劇場公開日 2019年6月14日

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「旅だてジャック!」ハウス・ジャック・ビルト たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5旅だてジャック!

2019年6月21日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

知的

難しい

もちろん大変に非倫理的なアブノーマル・アート映画である。鬼才とも称されるラース・フォン・トリアーというデンマークの監督でカンヌ映画祭の常連なのだが、おそらくはシリアル・キラーと同じように一度「問題作」で脚光を浴びてしまったために、次の作品もより過激な「問題作」を作らずにはおられないのであろうか…彼自身がかなり重症である。想像していたよりグロさは控えめで、それよりジャンプカットばかりの手ぶれグラグラ映像で気分悪く吐きそうになったのだ。殺人の度にデヴィッド・ボウイの「フェイム」が大音量で流れ…それは主人公のジャックと監督のオーガズムをストレートに表している。僕はプータローだった1996年の夏から秋にかけて短い映画を作ったのだが、それが潔癖症の泥棒の話で本作の2番目の殺人シーンとかなり似ていて笑ってしまった。まあコメディ映画として逃げるしか無いのだ。エンディングで流れるレイチャールズの「ヒット・ザ・ロード・ジャック」に救われました。

たあちゃん