劇場公開日 2020年1月31日

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「考えさせられる作品。みんなに観て欲しい。」AI崩壊 サチコさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5考えさせられる作品。みんなに観て欲しい。

2020年2月1日
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泣ける

怖い

興奮

舞台は『働ける人間は国民の50%、未来を担う子供は10%未満、残りの40%は年金老人と生活保護者』という10年後の日本。
この映画の恐ろしかった点は2つある。
ひとつは今現在の国や政治の在り方をみていれば実際の10年後もあんな感じなのではないかと疑ってしまうこと。
もうひとつは…AIを暴走させた犯人の主張を否定しきれない、そんな自分を知ってしまうこと。方法が殺戮である事がわかっているのに100%の力量で犯人の主張を否定できないでいる自分自身が怖い。これが一番怖かった。
海外ではこれまでも人工知能の暴走を題材にした映画が多々ありましたが『AI崩壊』はハリウッドの二番煎じなどではなく、どちらかといえば『こんな10年後がイヤなら、今、選挙に行こう』という社会風刺映画なのではないかと思う。
監督の取材記事に『犯人はもうひとつの正義』としているとのこと。ならばもっと桐生の正義vs犯人の正義。天才vs天才の攻防戦を見たかったので満点評価にはしませんでした。

サチコ