グリーンブックのレビュー・感想・評価
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時々こんな映画を観たくなる
まだ終わってほしくない。久しぶりに鑑賞中にそう感じた名作。
60年代初頭、ショービズ界では黒人シンガーがメジャーへと変わりつつあった時代。
そんな時代の空気感さえも見事に描いて見せた監督の手腕にはただただ脱帽です。
まだまだ人種差別が、特に南部では根強く厳しい状況にも関わらず、ドン・シャーリーという黒人天才ピアニストはなぜそこへ演奏旅行に出かけるのか?
そして黒人をニガーと呼び嫌い家に来た黒人配管工が口をつけただけでガラスコップをゴミ箱に捨てるような粗野で乱暴者のトニー・リップはいかにしてピアニストの運転手兼ツアーマネージャーとなりえたのか?
生まれも育ちも立場も違う二人の男が、演奏旅行を通じてぶつかり合いお互いに認め合うまでを素晴らしい様々なエピソードで語るロードムービーの傑作。
ラストシーンは思わず胸が熱くなりました。
本年度のアカデミー賞作品賞にふさわしい名作です。
❓%の力のレビュー🤘🏼
NASAのマーキュリー計画と人種問題を絡めた映画『ドリーム』と似た安定感のあり過ぎる本作品。
実話に基づく系ですが、結局白人がええモンになるお話だとか、アカデミー賞向け作品だという難癖もあるようですが、確かに正統派過ぎて危なかしさと面白みに欠ける面はありますね(笑えるシーンがあるというのとは別の意味で)。
お話内容は優等生ですが、人種問題の根は深く、皆こうすべきと解っていても完全解決まではまだ月日を要する事なので、まあ日にち薬というか時代薬ですので置いといて(←この先送り態度がイカンのか😓)、、
私がムズムズしたのは、たとえバ-ガ-🍔であれホットドッグであれ🌭バンズの油分ですら~そんなん付いた手でハンドル握るなんて許せ~ん!😝! フライドチキン🍗なんてもう‥異次元の極み〜😫 その手で窓を開けるシーンはあの時代でもパワ-ウインドウのワンプッシュのオ-トモ-ドが付いててまだ良かった🥴ホッ
そんなバレロンガ役は『始まりへの旅』のワイルド教官パパ役の人でしたか、そうでしたか。いつも長旅ご苦労様です。
最後のウェルカムなシーンで、‥ジッと感動しつつも、それまで散々交友を育んでおきながら、ラストで態度を翻して突き放して追い返すというあり得ない鬼畜展開を、つい一瞬チラと (皆がかしこまった冠婚葬祭の場などで、何故だか不意に常軌を逸した奇妙な展開を脳内再生し、独りで勝手にゾワッ!とソワソワする気分を味わうかのように) 想像してしまうのは私だけですかね😗❓
(他の例:心優しき純真な人から心のこもった贈り物🎁を受け取る場面で、そんな気持ちはさらさら無いのに、何故だかそれを本人の目の前で叩き落とす自分と、それで悲しい気持ちになる相手を想像してゾッ😱とするみたいな‥🙄 なんか何の問題もない平和で幸せな状況だとジッとしてられない天邪鬼みたいな小さな虫🦂が心の何処かに潜んでいるのかも🧐
幸せに慣れぬ男の幸せ恐怖症か😅饅頭怖い)
これぞ、映画。大満足。
オスカー作品賞・脚色賞・助演男優賞受賞のニュースを、待っていたかのように公開されるとは。グッジョブ!。
ストーリーは簡単。
①雇い主の黒人ピアニスト→カーネギーホールの上に住む、お金持ちで孤高。クラッシックオンリー。頭がよく、ドクターの資格も。
②雇われた運転手→「大食い競争」で勝つ大食感で、けんかっ早い。頭は弱め。
そんな二人が一つの車で、黒人差別激しい南部へ演奏旅行に行くなんて、ヤバくないわけがない。
運転手と言いつつも、用心棒として随行していくのが頼もしい。
最初ピアニストは、面接のとき高い椅子から運転手を見さげるようにふるまってました。それが段々距離が近くなっていくのが、二人の関係を示していました。
最後もね。胸ギュッとつかまれて、ほろり。
1人の食事より、たくさんの人と食べるのが楽しいように。
この映画もできれば、複数人と鑑賞して。あの食べ物(おいしそうだった!)を食べに行きたくなるかもね。
今年最初の劇場作品に、ふさわしい1作でした。
2人の演技が素晴らしい。かなり好きな映画。
【グリーンブック】観てきました。
実話です。1960年代のアメリカ。
著名な黒人ピアニストが南部への演奏旅行にドライバーとして雇ったのがヴィゴ・モーテンセン演じるイタリア系アメリカ人のトニー。粗野で、無学で、腕っぷしが強くて頼りになる。
クリスマスまでの2ヶ月に渡るツアーの道中を描いたロードムービー。
当時のアメリカは知っての通り黒人差別が酷く、特に南部は黒人蔑視が強い(昔アフリカから連れてこられた奴隷がまずは南部特産の綿花畑の作業夫に使われたため)そんな時代。
題名の[グリーンブック]とは、Mr.グリーンが毎年出していた、黒人の使えるホテルや店のガイドブック。
当時はトイレも、乗り物も、ホテルもお店も、黒人の入れない場所があったのですね。
このグリーンブックを頼りに、数々の演奏会場を車で巡りながら、2人の関係性が徐々に変わっていくというストーリーなのですが、その旅途中のエピソードそれぞれがなんとも言えない味わいで。考え方も育ちも全く違う2人は、時にぶつかり、時に笑い、ハプニングや危ない目にも遭いながら切り抜けていく。
実はトニーも最初は黒人を差別する気持ちのあった人。でも、粗暴ながら家族を大切にし、失業していてもマフィアの友人からの仕事は断わるような、信念のある心根の熱い人。
一方ピアニストのシャーリーは、黒人ながらその才能を幼少の頃に見出され、ロシアのレニングラード音楽院で英才教育を受け、幼い頃からプロのピアニストとして生きてきた教養溢れるセレブ。
まさに正反対の2人が、旅の終わりには互いの人生に大きな影響を与え、最高の笑顔になるのは、旅の間の出来事を通して互いの立場なりの心の痛みや苦労を知り、理解し合い、真の友人になれたから。
シャーリーが[あえて黒人差別の激しい南部を選んで演奏会をするということは、彼なりのチャレンジである]ということが次第にわかってきます。
警官、住民、そして時には招いてくれたホストや会場の責任者からも肌の色が違うというだけで不当な扱いを受けたり暴力を受けることがあっても、どんなにつらいことがあっても、決して声を荒らげず、静かに耐える。
彼の唯一の武器、ピアノの才能をもって、彼なりに、世界を変えようとしている。
静かに、ひとり闘っている。
それがわかったとき、涙します。
なんて勇敢な人なんだろうと。
そして、それまでの過去が滲み出た彼の孤独な眼差しに引き込まれながら、対照的なトニーの明るさ、力強さに私たちも一緒に包まれる感覚。
全力でシャーリーを守るトニーの姿に、胸が熱くなる。
雇い主だからじゃない。お給料もらってるからじゃない。
大切な友達だから。それだけ。
観終わった後、すごく余韻が残る映画です。
色んなことがあった2ヶ月間、いくつかのシーンが思い浮かぶ(私は特に手紙の書き方を教えるエピソードと、酒場で即効演奏するシーンが大好き!)。
今も、トニーの笑い声が聞こえる。
シャーリーの美しいピアノの調べが聞こえる。
人間の尊厳、本当の勇気。友情。
ラスト近く、シャーリーがやっと、心からの笑顔になれたのがわかります。
あったかい気持ちになる、本当に素敵な映画。
超おすすめ✨
定型的な『人種問題』処理
白人でも黒人でもない、人間でもない!
2人の可笑しなやり取りに思わず笑ってしまったりしながら、最後にはジーンとくる、良い映画だった。
黒人ジャズピアニストとイタリア系白人の運転手兼用心棒。肌の色も違えば、性格も全く正反対に見える2人。
共通点が少ないような2人だが、最後には心通わせる親友になってしまうということは、どこかシンクロする部分があったのだろう。あるいは、自分にないものを、相手に見出したのだろうか?次第にお互いがお互いを尊重し始め、学び始める…。
タイトルは、ドクタ・シャーリーの悲痛な叫びである。
秀逸な脚本によるマイノリティ同士のロードムーヴィー
昔の映画「夜の大捜査線」から脈々と作られてきたこの手の映画。
何度も観たフォーマットでありながら、きめ細かい脚本のおかげで飽きずにグイグイ引き込まれ、あっという間に終わってしまう。
とにかくヴィゴ・モーテンセン演じるイタリア系白人のダメさ加減も含めた魅力的なキャラがいい。散々笑わせてくれる。
それを受けるマハーシャラ・アリ演じるピアニストも「ボヘミアン・ラブソティ」のフレディ・マーキュリー同様に彼らが持つ「孤立感」がひしひしと伝わってくる。
また、対白人、対黒人との立ち位置も面白い。
後半は予想できる展開ながら決して「つまらない」展開ではなく、むしろそうあって欲しい展開をそのままなぞってくれたので有難い。本当そう思う。
個人的ににはラストの奥さんが言う洒落たセリフが好き。
とにかくこの手の映画が好きだなぁ。と改めて思う一本。
はぁ。
見終わったあとに、感想やら言葉やらを喋ったら自分の中の気持ちが全部出て行ってしまうんじゃないかと思ってしばらく息さえも慎重にしていた。
黒人差別を描いている映画に対して、「よかった」「感動した」なんて感想は不謹慎なんじゃないかと思いながら、なかなかぴったりな言葉は浮かんでこなかった。
海外の人は差別的に思っていた相手の素晴らしい面、才能、実力などを見せられた瞬間、コロッとその人を受け入れて仲間にする事が出来る。日本人にはないところだと思う。本当に素晴らしい。
少しずつ、ゆっくり個々を認め合い、寄りそう二人。信頼関係というのは一瞬では成り立たないということを教えてくれる。
一回目パトカーに捕まり拘留される。
二回目もまた捕まると思ったら、今度は助けてくれる。人生はそんな悪いことばかりではないと教えてくれる。
幸福なる偶然の出会いに感謝
寄り添う心、生まれる友情、素晴らしい
素晴らしい作品だったー!!!!!
途中までは抑揚少なめで、ひょいと寄り添う感じの作りなんだな〜なんて思っていたけど途中から急速に心にグサグサに変化。
抑揚少なかったときは果たしてシャーリー役はマハーシャラ・アリでなくてもよかったのでは?この人が助演男優賞??と少し批判的だったけど、後半の巻き返しでそれらの気持ちがぜーんぶ一掃された。ビゴ・モーテンセンとのコンビだったから良かった作品なんだなー✩
オスカーで作品賞なんて獲ってしまうと批判の矢面に立たされてしまう(ここ数年は特に)けど、作品を観た後で今振り返っても8作品中この作品が作品賞をとるのが一番妥当だったんぢゃないかとすら思えてくる。(毛色違いの「バイス」は観てみないとなんともわからないけど。)
凸凹コンビの、仕事の枠を越えた深い友情の物語
〈あらすじ〉
舞台は1962年のNY、口は悪いが世渡り上手なトニーが、勤め先のクラブ?の改修工事による長期休業させられることになり、一時的な職探しをしていた。
そんな時、ある黒人天才ピアニストである、ドクター・シャーリーが、差別の強い米南部のツアーをするための、ドライバー兼用心棒を探しており、気が進まないながらも、仕事を受けることに。
最初はギクシャクしていた関係だったが、ツアーを続けていくことで、徐々にお互いの心を通わせていく、心温まる実話。
〈感想〉
正反対な性格の主役二人の掛け合いに笑えて、そして温かい気持ちになった。
トニーは、がさつで口が悪いが、家族を愛し、仲間も多い。そして、荒事の解決能力が高い。
一方、シャーリーは、繊細で、品のいい言葉を話す、孤独感漂うピアノ弾きの天才。
こんな二人なので、最初は会話も考えも噛み合わなかった(この噛み合わなさが、面白くて笑えた)。
しかし、長旅で多くの時間を二人で過ごす中で、お互いの魅力に気づき、それを認めた時、差別や悪しき風習をも乗り越えられる、深い友情が芽生えてくる。
ここでいう魅力とは、表面的にみえる能力のことであり、トニー場合は問題解決能力を、シャーリーの場合は天才的なピアノの腕である。
人間は中身が大事という意見もあるが、
最初は、外見や目に見える能力でも、何か惹かれる部分を見つけ、魅力に感じることが出来れば、苦手な人とも仲良くなれるのではと、前向きな気持ちになれた作品でした。
ちなみに、シャーリー役の方のピアノの演奏は、リアリティありました。
顔と手が同時に映るシーンが多かったが、本当に弾いているみたいだった。
俳優さんの、努力の賜物ですね
(実際にピアノ弾ける人なのかな。というか、本当に弾いていたらすみません)。
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