出来ない.
鎮静剤を打たれて,病院のベットに拘束されている様な映画.
最後まで見るのがつらかった,チクショウ
アルマゲドン級
字幕盤を鑑賞。”Ad Astra” というのはラテン語で「星々に向かって」という意味である。ブラピが初の宇宙飛行士役を演じ、プロデュースも兼任しているという力の入れようである。近未来の話で、月や火星に大規模な基地が建設してあり、ハブ空港として機能していて、多くの人間がそこで仕事に従事しているという時代設定になっている。
冒頭のシーンは宇宙船のシーンかと思ったら、宇宙空間まで伸びた超巨大なアンテナという設定である。非常に見事な世界が描かれているが、多くのオペレーターたちが宇宙空間での保守作業中に、ある異変によって大きな災害が発生してしまう。「アルマゲドン」や「ゼロ・グラビティ」などで既視感のある展開であるが、このシーンは非常に見応えがあった。
映画の全編にわたって宇宙飛行士の心理チェックが描かれているのは、人間はパニックを起こす生き物であり、誰も助けてくれない宇宙空間でパニックを起こされるとミッションが失敗してしまうためである。旧ソ連の宇宙開発で初めて女性飛行士となったテレシコワは有名だが、宇宙空間でパニックを起こしてしまったため、彼女の後 19 年間も女性飛行士が登場しなかったという史実がある。
人間は狩猟も農耕も一人で行うのは困難であるため、集団生活が不可欠であり、孤独は空腹と同じように致死性を持つことが研究の結果明らかになっている。マサチューセッツ工科大学(MIT)の神経科学者らは、孤独感を生み出す脳の領域を特定しており、背側縫線核(はいそくほうせんかく、DRN)と呼ばれる部分で、通常はうつ病とのつながりで知られる部位である。複数のネズミを一緒に飼っているとき、ネズミたちの DRN のドーパミンニューロン(ドーパミンを産生する神経細胞)は比較的落ち着いているが、一時的に仲間から引き離した後、再び一緒にすると、このニューロンの活動が著しく高まることが観測されている。
このため、アメリカの宇宙開発において、一人乗りの宇宙船しかなかったマーキュリー計画では、最長2日のミッションしかできなかったが、2人乗りの宇宙船が投入されたジェミニ計画からは最長2週間のミッションが可能になっている。そういう常識に当てはめると、この映画の物語は、到底ありえない話であり、ブラピの父親役を演じたトミー・リー・ジョーンズのような存在はスーパーマン級であると考えるべきである。そもそもあれほどの長期間の生存を賄えるほどの食料やエネルギーがあの宇宙船に搭載されていたとはとても思えない。
SF 作品を見るとき、私はそのリアリティを5段階に分けて評価している。
1. 2001 年級:「2001 年宇宙の旅」のように完全に緻密な現実的表現を極めているクラスだが、このクラスに実存するのは「2001 年宇宙の旅」の1作品のみである。
2. ゼロ・グラ級:かなりリアリティが追求してあるが、肝心な部分でご都合主義をやらかしてしまっているクラス。「ゼロ・グラビティ」や「ミッション・トゥ・マーズ」など多くのリアリティ志向作品が入る。
3. SW 級:娯楽のためなら宇宙空間で音が聞こえようと平気というクラスで、リアリティが二の次にされているもの。「スター・ウォーズ」シリーズや「スター・トレック」シリーズなどが入る。
4. アルマゲドン級:地球との衝突コースにある小惑星の存在がたった 16 日前に分かったり、衝撃波も出さずに隕石が地上に墜落したりと爆笑させてくれるクラスで、「アルマゲドン」の他に「アウトランド」や「SW ep.8」などが入る。
5. コナン級:マッハ 30(秒速数 km という速度)くらいで落下してくる人工衛星にサッカーボールを蹴って当てるという離れ業を見せてくれて、私を窒息死させようとするレベル。実写作品では幸いまだ該当作はない。
今作の宇宙の描写は、残念ながらレベル 3 であった。
物語は、海王星まで行って地球外知的生物の発見を目的とした父を、息子のブラピが探しに行くという壮大なものであるが、それまでに、月面の意味不明のカーチェイスや、救難船の探索など、観客を飽きさせないために入れたとしか思えないエピソードがてんこ盛りになっており、おまけにわざわざ出かけた結果があの有様では、映画そのものの出来はレベル 4 という印象を受けた。
宇宙船の推力は、はやぶさに搭載されているようなイオンエンジンらしかったので、加減速にやたら時間がかかるはずで、ブレーキをかけてから実際止まるまでには数日から数十日かかるはずで、救難船がいたからちょっと止まって様子を見るという訳にはいかないのである。また、一旦止まってしまうと、再加速には減速に要したのと同じ日数がかかってしまうはずである。
また、宇宙で発生したエネルギーは、距離の2乗に反比例して伝わるので、海王星で発生した磁気嵐が地球上であれほどの影響を及ぼすはずはない。もっと近い太陽で発生している磁気嵐でも、宇宙の建造物を破壊するなどということはないのである。また、アンテナの回転力だけであんなスピードは出るわけがないし、海王星の輪を通過する際に受ける抵抗で、進路は乱されるはずなのに、まるで星飛雄馬のようなコントロールで飛んでいく様子にも鼻白む思いがした。
「アルマゲドン」にも出ていたリブ・タイラーがかなり老いを感じさせていたのには衝撃を受けたし、ブラピが演じた宇宙飛行士はどんな時でも冷静沈着が売りのようだが、むしろ何事にも動じないその態度は、映画的にはロボットでも見ているようでマイナスではなかったかと思う。「遠くを探すより近くを探せ」というのは、海王星の衛星トリトンに水の存在が確認されたことを意味するのだろうが、あれだけの台詞ではうまく伝わらなかったのではないかと思う。
(映像5+脚本2+役者3+音楽3+演出2)×4= 60 点
SFを期待すると微妙かも
宇宙という壮大な舞台ながらも、テーマはどこまでも内省的です。ブラピの演技力が圧巻でした。
グラビティのような純粋な宇宙ものや厳密なSFを期待していくとがっかりするでしょうね。考えさせられる内容なのでひとりで観に行くのがいいかも。
映像がとても美しいので、観に行くならIMAXのような大きなスクリーンをおすすめします。
沈着冷静
女子ウケしない映画でしょうね。
レイトショーで観たからかな途中途中、
頭ボーっとしてた、、、
最後の方は強引やな…
「あんさんそりゃ無茶だっせ!」
ツッコミいれまくり。
ま
宇宙ものは好きやから
いいけどね!
ブラピの横顔で2時間
シンジくんがゲンドウを探して海王星までいったら色々あって大体みんな死にました。
みたいな話。
科学考証が雑、
ファーストマンといろいろ被ってる、
っていうのが気になって、
ファーストマン見ろよと言いたくなる。
美麗な映像で描かれた虚無
この映画をお薦めできるのは、映画好きの友人やパートナーがいる方かな。つまらなさが話の種になるレベル、という意味で。
繰り返し見ると示唆に富んだ内容があるのかもしれないが、正直もう一度見たいとは思えない。
ブラピの静かな演技が良い
宇宙空間やセットの映像美と音響が素晴らしく、今までにないようなブラピの静かな演技が心に響いてくる。
ストーリーもアレレという展開が所々に出てきて腰を折られるんだけど、全体通しては緊迫感もあり締まった作品になっていると思う。父や妻、人々との関わりを一人の空間で痛感させられ成長してゆく男の物語といっては格好良いのだけれど、それもブラピが演じるから様になっている。
冒頭からラストまで目を離さず一気に楽しめる作品。
人間の孤独と狂気と傲慢さとetc
この映画は宇宙ものSFものとは言え「ゼログラビティ」や「オデッセイ」などとは異種のものなので、評価は分かれるかと思います。
私はとても良かったと思いました。単純明快で無い方がむしろ好きです。
キューブリック監督の不朽の名作「2001年宇宙の旅」を観て以来の久々の何とも言えぬ不思議な感覚。さすがにあれほど哲学的要素はないにしても、人間の際限ない狂気、欲、傲慢さ、そして堪え難い孤独感など観る人に色々な思いを巡らせる内容だった。宇宙空間でのシーンはリアルで迫力があった。個人的には「2001年宇宙の旅」のディスカバリー号の旅の方が優雅で好みかな。最新の技術を駆使した宇宙空間の映像は迫力があり、ブラピとトミーリー・ジョーンズ父子の再会は切なかった。優秀な宇宙飛行士の2人 。ブラピは好演技、そしてやはりカッコいい!!賞取りレースに参戦出来るはずですね。
見せ場は多いが静の映画。
2001年宇宙の旅ではパンナムで月へ行ったが今回はバージンエアだった。より有りそうな気がする。
結構大事故が有りドンパチから凶暴な生き物まで出て来る。人も死ぬ。ちょっと御都合主義じゃないかという面も有りながらも主人公は超人的に頑張る。
なのにあまりにも抑制的でスッキリしない。テーマがテーマだけに最後に一花欲しいところ。
気が狂った親父に文字通り振り回される息子
ジャンクフードを期待して見に行くも出されたのは高級フレンチでもなく意識だけが高い精進料理だったのが正直な感想。自分としては邪悪な親父との親子喧嘩が見たかったから期待はずれ。カルタシスがなかったね。長ったらしい序盤中盤もラストを期待して我慢していたのに高まったストレスがそのまま残ったような映画。これは精神を病んだ人にだけお勧めします。
地味な作品の癖に筋書ぼろぼろ、音楽も地味で何を楽しむ映画だろうか・・・
地味な作品の癖に筋書ぼろぼろで無理ありすぎ。
音楽も地味で何を楽しむ映画だろうか?
答えは簡単、ブラピ様のご尊顔を拝する映画です。
ブラピのファン以外にはお勧めできない。
父を探して43億㎞
近い未来、父親が地球外生命体の探索に旅立ち海王星付近で消息不明となった16年後、実は親父は生きていると思われ、太陽系を破滅させる程の力がある「リマ計画」に関わっていると告げられて最高機密の任務に就く宇宙飛行士の話。
成層圏か中間圏と思われるプラントでサージによるトラブルに遭う主人公から始まり、ストーリーとしてはあれよあれよと火星行き決定。
なるほど断れない空気ね。
いざメッセージを飛ばしに火星へ!から急に横槍が入り始めて、何だか面倒臭くなってきた。
何もなく平坦では面白くないのはわかるけれど、そんなところにそんなどうでも良い様なおかずを足さなくても良いのにという印象の連続。
肝心の山場は案外あっけなかったし。
SFの舞台で、孤独でメンヘラ気味な主人公の父親への思いとか機微を見るドラマという感じだったけど、その割にその部分がイマイチ盛り上がりに欠ける感じがしたし、心拍数が80を超える様な興奮もなかったかな。
ラテン語タイトルの意味と、人間の物語
このAd Astraは、「ad astra per aspera 」というラテン語の格言の一部から取られたタイトルで、「困難な道(=aspera)を通って(=per)星座(=astra)を目指す(=ad)」という意味で、一般的には「困難を乗り越えて栄光を掴もう」という標語として使われているらしい。
この物語はSFではあるが、父と息子の物語であり、人間の物語でもある。
人間にとってアイデンティティとは、なんだろうか。
遠く離れた愛も憎しみもない、生命などいない宇宙で人間が唯一無二であることを確認することだろうか。
常に自分を律し、何か目標に向かって突き進むことなのだろうか。
愛情を振り払い、感情を無にして、繰り返される怒りを克服し、苦悩を封じ込め、葛藤を乗り越えた先にあるのは、たとえ栄光であったとしても、それは、宇宙空間の愛も憎しみもない世界と同じなのではないか。
カウンセリングの質疑応答の相手がAIであまりにも無機質に思えたり、ロイの父親に向けたシナリオ通りのメッセージより、アドリブの気持ちをこめたロイのメッセージの方が心に響くように感じるのも、現代社会に対する警鐘のようだ。
困難を乗り越えて海王星にたどり着いたロイが、更にその先に見つけた答えも僕達に語りかける。
先のことはわからない。ただ、身近な人々と寄り添って、愛を分かち合って生きたい。
昔見た、タルコフスキーの「惑星ソラリス」やキューブリックの「2001年宇宙の旅」のような、クリアとは言えない映像も、ノスタルジックであると同時に、ストーリーや言葉に集中できるように感じられた。
テッド・チャンの「あなたの人生の物語」が原作の「メッセージ(Arrival)」は、文庫本でたった100ページ程度の原作が、あれほど哲学的なメッセージを含んでいるのに、映画は過度にSF色を強めて、逆に興醒めしてしまったように覚えているが、こうしたSFの物語は多くは作られないだろうが歓迎したいと思った。
宇宙もの
はやはりスリル、迫力があって飽きない。
映像も音楽も綺麗でそれだけで満足です。
はじめのアンテナのシーンは期待を膨らませる。
主人公たちの演技も素晴らしかった。
ただ、人の感情の機微が理解しにくい部分もあったかなと感じた。
展開を読ませない手法は上手くて最後まであっという間でした。
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