リヴァプール、最後の恋のレビュー・感想・評価
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“映画女優はリヴァプールで死なない”
病を隠すことも出来ない状態で、昔の恋人のところ、しかも家族もいる家に行くというのがちょっと自分の価値観とは合わない。
元恋人の母含めつきっきりで面倒を見てもらわなければならないほどに体調は悪い。それでも家族に連絡はしないで欲しいと頼む。
この状況が受け入れられない。
病気が分かった時点でそれを告げない形での別れを選択したグロリアだから、そこから更に病気が進んだことで決意が揺らいだとみることもできる。
自分がいま元気だから抱く感想なのかもしれないし、実際に死を目の前にしたら自分だって同じよううに会いにいってしまうかもしれない。
でも、家族の立場から考えて、死が、もしもこういう形で我が家にやってきたら受け入れられるだろうか。
2人にとってはこれで幸せだったのかもしれない。
自分は別れてしまった愛する人に一瞬でも自分の死と直面させたくない、最期までそういたいと考えたりした。
【偏見の向こう側にあった別れ/年上の女性と年下の男性の恋愛④】
過去に観た、年上の女性と年下の男性の恋愛映画をもう一度鑑賞しようとチェックしていたら、見逃していた、この作品を見つけた。
この作品の結末は、とても悲しいが、結論から言うと、昨今のノン・バイナリーの恋愛を描いた映画と同様、男女の年齢構成や、年齢差に関係なく、人を好きになるということは情熱的であり、別れは悲しいということだと感じる。
結末のせいもあるが、ここ数日に観た作品のなかでも、それを強く感じさせるものだった。
この作品は、実話をベースにしたものだ。
往年の名女優グロリア・グレアムと、晩年を支えた若く駆け出しの俳優ピーター・ターナーの愛の物語だ。
原作は、ピーターの回想録によるものだ。
(以下ネタバレ)
物語は、グロリアのガンが悪化し、実の息子の元に帰るまでを描いているが、グロリアの母親や姉が、ピーターとは再婚しないように強く促したことから、正式なパートナーとしてピーターはグロリアの最後を自分の手元で看取ることは出来なかった。
グロリアは、ガンの再発が発覚して余命短いと知り、ピーターに依存しがちで、ピーターの俳優としてのチャンスを奪ってきたと苦悩する。
その為に、公演舞台であるリヴァプール劇場の近くで過ごそうと考えたのだ。
これが、映画の原題「Film Stars don't die in Liverpool」につながっている。
ひた隠しにしてきたガンが悪化、ピーターの家族も献身的な看病をするが、余命幾ばくも無いと分かってしまう。
この物語は実話だが、このピーターの家族が、相当年長のグロリアとの恋愛関係に否定的なことを一切言わないことに驚くというか感動してしまう。
グロリアの母や姉は、過去の恋愛遍歴もあって、否定的なことを言うのとは対照的だ。
しかし、ピーターやピーターの家族への負担を考え、息子の世話になることを決めるグロリア。
その決断を尊重しなくてはならないとピーターを諭す家族。
ピーターは公演への出演を続け、ピーターの家族は、キャンセルの予定だった旅行をグロリアに促された通りに行こうとする。
それまで奔放で、恋愛を自らの演技のエネルギーに変えてきたようなグロリアが見せた最後のピーターへの愛と”節度のようなもの”と、ピーターの家族が見せた理解力と献身、そして節度が、逆に、悲しさに深みをもたらすように感じられた。
ピーターと家族の会話を通じて、改めて、恋愛の多様性には人々の理解が重要で、偏見の向こう側にも深い愛があると思わせられるのだ。
栄光と挫折を経たグロリアは、ピーターやピーターの家族との交流を通して、本当の家族を得たと感じたのではないかと思う。
泣ける映画だった。
往年の大女優の最期が切なく美しく描かれている。ラストに映し出された...
往年の大女優の最期が切なく美しく描かれている。ラストに映し出されたアカデミー賞助演女優賞の授賞式のグロリアはチャーミング、まさにアネットが演じた通りの魅力に溢れていた。
Love story
息子と同じ年齢の子に恋をし
癌の再発で仲が壊れて離れ離れになる。
年かけ離れてるけど、恋愛に年齢は関係ないと思えた。
どちらも真剣に愛し合ってたのが伝わってくるし
心苦しくなるけど素敵なお話しだった。
大物女優と若手男優の恋
大物女優役のアネット・ベニングなかなか
チャーミングでありました。昔話から綺麗で
チャーミングな女性でしたが。
50代の女性と20代の若者の恋。勇気あるな~。
「私はあなたには年がいきすぎてるかしら?」
と言えるのってすごい❗
若者役のベルの演技も情感がにじみ出ていて
良かったです。自分の余命間際に恋人のケアを
受けられたグロリアは幸せ者。
なんか男性の感想も聞きたくなりました。
それならその罪は、私の唇が受けましょう。
アネット・ベニングの魅力に引き込まれた。妖艶さ、チャーミングさ、老い、弛み、、、歳を重ねたすべてが愛おしくなる。そして役者らしく、見事に厭味ったらしくピーターを追っ払う姿には涙を誘う。
しかし、だ。そこまでしたなら、そのまま彼の前に現れるべきではなかったんじゃないかと思う。もし彼に新しい彼女でもできていたら?とは考えなかったのかなあ、彼の家族に迷惑がかかるとは思えなかったのかなあ、と。理由があったにしてもワガママな中年オバサンでしかない。罪深きは、あなたですよ。でも、ピーターはそこが好きだったんなら、しょうがないか。
時制を前後させながら近づいては離れる二人に寄り添う静かで美しい物語
1979年のある日、リヴァプールの売れない舞台俳優ピーターの隣に妙齢の女性が引っ越してくる。玄関を開けっ放しで発声練習をする彼女は50年代のハリウッドで名声を轟かせた大女優グロリア・グレアム。ちょっとしたきっかけで急接近した二人だったが、奔放な人生を歩んできたグロリアと駆け出しの役者に過ぎないピーターに様々な試練が降りかかる。
実録ドラマですが1979年から1981年の間で時制がスタイリッシュに目まぐるしく前後する構成。部屋の壁紙がそれぞれの時間を表しているのを観逃すとちょっと戸惑います。また同じ場面を違う視点からなぞることで複雑な心情を立体的に見せる工夫も効果的で、決して声を荒げることなく静かに運命を受け止める二人の姿が眩しくてさめざめと泣けました。
主演のアネット・ベニングがもうとんでもなくキュート。初めて彼女を観たのは『心の旅』だったと思うのでほぼ30年前ずっと可愛い。というか当然生まれた時から可愛いでしょうから60年可愛いままってもう超人です。元々物凄い演技派ですが本作では全身からオーラを発散する成熟期からどんどん衰弱していく様を繊細に表現、さらに一段高みに上がった感あり。時代考証も繊細で、二人が言及する映画の話や一緒に観に行く映画にニヤリとさせられます。サントラは当時のヒットソングを敢えて外したと思しきマニアックな選曲。特にホセ・フェリシアーノ版の『夢のカリフォルニア』は静かなドラマにぴったりハマっていて印象的でした。
とても良い作品ですが…
どこにでもある歳の離れた男女の話です。相手の女優さんが亡くなっている分、思い出として美化されているんでしょうね。それが、そのまま作品になっていると思います。とても良い作品だと思いますが、残念ながら、ストーリー的には、大絶賛するほどではないのかな…と。ただ、女優役のアネット・ベニングは、すごかった。あの年齢になって、ラブストーリーとはいえ、身体の露出は抵抗あるだろうに…。それに、私の中では、カッコいい女性のイメージなんですよね。でも、この作品では、とっても可愛かったんです。いくつになっても恋をすると可愛くなるんですね。相手役のジェイミー・ベルも、とても良い俳優さんでした。始めて見たと思ってたら、意外と、いろんな作品で見てました。それも、いろんなジャンルの作品に出てました。俳優陣に助けられた映画かな…と思うので、映画館でなくても良いかもしれませんね。
愛の形は多種多様
リヴァプール、最後の恋(2017年製作の映画)
Film Stars Don't Die in Liverpool
製作国:アメリカ
主人公ピーター ターナーはこの女優が誰だかもしらなく、彼女の立てる音に興味をもった。この興味が広がり、二人は親密になり、愛し合う。ピーターが米国女優グロリアグラハムとの思い出を書いた本を映画にしたものだ。この映画を観終わり、ピーターの献身的なグロリアに対する愛に感激した。
しかし、一つある疑問が残り、一晩解決ができなかった。一例だが、バーテンダーがグロリアをみて、『あれはグロリアなんとかという有名な俳優じゃない??』というと、ピーターは『彼女がそういった。』と答えている。普通なら、『そうだよ。』という。状況は違うが、こういう答え方を何度かしている。
実は私なりの答えが見つかった。『そうだよ。』となると、誇らしげに聞こえる。ピーターにとっては彼女が女優だから興味を持ったわけじゃない。これはあくまで二人の打算なしの純粋な愛なのだと考えると、『そうだよ。』じゃない方がピンと来る。
https://www.youtube.com/watch?v=eVMPdFz43b0 エルビス コステロ 主題曲 を載せたけどいいかな。
【往年の大女優と若手俳優の切ない恋物語】
2019年にグロリア・グレアムを題材にした映画を観れることに感謝。
そのグロリアを演じたアネット・ベニングの60歳とは思えない佇まいの美しさ。
お互いを思い遣る優しさから生じる軋轢。
シーンの切り替えが早く、時折、今どの時期が映されているのか迷うところもあるが、それが終盤じわりと効いてくる。
挿入音楽も良く、エンドロールで流れるエルビス・コステロの”そんな風に私を見ないで”が特に印象に残る。
<僥倖だったのは、グロリアがアカデミー助演女優賞を獲得した時の映像が観れたことであった。
トロフィーを貰ったら、”ありがとう”と一言だけ言ってスタスタと立ち去る姿から彼女の人柄が伺えたから。>
<2019年5月11日 劇場にてセカンド上映鑑賞>
☆☆☆★★★ この作品の成功の大半は、アネット・ベニングの魅力に他...
☆☆☆★★★
この作品の成功の大半は、アネット・ベニングの魅力に他ならない。
若い頃から素敵だったけれど。年齢を重ねた今、更なる魅力を放っている。
この作品でも。段々と増して来たその深い皺を晒し、「まるで若い男に狂った女ね」(正確では無い)と言う。
実在したオスカー女優の役だけ在って、ボギーやバコール。更には『欲望という名の電車』のブランチを、一瞬だが披露する場面等は素晴らしかった。
目立たないが、1979⇄1981へのスムーズな移行。リヴァプール⇄LAへの一瞬の切り替わり。LA場面での海岸沿いのセット撮影&スクリーンプロセス等の、何気無い演出力も観ていて嬉しくなって来る。
対して話題にもならずに忘れ去られそうな雰囲気では在りますが。コステロのエンディング曲にもジワ〜っと来る等、ほろ苦い大人のラブストーリーだけに。コアな映画ファン向けに、ほんの少しだけですがオススメってところでしょうか。
2019年4月3日 恵比寿ガーデンシネマ/シアター1
齢還暦の妖艶なアネット・ベニングが素晴らしかった!
「#キノフィルムズの日」のTwitterキャンペーンに応募したら、キノフィルムズさんのご厚意で、配給作品の『リヴァプール、最後の恋』のムビチケのペア券に当選させて下さったのですが、ただ、京都市近郊での公開館はTジョイ京都でのみの上映でしたので、先日システム障害のために観る事が出来なくなってしまった『天国でまた会おう』の時のように、第2週目から一気に上映回数が激減しないうちにと、3/30(土)に公開した後、4/4(木)に、慌てて鑑賞に赴きました。
映画自体は、オスカーを獲得したこともある往年の大女優と30歳も年下の駆け出し俳優との恋模様を描いた、恋愛映画と言うことでしたが、一緒に観に行ってくれる異性の友人も居ないので、仕方がないので年老いた父親と一緒に鑑賞に行って来ました。
私の場合には、特に、過去のモノクロ映画時代にアカデミー賞助演女優賞を獲得したグロリア・グレアムという女優さんの事も全く知らなかったですし、出演俳優さんに対する情報もほとんど知らずに観に行ったのですが、50歳過ぎのグロリア・グレアム役を演じていたアネット・ベニングは、略歴を調べてみますと今年でちょうど還暦を迎えるにも拘わらず、その年齢を感じさせないとてもチャーミングな女性を演じてられていて、すごく魅惑的でしたね。
先月に劇場鑑賞してきた、MARVEL映画の『キャプテン・マーベル』でのウェンディ・ローソン博士役とは打って変わって、その豊満なスタイルをはじめ女性らしさをふんだんに発揮し披露していました。
そしてこのグロリア・グレアムとの恋模様の回顧録を記した当事者でもある、恋人ピーター・タナー役演じるのは、『リトル・ダンサー』(2000年)で10代の主人公の少年役を演じていたのが今では懐かしい、あのジェイミー・ベルがもう30歳過ぎの青年の役を演じているのが何やら感慨深かったですね。
映画のお話自体は、実話ベースと言うこともあるからか、これといった話題性に富んだお話しではなく、歳の差、キャリアの差を超えた真剣な恋愛物語であって、さして目新しさのある話でもありません。
公演中に倒れ死期を悟った往年の大女優グロリア・グレアムが元恋人のピーター・タナーの住むリヴァプールでの療養を望む辺りは、交際していた当時、まだ駆け出し俳優だったピーター・タナーの将来を考えて、自分の方から一旦は身を引いたはずのグロリア・グレアムが、昔の恋人にまたもや厄介になるというのは、事実にせよ、あまりにも、わがままが過ぎると思われる人も居られる様ですが、4度の離婚の末、孤独な生活を送っていた彼女からすれば、元カレのピーター・タナーから一旦身を引いてはいたものの、よほど彼の事が忘れ難かったのでしょうね。
こんな私の場合にも、過去、20代後半に、マリッジブルーからなのか婚約者の相手側から一方的に結婚3ヶ月前に婚約破棄された経験があるのですが、そこまではよく有る話ですが、その後、3ヶ月が経過し、当初の結婚式に相当する日の前後に、「もう一度会って欲しい。もしも来てくれなくてもあの喫茶店でいつまでも待っています。」と、面倒臭い文面の手紙が届き、事件や自殺でもされたら困ると思い、一応喫茶店まで顔は出して来ましたが、いざ出向くと「寄りを戻して欲しい。」という相手のわがままぶりにほとほと呆れ果てて、逆に説教をしてギャン泣きさせてしまうに至った事を思い出しますが、仮に、その寄りを戻そうとする理由が、その婚約者も死期が迫っていたとしたら、私もそれなりに同情的にもなっていたのかも知れないなぁなどと思って本作品を鑑賞していた次第です。
さて、映画についてお話しを戻しますと、リヴァプール劇場で、椅子に座りながら、グロリア・グレアム(アネット・ベニング)とピーター・タナー(ジェイミー・ベル)が『ロミオとジュリエット』を朗読し合うシーンが実に印象的。
また本作のエピローグにて、映画『悪人と美女』にてグロリア・グレアムが実際にアカデミー賞助演女優賞を受賞した当時のフィルムが紹介されますが、サンキュー・ベリーマッチ!!と述べるだけで、あっさりと素っ気なく立ち去ってしまう姿を見ますと、やはり素顔のグロリア・グレアムは飾りっ気のない率直な女性だったのでしょうね。
そして、本作は、70年代の音楽映画としてもすごく良い選曲をしており、グロリア・グレアムのお気に入りのビデオだったエルトン・ジョンの楽曲「Song For Guy」や、ホセ・フェリシアーノによる「California Dreamin’」など、リヴァプール音楽に併せて初期のカリフォルニアサウンドを。また更には、エンディングタイトル曲の「You Shouldn't Look At Me That Way」にはエルヴィス・コステロの書き下ろし曲として本作とコラボレーションするなど、聴き応えのある音楽でも彩られた作品でした。
ただ、あいにくとオリジナルサントラ盤のCDも発売がなされておらず、音楽配信サービスの<Spotify>にて、本作品の原題「FILM STARS don't die in LIVERPOOL」で検索すれば、どうにか聴くことが出来るので、是非皆さんもご視聴下さればと思います。
私的な評価としましては、
オスカーを獲得したこともある往年の大女優と駆け出し俳優との歳の差を超えた恋愛映画以上に、本作には、これといった目新しさはないですが、もし自分が年老いて余命いくばくもない状態になった際に、いったい誰に看取って欲しいかといった、謂わば<終活>にも拘わる様な映画でしたので、故・萩原健一さん主演の『恋文』(1985年)という映画ではないですが、死期を悟った際に傍にいて欲しい人が昔の恋人であったとしても、世間体を考えると、なかなか面倒を看ることはかなわないのが現実でしょうから、自分の場合にはいったい誰に看取ってもらえるだろうかと、今年で52歳になる自分の行く末や終活問題をも、ふと考えさせられた作品でもありました。
ですので、映画的には凡作なのかもしれないですが、そういった点で私的には胸にグッとくるものがある作品だったので、五つ星評価的には、★★★★(80点)の高評価も相応しい作品かと思いました。
※最後に、キノフィルムズさん。この度は、ご厚意により、本作品のムビチケを当選させて下さって有り難うございました。
胸にグッとこみ上げてくるものがある作品で劇場鑑賞出来て良かったです。
恋せよ、乙女
辛口レヴューの方は何をカリカリなさっているのでしょう?
観てきましたが、いい映画じゃないですか。。。
アネット・ベニングめちゃキュートですね。
きっと、実際のグロリアもこんな方だったんだろうなと… エネルギッシュで、コケティッシュで、気高くて。
アネットは流石の貫禄の演技、当然のように脱ぐし。
なんか、喜怒哀楽見てて全てが気持ちがいい!
相手役のジェイミー・ベルの映画初めてでしたが、とても上手い。
電話でグロリアの担当医と初めて話すシーンを観て、あ、これはいい映画だなって思いましたし、とても魅力的な俳優さんで、これからも楽しみです。
終盤、いよいよ弱ったグロリアを連れて劇場へ。
何をするためかはここに書きませんが、号泣でした。
人は皆いつか死ぬけど、こんな風に愛されて、支えられて、人生を終えられたら最高。
そんな風に思いましたし、限られた人生、ちゃんと恋をしよう、恋愛をしよう、そう思いました。
とても美しい「想い出」のラブストーリー
何を以て「恋」と呼んで、何を以て「愛」とするかは私にはまったく分からないけれど、とにかくこの映画は美しいラブストーリーだった。往年のハリウッド女優と、駆け出しの若手俳優の、親子ほど年の離れた男女の絆。恋かもしれないし、愛かもしれないし、でも彼らの関係を恋や愛とは呼ばない人もいるかもしれない。でも、確かに存在した二人の間の絆。命の先が見えた時に、走り出してでも駆け付けたい相手がピーターだったというだけで、もうそれだけでいいではないか。それはもう確かに愛でしょう。
ピーター・ターナー自身の回顧録に基づいた作品であることから、いくらかの美化が入り込んでいるのは否めないとしても、それでも映画としてとても美しいラブストーリーだと思いましたよ。思い出は大抵美化されて残るものですし。綺麗に磨いて美化しておきたくなるほどの思い出なら尚更。
この映画はきっと「想い出」の映画なのだろうと思う。現在進行形の恋愛ではなく、想い出の中の恋愛。だから、窓の外の景色はまるで夢のように美しくて現実味がないし、物語もどこか嘘くさいほどに美しい。回想シーンが多いのも、この恋愛が「想い出」の物語だからなのではないかと思う。人生において誰しも一度くらいはドラマティックな「生涯の恋」をする。他人から見たら大したことない恋愛でも、自分にとっての「運命の恋」。この映画はピーターにとっての「運命の恋」であり、想い出によってブラッシュアップされて美しくなった一種のファンタジーなのかもしれないとも思う。でもそれもいいと思う。―あれは夢のような恋だった― その恋の話に2時間ほど耳を傾けるのも悪くないではないか。
眩いほど輝く姿から病床でやつれていくまでの女優グロリア・グレアムを演じたアネット・ベニングの熱演もさることながら、個人的にはピーター・ターナーを演じたジェイミー・ベルに大いに感動した。実に器の大きな演技。ベニングが自分の目の前で大芝居を打っているのを全て包容する懐の大きさと言ったら!ベニングも年齢や世代を忘れてベルの前で安心して演技が出来たのではないか?と思うほど。「リトル・ダンサー」のころを知る身としてはもうただただ感動でした。いや、彼が只者ではないことは分かっていましたとも。もちろん。
年齢も身分も違う二人が、最初はただ不釣り合いな男女にしか見えなかったのが、物語が進めば進むほどにキュートでお似合いの男女に見えてくる不思議。あぁ恋の魔法ってやつ。映画の魔法ってやつ。
ラストシーンの後、グロリアが実際にオスカーを受賞した時のシーンが挿入されてすべてが腑に落ちる。彼女はとてもエキセントリックでとてもチャーミングな女性だった。史上最短の授賞スピーチが、彼女の人となりのすべてを表すかのよう。あのスピーチを見た後で「あぁやっぱりあれは恋だったし、愛だったに違いない」と、ピーターとの関係になぜか納得してしまうのだった。
ジェイミー、ジェイミー
ピーター役のジェイミーが素晴らしい。
こんなに良い役者だったとは。
ハリウッドの大作ムービーには出て欲しくないな〜
インフォマニアックでは普通だったのにね
グロリアの米国女優のワガママさも、イギリス風味に抑えたことも、この映画の魅力の一つ。
ピーターの魅力がいっぱい〜〜
演技で魅せる、心を掴んで泣かせる演技は素晴らしい。
上映が始まって、エルトンのa song for a guyが流れてくる辺り、、、ブリットロックファンはグッと掴まれるはず
そしてコステロ、フェリシアーノ。
中盤からは、「ノーザンソウル」!??
となるところも、あーイギリスだ〜と嬉しくなる
映画好き、音楽好きなら是非!!
「ヴィクトリアとアブドゥール」
に続いて見た、ブリットフィルムの良作。
ジェイミー・ベルがハマってる
アネット・ベニングとジェイミー・ベルのラブストーリーと聞いて、見に行きました。
「リトル・ダンサー」大好きだったので、その後のジェイミー・ベルは気になっていくつか出演映画見たけど、個人的にはピンと来るものがなくて。
でも、これはすごく合ってる気がした。
ストーリーは特筆する物ではないけれど、せつないラブストーリーが好きな人なら嫌いじゃないと思う。
アネット・ベニングもとても60代に見えないほどきれいです。
心がほぐれた・・
皆さんがおっしゃる様に
アネット・ベニングがなんてチャーミングなんでしょう!
久しく出会ってなかった、どこまでもピュアで愛に溢れる優しい作品でした
ストーリーに華を添えてくれている70'sミュージックも素敵です。
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