「お仕事」人間失格 太宰治と3人の女たち Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
お仕事
太宰治が「斜陽」を書くに至った太田静子と交流して行くところから山崎富栄と自殺するまでの話。
何作かは読んだことがある程度、太宰治の人物像も薬漬け、色狂い、結核、心中程度の認識しかなく鑑賞。
色に溺れたのが先か創作意欲が先か、斜陽執筆に至る日記の所望からストーリーが始まり、自身の嫁との関係や静子と富栄との関係を主にストーリーが展開して行く。
文学について語ったり、他の作家と作品に対する思想を議論したりというところもあるけれどオマケ程度で、色恋話に終始している感じ。
あ、あとこの監督らしい派手な色彩は目を惹くところも結構あったけど、S.E.や音楽はちょっとメリハリがなくて気になったしね。
自分が文学とか芸術とかが判らないからかも知れないが、太宰治の魅力を感じる様なものはなく、締め付けられる様な嫌悪感もなし。
ただの色狂いのねじ曲がった奴にしかみえなかったし、「恋と革命の為」が浸みてくるものもない。
シリアス色が強めではあるけれど、軽い流れや見せ方もあってそれが中途半端な感じも受けたし、溺れ方も中途半端でただの昔のチャラ男に見えてしまうし、結局何が言いたいのか、どうみせたいのか、汲み取れなかった。
ところで、レイトショーで鑑賞したら、20~30代位の女性客が7~8割でびっくりした。
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