「蜷川監督の極彩色表現が楽しめるならアリ」人間失格 太宰治と3人の女たち hiroakiさんの映画レビュー(感想・評価)
蜷川監督の極彩色表現が楽しめるならアリ
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最初に気になったのは、部屋の床が畳ではなくすべて板張りだということ。そして障子が一切ない。昭和20年代の日本家屋は畳と障子だらけだったと思うが。つまりこの映画はリアルな太宰治ではなく、蜷川監督が考える「カッコイイ」太宰を描いたものなのだ。そう考えると、窓から差し込む光が赤、青、緑の極彩色であることも、太田静子がベッドで寝ていることも(そこは布団だろ)、空から雪と一緒に花が降ってくることも、まあいいかと思える。エピソードは割と事実に基づいている。山崎富栄と玉川に飛び込むとき、太宰が「やっぱり生きよう」と言って心中に躊躇する場面があった。これは現場に太宰の下駄の跡がくっきりと残っていて、抵抗した跡だと言われていることに基づいている。全体的に「小栗旬は太宰じゃないだろ」という思いが拭えなかったので★3つ。二階堂ふみの裸が見られたのでプラス0.5。
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