劇場公開日 2019年10月11日

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「コアなファンほど観ちゃダメ」イエスタデイ ミッチさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5コアなファンほど観ちゃダメ

2019年10月17日
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60~70年代の洋楽が大好きで元バンド小僧の私はコアなファンとまでは言えないがビートルズの曲は今でも良く聞くし大のお気に入りだ。当時の音楽情勢も少しは知ってる。
それだけにビートルズが居なかったifの世界では、その後の音楽界に与える影響が大きすぎてとても想像出来ない。
日本にも同じような発想の漫画があったが、この映画と同じくラストが消化不良を起こしてしまう。それほどの存在だと思うんですよね、ビートルズって。ビートルズ愛!で作ったと言われてもこうなってしまう。
所詮ビートルズのいない世界でも、ある程度の人がビートルズの曲を歌えば皆が陶酔する、それを描きたいだけで終わり。
だから恋愛を絡めたり、対比する存在を出したり。(エドシーランは凄く良かったし、懐の深さとビートルズ愛を感じた。)
コアなファンが納得するラストを用意出来るのは至難の業だと思います。

あと、映画で使われた選曲と使い方にも納得いかない。ロシアで歌ったBack in the USSR、お披露目のホテルの上で歌ったヘルプなんかは良かったけど、Let it be をはじめ、ラストの飛び入りライブの選曲まで割りと雑な扱いに思えた。
エンドクレジットのHey Judeは、監督のダニーボイルが演出したロンドン五輪でポールに歌わした曲でしょ。あの時のハプニングを知ってる身としたら渾身のギャグとしか思えないし、この映画のラストにふさわしいとも感じない。

恋愛もグダグタしたわりに観衆の前で告白し彼女の逃げ道を閉ざすのもどうかなだし、彼女も簡単になびくし・・・
パクってた事実を知った観衆が簡単に許すのも、ビートルズの事を知ってた二人が感謝してたのも、なんか拍子抜け。

いろいろ書き連ねたけど、軽い気持ちで観に行くならいいと思います。皆書いてるけどリリージェームズの魅力満載だし、エドシーランもいいやつ全開、ビートルズの曲もいろいろ聴けます。
そして、あの人との出会いは・・・ちょっと泣けました。
主役のヒメーシュパテルも頑張ってますよ。

ただ老害一歩手前になりつつある私みたいな人、コアなファンやそれなりにバンド経験ある人、きっちりしたストーリーの映画を好む人にはオススメ出来ません。
こうやって不満タラタラ書き連ねちゃうからね。

ミッチ
Gryffindorさんのコメント
2020年12月1日

人によるんじゃないですかね。
うちは夫婦とも30年来のビートルズファンですが、最高に楽しめる映画でした。随所に散りばめられた小ネタとブリテッシュなユーモアのセンスが最高。

Gryffindor
みやこはるみさんのコメント
2020年6月14日

コメント拝見しました。
ビートルズのことを知ってた2人がジャックに感謝したところ、私は2人に共感した派なので意見を言わせていただきます。

もし、自分の一番好きな歌手がこの世から跡形も無く消えたとしたら、もう二度と聞けないどころか、話題にもならないわけですね。
これって結構辛いと思うんです。脳内再生は出来るけど実際にサウンドを楽しめる事はない。バンド自体がこの世に元々存在しないから本当なら結成何周年記念とか、そういう話題に出したくても周りはおろかこの世の誰もビートルズを知らないかもしれない。自分が演奏して再現をする技術もない。
そんな中、アレンジなしの(歌詞の間違いはあれど)なるべく原曲に忠実な歌をちゃんとしたミュージシャンが歌ってくれていたら、盗作とかそんな事より「あの歌を具現化してくれてありがとう」が勝ると思うんです。(盗作を訴えたとしても存在しないバンドから盗作したって事になるから、ジョンに精神科受診を勧められる人がもう1人増えるだけですし)

観衆についても、ネットで叩かれる事はあってもあの場であの状況にピンと来る人がいなかったのかな?というのと無料配信でその場ではお咎めなし、という所でしょう。
(マスコミは大騒ぎでしたし)

以上、私の見解でした。参考になれば幸いです。

みやこはるみ
ミッチさんのコメント
2019年10月18日

そうですよね、ビートルズでわざわざこんな映画作らなくても若い人がビートルズを耳にする機会はいくらでもあるだろうと。なんか軽いノリで企画~映画製作までやっちゃったとしか思えず、一番大事なビートルズファンを見捨てた感じですね(×_×)

それにしてもこまさんのご両親は車でビートルズ、素敵ですね。羨ましい限りです!

ミッチ
こまさんのコメント
2019年10月18日

私も子供時分親の車で聞いて好きになったコア寄りファンなので、すごく分かります。>雑な扱い
脚本家にも監督にも、あまり良いイメージを持てない映画でした。

こま