イエスタデイのレビュー・感想・評価
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自分だけの愛を歌え
他の人は無いかもしれないけど、自分はよく思う時が有る。
人気作品を誰も知らない世界で、自分一人だけがそれを知っていたら…?
そしてそれを、自分の作品として発表したら…?
だから本作には驚いた。
まんまじゃん!
ひょっとして今自分は、“知らない方の世界”に居るんじゃ…?
教師を辞めミュージシャンに転身したジャック。が、全く売れず…。
唯一、幼馴染みでマネージャーのエリーだけが教師の傍ら献身的に支えてくれていた。
ある夜突然、原因不明の世界規模の停電が。
真っ暗になり、ジャックは事故に遭ってしまう…。
このシーンが個人的になかなか面白い。
真っ暗になって世界が変わる。
まさしく、“暗転”!
命は助かり、友人たちと快気祝い。
その最中、ジャックは“ザ・ビートルズ”の話をする。
すると、友人たちは「??」な顔をする。
怪訝に思ったジャックは、インターネットで“ザ・ビートルズ”を検索する。
ザ・ビートルズ=昆虫。
パニクりそうになる頭で懸命に考え巡らした結果辿り着いたのは…
世界中がビートルズを知らない。
知るのはただ一人、自分だけ…。
やはりこのアイデア!
ビートルズが居ない世界で、自分だけが知っている。
ちぐはぐな“カルチャー・ギャップ”。
ビートルズ? 昆虫? 超マイナーバンド?
知ってる者からすれば、いやいや、オイ!
“知らない”のだからその反応は当然。
でも、“知らない”世界でも歌だけは別。
友人たちの前で歌ってみせた所、魅了する…。
クィーンもエルトン・ジョンも世代じゃないのだから、ビートルズも当然。
でも、“ビートルズ”自体は勿論知ってるし、これでもメンバー全員の名前も言える。(ナメんなよ!)
さすがにあれもこれもじゃないけど、曲も幾つか知っている。
「ハード・デイズ・ナイト」「イエロー・サブマリン」「愛こそはすべて」「レット・イット・ビー」、そして本作のタイトルにもなっている「イエスタデイ」…。他にも曲名は知らないけど聴いた事ある曲がいっぱい!
個人的なお気に入りはやはり、「レット・イット・ビー」だね。
こんな自分でも魅了されるのだから、聴いた事が無い世界でも。
…いや、そうでは無かった。
両親には無関心に幾度も遮られ、小さな会場で披露するも誰も聴こうとせず…。
あのビートルズの曲なのに…。
しかし、聴く耳持ってる人は持っている。
地元のレコーディング・エンジニアの耳に留まり、そしてそれがあの人気ミュージシャン、エド・シーランに繋がる!(ご本人出演!)
日本で言うなら、サザンが居ない世界でサザンを自分の歌として歌って、今人気の米津玄師に気に入られたモン…?
前座だが、シーランと共にツアーに出る。
ここで大変なのが“曲作り”。
幾ら有名曲や好きな曲とは言え、全てをはっきり事細かに覚えていない。
あの歌詞、何だったけ…?
何だかここら辺、妙にあるあるな感じして面白かった。
例えば、『SW』や『タイタニック』の全てのシーンや全ての台詞を完璧に覚えていますか?
ジャックの歌の評判や人気はじわじわと。
歌対決でシーランも負けを認める。
ワンマンな音楽マネージャーが付く。
そして世界を回る、スターミュージシャンになるのだが…。
ジャック役の主演ヒメーシュ・パテルが生歌&生ギター演奏も披露。愛すべき役柄も含め、見事!
幼馴染みエリー役のリリー・ジェームズが卑怯なくらい可愛い。『シンデレラ』の時並みに魅力爆発! ただ可愛いだけじゃなく、ジャックにマネージャーとして来て欲しいと頼まれた時、教師として生徒たちの未来があると断った時の姿に誇らしさすら感じた。
ウザいけどイイ奴な友人のロッキー。この手のナイスキャラはリチャード・カーティス作品の定番。
脚本はリチャード・カーティス。
監督はダニー・ボイル。
片やロマコメの名手で、片やスタイリッシュな作風で知られる鬼才。
一見水と油のようだが、これが絶妙なハーモニー。
カーティスらしいユーモア、ハートフルさ、ボイルらしいテンポの良さ。
心配は無用だった。何より、イギリスを代表するこの映画人2人が初タッグを組んだだけでも必見の価値ありの一作!
2人共、ビートルズマニアだとか。それは作品を見てるだけでも伝わってくる。
ビートルズが居ない世界なんて、おちょくってるのかと思いきや…否!
終盤の展開に触れるが、自分以外にビートルズを知ってる人物らと出会う。責められるのかと思ったら、逆に感謝される。
ビートルズの居ない世界なんて退屈。この世界にビートルズの曲を歌ってくれてありがとう。
イギリス映画というのもいい。ビートルズにクィーンにエルトン・ジョン…。偉大なミュージシャンを多く生んだ偉大な音楽の国。
ボイルとカーティスが、ビートルズやイギリスへ愛や敬意をたっぷり込めて。
そう、本作は“愛”の映画なのだ。
人気者になるにつれ、エリーと関係が…。
お互い欠けがえのない存在なのだが、正式な“恋人同士”ではない。あくまで、“幼馴染み”…。
エリーは別の男性と付き合う。
かつて売れず、苦労を共にしながらも、常に一緒に居て、幸せだった日々…。
今の“偽り”の成功と名声と引き換えに、それを手放す…。
本当にこれで良かったのか…?
また、ジャックを苦しめるもう一つの自責。
自分の歌なんかじゃない。自分も歌を愛するはしくれなのに、こんな事はビートルズや音楽への冒涜。
苦悩するジャックに、ある人物から助言が…。
その人物、はっきり言えばオイオイ!レベルの掟破り。
でも、ビートルズが居ない世界なんだから、確かにそうだ。
その偉大な人は言う。“本当に大切なもの”を手放すな。
ラストは予定調和なハッピーエンドだが、それすら幸せで温かい。
生み出したからこそ言える。
我々に伝えてくれているではないか。
“愛こそはすべて”
どんな世界や作品もそう。
ビートルズだからの曲。クィーンだからの曲。サザンやSMAPだからの曲。
黒澤が撮っての『七人の侍』。スピルバーグが撮っての『E.T.』。宮崎が手掛けての『千と千尋の神隠し』。
ビートたけしだからのギャグ。志村けんだからのギャグ。藤子・F・不二雄が描いての『ドラえもん』。鳥山明が描いての『ドラゴンボール』。…
挙げたらキリが無い。
別の人がやったって決して名作にはならない。自分が生み出したから名作になったのだ。
自分だけの愛を歌え。
S(少し)F(不思議)映画!
他作品ではあまり観た事が無い"少し不思議"な展開となってからは凄く面白かったのだが、ラストの着地点が普通の恋愛映画となってしまい、少々残念…
例えば、主人公と同じ環境の何処かの誰かが"メガネの魔法少年の物語"を出版して大ヒットしてる…なんてオチとか。
ジョン・レノンのサプライズ登場も、物語と全く絡まない出オチなのも残念…
邦画でリメイクするなら、"藤子不二雄の居なかった世界"か??
ビートルズがくれたもの
この設定面白いですよね、ビートルズのいない世界。
ビートルズいない世界って考えられないなー。
彼らを誹謗中傷する心ない評論家達もいる、ジョンレノンは薬中だとか…。
どうだろうこの映画を見て、改めてビートルズの素晴らしさがわかった。彼らが演奏する曲のたった4分間位の時間でそんな評論家たちが一生かかっても与えることのできない幸せな時間を僕にくれる。
ビートルズ万歳と叫びたくなる秀逸な映画です(^^)
偉大
ビートルズは特に好きというわけでもないけど、聞いたことある曲がいっぱいあるのでiPodには入れていて、時々思い出した時に聞いています。
そんな感じの僕が見に行って、面白かったです!
やっぱりビートルズは偉大ですね。
知ってる曲ばかりかかって、コメディっぽい感じもするけど、真面目な話もあって、最後はハッピーエンド。楽しめました!
今日の移動はビートルズ聞きながらですね。
これを打つのも聞きながらです。
よう、相棒(笑)
ビートルズが存在しないパラレルワールドのようなところに迷い込んだのは、きっとジャックだけじゃないだろう。同じような体験をした誰かが現れて、ジャックの不正を暴くべくドラマを盛り上げるに違いない。結構な前半で確信した予想が、あんな幸せなかたちで裏切られたことに、この映画に関われたことの幸せを感じてやまなかった。
9年ほど前だったか、ある高名な詩人の講演会で起きたちょっとしたハプニングを思い出した。
講演の終盤、それまでの話の流れを全く無視して、その詩人は語った。
「誰かの作品を自分の作品だっていう子は、本当にその作品が自分のものだと思えるの よね。自分が作ったんだと思えるくらい、その作品が自分のものになってるんだから、それは良いことなんじゃないかと思うのよ。」
聴衆の多くはキョトンとしていたが、自分は、その数日前に、ある全国規模のコンクールで最高賞に輝いた隣の市の生徒の作品が盗作で、それを地元の新聞がすっぱ抜いた出来事を指しているのだと気付いた。
そして、この詩人の、寛容を通り越して、創作という行為と創作者に対する限りない敬意と愛情に、感極まってしまった。
ジャックと同じ世界からやってきたあの二人も、創造物に対する溢れんばかりの畏敬の念という点において、自分が体験した詩人の対応と根幹は共通するのだと思った。
他にも、心に温かな何かが残る場面がたくさんある作品だった。
漁師として生きてきたという78歳の「あのお方」との邂逅、分かってるようで分かってない、ポイントは外してないようで肝心のところでは外れてるジャックの両親、私欲を一切感じさせないギャビンのユニークなスタジオ録音、そしてエド・シーランの神をも恐れぬあの拷問のような代案(笑)。
みんな、何かをクリエイトすることへの絶対的な信頼と愛情を揺るがせることがない、愛すべき人物ばかりである。(ロッキーは別の意味で最高だった。あれぞロックンロール!)
そういう、素敵な相棒ばかりの約2時間。あっという間であったなあ。
ベタなストーリーだけど面白い
ストーリー的には大体想像がつくので、あまり期待してませんでしたが意外に面白かった。所々ちょっと笑えるシーンがあったり、ストーリーと歌の歌詞が重なっていて、特に罪悪感に苦悩するジャックの気持ちが込められたHELPは聴きどころ。それとビートルズって本当に凄い曲を量産してたのが改めて分かります。イギリス映画らしく、昔『小さな恋のメロディ』を観た後の様な、ほんわかした気持ちになりました。
結末はすぐ予想できる
ビートルズの他にもCOKEとかいろんな有名な物が、無い世界になっており、想像すると面白い。一番すごかったのが、ジョンレノンが生きていたという事。ニューヨークで銃弾に倒れたはずなのに。リリー・ジェームズが可愛い。ビートルズの曲が好きな人は楽しめるのでは。
ビートルズを知らない
ビートルズは有名な曲をさらっと聴いたことがある程度の音楽ファンです。ビートルズを知らない世界という触れ込みに惹かれて観に行きました。
見終わってまず、もっとビートルズを聴こうと思いました。劇中で歌われる歌詞に対しても翻訳が入っており、それがありがたかったです。やはり歌詞が理解できると、聴こえ方も変わってきますね。俳優さんの歌声も良かったです。
ストーリーは、全体的に軽くテンポよく進んでいく印象でした。ビートルズや世界の矛盾などについてはそこまで深く掘り下げず、主人公とヒロインの恋愛がメインテーマかなと私は感じました。どちらに期待するかで評価が分かれるところかもしれませんね。
ジョンレノンが生きているシーンには感動しました。こんな世界線もあったのかなと考えると切なくなります。また、オアシスがいなかったり、黄色い潜水艦が合言葉になったシーンにはニヤリとしました。
全体を通して、なかなか楽しめました。ビートルズを知らない人でも充分に楽しめる作品だと思います。
ザ・ビートルズへのラブレター的映画
『スラムドッグ$ミリオネア』のオスカー監督のダニー・ボイルと、ロマンティック・コメディの大家リチャード・カーティスが組んだファンタジー・ラブコメディ。
普段、ザ・ビートルズの楽曲を訳しながら聴く機会もないので、今回、日本語字幕で改めて名曲の数々を訳詞を観ながら聴きますと、流石に凄く響くものがありました。
その点では、鑑賞後に、サントラ盤を購入するぐらいに満足できたのですが、ザ・ビートルズへのラブレター的映画としては「ザ・ビートルズが存在しない世界」を描くというアイデア自体は秀逸ではあったのですが、お話しの出来映えとしてはもうあと一歩といったところでしょうか。
主演のヒメーシュ・パテルのことは全く知らなかったのですが、無名のミュージシャンを地でいくような哀愁を漂わせつつ、ユーモラスな雰囲気を醸し出す表情がうまくハマっていましたし、今回、本作品の主演オーディションを見事に勝ち取った歌声もなかなかのものでした。
お話し的には、予告編にもある様に、鳴かず飛ばずの無名のミュージシャンのジャック(ヒメーシュ・パテル)が幼馴染みのエリー(リリー・ジェームズ)をマネージャーとして献身的なサポートも空しく全く売れず、音楽で有名になりたいという夢も萎えてしまい、ついにその夢を諦めた日、12秒間、世界規模で謎の大停電が発生。
真っ暗の中、交通事故に遭ったジャックが、昏睡状態から目を覚ますと・・・。
史上最も有名なバンド、ザ・ビートルズが世の中に存在していない!
世界中で彼らを知っているのはジャック1人だけ!?
ザ・ビートルズの存在が消え去った摩訶不思議な状況の中、ジャックは記憶を頼りにザ・ビートルズの楽曲を披露するようになる。
すると、ライブは大盛況、SNSで大反響、マスコミも大注目!
さらに、その曲に魅了された超人気ミュージシャンのエド・シーランが突然やって来て、
モスクワでの彼のワールドツアーの前座を任されることに。
エドも嫉妬するほどのパフォーマンスを披露すると、ついにメジャーデビューのオファーが舞い込み、ジャックはロサンゼルスへと向かう。
思いがけず夢を叶えたかに見えたジャックだったが・・・。
といったイントロダクションの映画でした。
このパラレルワールドというかマルチバース(多元宇宙理論)的な発想の世界の中とは言え、ジャックは、あれよあれよと時の人となり、富と名声にまみれ、罪悪感にもさいなまれながらも、ザ・ビートルズの曲を歌っているとそれはそれで気持ちが良い。と、ここまではファンタジーなのですが、お話しの展開としては、ダメ男が架空のサクセスストーリーの中、最後は痛いしっぺ返しにあって人生を見つめ直す映画かと思いきや、リチャード・カーティス原案・脚本だけあって、ジャックとエリーの幼馴染みの恋の行方は、果たして成就するのだろうかといった、結局は王道ラブコメディ。
全くもって優柔不断な幼い2人の関係がもどかしく、また焦れったいジャックを心の中からついつい、ののしってしまうほどでした。
エリー役のリリー・ジェームズがとにかくチャーミングで献身的なので、何故にジャックにそこまで思いを寄せるのか「人は見かけによらぬもの」とはこの事かと思うほどでした。
ジャックが、本当に大切なもの・大切な人・大切な事に目覚めるまでの過程が焦れったくてイライラさせられ通しでした。
それこそ「Help!」の歌詞などが上手くマッチングする演出には哀しいやら面白いやら。
グラミー賞アーティストのエド・シーランは、それこそ本当のチョイ役くらいの出演だと思っていたら、予想外に出演シーンも多く、このお話しの展開を左右する重要な役割を担うほどだったのも驚かされました。
芸能プロダクションのマネージャー役をノリノリで演じたケイト・マッキノンも良い仕事をしていました。
ジャックを監察するかのように見ている謎の男女の存在や、ザ・ビートルズといえば今は亡き彼の人の扱いは意表を突いていましたが、ザ・ビートルズへのラブレター的映画だけあって尊敬の念をも表現したのかと思いました。
同じ事実を歪めて、あった出来事を変えるにしても、クエンティン・タランティーノ監督の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)よりも、今作での彼の人の登場の方が多幸感が溢れてきましたね。
また、パラレルワールドに紛れ込んだジャック以外には、ザ・ビートルズ以外にもオアシスやコカコーラやシガレット(タバコ)など・・・。も存在しない世界という小ネタも面白かったですね。
あたかも、さも現代のCDアルバムの製作過程を揶揄するようなくだりも面白かったですが、ジャックの採った結末が『はじまりのうた』(2013年)と同じ様な結末だったのが少々残念でしたが、あのような同じケリの付け方しか仕方がなかったのかな。
出来れば、ジャックのオリジナル曲という想定の『サマーソング』をもっと上手く使って欲しかったですね。例えば、ラストはザ・ビートルズの『オブラディ・オブラダ』よりも、最後は『サマーソング』で締めるとかにして欲しかったです。
私的な評価としましては、
パラレルワールドというかマルチバース(多元宇宙理論)的な発想の世界に紛れ込んだ先は、「ザ・ビートルズが存在しない世界」だったというザ・ビートルズに向けたラブレター的な映画にしては、逆説的なアプローチで発想自体はすごく秀逸。
そう言ったファンタジー映画の体裁を採りつつも、王道のラブコメディという辺りは良いのですが、ラブコメ的な面ではややお話しの展開が先読み出来てしまう辺りが、いま一歩な感もあり、非常に面白い題材の映画だけにちょっぴり惜しかったですね。
ですので、五つ星評価的には、四つ星評価の★★★★(4.0点)くらいの評価が相応しい音楽映画と思いました次第です。
次はビートルズか〜
クイーン、エルトンジョンなどが続いた後で、次はビートルズかと楽しみにしてましたが、こんな感じの見せ方なんだね(^^;;
ビートルズの曲を今やって、こんなムーブメントが起きるかな?とか、ビートルズ以外にも消えてしまった物とか、主人公以外にビートルズを覚えてた2人など、いろいろ謎解きをしていけば楽しそうな設定だけど、そんなもん知るかって感じで物語は進みます。
変に整合性とかを考えないで、ビートルズの曲を聴きながら楽しい時間を過ごすのが正解だと思って楽しみました〜
最後に…
エルちゃんみたいなマネージャーいたら良いなぁ…
発想とキャラクターがとても良かった
・12秒間、世界で謎の停電が起こってから世界からビートルズやコーク、たばこ、ハリーポッターなどが存在していない世界になってしまう発想が面白かった。主人公だけがそうかと思いきや、幾人かが同一の状態になっているのがまた面白かった。
・エド・シーランが話に大きく関わってきて驚いた。
・ラストのオブラディオブラダを生徒に歌うシーンがとても良かった。泣けた。
・ビートルズの曲で儲けようとしてジレンマを感じている中での記者会見後に現れたビートルズを知っている人たちと会った時に、怒られたりするのかと思いきや感謝しているという所がぐっと来た。
・キャラクターが全員明るくて良かった。両親などがレットイットビーを妨げまくったシーンや友人たちがずっとファンだったり。
・何となく、途中でまた12秒間の世界中で停電が起きて全員が思い出したりするのかと思ったら。消えたまま終わって驚いた。
・ウェンブリーでビートルズの曲を無料で提供した決断、スピーチしたシーンがとても良かった。何となく録音には金がかかったんだから、勝手にそれは…と少し思った。
・ビートルズの歌詞を初めて知ったものばかりで、よかった。
・リリー・ジェームズが本音を隠してマネージャーをしてたり、仕草や表情が凄く魅力的で良かった。
・世界観が若干わかりにくかった。過去から一気に変わったのか、唐突にビートルズなどが消えたか誕生すらしなかったのかが曖昧だった。後半に出てきたジョン・レノン?が生きていたという事は、過去が変わったという事なのだろうと何となく思ったけど、歌手にならなかったビートルズってどういう事なのかが少し混乱した。固く考えすぎてる気もするけど。でも、現代までジョンレノンが生きているっていう感じが少し鳥肌が立った。
傑作とは言い難いが多幸感に溢れてる! オブラディ・オブラダと人生は続くのだ♪
ある日突然「ビートルズ」が存在しない世界へと転生してしまった主人公が、ビートルズの楽曲を借用して成功を収めるのだが…というラブ・コメディ。
監督/製作は『トレインスポッティング』シリーズや『スラムドッグ・ミリオネア』の、オスカー監督ダニー・ボイル。
脚本/製作/原案は『ラブ・アクチュアリー』『アバウト・タイム』のリチャード・カーティス,CBE。
ヒロインのエリー・アップルトンを演じるのは、『シンデレラ』『ベイビー・ドライバー』のリリー・ジェームズ。
また『はじまりのうた』『オーシャンズ8』の、名優ジェームズ・コーデン,OBEが本人役で出演している。
オスカー監督のダニー・ボイル×ロマンティック・コメディの大家リチャード・カーティスという鉄板の座組で制作された、異世界転生ものラブコメ。
オブラディ・オブラダ、ライフゴーズオーン〜♪てな具合な、お気楽な一作であります。
オリジナルアルバムやライブアルバム、アンソロジーなどを一通り揃えているそこそこのビートルマニアの自分としては、映画全編を通して製作陣のビートルズ愛が伝わってきてとても楽しめました♪
ビートルズの楽曲をふんだんに聞くことができたので満足はしたのですが、正直映画の出来としてはあと一歩といったところ。
ビートルズはただの人気バンドという枠を超えた、世界のカルチャーに多大な影響を与えた存在であるのは間違いない。
作中でも、ビートルズが存在していないことにより、コークもシガレットも『ハリー・ポッター』も存在していないことになっています。
ビートルズが存在していないことで、世界の有様は変化しているはずで、特にポピュラーミュージックの歴史は大きく変化しているはず。ビートルズの不在により、どの様な変化が音楽史に起こったのかをしっかりと描いて欲しかった。
オアシスが消えたのなら、エド・シーランも消えるんじゃない?と思ったり…。
あと気になるのは、物語の根本なのですが、ビートルズが存在していない世界線の現代に彼らの楽曲が突如として登場したとして、世界を巻き込む程のブームを起こすことができるのでしょうか?
世界にクラシックやジャズ、カントリー、フォークや初期のロックンロールの様な音楽しか存在していないとすればあり得るかもしれませんが、『イエスタデイ』の世界にはストーンズもエド・シーランもレディー・ガガもデヴィッド・ボウイも存在しています。
また、ロッキーとシーランのやり取りを見るに、この世界の音楽シーンは現実世界と同じくヒップホップが主流の様です。
このように既にビッグなスターが登場しており、ヒップホップが影響力を持っている世界で、ビートルズの楽曲を発表してもそこまでの注目を浴びるとは正直思えません。ビートルズという音楽を下敷きにして、世界のポップミュージックは進化してきたのですから。
その原点を今更新曲として発表しても、一部の音楽マニアにしか刺さらないでしょうね…。
本作のヒロインであるエリー。彼女を演じているリリー・ジェイムズ。彼女があまりにも魅力的すぎる!!あんな美女がマネージャーとして支えてくれていたのに、ジャックは10年間も何をしていたのか!?
あの2人が恋人ではないという設定に違和感がありました。別に恋人同士でいいじゃん。ジャックが馬鹿みたいに売れてしまって2人の間に溝ができるけど、ラストで心が通じ合ってハッピーエンド。この方が自然だと思うけどなー。
リリー・ジェイムズは非常に魅力的でしたが、エリーの「私と仕事どっちが大事なの?」的な態度には正直げんなり。それと、ギャビンがあまりにも気の毒。まぁ、あいつもすぐ別の彼女作ってたけど。
ジャック同様、ビートルズの記憶を持ったまま転生したあの二人は結局何だったのだろうか?もう少しあの人たちの説明をお願いします。
ジョン・レノン登場はやはり感動。この映画、ココがやりたいだけだったのではないかとも思っています。
せっかくまだ2人もビートルが生きているのですから、彼らも映画に登場していれば評価が上がったのですが(ポールはこの映画の企画にあまり乗り気ではなかったらしいので無理だったのかも知れません…)。
70代のジョン、ポール、リンゴがペニー・レインでジョージの思い出を駄弁っているシーンとかあったら最高だったのに!
ジャック自作の曲、「サマーソング」ですが、これはもっと作中効果的に使用すべきだったと思います。
ラストシーンは「オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ」ではなく「サマーソング」で締めるとか。ラストライブでこの曲をエリーに捧げるとか。そういう印象的な使い方をして欲しかった。
割と良い曲だったのに、ちょっと扱いがもったいないと思います。エド・シーランのマネージャーにディスられて可哀想…。
ビートルズの楽曲がたくさん聞けるので、ビートルマニアにはオススメの映画!反面、ビートルズに興味がない人には退屈かもしれません。
取り敢えず、ビートルズに巻き込まれる形で消滅してしまったオアシスが可哀想だと思いました。この世界線のリアムとノエルは何やってるんだろう?
ビートルズに彩られた素敵な愛の物語
良かった!観てよかった!
爽快なテンポと不朽の芸術的音楽、それが示すものは最終的には何にも邪魔されることのなかった愛でした。
冒頭で64歳になっても〜というくだりがあったが、その伏線が見事に回収されて大満足。
ジョンは愛に生きて、きっと愛に満ちた64歳を過ごして、今でも自分の世界を幸せに生きているんだ。
ジョンやオノ・ヨーコをよく知るファンが見たら、あの描写は余すところなくたまらないんだろうな。
ジョンが愛に生きたからこそ、この映画がつまるところ示すものは愛なのだと。製作者のビートルズへのリスペクトとこれまた愛を感じた。
ジャックの1番の理解者で、だれよりも成功を祈っていたからこそ、本当は絶対離れたくないのに、でも笑って送り出したい、応援したい、でも会いたい側にいたい、好きでしょうがない、そんなエリーの葛藤が、もどかしくすごくすごく切なかった。
そして、ジャックだってとっくに自分の気持ちに気づいているのに、いつまでたっても煮えたぎらないもどかしさ。
大抵色々なことを天秤にかけなきゃいけないものだ。
どうしようもならない、自分でもどっちにも転べない気持ちってあるんだよなあ。。。
そんな葛藤を、さすがはリリージェームス。見事な表現力!!!
ビートルズのいない世の中と、虚の名声をどのような形で収めるのか、ワクワクしながら観ていたが、満足の最後だった。
ちょいちょいビートルズと共にこの世に存在しないこととなっていたもの達。。そしてジャック同様、元々の世界を知る2人の人物。。どんな共通性があるのだろうか?
コカコーラ、シガレット、oasis、ハリーポッター。。
イギリス??(コーラとシガレットはピンとこないが。。)
ロッキーいいキャラ!
ロッキーの更生の過程も良かった。空っぽだった人生に生きがいができた。
音楽は他人の人生をも変える。
デブラ、クール!めっちゃかっこいい!!!
見たことあるな〜と思っていたら、女性版ゴーストバスターズの人か!!あの時も一際オーラがあったけれども、今回もだいぶいい味出してる。
泣きドコロあり、笑い大いにあり。
お洒落な言い回し、いつまでたっても冴えない主人公とロサンゼルスの煌びやかな対比。
そして最後には、ずっとずっと宝物のように温めてきた美しい愛に心が温かくなった。
野外映画、絶叫映画でみんなで歌いながら、泣いて、もう一度楽しみたい映画!
お金よりも名声よりも大切なものがある。それに気付いた人は幸せになれます。
ビートルズより、S&Gやカーペンターズを聴いていた気がします。
この作品も、ビートルズを知らないと楽しくないのかと敬遠していました。
けれど、リリー・ジェイムズがヒロインと気付いて鑑賞することに。
音楽への熱意はあれど、パッとしないミュージシャンの主人公。
必死に主人公を音楽の世界につなぎ止める幼なじみのヒロイン。
こういう設定は大好きです。あぁもっと早く観ればよかった。
☆
地球規模で停電発生。あらら。
車に跳ねられさあ大変。
気がつけば病院のベットの上。
そして、誰もビートルズを知らない世界に居ることに気付く。
誰も知らないなら、ビートルズの曲を自分が歌ってしまえと思い立ち…
お話自体は、ビートルズを知らなくとも共感できるとても良い作品でした。
聞いたことのある曲がいっぱい。
聴いたことのない曲も、たぶんビートルズなのかな。
そんなことを想いながら、ハラハラドキドキしつつもハッピーエンド。
と、
日本の漫画に、設定の似た作品がある気がしました。
ビートルズの曲が知られていない世界に来てしまい、自分が歌う。
うーん
着想は確かに似ていると思いましたが、
「歌う目的」が違っているように思えましたので、まあいいか。
最後に
ビートルズって、やはりすごいなと再認識しました。
ここまで世界規模で名前が知れたアーチストって、日本人にはいるのかな。
いないのかな。
…
そういえば昔、
「ずうとるび」って居ましたね。
なんか懐かしい。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
誰もが知っている世界的なバンド、ビートルズが存在しない世界。そんな...
誰もが知っている世界的なバンド、ビートルズが存在しない世界。そんな世界はビートルズファンの自分は想像したくないけど、この映画の素晴らしいのはその仕掛け。ビートルズが存在しない世界で、ビートルズを奏でることで、ビートルズが存在する世界の素晴らしさを描くというもの。うまいね。ほんと。イエスタディがこの世界に生まれた瞬間に立ち会えたような興奮を体験させてくれる。
ただ気になったのは物語の結末。盗作に過ぎないビートルズとの折り合いをどうつけるのかという問題。そこにもちゃんと観客を納得させるエンディングを用意したのはさすが。設定で引きつけて、ちゃんと真実は明らかにして辻褄を合わせ、それでいて爽やかにハッピーエンドにする。エンタメ映画のお手本。
素晴らしかった
ビートルズの曲を歌詞の字幕付きで聴けるのがすごくいいし、演奏もアレンジも歌も素晴らしい。「ミスターカイト」がめちゃくちゃだったと言われていたのだけど、どんなだったか聞いてみたい。ジョンが世捨て人のような生活で、しかし生きていて泣ける。どんなに圧倒的な才能があっても世に埋もれている人はいると言いたいのかな。ヒロインが一点の曇りもない気持ちのいい美女で、ハッピーエンドが気持ちいい。負の側面が無さすぎて絵に描いた餅みたいでもある。マネージャーのおばさんもあれはあれで正しくて、ああいった人が世間をかき回していろいろな刺激をくれるのだろう。
ビートルズの凄さを確認するための映画
映画的な評論だと、役者はいいが、脚本はありがちで先が読めてしまい退屈、という風に簡単に書けてしまいそうだが、この映画の真価はそういったところにはない。
役者や脚本やカメラワークなどはまあ、どうでもよいのだ。
モスクワのライブハウスでエド・シーランと作曲バトルをするシーン。
シーランの演奏する「penguins」はまず非の打ちどころのないフォーキーなラブソングだが、そのあとにピアノソロで演奏される「The Long and Winding road」。
これは、もうイントロから勝負ありで、格が違う。というか、品格が違う。
シーランが「おめでとう。僕はせいぜいサリエリで、君はモーツアルトだ。」とつぶやいたとき、この映画はもう完成されてしまった。
欲を言えば、彼女と寝るシーンで「Happiness is a warm gun」を入れてほしかった、とだけ書いておこう。
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