劇場公開日 2019年10月11日

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第三夫人と髪飾りのレビュー・感想・評価

全44件中、21~40件目を表示

4.5相対化すること

2020年2月10日
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非常にきれいな、水彩画的な映像。19世紀、まだフランスの植民地になる前の話でしょう。ベトナムの農村風景は20世紀でも、この様な水辺のきれいな情景でした。しかし、21世紀の今、どうなっているかは、わからない。すでに、第二次世界大戦後の、日本農村の様な変容を遂げてしまっているのかも知れないですね。監督は、記憶に残る郷愁の思いから、この様な、映像表現をとったのかも知れません。時間的背景、19世紀、日本の時代背景を考えると、明治維新は、1868年ですから、江戸時代末期から明治の初年頃の期間でしょう。農村のほとんどの人々が、小作農の身分であって、ベトナム同様な階級社会だったはずです。映画批評で、ベトナムの恥部とか、言われると、日本の歴史を考えてないな、と思えてしまいます。世継ぎの男子。日本でも同様。明治天皇、大正天皇の出自を考えても十分理解できると思いますが、、、もう日本では、この様な時代背景の映画を作る人々がいなくなっただけですね。卵も、花柳界では、よく使われていた小道具ですよ。

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Moriki

4.0自然が美しい

2020年1月18日
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鑑賞方法:映画館

第三夫人はとても若くて、第二、第一夫人の娘のよう。室内や衣装も良かった。
第三夫人の視点なのでたくさんの使用人?の生活や夫の生活はあまりわからなかったけれど、家の中で男も女も抑圧されていて、何とか折り合いをつけようとするけれど、できないこともある。運命は変わらない。

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Momoko

4.0美しく不穏な世界

2019年12月26日
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鑑賞方法:映画館

スパイク・リーがその才能を絶賛したという新鋭監督・アッシュ・メイフェアの処女作。トラン・アン・ユンがアーティスティック・アドバイザーとして参加している。本国ベトナムでは4日で公開中止に追い込まれたという問題作。
タイトルどおり、裕福な地主のもとに、第三夫人として14歳で嫁いできた少女が主人公である。演じた女優が13歳だったことも、本国で批難を浴びた原因のようだ。
まさしく「息を呑むような」圧倒的な映像美と、極力排されたことば。表情で見せられる機微。
3人の夫人たちは当て付けあったり、嫉妬心をあからさまに出したり、争ったりはしない。しかし「男子を産む」という静かな、しかし明確なプレッシャーに苛まれている。男子を産まなければ「奥様」と呼ばれることはない。明確な男性優位社会。家父長制。
しかし男も女も、自分で連れ添う人を選べない。第二夫人の娘がそれを自覚しながら段々成長していくさまが哀しい。そして第一夫人の息子、この家唯一の男子の痛切な愛と叫び。
表面上はとても穏やかな日々であるのに、極めて閉鎖的な社会慣習の中で強固に縛られた生活は常に不穏だ。あまりにも美しい映画の描写自体がそもそも激しく不安を掻き立てる。美し過ぎるものは、恐ろしい。
不穏な生活は極めて複雑で歪んだ人間関係を生み、しかしそれは表面上全くないかのように日々が続く。しかし、そこを堪えられなかった青年と、「何もされない」を恥辱とされた少女が終盤で激しい波を立てる。
当たり前のようにその社会に染まった「第三夫人」の少女も、第一夫人の妊娠に動揺し「男の子を産みたい」と祈り、そしてその結末に慄く。彼女は社会に染まっても大人にはなれない。
最後に少女が手に取ったものの意味は、絶望だろうか、解放への祈りなのだろうか。
最後の最後はほんの少しの希望、だと思いたい。
景勝地、チャンアンで長期間に渡り行われた撮影の中で、その自然を映画の物語に取り込んでいったという監督。水、草、蚕、蝶。意味深に映される自然が語る、美しいけれど過酷な世界。型に嵌められた世界。そして監督の曾祖母の話を基にした物語は、決してフィクションではなく、1世紀少し前にはこのような時代が当たり前にあったことを示す。私たちが得てきたものは、極近年のさまざまな先人の努力が生んだのだ、と思う。そういう意味で、曾祖母の物語を残しておきたかった監督の意図が分かるような気がする。

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andhyphen

4.0第三夫人が杉咲花に見えてしょうがなかった(ちょっと無理があるか)

2019年12月12日
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kossy

4.0水と女と蚕と女のお話

2019年12月7日
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もーさん

4.0生きて行くという事。

2019年12月5日
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意地悪な人も、乱暴な人も、やさぐれた人も、憎たらしい人も、やってることは別として、悪い人は1人も出てこないのに、人生は思い通りにはならないし、上手く行かず傷ついて行く。結局、図太く生きて行くしかないのかな?

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ダリア

1.0あかん

2019年12月4日
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期待はずれ。目が覚めたらエンドロール。脚本があまりになんちゅーか。 ですわ。

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Cinemaオタク女

4.5生々しさ

2019年12月1日
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177本目。
映像の美しさに圧倒されるけど、そこで起こっている生々しさ、生老病死に目を背けたくなる。
昔は日常だったんだよね。
ずっと眉間に皺寄せながら観てたな。

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ひで

4.0美とエロスと生と死と女

2019年11月25日
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難しい

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マキ

4.0特に女性には、心に染みるのでは?

2019年11月25日
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ペットはマメルリハ

3.0ベトナムの中でも地方での実話に基づく話らしいです。全体を通してもの悲しいです。

2019年11月23日
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もりのいぶき

5.0美しい世界

2019年11月9日
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鑑賞方法:映画館

過去を美化する訳ではないし、一夫多妻を賛美する訳でもない。でもこれはこれで美しい世界じゃないか。そりゃあ今の価値観とは違うだろうけども、この作品の女性たちが不幸だったとは思えないのだ。(無論、嫁ぎ先に受け入れられず、実家にも戻れずの行き場を失った少女の悲劇は痛ましかったが。)
これをベトナム社会が受け入れられなかったのには何か文化的な背景があるのだろうか。
感動とか衝撃とかそういう作品ではないものの、とても味わい深い良い作品でした。

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あいわた

次回作へ

2019年11月2日
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 好きなスパイクリー監督が称賛した映画と言うので観ました。ベトナムでは、上映4日で主演女優がバッシングを受け中止されたと聞いています。
 内容は性しかない。
 映像と音楽と良いのに不快しかないのは快楽の性しかないからだと思う。
 本来の曾祖母の実話を元に作っているそうですが。ジェラシーもなく3人の婦人が助け合い生きたこと。性は男尊女卑の威圧の中で生きる為に必要だった、ほんの少しの楽しみだったのではないだろうか。批評家の人は本当が言えないと思う。
 描いたものは美しくない。それがベトナムの人たちも毛嫌いしたのではないだろうか。
 本当に美しいものが監督が熟成すれば生まれると思う

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そら

3.5女性で何が悪いと

2019年10月28日
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女性にとって窮屈な時代のお話だけれども、
その分素晴らしさが浮き彫りになるような仕組みかと。

女性の美しさをこれでもかと、
生きとし生けるものものの命をまわしているのだと、

私は女性だけれど、この映画でますます女性であることに
喜びを感じちゃいましたよ。

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ジャム太

3.5生について考えさせられた

2019年10月27日
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鑑賞方法:映画館

難しい

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ういろうやろう

4.0祖母の時代の美しいベトナムの生活と女たちの辛い人生

2019年10月21日
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たこ姫

3.0ベトナム美人百花

2019年10月20日
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ベトナムの自然と清潔な色気があってスレンダーな女優さん達を見ていてうっとり。映画の最後の方はちょっと取ってつけたように意味深な感じ。

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zita

5.0ど直球だった。

2019年10月20日
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ズドーンとやられた。映画っていいわと。

女性監督による女性の抑圧と自由への渇望を、19世紀ベトナムの地方の自然の中で、悠然と描いていて力があります。タイトルからありがちなエロとか、女同士の確執とか、想像してしまいますけど、まるで違いました。

セリフがほとんどない中で、自然の中で営まれるベトナムの地方富裕階級の生活、そしてその中で女性たちの感情の起伏を繊細に描いて、そこにドラマがきちんと盛り込まれて、驚きます。
セリフがない分、全編音楽がその代わりをなしていて、これも素晴らしい。尺八みたいな笛もあるみたいで、映像美と共に堪能できる。

自然がすごく近くにあり、動物なしに成り立たない人間の生活を描くことにも監督は相当力を入れていたのでしょうね。遠くから美しく描くのではなく、血の匂いと共に手がくところに女性性を感じます。リアルなんですよね、やはり。

女がずっと味わってきた想いをずっしり感じながら、映画館を後にしたのでした。

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waiwai

4.0「色」しか見えない

2019年10月14日
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鑑賞方法:映画館

何の映画だったのか・・・。
自分には、色しか見えなかったし、色しか覚えていない。
特に、青い色。

“詩的”な作品であって、実話ベースとはいえ、ベトナムの昔の社会の慣習や「女性の歴史」を映し取ったと呼べるような、リアリズム映画ではなかった。
また、女という“性”がテーマであるが、予想していたほどの“官能的”な作品ではなかった。(ソフトな性交シーンや、女子の猥談レベルの台詞は出てくるが。)
会話はミニマムであり、ストーリーは追えるが、必ずしも具体的な“起承転結”を物語ろうとする意図をもった映画でさえないと感じられた。

エンドロールでは、「カラリスト」がクレジットされていたが、色調が徹底的に統一されている映画である。
さまざまな衣装の色を別とすれば、基本となるのは、白、緑、そして、青。
「白」は、衣装で目立つが、主人公や子供の抜けるような肌の色も。
「緑」は、森深き環境の葉っぱの色で、ボリュームとしては一番目立つ。
そして「青」は、空や水や山陰だけでなく、石や煙など、通常はそれほど青くないはずのところまで青く見える。おそらくポスト・プロダクションで、色調をいじっているのではないか?

上記の全体のベースとなる色に対して、アクセントとして、ポイントポイントで使われるのが、黄、そして、赤。
「黄」は、明かりと、小さい花の色。
「赤」は、血の色。
その他は、子供が着る服の淡いピンク色くらいしか目立たない。

映画の最初から最後まで、ずっと水蒸気でぼんやりと煙ったような世界。
柔らかくて静かで甘い映像が、ひたすら続く。

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Imperator

2.0覚悟と悟りと生きる術

2019年10月13日
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難しい

19世紀の北ベトナムはチャンアンの富豪のもとに嫁いできた14歳の第三婦人とその家族の話。

第一夫人は親子程歳の離れた人物で成人の一人息子有り、第二夫人は二人の娘有りという状況で、後継ぎを産んでこそ奥様という環境の中、女性を中心にストーリーが展開していく。

第一夫人には若干の不安が有りそうな感じだったけたど、女同士のギスギスした話かと思いきや、主人公に対し非常に優しく接する先輩夫人達。後継ぎ候補を授かったら話は変わるのかもしれないけれど、第二夫人をみる限り、肩身の狭い感じもないし…。

あらすじに記されている秘密にしたって、まあ特に主人公に対してはそれ程影響を及ぼす感じはないし。

この時代、この国の文化や価値観が良く判らないからか深くは理解出来ていないけれど、主にもう一人の夫人の存在で何となくは閉塞感や孤独感と不安等、伝わってくるものはあったかな。

曾祖母の体験した実話に基づく話ということだから狙っているのかは判らないけど、蚕と女性とかけているところもあるのか考え過ぎか。

ラストの主人公の思いは自身の不安か子供の将来への憂いか…オーラスのシーンは判り易かったけど、全体的に何となく、雰囲気では頭に入ってくるものの感銘出来なかったし、響くものもなかったし、自分には難しかった。

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Bacchus