ファースト・コンタクト
劇場公開日 2019年1月11日
解説
地球外生命体とのファーストコンタクトのため禁断の領域に足を踏み入れた人類の運命をファウンドフッテージ形式で描いたSFアクション。衛星軌道上に突如として現れた謎の現象「ヴォイド」。国際的宇宙関連組織「スペースエージェンシー」による調査が開始され、ヴォイドから生命の存在を示唆する電波が発せられていることが判明する。無人機での調査によると、内側は光に包まれたトンネルになっており、その先に何かがあることまでは確認された。さらなる調査には人間を送り込む必要があるが、とても生身の人間に耐えられるミッションではない。事態が深刻化する中、組織は人工の合成ボディに優秀な人間の脳を移植する「ヒューマン2.0」を開発し、地球外生命体とのファーストコンタクトに臨むが……。これまで数々の映像作品やビデオゲームのVFXを手がけてきたハズラフ・ドゥルールが長編初メガホンを取った。ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の「未体験ゾーンの映画たち2019」上映作品。
2017年製作/92分/イギリス
原題:The Beyond
配給:ハーク
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2020年3月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
形式からするとモキュメンタリー。インタビュー形式のセリフばかりで説明され、興味深い内容なのだが、ちょっと眠くなってくる。“ヴォイド”と呼ばれる何かが発見され、調査に船外活動した宇宙飛行士の一人も死亡する。そんな折、地球上のあちこちに黒い雲状の球体が出現し、人類は滅亡の危機を感じてしまう。
1420Mhzとかワームホールといった宇宙に興味のある人にはとっつきやすい作品ではあるが、話の中心が「ヒューマン2.0」の方へと惹かれてしまう。脳だけを移植するサイボーグのようなロボットを作り、強大な圧力がかかるホールへと旅立たせるのだ。しかも、車いすの青年カールを最初の候補としたが、死亡してしまうというリアルさまで描いていた。
環境問題や、得体の知れない物体はなんでも攻撃してしまう地球人の性格の皮肉などをメッセージとして残してくれる。地球外生命体の発見よりも、その後に太陽系に出現した地球そっくりの兄弟星をもっと知りたくなった。
2019年11月10日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
地球に不思議な衛星体が近付いてくる。
ワームホールのようにどこかの宇宙とつながっているようだ。
そして黒い球形の飛翔体が多数、現れる。
人類は人間の脳を移植したアンドロイドを送り込むことに。
日本の漫画に親しんできた人たちには、それほど目新しくない。
2019年6月22日
Androidアプリから投稿
悲しい性 内容はアーサーCか最近観たメッセージっぽい 確かに安っぽい、怪しい作りなんだけど、最後は少し感動しました
2019年1月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
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未体験ゾーンの映画たち2019の作品群の中の一作。
いわゆる『モキュメンタリー』方式でストーリーが進むのだがジャンルがSFというところが斬新であるし、親和性も高いと感じた。インタビュー形式で筋を進めるので状況は分りやすいがドラマ性は希釈されてしまう。その辺りのバランスの危うさが今作品の課題でもあると感じだ。例えば唐突に展開が変わることも(最初は謎の発光体なのに、急に人間を脳だけ移植させる倫理観無視の話になり、そして結局宇宙人は地球を救うことを選び、それだけではなくもう1個地球をプレゼントする)等、ご都合主義的な流れを一々上げていたらキリがないのは自分もそう思う。特に車椅子の社員が脳移植後にあっけなく死んでしまう件も、この手法ならではの切り口であり、本来ここにドラマ性を漂わせるところも、敢えてクールに演出する。そんな中での本作の主題とも言える、『人間の攻撃性』へのテーゼを皮肉的に主張している点も、あくまで冷静に淡々と語る手法として興味深く感じた。
とにかく、ツッコミどころは満載で、そもそものプロットと手法との組み合わせが斬新なのが非常に際立った作品である。実験性もあるのだろうがこういうチャレンジングさは高く評価したい。多分、映画としての評価は残念と言わざるを得ないかも知れないが、しかし切り口としての面白さ、日本的な観念に近い思考も充分読み取れた興味深い作品である。
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