グリーンブックのレビュー・感想・評価
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あらゆる要素が詰まった最高のエンタメ
ロードムービーは面白い
コメディ映画のピーター・ファレリー監督が撮った白人と黒人のロードムービー。
白人(ビゴ・モーテンセン)はイタリア系で気はいいのだが、学はなくすぐに手が出るタイプ。
黒人(マハーシャラ・アリ)は有名なピアニストで、ある思いから南部の公演旅行に出かけることになり、運転手兼ボディガードを募集していた。
白人は美しい妻の手前、あまり口には出さないが黒人が嫌いらしい。
こんな二人が公演旅行に出発するが・・・。
とてもよくできたエンターテイメントだ。
=(^.^)=地味に新しいエンディングなんでしょう
アメリカの暗い陰部ををドロドロに描きそれでも主人公は負けずに生きて、、、、そんな映画ではありません。もしそうだとしたら★2.5くらいつけてめちゃめちゃ批判してやろうと思いましたがさにあらず。
黒人有名ピアニストとその運転手の主人公2人は自分の置かれた環境がどんなものかを受け入れていて、旅先で起きる様々な差別的行為を淡々とかわしていき、その過程でお互いを理解しあっていく物語です。何がこの映画の素晴らしいメッセージだったかと言うと人生の淋しさをどうやって埋めていくのか?と言う事なのじゃないでしょうか。クリスマスのこの2人の過ごし方、、、これが対照的。運転手は家族親戚とピアニストは1人。淋しさを感じるピアニストは自ら運転手の家族のパーティーへ、、、ハッピーエンド。
淋しさは自力でなんとかするもんなんだなーと改めて思いました。
偶然とかでは埋められないんだね。
私はアカデミー賞が好きだ、大好きだ。
本音を出し合えばわかりあえる!
イタリー系の喧嘩ぱやい男
天才ピアニストだが肌の色で差別されてる男が
同じ車で、なんと南部にコンサートツアーだって!
黒人の旅の本が、グリーンブックなんだってね。
知らなかったなあ!
うーむ これがアカデミー作品賞ですか....
アカデミー3部門受賞おめでとう!!
この2人の出会いが
根深い人道問題を温かく優しく描く
いかにもアカデミーが持ち上げそうなテーマだなぁ、とちょっと敬遠ぎみだったのですが、バディものが好きなので鑑賞。
思いの外シニカルにならずに見れました。
人種問題に傾倒しすぎず、友情や尊重など人同士の関係性に寄せた描き方だったからかも知れません。
正反対のコンビ、やがて生まれる友情、クリスマスの救済と、よくあるシチュエーションながら、こちらのひねくれ心を刺激せず、スッと入り込んできます。
まず、バディ物としての出来が良い。
二人のキャラクター対比。エリートでインテリで裕福でクール、スマートでスタイリッシュで孤高の黒人ピアニスト。無学で肉体派で貧乏、陽気でがさつで恰幅良く、人情家で大家族なイタリア系運転手兼用心棒。プライドを崩さず暴力を嫌うシャーリーと、腕っぷしと場数で世渡りするトニー。学園物に例えれば、お堅い生徒会長と熱血ヤンキー。間違いなしの鉄板設定!
水と油の二人が、共に行動する内、互いのスタンスを学び、受け入れ、尊重するように。
黒人からも白人からも疎外されるシャーリーの深い孤独を知り、お喋りで強引で律儀で家族思いなトニーの温かさを知り、育まれていく友情。
バディ物の醍醐味です。
更に、二人を繋ぐ音楽の豊かさ、美しさ。クスッと笑えるユーモアの数々。
色鮮やかなそれらを交えながらも、背後に一貫して描かれる、暗く陰惨で徹底した黒人差別の現実。
主題であるそれに止まらず、民族間の偏見、学歴間の差別、富裕層と低所得層間の差別など、人と人との間に横たわる様々な軋轢。
全てを越えて、一人の友人として互いを愛する事のできた結末が、胸に温かな希望をもたらしました。
友情物語としての色合いも濃く、社会的問題提起としてはぬるい、という受け止め方もあるかも知れませんが、私には後味良く心地良いさじ加減に思えました。
心を大きく揺さぶられ感動して大泣き、というよりは、寂しさも悲しさも優しさも温もりも、じんわりと染み透り積もっていくという感じ。
排他的個人主義が高まる昨今には、必要かつ有効な薬となり得る作品では?
最高の友情ロードムービー
アカデミー作品賞、助演男優賞受賞。色々とコメントがあったが、映画としてはど直球友情ロードムービー。
この時代の背景を描き込む、というよりふたりの友情をひたすら描き込んだストーリー。トニー・リップの息子が脚本&プロデューサーな訳で、そういう意味では極めて個人的な物語と言って良いと思う。
コメディ色が強く、育ちが全く違うふたりのやり取りはいちいちおかしい。伏線も小気味よく効いている。(そこで回収するか!というのが結構あった)
ヴィゴ・モーテンセンとマハーシャラ・アリの演技は最高でした。役のために14kg太ったというヴィゴ・モーテンセンの食いっぷり、粗野だけどやるときはきっちりやる男感、正直さ。対照的に気品に満ちた美しさを備えつつ常に憂いを帯びているマハーシャラ・アリ。登場時のあんな衣装を着こなせるのはマハーシャラ・アリしかいないだろ...と思いました。
とにかくふたりの掛け合いがウィットに富んでいて、泣けるというよりとにかく笑える。笑って観て、心に残る、そんな映画。ふたりの人生の一瞬にお邪魔させてもらったような。
最後の奥さんの台詞は笑ってしまった。あとケンタッキーフライドチキンが食べたい。
グッとくる名言満載
ヴィゴの増量は色気あり
アメリカの人種差別を扱った作品というと、残忍なシーンがあったり心がエグられる思いになる作品が多いので日本人には敬遠されがちですが、この作品は年代性別問わず皆が楽しめます。
粗野で腕っぷしと口が達者なイタリア系白人トニーがインテリで気品ある生真面目な黒人ピアニストドクター・シャーリーの人種差別が色濃く残る南部ツアーに用心棒兼運転手として同行するところから展開していきます。
マハーシャラ・アリ演じるドクター・シャーリーは、繊細で品格がありながら黒人である事で、北部でも南部でも細かい場面で傷ついてきて、ずっと自分の所属する場所を見出せない孤独を体現しており、ピアノを弾くシーンは、まさに気品あるピアニスト感じさせ鳥肌が立ちました。
そのドクター・シャーリーを乱暴でありながら、粗野な優しさで守るトニーをヴィゴ・モーテンセンが増量してアジがありカッコいい!
「バイス」で増量したC・ベールが話題でしたが、ヴィゴの方が自然で色気もある。
ストーリーも人種差別の痛々しい話にせず、笑いあり感動あり、そして何より名優同士の演技で見入ってしまいあっという間に見終わってしまいました。
こんなに見て良かったと思う作品は、久々でした。
秀逸な配役に拍手。作品賞受賞も納得した。
こんなにも温かく心が豊かになる映画も珍しい。
内容は非常にありがちなロードムービーではあるが、他のどの映画よりも二人の距離感であったり、ゆっくりとそれぞれの心情等を描写している点が非常にわかりやすく良かった。
それでいてコメディ要素が上手くまとめられており、劇場でもあちこちでクスクスと笑う様子が見て取れたのも観客が2人に引きつけられていたからであろう。
それでいて人種差別問題もしっかりと描写されており、黒人の扱いに対する黒人の視点や白人の視点、イタリア人の視点、またそれに対する愚かさ等も感じ取ることが出来たのと考えさせられた。
このような内容ではあるが、決して暗くなく、また重くなく非常にさわやかで気持ちの良い作品に仕上がっている。
その根底にはトニー・リップの相手を思いやる心やドン・シャーリーの屈託のない笑顔があると感じる。
また劇中の音楽も非常に心地よく、聞き飽きない感じであった。
最後にフライドチキンのくだりは見ていて非常に笑ったし、大好きw
お互いの生まれや育ちや教養・ましてや肌の色なんて何の意味も無い事をひしひしと感じさせてくれるシーンであった。
またラストの抱擁するシーンは何とも言えない気持ちで包まれた、奥さんのコメントは出会った事も無いドン・シャーリーと愛する夫を理解しているからこその一言にまた胸が熱くなった。
良い作品に良い時間を過ごさせてもらった。
ボヘミアンやアリーを抑えての作品賞だけど…
心温まるいい映画
久しぶりにいい映画を見ました。
まず分かりやすい!
主役二人の演技が素晴らしい。
トニーが指輪物語のヴィゴモーセンとは全く気がつかなかった!
一見、孤高の気取った黒人ピアニストのドクターシャーリーは、黒人差別とは、縁がなさそうなのに、敢えて南部に赴き、黒人差別と向き合う。
それまで、理不尽な仕打ちにも冷静に対応してきたシャーリーが、トニーから、自分の方が黒人のような暮らしぶりだと言われて、怒って車を降りて雪の中を歩き出す時、シャーリーの孤独な心が剥き出しになったようで切なくなるシーンでした。二人が本当の友人になれた瞬間でも。
クリスマスに久しぶりに家族の元に戻っても、シャーリーの事が気になるトニー。最後にシャーリーが、トニーの家に訪れて抱擁し合った時には涙が溢れてしまいました。
我々も有色人種である、だからこそ……
今年度のアカデミー作品賞を受賞した今作である。
人種差別が残る60年代アメリカ南部を舞台に黒人ジャズピアニストのドクターシャーリー(マハーシャラアリ)とイタリア系白人運転手のトニーバレロンガ(ビゴモーテンセン)の2人がツアーを続けながら友情を育むヒューマンドラマ映画である。
トニーとドクターとゆうかなり凸凹コンビが友情を育むところを見ている人にもユーモアありながら分かりやすく伝えているところがかなりよかった。また、彼らだけでなく、周りのキャラクターにもかなり好感度がもてた。個人的にはドクターの演奏トリオの1人のドイツ人とトニーが酒を交わすシーンでトニーが「ダンケシェーン」とドイツ式で交わしたシーンがかなり良かった。
助演男優賞をとるほどマハーシャラアリーは良かった。序盤はかなり無機質で人間味溢れるトニーとギャップが激しいなと思っていたが、物語が進むにつれ弱々しい人間味溢れる演技ができるのは彼しかいないと確信した。また、代行かもしれないがかなり彼のピアノの手つきもよかった。
我々も白人の方からみると今でも黄色人種と思われるかもしれない。だが、そんな私達だからこそみて思う所も多々ある。白人の中にもトニーはイタリア系の移民であるしドイツ系の人だっている、そんな移民が多いアメリカならではの映画であったと思う。先程言った通りそんな私達だからこそ観てほしい。
笑って泣ける友情のドラマ
何度も笑って、ラストはほろりと泣いてしまった。
トニーが言った「寂しさには先手を打て」という言葉がドクターの心をきちんと動かしていて、最後にドクターをクリスマスパーティーに向かわせたんだな、と思うと、泣きながら笑顔になってしまった。
影響しあって変化して、成長していく二人の姿がとてもあたたかく、良かった。
観た人をハッピーにする映画。
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