グリーンブックのレビュー・感想・評価
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誰でも楽しめるロードムービー
本日TOHOシネマズ上野にて鑑賞。
先日の2019アカデミー賞で作品賞を受賞した作品。
人種差別、LGBT、宗教観など重いテーマが根底にえるがそれをオブラートで包み込み誰でもほっこりと感動する作品に仕上げたロードムービーになっている。
ロードオブザリングで精悍な演技を見せてくれたヴィゴ・モーテンセンがでっぷりと体重を増やし下卑たキャラクターを見事に演じてました。
誤字脱字だらけの手紙を送り彼の教養が伺えるがそれは育った環境なのだろう。
彼自身も当初黒人に偏見をもっている。それも彼がいる世界だ。
黒人と付き合いもない世界ではそういう考えに染まって行ってしまうのだろう。
仕事で演奏旅行に出ることになり黒人と始めて向き合っていく。
マハーシャラ・アリ演じる彼とは対照的なピアニスト。
教養溢れ才能がある。
彼がアメリカの南部に敢えて演奏旅行になぜいくのか。
彼の戦いや孤独感がマハーシャラが見事に演じている。
自分の気持ちを素直に見せることのない彼が旅を経ていくごとに少しづつヴィゴに見せていく。
そしてラストはジワっと泣かせてくれる。
時代は1960年のアメリカの偏見を描いている。1960年から約60年近く経っているが今なおアメリカの人種差別の闇は消えない。
本作が2019年のアカデミー作品賞を受賞したがそこまで評価が高いとは思えないしロードムービーとしてみてもそれほど目新しさは感じなかった。
それでも時々泣かせ、笑わせ、ほっこりとさせてくれるいい映画には違いない。
人間の強さと弱さ、温かさを感じる作品
何度も泣かされたからよかったけど、、、
なんというか、その時代や環境を直に知らないからアレだけど、差別問題を中央に持ってきすぎというか、、。本当にああいう事はあったんだとは思うけど、黒人差別を浮き立たせ過ぎな気が。
はっきり言って、こういう"いかにも差別問題扱ってます映画"は正直ウンザリする。
それで苦しんでる人がいるのもわかる。でも、それを題材にすればアカデミー賞狙えるっていう風潮が見える気がして嫌だ。
何気ないワンシーンだけで差別描写があるくらいが一番ズッシリくるけどね。
これだと、二人の絆は黒人差別の環境があってこそ培われたって感じがしなくもない。
そうじゃなくて、互いに自分にない要素を相手に見つけ、その要素を二人の過ごした時間が互いの魅力として受け入れ、それがいつしかなくてはならない存在になる。そういう純粋な人と人の絆が二人にはあったんだと思う。
まあ、とりあえず
笑えたし、泣けたし、話は普通に面白い。
オーソドックスな良い映画
アカデミー賞作品賞にはここのところゲテ物や社会派が多かったように思うが、これはいかにもアメリカ人が家族で観て楽しめるようにできている。涙も笑いもあり、人種差別を描いてはいるが、ホテルやレストランでの扱い、人種差別で有名な都市名などアメリカなら教科書に載っているレベルの話なので、子供でも大丈夫。
そういえば新宿の映画館にも小学生が来ていたなあ。
ケネディの演説をネタにしたギャグなど、アメリカの映画館なら大笑いだっただろうね。
昔の社会を学べる
確かにアカデミー作品賞
まずは、アカデミー作品賞、おめでとうございます。
最近のアカデミー賞は、一昨年の『ムーンライト』もそうですが、あの大統領の就任以来、白人至上主義からの脱却を意識した選考と言われています。そうした視点から見れば、アカデミー賞に相応しい内容の作品。
舞台となるのは、1960年代のアメリカ社会。人種差別が色濃く残っていて、たとえ一流ピアニストでさえ、ホテル、レストラン、トイレに至るまで、白人との差別を受け、黒人の人達の無言の叫びが聞こえてくるようでした。
イタリア系白人の運転手と黒人ピアニストの全く性格の違う2人の主人公。最初は、思いが通じ合わなかった2人が、次第に互いを理解し、思いやる感情が生まれていく、ロードムービー。
主演のマハーシャラ・アリのピアノ演奏は、本物ということですが、ホントに素晴らしいです。ララランドのライアン・ゴズリン以上の演奏でした。
驚いたのが、ヴィゴ・モーテンセンの変容振り。あのロード・オブ・ザ・リングの凛々しく、肉体美のアラゴルンとは、全く別人。ヘビースモーカーのだらしない激太りの親父となっていました。これも役作りなのでしょうね。
最後は、人種を超えた友情に、ジワッと胸が熱くなる、ステキな作品でした。
アカデミー作品賞おめでとう!
グリーンブックTOHOシネマズ渋谷にて鑑賞
さすがアカデミー作品賞。鑑賞後いろいろな感情が駆け回った。黒人差別一本で今のアメリカで現在でもある問題に正面から切り込んだ作品だと思った。いろいろな州をツアーして行くうちにビィゴモーテンセンとマハーシャラアリの絆がどんどん深まっていったなと感じました。確かにものがたりのテンポや映画の技術面ではネットフリックスで配信しているローマが圧倒的だが劇場でみんな泣き笑って見られるのはグリーンブックだと思います。
よかったよ
迎合と矜持と
ロードムービーは無条件で観てしまう性分なので、全く予備知識がないまま鑑賞。
ドン・シャーリーはてっきりジャズピアニストだと思い込んだのだが、それこそがステレオタイプな人種観の表れだと反省した。
しかし、本来クラシックを本領とするシャーリーが、南部の各地で演奏するのがイージーリスニング系の曲であったことに、彼のストレスの根源を感じた。このことが彼を白人でも黒人でもない誰かにしてしまったからだ。
しかし、それが「いい」という雇われドライバーのトニーが、共に旅をする過程でシャーリーの弱みを強みに変えていくところに、本作の一番の魅力を感じた。
唐突だが、「人生は本当の自分を探す旅だ」という類いの名言をとくとくと語る人間も、この種の哲学自体もあまり好きではない。「本当の自分」など、どこにもない幻想だからだ。
シャーリーは、ピアノと出会わせてくれた母や疎遠になった兄、彼の才能だけを好む富裕層の白人や、彼の肌の色だけを軽蔑する世間の白人など、様々な人々との関係性の中でその存在価値を自分で決めざるを得なかっただけだ。それは、シャーリーに限らず、程度の違いこそあれ、誰もが同じ条件のはずだ。皆、関係性の中で自分を値踏みし、それに少しなりとも不満を抱えているから、「これは本当の自分ではない」と自分を誤魔化しているだけである。「いま、そこにある自分」が「本当の自分」なのだ。
この旅は、シャーリーにとって迎合でしかなかった音楽性を彼のアイデンティティに欠かせないエッセンスだと認識し直し、矜持だったはずの無抵抗を愉快でささやかな諧謔へと昇華するものだった。「いま、そこにある自分」を見直すきっかけだったのだ。まさしくトニーのユーモアと粗暴さが、シャーリーに自分自身を見つめ直すきっかけになったのだろう。
ヴィゴ・モーテンセンが、頑固で無学なようでいて、受け入れるべきを受け入れ、しなやかに自分を変えていくトニーを見事に演じている。オスカーは彼に与えられるべきだった。
いい映画!でも作風に新しさや驚きはない
先週アリータで、悪役演じてたマハーシャラ・アリが、助演男優賞!
本場アカデミー賞三冠グリーンブック
人種差別が題材の実話
セレブの黒人一流ピアニストとイタリア系運転手兼ボディーガードが、人種差別の壁に挑む演奏ツアーで、想定内ながら想定以上の現実に立ち向かうバディムービー
大どんでん返しもないですが、2人が関係を築いていく描写が最高のいい映画でした。
ただ30年前でも撮れた感じの作風に目新しさはないだけに・・・
特にこの十数年〜イーストウッド監督作品で、コレ系は見慣れた感はあるし、アカデミー賞作品賞には、チョッとビックリって感じでした。
大画面じゃなくても大丈夫なので、映画好きの方は是非〜オススメです。
ヴィゴのナイスキャラ
難しい事考えずに2人の友情を楽しむ
ボヘミアンより100倍!
これは観た方が良い
笑いあり涙あり
分かりやすく誰でも見やすい映画だと思います。
とてものめり込めました。
ドクターが笑うたびに私まで嬉しくて涙が出ました。
一流のピアニストで裕福な生活が出来ていたとしても
たくさん傷ついてきた。
1人でずっと頑張ってきた。
そして、最高の相棒に出会いやっと自分の本当の気持ちをぶつけることができた。
トニーもドクターと出会ったことで初めてのことがたくさんあり学んだ。
お互いがお互いを求め合う最高の相棒
奇跡の出会いです。
後半は何回も泣きました。
特にエンドロールでは、何か込み上げるものがあったのか1番号泣してしまいました。
観て損はない映画だと思います。
とりあえずケンタッキー食べます。
とても胸が熱くなりました。
『グリーンブック』字幕版
*主演*
ヴィゴ・モーテンセン
マハーシャラ・アリ
*感想*
アカデミー賞受賞おめでとうございます!\(^^)/
だいぶ前からチェックしてた作品でして、初日に観たかったんですが、仕事があるので、断念しました。(^^;
「アリータ」にも出演されてたマハーシャラ・アリとヴィゴ・モーテンセンの競演作品で、二人の友情がどのような形で産まれるのか、黒人差別をどう切り抜けたのか、どんな旅をしたのか気になってました。
まさにアカデミー賞受賞作品といったらこれのこと。めちゃめちゃ良かった!トニー兄貴とドクターシャーリーの素晴らしい勇気に感動しました!
1962年当時は黒人差別が激しかった時代。
天才ピアニストのドクターシャーリーは、レストランなどでコンサートを開くのですが、舞台から降りると、とにかく扱いが酷い。楽屋が用具入れだったり、黒ナスやらレストランの酷い扱い。でも、ドクターシャーリーはどんな酷い扱いされても堪える。逆に用心棒のトニーは、がさつで無学で、大食いなんですが、腕っぷしが強いので、暴力で解決してしまう。
旅の道中、トニーとシャーリーは性格が違うので最初は対立ばかりするのですが、次第にお互いを認め合うんですよね。その描き方が凄く上手い!二人の演技も素晴らしいですし、黒人差別のイラつく描写はありますが、ほとんどトニーがスッキリさせてくれるんです。それがまたカッコいいんですよね~シャーリーの為に行動する所が素晴らしい!
あと時々、笑えるシーンがいくつかありました!←手紙のシーンとかw
フライドチキン食べたい!ピザも食べたい!(笑)
総じて、大傑作です!!\(^^)/
がさつな用心棒トニーと天才黒人ピアニストのドクターシャーリー。互いの性格が違う二人の思わず胸が熱くなる友情に感動しましたし、ドクターシャーリーの黒人差別に立ち向かう勇気にも感動しました!
観終わった後、とてもほっこりしました。(^^)
アメリカのトレンド
作品賞に納得の人磨き映画
今までにない切り口でとても興味深い内容の作品だと思いました。 全て...
かけがえのない友人こそが“グリーンブック”
2019年アカデミー賞で作品賞他3部門を受賞
したばかりの『グリーンブック』が公開!
主演2人が好きだし予告編も良かったので
楽しみにしてたが、いやいや良い映画でした。
ただ、〝アカデミー賞作品賞”なんて看板が付くと、
『重厚な人間ドラマ』とか『号泣必至の感動作!』
みたいな作品を期待される方もいるかもしれないが、
この映画、そういうタイプの映画じゃないです。
扱ってるテーマは深刻なのに、笑えます。楽しいです。
ちょっとだけ泣けます。非常に爽やかな映画でした。
あらすじ。
1960年代、音楽界で天才と謳われた黒人ピアニストの
ドクター・シャーリーは、黒人差別がはびこる南部
へのコンサートツアーを企画。危険な旅の用心棒兼
運転手として、腕利きと評判のトニー・バレロンガを雇う。
教養はあるが度を越して几帳面なシャーリーと、
粗暴な上に黒人を"黒ナス"呼ばわりするトニーは
相容れないようにも思えたが、理不尽な差別に満ちた
旅路を行く内、2人の関係は少しずつ変化していく――。
なお本作は実際の出来事を基にした物語で、
ドクター・シャーリーもトニーも実在の人物だそうな。
...
まずはやっぱり主演2人がものすごく良い!
どちらが欠けても成り立たないピアノの連弾のようだ。
まずヴィゴ・モーテンセン演じるトニーはとにかく
よく食べ、よく笑い、よく殴る(笑)。口八丁で小狡くて
偏見だって持っているが、あけっぴろげで豪快。
良いと感じたものを「良い」とすんなり認めることが
できる人間だし、自分が認めたものを侮辱する相手に
我慢ならない熱いハートがある。
一方、マハーシャラ・アリ演じるドクター・シャーリーは
教養豊かでプライドも高く、立ち振舞いはまるで貴族
のようだ。初めは「お高く留まってる」と映るが、
実は彼自身、そんな自分に大きなコンプレックスを
抱いていることが少しずつ見えてくる。
このまるでちぐはぐな2人のやりとりが楽しい!
静かに優雅に座るシャーリーと、いっつも何か
モグモグ食べて周囲をゴミだらけにしながら
ひたすらに喋り倒すトニーさん(笑)。
(てかトニーさん食べ過ぎ。ピザ丸め食いは我が目を疑った)
静かにしろと言ってもその2秒後には喋り始めるし、
シャーリーが黒人のポップ音楽に疎いと知ると
ニンマリ笑っていじり倒す。で、一方のシャーリーが
含蓄のある皮肉を飛ばしても、トニーは吹き出しで
「?」が浮かぶような顔しかしないという(笑)。
ポイ捨てのたびに叱られるトニーや、初フライドチキン
、
そして極めて静かに自然に立てられる中指など、
鑑賞中ずうっと頬が緩んでいる感じになるんである。
...
最初はちぐはぐだったものの、実際にシャーリーの
ピアノを聴いてその腕前に惚れ込んだトニーは、その
素晴らしい才能が肌の色だけを理由に踏みにじられる
ことに憤りを覚え、報酬ではなく純粋に彼のために
仕事をこなすように変わっていく。
そして、暴力ではなく品位で相手を負かす
というシャーリーの戦い方に感銘を受け、同時に
シャーリーが内に抱えた深い孤独も理解していく。
どれだけ教養があっても、才能があっても、黒人である
というだけで理不尽な差別や暴力に晒されるシャーリー。
だが黒人の中でも特異な地位にあるシャーリーが
晒されるのは、白人からの偏見だけに留まらなかった。
土砂降りのなかでシャーリーが心の内を吐露する
シーンには胸が痛くなったし、それを乗り越えて
彼が自分自身を見つける"コンサート"で笑い泣き。
あのラストも暖かい。
「寂しい時は自分から手を打て」というトニーの言葉を
シャーリーは勇気を振り絞って実行したんだと思う。
けど、手紙はバレてたね。まああれはしょうがないね(笑)。
...
タイトルにある〝グリーンブック”。
タイトルになっている割には存在感が弱いと思った
のだが、パンフレットの細かい説明を読んで納得。
元々あの本はNY出身のアフリカ系アメリカ人
ヴィクター・H・グリーンという方が出版していた
ガイドブックで、黒人旅行者が差別による暴力や
逮捕を避けられるように安全な宿や店などの
情報がまとめられており、黒人旅行者にとって
欠かせないツールだったんだそうな。
これはそのままトニーのことだったんだと思う。
シャーリーにとってトニーは、自分を危険から
守ってくれるだけでなく、南部への旅よりも
もっともっと長い旅路で辿るべき道をも
示してくれた〝グリーンブック”だったんだろう。
この映画は差別というテーマをひたすら深刻に描く
のではなく、笑い飛ばすことを選んだんだと思う。
肌の色が何だろうと、素敵な音楽に聴き惚れ、
美味いものを頬張って微笑む姿に、
一体何の違いがあるというのか?
強烈なインパクトはないけど、軽やかで爽やかな
後味の残るステキな映画。4.5判定で。
<2019/03/01鑑賞>
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余談:
主演のヴィゴ・モーテンセンは実際のトニーに
体型を似せるために20㎏増量したんだそうな。
『ロード・オブ・ザ・リング』で彼のファンに
なった方々の中には「あの精悍なアラゴルン様が
ギムリ(ドワーフ)化……」と卒倒された方も
おられるかもしれないが、役作りなのでご安心を。
とはいえこの映画のトニー、
本当にドワーフみたいな性格だったな……。
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