「キャラクターが大きな声で叫んだり、涙をだらだらと流したり、ドラマテ...」天気の子 羊メエメエさんの映画レビュー(感想・評価)
キャラクターが大きな声で叫んだり、涙をだらだらと流したり、ドラマテ...
キャラクターが大きな声で叫んだり、涙をだらだらと流したり、ドラマティックな音楽がタイミングよく流れるから、見ている人が感動するのではない。それらはただの「演出」であって、しっかりとした世界観に裏打ちされた脚本があってこそ、効果を発揮するものだと思います。
前作の「君の名は」に比べると、脚本の出来が著しく劣化、他の方も書いているように、「なんでこーなるの?」ってのがきちんと説明されていないため、騒ぎ続けるキャラたちの誰にも感情移入できないまま、どんどん描写だけが進んでいきます。
「なんで女性主人公は晴れ女になったの?」「晴れ女になったときに病床にいた人はそのあとどうなったの?」「なんで男性主人公は島から出たの?」「なんでゴミ箱の中にピストルがあったの?」「なんで東京には雨が降り続けているの?」「なんで女性主人公は人柱であることがわかったの?」「なんで人柱になると消えるの?」、などなど解決されない疑問が山積みです。
芸術作品だったらこれでOKでしょうけど、娯楽作品としてはどうでしょう? 正直、途中で寝ちゃいました。
これが本当に、あの精緻な「君の名は」を作った新海監督の作品なのでしょうか? なんかのパロディじゃないでしょうか?
肝心の描写も大したことありません。
たとえば空を舞う主人公たちにまったく「浮遊感」がないのです。宮崎駿があれだけこだわってきた空中シーンをあえて導入するわけですから、宮崎にはなしえなかった新しい浮遊感を提示すべきでしたが、残念ながらそれはなし。スタジオジブリもほっとしているでしょう。
マクドナルドをはじめとしたあちこちに出てくる企業タイアップのカットも興ざめです。
企業に媚び、大衆に媚び、自分の前作に媚びた…そんな悲惨な作品。残念です。
疑問に思うことでは、なく
この監督の作品は、説得力が
ないと思いますね。
まず主人公の動機が映画に、
描かれている内容でもほとんど
の人が家出しませんし、
ヒロインも何故主人公のことを
受けいれたかもそのような理由で
そうなるとは、思えません。
以上のことから、リアリティの
欠片もありません。
寝た割りにはよく観られてると思いました。他の方もコメントされてますが、貴方の謎はほぼ映画内で解決されてましたよ。
僕自身は「主人公の家出の動機」と「法を犯すことの軽さ」「凪君が何故最後駆けつけられたのか」くらいは疑問に思いましたけど。
そもそも「なんでこーなるの?」は前作からだったので仕方ないのかなぁ〜とは思いました。
私も羊メエメエさんに同意です。この映画、君の名はっぽく作ってますが、前作とは雲泥の差。前作は先の全く読めない展開に自然と引き込まれましたが、今作は全く入り込めず。確かに鑑賞後色々な疑問の残る映画でした。ヒントが隠されていようが再度観たいと思わせる映画ではないですよね。
あなたの疑問はほとんど作品内でヒント出てますよ。君の名は。もそうだったけど、さりげないシーンの風景、脇役のセリフ、小道具を元に推理すると「ああ、そういうことか」と気付けるような作りになってます。ただ、監督自身が説明を重要視してません。だから公式にほとんど解答してなくて、「必要な情報は全て映画の中に込めました」と言ってるだけ。どっかのサイトで言ってましたが、君の名は。と天気の子は「外側のクリームが甘すぎて、スポンジケーキの上質さがわからないようになってる」との事です。外側のクリームとは美しい映像と音楽と、キャラの魅力。スポンジケーキはかなり緻密に計算された設定です。