映画 ゆるキャン△のレビュー・感想・評価
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\アウトドア飯テロアニメ/
京極監督も一部関わった『ヤマノススメ』に次ぐ、アウトドアガールをゆるーく綴った日常アニメの劇場版です。 TVシリーズを知らなくても大丈夫な設定・脚本ですが、知っていればこその味わい深い演出が随所にあるため、予習尚可と言った内容です。 TVシリーズでは高校生でしたが本作は社会人設定、但し高卒から何年経過してるかは不明です。 犬子(犬山あおい)が何となくモッチリしてるので20代半ば位でしょうか? シマリンもナデシコも長髪を切ってしまってて(姉も切ってた?)、その辺からもTV版からの年数の経過を伺い知れます。 PVでキャンプ場を造る、と言う前情報があったものの、確かに高校生でソレはイロイロ無理がありそうなので、今作の大人設定は必須なのかな、或いは原作が既に大人なのかも?(漫画はあまり読まないので不明) 日常アニメの性格上、大それた事件や、スリル・サスペンス・アクション等の華々しさは期待してはならず、チョッとした熱血感動の青春風味があるくらい? ただそれなりに、とは言えワリとシッカリと物語の構築や抑揚は表現されており、見ごたえのあるボリューム感とは言えないながらも十分楽しめますし、個人的にはコレで満足です。 少し残念だったのは、5人が大人になって地元内外に離れ離れになってるのはヨシとしても、シマリンとナデシコは近づけた方が良かったのでは?と思うフシのある内容だったこと(サスガに4時間の道程を頻繁には厳しいと思うので)。 また、それぞれの地で暮らしてる各キャラの生活環境をもう少し踏み込んで表現した方が良く、周辺人物をメインでストーリーに絡めても良かった気がします。 例えば、千明には結婚間近の彼氏がいて、作業のイロハを彼が教えるとか(作中ではモブが担った)、また各地での新しい友達が頻繁に登場するとか、です‥‥ シマリンやナデシコ、千明にはソコソコ絡む脇役は居ましたが、展開を邪魔しない程度に存在を示すだけだったので、もう少し出張ってもヨサゲに感じました。 そう言えば、チクワが事件ネタを拾ってくるクダリは、あまり解せない感じでした‥‥ その他ドーでもイイ事なのですが、各キャラの愛車がキャラに合ってたのは◎ですが、ただ首都圏に住んでてアパート・マンション暮らしで車も持つとなると、生活水準と収入のバランスが微妙に‥‥ それにしても一番残念だったのは、劇場版とは言えマイナーな深夜アニメ作品と高を括ってたため、パンフレットが買えなかったこと。 初日金曜日の夕方には完売したらしく、イヤに人気作だったんだなと今更自覚してしまったのでした。
大人でも変わらないぎりぎりの年代かな
TVアニメシリーズや漫画原作の雰囲気が好きで、彼女たちが大人になっての話ということで若干不安があった。でも、時間が経過して身近な存在たちがまもなく傍からいなくなってしまうこともうっすら感じさせつつも、いつもの雰囲気を保ち、それでいて仕事や大人も感じさせてくれた、いいオリジナルだった。 事前情報を全然入れていなかったので分からなかったが、あのキャンプ場は実在するのだろうか。 大垣さんが妙に良かった。
実質最終回?
こういう内容の映画があってもいいとは思いますが、どうせやるのだったら「ゆるキャン△」というコンテンツが終焉に差し掛かった時期の方が感動が大きかったのではないかと思いました(特にリンの祖父やVino登場の場面など) TV版2期が放送されたのが去年の事でまだ記憶に新しいですし、今後3期の可能性も十分あると思うので、何故今この時期なのかなという疑問が残りました。 個人的には、いつもの時間軸でメインの5人以外にも、もっとスポットを当てた作品を今は観たかったなと思いましたね。 特に今回は土岐綾乃が顔見せだけで終わってしまったのが勿体ないと思いましたので。 そういう事もあって現時点では星2.5という気分なのですが、数年後に再視聴した場合はもう少し好意的な評価に変わるかもしれません。
最高の癒やしと飯テロをありがとう
自分は去年の10月末頃に
dアニメから入ったのですが本当に面白い作品です
今回の映画はなるべく前情報を入れず「キャンプ場を作る」
という事しか知らなかったのでまさか未来編をやるとは驚きました
みんな立派に社会人としてやっていて
職業も「らしさ」があるなぁと思います
一部で大人である必要が無いと見かけますが
パンフレットに載っている監督さんと
アニメーションプロデューサーさんのコメントを見て
本当に原作を大事にされているのだなと自分は敬服します
それに大人ならではの色んな面を見られるのってなんか良くないですか?
大人になったら何でもできると思ってたけど何でもできるわけじゃない
というのは結構刺さりました…笑
高校生から大人になっているという事は
当然両親達も歳を取っているので
リンちゃんのおじいちゃんそしてちくわがとても心配でしたが
ちゃんと登場して安心しました
ただ恵那ちゃんとちくわの散歩している場面は
悲しいシーンではないはずなのに涙腺が緩みました…
個人的に特に良かったシーンは
千明ちゃんがリンちゃんを呼び出して
絡み酒してるの最高に良かったですね
完全にグビ姉の系譜を受け継いでて笑いました
高校生時代の頃あの狭い部室を掃き溜め呼ばわりしてた
そんな千明ちゃんは大掃除の時に来年もよろしくな
と部室を大事にしていたように仕事であるとはいえ
またみんなで騒げる場所があったら良いよなと
地元を大事にしているところが素晴らしかったです
書きたい良いシーンだらけですが収集つかなくなりそうなのでここまでで笑
本当に良い映画でした アニメSEASON3もあるといいですね。
とても良い作品だったと思います。
なでしこ達が社会人となってからの物語が描かれている本作。 正直、映画冒頭はアニメからの流れを考えると、社会人という設定に戸惑う場面がありました。 しかし、見終わってみると「こういう事を伝えたかったんだな」と、製作陣の方々の意図や想いが伝わってくるように感じました。 また、所々にアニメの場面を思い出させるような仕掛けがあり、どこか懐かしい気持ちになりました。 偶然にも、自分が物語の中のなでしこ達と同じような年齢で、最近一人暮らしを始めたばかりということもあり、共感できる部分が多かったのと同時に、観るタイミングが良かったなと思いました。 もしかしたら、人によっては今までの物語とは少し雰囲気が違う部分もあり、戸惑うこともあるかもしれませんが、自分はとても良い作品だったと思います。満足です。
相変わらずゆるくないゆるキャン△
まずキャンプ場を作ろうという設定がガチすぎて全然ゆるくないんだが、それをゆるっとやってのけるのがやっぱゆるキャンだよね。 自分もアニメゆるキャン観て、初めて真冬にキャンプに実際行ったら、予想以上に気温は低いわ、風はヤバくてテントは壊れるわ、寒すぎて一睡もできないわで、凍える夜を過ごして命に関わるガチすぎる環境に愕然とした。(今となってはいい思い出だけど…) キャンプ場作りも仕事しながら(かつ長距離移動)だとかなりのハードスケジュールで、普通なら即ダウンものだろうが、それをあの5人がやるとなんでもゆるく、楽しそうに思えてしまうのがまたいいね。現実っぽく見せてフィクションな感じのさじ加減がなんともいいんだろうね。 なでしこのアウトドアレベルも格段に上がってて(登山やチャリキャン、カヤックキャンプなど)、いい感じだし、りんもおじいちゃんのバイクを譲り受けて忙しいながらもバイクキャンプを楽しんでるようだし、またさらに10年後のゆるキャン△(30代)を観てみたい気になった。10年後はりんは海外キャンプ旅をしてたり、なでしこは会社起こしてCEOになってたり、結婚して子どももいるメンバーもいたりで、普通に物語として楽しめそう。 コミックは読んでないけど買おうかな。コミック版ではずっと高校生のままの野クルを見ていたい。
「ゆるキャンと言ったらカレーめん」
今年68本目。 ゆるキャンと言ったらカレーめん。カレー味のカップ麺を食べるだけだが、外で食べたらめちゃくちゃ美味しそう。1回位キャンプで食べたいなあ。 東山奈央さんはソロアーティストとしても凄いですし、ワルキューレでも活躍されていて本当に好きです。 個人的な話しで美容室の担当の方が最近千葉県にグランピングに行かれたので、是非この映画見て欲しい。映画の話しも出来ますし。 大人になったなでしこ達良かったです。
「ゆるキャン3点セット」揃った。「できそうで、実はできない【飛躍感】と、メシの描写で」大入り満員御礼❗️ただ他のアニメの不入作を思うと星五つにはできない。
公開2日目土曜とはいえ レイトショー終電ギリギリで100%満員❗️ おまけに「有料パンフ①のーまるえでぃしょんズラ!@1200円 ②特別版=いめーじぼーどこれくしょんズラ!【ドカベンの殿馬じゃないんだから・・】」@3000円 が2つとも本日の昼で売り切れ状態。 この作品にはおまけの③「ゆるキャン△13・5巻」が付録。 残念ながら、在庫豊富な③の小冊子(結構立派な装丁、ちっこいけど。)で我慢せざるを得なかったファンも多いのだろう。 ワシ、映画パンフ集め、趣味だから・・・基本金曜日初日に確保する人だから しかしアコギな商売だねぇ@3000円 考察するに本作は「できそうだけど、手が届きそうだけど、実際はできない ソロキャンプ🏕・・何故ならワシ、昔アウトドア系の運動部だったからわかるけど 野外キャンプはそれなりのお金と技術、自然への順応力必要・・及び女子のみキャンプ⛺️」 と「美味そうなキャンプ食の描写、普段のメシの描写」 「飛躍感と、誰でも手が届きそうなお手頃感、写実性」が受けてるのだろう 「実際には体力も必要だよ!」と余計なツッコミ入れたくなった。 朝食のブレッド+スープ、名古屋喫茶店の☕️「有名店の食パンの上に餡子」、うなぎパイ、石狩鍋、サーモンのシチュー? カレーライス、サンドウィッチ🥪、大きなおにぎり、焼き芋🍠、パエリア🥘その他の料理が美味そうなのであった。 この食事描写と景色の描写の細やかさが和ませて好評なのでしょう。 ただ現実には、職業に貴賎が無いように、どんな仕事でも大変だよ。 出版社も、教師も、トリマーも、アウトドアショップの店員も、県庁の下請け的な仕事も・・ 休日に「草刈りから、大工さん、土木工事屋さんのようなことまで」は普通できないって・・ しかも、山梨以外に、名古屋、東京横浜・・最初の方の名古屋から山梨まで深夜タクシー🚕飛ばす描写 そりゃメーター89000円行くよ。どんだけ金持ちで、どれだけ体力あるんだよ・・ という「手頃な夢の飛躍感」が良いのだろうと思った。 まあ写実的で和む好作品だ。ただ以下のように頑固ジジイにとっては星五つ⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️は無理なのであった。【尻切れトンボですみません】被災地福島県の「フラ・フラダンス」の不入を思うと不憫でならない。 ちなみに前日パンフ購入したくらいだから、軽く予習していた「TVシリーズ未見のジジイ」で申し訳ない。 今回も①②③そろったズラ!【だから、殿馬じゃないんだから・・・】 一人悦に入るジジイであった。(家族には内緒・・・) 私の見立ての「TVシリーズのアニメは大入り」「いくら力作でも、テレビの後ろ盾なく、ましてや原作コミックもないオリジナルはガラガラ」直近だと「ロン 僕のポンコツ・ボッド」「アイの歌声を聴かせて」「フラ・フラダンス」 が泣けてくるほどガラガラだった。 この見立ては合っているようだ。特に「フラ
主人公たちの未来を描いたアナザーストーリー
波の音、焚き火の爆ぜる音、鳥の鳴き声。 映画館でのゆるキャンは一味違う、音の臨場感がすごい!そしてご機嫌なテーマ曲やBGM。 物語の内容はというとアニメ作品とは思えない位、至ってリアルでユルくはない内容となってるのでこれまでのTV版とは嗜好が異なるかも。 いつになっても、バラバラになってもキャンプと友情で繋がってる…そんなちょっと大人になった未来の主人公を垣間見れる作品でした。
ゆったりまったりしっかり
公開日2日目で朝一上映回は、ほぼ満席でした 客層は二十代男子の割合八割以上でした パンフレットは完売、グッツも人気キャラは売り切れと人気あるんですね ストーリーも良かったです 私的には、やはり今回もキャンプ飯がまた美味しそうで良かったです 癒やされました😊
前作知識があれば圧倒的に有利だけど、なくてもギリギリ。
今年193本目(合計469本目/今月(2022年7月度)5本目)。 さて、今日最後の作品はこちら。0分入れ替え違いというタイトなスケジュール。 ネットフリックス契約者はもとの作品のアニメ版(ただし、大人になる前の物語)を見ることができるし、実際に全てを何度も見ることは時間的に無理だったので、最初のいわゆる「自己紹介的なパート」が多めになるであろう、いわゆる「1~3話」を中心にみて、結局長しで見たのは1回(1~3話のみ3回程度)というレベルです。 それでもなんとかなるレベルですし、最初は簡単な自己紹介や、アニメ版から映画版への移行(大人になって、もう一度キャンプ活動を楽しもう、という話、彼女たちの再会にいたるまで)は丁寧に描かれているので、作品全体を知らなくても大丈夫です(あれば有利程度に、過ぎない)。 アニメ作品としても結構マニアックな分野といいましょうか、結構こういう類型を扱う映画はなかったのでは…と思います。そのため、公式のハッシュタグが「映画館で部外活動」(だったっけ?)などするように、まぁ今年は一応、お盆など含めて「まん延~」などなさそうな雰囲気ですが、映画館でこういう体験もよいかな…といったところです。 キャンプ場の候補地となる場所はすぐ見つかり、そこで許可をとってキャンプ場作りをしていくのは既定路線なのですが、それでは30分で終わってしまいます。そこにいろいろな要素が盛り込まれ…といった一ひねり以上入った内容に仕上がっています。ただし、中高生の方が見ることも想定したのか、あまり極端なひねりは入っていません。 舞台は山梨県ということですが、山梨弁は使われてはいるのかもしれませんが、わからなくてもほぼ問題なし(標準語で理解できる)といった部分。逆にそうであるため、いわゆる「ご当地枠映画」である割にあまり山梨県もアピールポイントを入れなかったようで(「フラ・フラダンス」のような作りとは異なる)、淡々と進みます(換言すれば、山梨県の地理や歴史は深く求められず、せいぜい一般常識でいう日本の中学地理以上のことは求められない)。 個人的には中盤あたりだったか、「うちにはこのタイプのものはないけど、お隣のお店ならありますよ」という発言、あの発言は「本当にキャンプを愛しているから」でなければ言うことができないものであり、この部分は好感度は高いです。 採点上、下記は気になったものの大きなミスではないので減点なしとみなしフルスコアにしています。 ---------------------------- (減点なし/軽微事項/言い間違い・不正確な内容) 「県庁から(キャンプ場づくりの)許可が出て…」 → 県庁に許可を出す権限はなく、「県」(山梨県)です。「県」と「県庁」の違いなんて些細なものですが、行政法一般ではちゃんとこの違いに関しては関しては扱います(ただ、どうであろうがきわめて細かいところでしかない)。 (減点なし/説明不足/キャンプ場づくりに必要な法律の知識など) → 実はキャンプ場を作るには、その土地利用の申請・許可申請から、火を使う場合には消防署への届け出、宿泊所を設けるならその申請…と、水道を新たに通すならその申請…とものすごく量が多いです(とはいえ、日常毎日のようにどこかで作られるような状況でない以上、その代行を専門にする行政書士の方はいないと思いますが…)。 もっとも、この映画をみて「じゃ、明日、私もキャンプ場作ろうか」というように考える人はそうそう想定できない(この点は、同じく説明が不足していた「ブルーサーマル」も、同じように「じゃ、明日グライダーを買おうか」という人が想定しづらいのと同じ)以上、そんなマニアックな行政法規の説明やら届出・申請の説明を延々としても誰もついていけないのは明らかなので、ここも減点なしにしています。 ※ 興味があれば「キャンプ場 法律」などでググるとわかりますが、みかけに反して面倒くさいです。
お腹を軽く満たしてから観よう(笑)
心温まる凄く良い映画でした🥰 美しい景色と美味しそうなご飯は映画になって更にパワーアップ。 猛烈にアウトドアをしたくなります🏕️ 飯テロ感がハンパではないので、空腹状態で観に行くと腹の虫がとんでもない事になりますよ(笑) 大人になった5人が立ち上げるキャンプ場計画と、それに付随する人間ドラマ。 大人になったからといって何でも出来るわけじゃない。 だけどやりたい事を諦めない、気持ちと行動力、それに皆の協力があれば人は人の笑顔も作り上げる事ができます😊 #映画館で野外活動 #映画館で野外活動報告
みんな大人になったねえ…
見た目はあんまり変わらんけど。 教師になったのもいるから24歳位? キャンプはしないけどTVも一期二期共に 見たので腐れ縁的な縁で見た。 予告編通りキャンプ場を作るのが目的で キャンプそのものをする事が目的では無い んですが、まあその辺も含めて いつも通りのゆるキャンです。 食テロも当然盛り沢山。 失望する事はないでしょう。 物語は単にキャンプ場を作るだけで無く コンセプトとか整備とか想定外も含めて色々。 七転八倒、艱難辛苦の上に完成?するのしないの? 今回の事で改めて今の生活とキャンプと言うものに向き合いながら見直していく、そして作り出して行くそんな映画。 映画会社のオープニングから目を離しちゃダメだ。松竹と言えば…もう言わなくても分かるよね。 それとエンドロールの後のオマケ映像はありません。エンドロールがオマケ映像です。 あとこの映画の入場者って誰だろう?どう言う人向けの映画なんだろう?と思って観客を見ていたらかなり子供連れの家族が占めていた。 公開2日目で土曜日と言うのもあるけど大勢入るシアターだったがかなり観客は多かったな。 色々想定外。
大人になり、与える側に
ゆるキャン△(主にアニメ版)の続編映画。
原作漫画はまだまだ高校生をしているので、「その後」をオリジナルストーリーとして劇場版でやるという野心的な試み。
【テーマ】
本作のテーマは「(広義の)再生」だと感じた。
高校生時代はある意味「すでに誰かが作った場所に行き、遊ばせてもらっていた」(与えられていた)だけの野クルの面々、そしてその後離れ離れになっていた面々が、再び集まり「次の世代や今まで恩のある人や地域のために、遊ばせる場所を作る・自らがハブとなってそれらをつなぐ」(与える側になる)という、過去と現在の因果を含んで成長を描く物語。人間ってこうやって世代から世代につないでいくんだな的な。また、仕事と趣味を両立しているなでしこによってりんが趣味を取り戻すなど「大人になっても趣味を持って生きていい」というサブテーマ、狭義の再生も見所。
【好悪】
原作版やアニメ版を超えてかなり社会的・人間的なテーマが強いので、それらと同じテイストを期待した人は少し「違う」と感じるかも。それについては後述する。
とはいえ、原作やアニメ版二期ぶんを愛した人なら「この子は、高校生の頃はよくこういうことをしていたので、たぶんこういう大人になっているだろうなぁ」というのがドンピシャで出てくるので、
・趣味を忘れた社会人
・親目線の中年以上
・シリーズの深いファン
にはだらだらと涙を流させる内容だった。
私は本作中盤以降ずっと、大泣きではなくちょろちょろと泣かされていた気がする。
逆に、
・初見の人
・十代~社会人未満の人
・地理関係に疎い人(名古屋、東京、横浜の人が毎週末山梨に集まるのは「意思ある努力」)
には響かない作品だと思った。
また、かなりの状況説明や心情描写を「説明するな描写せよ」で描写しきっているので、漫然と見ている人は没入感が無かったと感じるかも。とはいえ、超解釈や飛躍を必要とするような独りよがりの描写はない。
【解釈】
「あかりちゃんが大学生になっている」ので、あおいとあかりが5歳差であることから、野クルは24~27歳の設定か。社会人2年目ではなく、3~4年目っぽい。しまりんが「出版社の営業部から移動して編集部に」なっていることから、すでに社会人経験2年以上はある感じ。あおいも新人教師の描写ではない。
そして、冒頭のりんは社会人になり忙殺され、「松ぼっくりの声が聞こえなくなっている」。それにショックを受けるどころか、松ぼっくりから声がすることすら忘れていて気づけないりん。さらに、せっかく作ったりんの趣味に寄った企画書(恐らく、物語最後に出てくるアレ)は企画会議に提出せず、マーケティング全開のりんらしからぬ企画書を会議に提出してはボツをくらってしまう。つまりりんは、仕事を頑張っているものの、高校生の頃は誰よりも尖っていた「趣味人としての自分」を失っていた。それを、社会人をしながら溌剌とロードバイクに乗り、冬山温泉登山までする、アウトドア・フィジカルお化けとして磨きをかけたなでしこ(原作時点で「戦士」だが、もはや「バトルマスター」である)が「再生させる」流れ。そもそもゆるキャン△の冒頭は「無趣味」であったなでしこがりんによってキャンプという趣味を授かる物語なので、「りんによって趣味の面白さを教えられたなでしこが、趣味を忘れたりんにりんの本質を思い出させる」という因果・再生の物語が美しい。
サブキャラクターで特に株を上げたのはちあき。
高校・野クルという狭いフィールドでは持て余し気味だった企画力や行動力が、「いろいろあったと推測される」末に、さりげないハイスペック社会人として大きな舞台で結実している。「東京も遊び尽くしたと思った頃に、イベント会社から(山梨県庁へ)転職」ということから、恐らく大学も東京だったのではないか。やがてなんだかんだ受験勉強を頑張り、東京のMARCH以上に入って、企画屋を標榜する渇いた学生たちに沈む千明とか、考えただけでクる。りんを引き込むために使ったタクシー代も決意の自腹だろうし、なんかめちゃくちゃいい女になってるというか。こういう場合、成長を描こうとして結果「別人になってしまう」となりがちなところを、ちゃんと旧ちあきから地続きの総合進化版になっているから凄い。
高校時代の野クルは、ちあきとあおいとえなは徒歩+電車、なでしこは自転車&、りんは50cc原付で、よく先生や家族の車に世話になって移動していた。その子供たちが経済力と機動力を得て(自立して)、自分たちをハブとして各家族をつなぐ展開は、中年以上のファンならじんわりくる。
【劇場版から見えるゆるキャンとは】
「(基本的に女性しか出ず)嫌なことはなく、毎日楽しい」が原作やアニメ版でのテンションであり、きらら系列の王道でもあるが、劇場版ではお腹の痛い社会人のシーンもそこそこ挟まれる。当然、男性の上司や先輩も出てくる(ある意味、お仕事系きらら作品の『NEW GAME!』や『ステラのまほう』よりもリアルである)。つまり、前提としてゆるキャンは本作の世界観であり、原作やアニメ版の自由闊達お気楽ムードは「(田舎の)高校1年生~だったから」という、本作なりの解答が出されていると感じた。その逆順による世界観の種明かしにショックを受ける人もいるだろうが、自分としてはこれぐらいがいい。原作でもみんな地味なバイトをしているし、ちあきはバイト中に「真面目にやってね?」とたしなめられるシーンはあったので、唐突な急変ではない。また、きらら系列の「困ったら百合恋愛に」に向かわず、「大人になっても当然に存続し続ける友情、家族たち」を描いた作品として、作られてよかった映画版だと感じる。
映画としては★4に思うが、丁寧にファン魂を満足させてくれたので★4.5です。
【余談】
アニメ版からそうだが、乗り物は「特定されるように描かれている」ので、車やバイク好きは彼女たちの選んだライフスタイル、生活感がわかってより楽しめるかもしれない。
・なでしこ……スズキ ジムニー 黄 多摩ナンバー
・ちあき……日産 マーチ 赤
・あおい……ホンダ N-ONE 青
・えな……フィアット 500C 白
・しまりん……トライアンフ スラクストン1200R フルパニア+バーエンドミラー。おじいちゃんと同じ車種とミラーで、パニアだけ違うので、譲り受けたと見られる。年齢的におじいちゃんはバイクを降りたのだろう。無理して乗らないでこそ真のバイク乗り。かっこいいし、おじいちゃんの魂はりん=新世代に受け継がれた寓意演出。
・あやの……バイク用品店NAPSの店員
あやのちゃんのNAPSでしまりん搭乗のスラクストンがオイル交換してもらってるのとか、「これが見たかったんだよ」的な最高の同人誌展開でバイク乗りは喜びに狂い悶える。あやのちゃんファンとしては、あやのちゃんが「やっぱり」バイクの道に進んだのが嬉しすぎた。そこはもう★5億です
趣味は続けて良いんだよ!
大人になってまた趣味で仲間が集まる話。 自分、高校は吹奏楽で、今卒業生で集まって続けてます。 社会人の集まりだと、なかなか当時のようにやれない。 動ける人が出来る部分を担当して動く。 大人の事情で頓挫する事も有ります。 最近ではメンバーが親子参加で来てくれたり… そんな内容をキャンプでアニメ化した作品。 今どれだけの人が昔のクラブ活動でやってますか? 自分の趣味を好きになってくれる人が増えてくれたらと思いませんか? 自分は趣味を続けてますか?
上映映画館、少なすぎ!
そのせいか土曜日の2回目で見たのですが、 8割以上入ってた気がする。 コロナは別にしても、ポップコーンをバリバリ 食べる派の私としては、もう少し空いていて 欲しい。 本編映画に関しては、 アニメの正常進化として、さほど違和感なく 見られました。 (リンちゃんのバイク姿、あれ?っと思いました が、来場特典の小冊子に説明も有ったし。) 大人になって出来ることが増えたり、 それでも出来ない事も沢山有り。 大人になる過程で気付くジレンマも描かれて いて、ホノボノと良い感じだと思いました。 実写版も映画化されないですかね?
大人になった設定に違和感あり
女子高校生たちがアウトドアを楽しむTVアニメシリーズの劇場版でTVシリーズは鑑賞済。 今回は大人になった設定ですがいきなり成長した姿には違和感を感じた。面白みに欠ける印象で眠気との戦いが続いた。 2022-104
ゆるキャン最高!!
正直、前情報を聞いた際は、 「メンバーが大人になった話!? やっぱり今までとは違うカンジなのかな」 と少し戸惑う気持ちもありましたが、 いざ、見始めると、 「ゆるキャン最高!!」 その感情しか湧いてきませんでした。 もし自分と同じ考えで迷っている方は 今すぐ映画館に行く事をオススメします。 必ず後悔はさせません。 最後に劇場版の制作に携わった方々へ 最高の作品をありがとうございます!!
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