天気の子のレビュー・感想・評価
全1221件中、21~40件目を表示
ハッピーエンド・・・?
<<あらすじ>>
離島から東京に家出してきた少年・帆高と、“祈るだけで晴れにできる“力を持つ少女・陽菜が出会い、運命に翻弄されながらも自らの生き方を「選択」していく物語。
■安定の映像美
新海誠監督の作品を見るのは、これで4作品目になります。
『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』『君の名は。』『天気の子』
どの作品も圧倒的な映像美で日本のアニメ界の中でも随一だと思います。
■犯罪のオンパレード
家出は犯罪ではないものの・・・
①銃刀法3条違反
オモチャと思っていた銃が本物だったが、すぐに警察に届けなかった。
②殺人未遂罪
オモチャと思いながらも帆高は相手に銃を向け発砲。
その時の表情は意を決したかのような緊迫感ある表情で
内心は本物かも知れないと思っていたんだと思います。
幸い相手に当たらずでしたが、完全に殺人未遂罪ですね。
③公務執行妨害
帆高は一度警察に保護され刑務所に入れられてしまいます。しかしその後刑務所から抜け出し逃げてしまいます。作中では年齢が考慮されて見送られていますが完全に犯罪です。
④鉄道営業法37条違反
バイクから降りて線路を走る行為は犯罪。綺麗ごとで処理されていますが現実世界であれば逮捕案件です。
まぁ・・アニメなんだから、突っ込んだら負けよww
そう思いますけど、とにかくリアルな映像美がウリのアニメなので
犯罪を助長しかねない演出はよろしくないかと思います。
子供に見せたくないですね。
■子供がラブホ入れるの??
帆高×陽菜の2人きりなら、入れたと思うんですけど、明らかに小学生の凪も一緒で入れるなんて・・ちょっとフロントのおばちゃん、どこ見てるんですかー?!
ちなみにこのラブホのモデルは池袋のHOTEL DOMANI(ホテルドマーニ)だとか。
でもまぁ・・最近のラブホは家族で泊まれるファミリープランなんてのもあるから
あり得ないわけでもないのか。。。。一泊28,000円って高っww
でもまぁやっぱり子供に見せたくないわね。意味理解できてないとしても。。
■いずれ東京沈没でバッドエンドか?主人公にとってはハッピーエンド
このまま雨が降り続ければ数十年後には、東京沈没。
その後もずっと降り続けたら日本沈没?!こりゃバッドエンドだねぇw
帆高は地球と陽菜を天秤にかけて陽菜を取りました。
異常気象を収めるには、陽菜が人柱として雲の上で祈り続ける必要があるのですが、それを阻止してヒロインの命を救った。ヒロインは晴れ女の力が無くなり雨が止むのをただ祈り続ける普通の女の子に戻りました。
皆さんは、これをどう捉えますか?
自分が帆高くんだったら同じことしてたかも。
でも自分が陽菜(ヒナ)だったら・・皆が助かるなら人柱を選ぶかも。
帆高くんには悪いけど『有難迷惑』だと思うかもw
■3年間1日も止まずに雨が降り続いているのに??
終盤ですが3年間雨が降り続いていると言ってましたが
そしたら植物も光合成が出来なくなり、土壌も雨に流されたり、
根が腐ったりで朽ちてしまうのではないかと思うのですが、
桜の木が立派に育ってるのが不思議でした。
■メッセージ性は環境問題か?
異常気象は地球温暖化や環境破壊などが原因と言われています。
この映画でそこまで考えられるでしょうか?
異常気象の原因にクローズアップしていないので、そこまで考える人は少ないかも?
■安定のRADWIMPS
盛り上がりにかけて始まる曲。新海誠監督って、いつもこうだよねww
そしてまんまとハマりますww
音楽の入れ方相変わらず最高だなっ!
個人的は新海誠監督の作品は好きであります。
しかし無理な設定すぎたせいか、映像美は素晴らしいのですが
内容に粗が目立つと言いますか。。。
ちょっと他の作品に比べると残念な印象になりました。
私、『君の名は。』でも頭固いことばっかレビューしてるんで
レビュー読んで不快に思われたら、すみませんm(_ _)m
水に沈んだ世界を帆を高く上げて進む
言わせてください。凪くん最高。凪くんが良かった。とにかく良かった。凪くんという魅力的なキャラクター一人で、かなり個人的には高評価になっている作品だ。
正直、もっともっと凪くんばっかりで夏美にドギマギとかおっさんのパートはそこまでいらんかったかもしれない。
本当は凪くんが最高なので星5つにしたいが、さすがにいろいろ言いたいこともあったので4とした。
声優さんみんな上手いと思ったけど、本田翼ちゃんそんなにダメですかね??「こんなとこ腰掛けよ」とか良かったけどなー。森七菜ちゃんはうますぎて声優顔負けに感じました。
またチョーカーの青い雫や太陽の天使みたいな指輪、落ちてくる透明な魚のような雫など、細部のモチーフも魅力的に感じた。
一番好きなシーンはヒナの家でポテチチャーハンを食べるところ。なんか涙が出そうになった。
名前も良かった。陽菜、凪、は空が晴れ渡ったり海が穏やかになることを自然に表してるし、帆高は雨に沈んだ街を帆を高く上げて進んでいく、と考えると素晴らしい。でもその点夏美はちょっと安易じゃないかい??
あとなんかおじいちゃんの、「フン,何が異常気象だ。人間が勝手に騒いどるだけで,そんなものせいぜい100年200年の話じゃ。」的な話は考えさせられました。
以上は本当に個人的な断片への偏愛とでもいうべきものであり、以下は嫌だったなーと思うところです。
夏美、いくら姪だからってそのへんに下着置いとくとかなんか距離感が気持ち悪い。
見てたら、え、つきあってるんですか?て思いますよね。
拳銃を隠すのはなんか、なんかのお話の真似かな??
家出の理由ないんかい!?!?!?!?
女の子選ぶのはまあ一つの帰結だけど、ちょっと主人公が1人で浸りすぎて感情移入できん。あの青臭さは恥ずかしいというより、アホ!と言いたくなるような腹立つ感じの痛々しさだった。
せめておれがヒナとナギを守るっ!とかにしてくれ。ヒナばっかりかよ。
あと、ナギくんの彼女2人はその歳で複雑すぎる。友達2人でよくないか??
陽菜どうやって高校行ったの?暮らしは??
帆高親出てこないんかい!?家での理由ないんかい!???!???
まあ、もう一歩!って感じだったけど、個人的には色々と好きだったかもしれない。
絶対に東京水没はしてほしくないけどね。
若い感性に向けてのあるメッセージ
初視聴時は拒否反応が大勢。
映像の素晴らしさは素人でも分かるけど、ストーリー上の無視できない破綻点が気になって。
あれだけ水位上昇したら都市機能壊滅で高台に移住しようが生活圏として成り立つわけがない・・とかね。
で、今回二度目の視聴でそれら気になっていた破綻点が肯定的に納得できたということは正直ないけど、メインメッセージという点ではうっすらとポジティブに受け止めていいんじゃないかなという心持になれたかな。
それは老若問わず普遍的な「若い感性に向けての希望・夢」のようなもので、だからこそ200億近い興収を上げることができたのだろう。と
しばらく経ってまた見たくなるかもしれず、その時にはさらに違う受容の仕方をすることになるかもね。
そういえばもともとこんな監督だったわ
言の葉の庭からの流れで鑑賞したが、、。
うーん、自分には前作の「君の名は。」の評価が高く、直前に「言の葉の庭」を見ちゃったから好みが分かれるだろうけど、今作はあまりピンと来なかったかなー。
新海監督の作品はリアルな男女の恋であったりそれを上手く配合したファンタジーとかなんだと思うんですけど、今作はそれが噛み合っていないと言うか、微妙な納得できない部分が多くてモヤモヤが続いたまま最後まで駆け抜けてしまった。
「君の名は。」で言うとお互いが入れ替わるとかリアリティーもないんだけど、丁寧な導入があったからかすんなりと受け入れる事ができたが、今作は何故に晴れにする力を手に入れられたのか?なぜ天気を操れるのか?等も感覚的にしか追いかけられないままに進んでいく。
また他の方も言っていた様に自分も銃の取り扱いには一番の違和感を感じたし、未成年と言う設定や発砲するって言うリアリティーの無さに少し冷めてしまったかなと、、。
しかしながらいつものドキドキ(これは新海監督の作品特有である)は感じたし、特に初恋に近い焦燥感や「たとえ世界を敵にしても」って言う一直線な恋の気持ちって言うのは共感を持ちながら見てしまった。
新海作品では「星を追うこども」に近いファンタジー感と言うか、今一入り込めない感じを少し感じた。
まあ今作は東京が舞台なのである程度は現実味があるのだが、、。
RADWIMPSの曲も良いのだが、やはり「君の名は。」の様な一体感や疾走感。
また気持ちを煽ってくる歌詞が今作は比べると弱かったかなー。
毎回書いているが、相変わらずの情景の美しさは素晴らしく特に雨の描き方は素晴らしい(雨好きですw)
「すずめの戸締まり」はまだ見れてないがどんな作品なのか楽しみだ。
トロッコ問題を思い出した
貧困ノンフィクション
ファンタジーだと思っていたら、気候変動と日本の貧困を題材にした社会問題を扱ったノンフィクションだったんだな。
家出少年と不法就労、親なし貧困生活の妹弟と児童売春(シングルマザーの死で貧困化)、売れないライターと喘息持ちの子ども(母親が死にシングルファーザーが働きながらでは育てられない)、就職先が決まらない姪(二人は半地下で同居)、銃犯罪、都内の廃墟化、そして気候変動がもたらす社会の不安定(水没し住居を失い質素なマンションで暮らす老婆が象徴的)。
世界がどうなっても君といたい。きっと大丈夫だ。
壊れた世界で生きていくにはそう言い聞かせるしかない世界の貧困の闇が悲しい雨に溶けていく薄暗い作品だった。
全然イメージが違ったなぁ。明るいボーイミーツガールだと思っていたのに…。こんなに暗い作品だったとは…。
ところで、気候変動視点で観ると、大切な何かを犠牲にしないと世界環境は救えない。彼らは世界環境を犠牲にして幸せを得ようとした。環境問題の本質は、人が自分が得た幸せを放棄できないことにある。そういう意味ではこれは、プラネタリーバウンダリーを迎えた世界の話。致命的な環境破壊を食い止められなかった若者達の未来の世界。
さらに言うと、セーフティネットがあるはずの彼らが、そこに感じる“息苦しさ”に耐えきれず、彼は家出をし、妹弟は親戚や児童福祉を頼らずに、年齢まで偽りバイトで生活している。
この、本来機能すべきセーフティネットの機能不全は何を意味しているのか。彼らを追い立てる“息苦しさ”の理由は本作では語られない。いじめ?親の過保護?児童虐待?
この語られない“息苦しさ”に共感が得られ、“それでも君と一緒なら大丈夫”、という甘い言葉に共感出来る若者が多いなら、それはこの日本が、本当にセーフティネットが機能しない貧困な国になってしまったから、なのではないかと思ってしまう。
穿った見方、というよりそれしか描写されていない、直接的な作品。
さて最後に、一人の犠牲で救える世界は本当に実在したのか?そんなんで世界は救えるはずはない、という前提に立つと、これは彼と彼女の主観的な世界観を“天気”で表現しただけ。
つまり、“晴れ(幸福)”た世界は自分を犠牲にしないと得られない。それこそ死なないと得られない(迎え火のシーンで空は死の世界に繋がっている)。なので、“雨(不幸、貧困)”の世界を受け入れて幸せになるしかない。という自己欺瞞が生み出した世界観なのかもしれない。雨でも幸せになる方法があるんだ、という…。
(つまり、あの時、彼は、廃ビルの屋上で、彼女を死から思い留まらせただけ…)
それだと救いがないので、そこはファンタジーの世界観を残しておくか。
それにしても、これは、エヴァだな。
シンジとレイとカジとリツコが転生した世界の物語だな。
ガッカリ…まあまあ…
新海監督の運命感が窺われる一本なのか。
タイトルなし
『君の名は。』より、私は好きです
朝ドラ『舞いあがれ』の吉田学生が、“『天気の子』の子だ”と言われているので、みて見ました。
朝ドラでの演技とは違い、こちらは声しかありませんが、違和感ないですね。この作品には、倍賞美津子や小四郎・・・じゃなくて、義時・・・じゃなくて、小栗旬や平泉成とか、名だたる俳優が出ていますが、やっぱり、どこかしら声の演技は不自然。その意味では、神木隆之介は凄いな。それと、違う意味で、本田翼も凄い。映像のある演技だと、棒演技とか言われるけど、アニメの声優だと、悪くはなかったかも。
素晴らしいと言われる新海作品ですが、正直言って、登場人物などの動きのある物体のアニメーションはイマイチだと思います。他方、その動く物体の背景は、“異常なほど”緻密。そんものそのままなので、どこだかわかるんですよね。凄い。
表題の通り、『君の名は。』よりは好きかな。荒唐無稽な内容なだけ、アニメである必然性も感じたしね。
全1221件中、21~40件目を表示