劇場公開日 2019年6月14日

ハウス・ジャック・ビルト : 特集

2019年6月3日更新

【警告:本作があなたの人生を狂わせたとしても、一切責任は負いません】
《超鬼才監督トリアー》×《殺人鬼》最凶最厄の問題作が生まれてしまった
この「見てはいけない映画」を“完全ノーカット版”で「見られる」が……どうする?

映画.comでは、これまで数多くの怪作・問題作・衝撃作を紹介してきた。正直、もうすっかり耐性がついたと思っていたのだが……この映画には、身も心も完全にヤられてしまった! 「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の鬼才ラース・フォン・トリアーが、約5年ぶりに仕上げた「ハウス・ジャック・ビルト」。ある殺人鬼の凶行の記録と内なる狂気に切り込んだ一作なのだが、全てにおいて強烈! しかも日本では、R18+指定の「無修正完全ノーカット版」で上映。この超過激作、あなたは耐えられるか?


【実録レポート】 嘔吐、号泣、退場、本作を見た映画.comは、こうなりました
だがどうしても“見たくなる”……この《中毒性》、言語化できない……

「“ここまで”見せてしまうのか!」。あまりにもショッキングな映画体験に、映画.comのスタッフたちはとんでもない目に……。ある者は、多彩すぎる殺人シーンを目の当たりにして嘔吐寸前になり、上映後は完全にダウン……。また別の者は、殺人鬼の狂気にあてられて三日三晩うなされるほどトラウマになってしまった。他にも、上映中にキャパオーバーに達し、途中退席せざるを得なくなったスタッフも……。

●映画.comスタッフ男性(31歳)は――
「過激すぎて嘔吐しそうに……でも結局最後まで(楽しい……)」
●映画.comスタッフ女性(31歳)は――
「余りに強烈で途中退場……だが続きが気になり再入場(やめられない……)」
●映画.comスタッフ男性(39歳)は――
「ショックすぎて二晩夢に出てきた……でももう一度見たい(止まらない……)」

だが、本当に悔しいことに(殺人鬼の物語なので言うのをはばかられるのだが)、この映画「面白くて仕方がない」のだ。倫理観をぶっ飛ばし、“至高の芸術”を追い求める殺人アーティストの壊れた人格も、残虐な行為の数々も、まるで共感できないし認められない。しかし、気づくと“狂った魅力”に屈服させられている。主人公が放つ悪のカリスマ性、ハイセンスな映像と音楽、ダークな内容と軽快なテンポのギャップ――唯一無二のクオリティは、否定しようがない。ぶっ飛ばされる覚悟で、挑んでほしい!


【予告編】大人の事情で“これしか”見せられないが――本編は……スゴいぞ


「世の中に出してはいけない映画」な故……ギリギリの《キーワード》
だがその“中身”は──映画ファンが脊髄反射するものばかり

ここまで読んでくれた諸君は、こう思うかもしれない。「一体、何がそんなにヤバいんだ!?」と……。その疑問に、以下の項目でわずかながらお答えできればと思う。しかし、前もって断っておきたいのは、今から説明する内容、全てが「十割増し」で襲い掛かってくると思っていてほしい、ということ。いやホントに、冗談抜きで「ここでは書けない」レベルだから! 人間を生きたまま×××したり、殺した後●●●に“再利用”したり……とにかく、衝撃的過ぎて頭がおかしくなる内容なのは保証しよう!


[異常な《設定》]
建築家志望のシリアルキラー、その12年に及ぶ“殺人の記録”に戦慄──

本作は、美にとらわれた殺人鬼の“5大殺人エピソード”が、彼が「思い出した順」で描かれる。時系列も殺害方法もメチャクチャ、唯一共通するのは主人公ジャックのぶっ飛んだ狂気……。この斬新な構成&設定が、センセーショナルな内容と絡み合い、「全く読めないから気になって見てしまう」要因に!


[狂気の《演出》]
行くとこまで行っちゃって……殺害シーンは、ありのまま“全部”見せます──

ぼかし、モザイク、あるいは見せない……なんてことは全くない! ジャックがターゲットを刺し、切り取り、撃って命を奪うさまがあっけらかんと当たり前のように描かれるから、見てるこちらは「え、マジか」状態! 残虐シーンも一切隠さず、全部見せちゃう――なんて怖ろしい映画なんだ!


[秀逸な《音楽》]
デビッド・ボウイの名曲と凄惨シーンの“ギャップ”が強烈──

トリアー監督らしい“いたずら心”が随所に見え隠れし、エグいのにオシャレな世界観を構築。なかでも抜群に効いているのが、デビッド・ボウイの楽曲! 目を覆いたくなるようなシーンとボウイの「フェイム」のコントラストが、強く印象に残る。本編と絶妙にリンクしたエンディングテーマにも注目!


[孤高の《監督》]
“押さえておくべき名匠”トリアー監督、今回もとてつもなくマッド──

「ドッグヴィル」「メランコリア」「ニンフォマニアック」……物議を醸す作品を次々に世に放ってきたトリアー監督は、5年経ってもやっぱりスゴかった! 過激度には拍車がかかり、ビジュアルセンスはより磨かれ、終盤には、監督のファンならグッとくるサプライズまでも用意されている!


[衝撃の《演技》]
映画史に残るレベル……名優マット・ディロンの“怪演”はトラウマもの──

アカデミー賞受賞作「クラッシュ」のマット・ディロンが、これまでのイメージを完全に覆す圧倒的な怪演で、見る者を狂気の淵に引きずり込む! 張り付いたような笑顔とおぞましいほどの存在感は、鑑賞後も脳裏から消えてくれないだろう……。


【拝啓、配給会社様、“最過激版”での上映、心より御礼申し上げます】
米がヒヨり、カンヌは騒然、だが超高評価──評価せざるをえないこの才能

世界的鬼才の最高に危険な映画が、“完全ノーカット版”で上映――違いの分かる映画ファンなら、この“プレミア感”に反応せざるを得ないだろう。R18+の映画を、ボカシを入れたり本編をカットしてマイルドなR15指定にして上映、というのはよくある話。だが本作はその逆で、「あまりに過激すぎてアメリカでは一部カットされて上映された映画を、日本では完全ノーカットで上映する」という極めてレアなケースなのだ!

配給会社のナイスな心意気に鑑賞欲がグッと高まったところで、カンヌ国際映画祭での反応もお伝えしたい。かつてカンヌでグランプリとパルムドールを受賞するも、問題発言で追放処分を受けたトリアー。本作は、彼にとって約7年ぶりのカンヌ復帰作となったが、“事件”はそれだけではなかった。公式上映では、観客が苛烈な描写に打ちのめされ、途中退出者が続出。にもかかわらず、上映終了後にはスタンディングオベーションが沸き起こり、“作品力”の高さを見せ付けた!

日本に暮らす諸君は、そんな話題作を100%のバージョンで楽しめる喜びをかみしめながら、稀代の殺人鬼による至高の“地獄めぐり”に震えていただきたい――。

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