長いお別れのレビュー・感想・評価
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しみじみと泣く
認知症の進行がリアル。山崎努は後半 ほとんど喋らなくなるけど、すごい演技だと思う。松原智恵子が明るい妻でそこが救い。メリーゴーランドのところはある程度予想できたけどすごく泣いた。列車の中のシーンは嗚咽してしまった(予想していなかったので)
いい映画だと思います。
中野量太監督の手腕が見事に発揮された人生肯定映画
認知症をテーマとした映画というと、哀しい、辛そうと思ってしまう人もいるかもしれない。我々の喫緊の課題なのに。けれどさすが中野監督。時折、会場内からくすくす笑いが漏れるシーン、セリフを巧みに織り込み、夫が認知症になった妻だけでなく、娘たちの夫婦関係、恋愛関係の機微も加えながら、丁寧に物語を紡いでいる良作である。<もし私が認知症になったとして、妻、子供は映画の彼らのように優しく接してくれるだろうか?日頃の自らの家族や周囲の方への言動の在り方も併せて考えさせられた。この元校長先生は、皆に尊敬され愛されていたことが良く分かったから。>
家族の映画です
長い長い痛みと付き合い、放り出したくても放り出せない、見捨てるには愛おしすぎる、絶対に他人が入り込めない領域が家族という最強のカテゴリー、その様を大黒柱が少しずつ壊れていく場景を中心に描かれている秀作です。
悲しいだけの内容ではありません
タイトルや予告編では、悲しく切ない感じの作品に感じますが、そう言った作品ではなく、家族の有り方や生き方などに焦点を当てた内容になっていて、自分や皆さんにも、何時か降りかかり、同じような思いをするだろうと言う内容になっています。
まずは、山崎努さんの演技は毎度見ても凄いですね。
今回の役どころで言えば、本当に山崎努さん自体が、認知症になってしまったかのように感じてしまう。
松原智恵子さんも久しぶりにお見掛けして(私が松原智恵子さんの出演の映画などを見ていないだけですが)松原智恵子さんらしい役どころと演技に、本作品、決してテンポが速い作品ではありませんが、いい役さん達の演技に自然と内容に吸い込まれていきます。
家族のそれぞれの悩みや苦しみ、バラバラになっていった事情、そして、また繋がろうとする絆をゆっくとユーモアたっぷりに描いていきます。
決して悲しい作品ではなく、自分自身や自分と家族の関わりを考え直す為にも本作品は良いのではないかと思いました。
家族の7年間の愛の傑作
「湯を沸かすほどの熱い愛」の監督が認知症を題材にした家族の7年間の愛の傑作。 介護とは温かな眼差しと優しさが大事だと改めて教えられました。 子供たちがお父さんの認知症と向き合うことで自らの人生を見つめ直すチャンスをお父さんからもらえたのではないかと思いました。 「だいじょぶ。記憶は消えても、愛は消えない。」はとても素敵なコピーだと思います。
山﨑努さんが素晴らしい!
セリフが殆んどないのにもかかわらず、どんどん認知症が進んでいく様子がリアルな山﨑努さんの表現力に、改めて素晴らしい役者さんだと実感。
試写会後のトークで、映画のシーン順通りの撮影でなかったとわかって、さらにビックリです!
内容的には家族の絆と愛が深くて個人的についていけず(私は父親にあんなに愛は捧げられない)、ちょっとアレだったんですけど(笑)
本当は印象アイコンの「泣ける」をチェックすべき作品ですが、自分の家族に置き換えると冷静になってしまい、「はー、ありえない」とか思って泣きそこねました…(汗)
中野量太監督だから「熱い愛」があるのは大前提なのかしら?
でも随所に笑える場面が散りばめられた、温かくていいお話です。
何年経っても、家族の絆って大事だよね。
中村量太監督最新作ということで、メチャクチャ期待していた作品。
今日観れて大満足です(^^)
あの『湯を沸かすほどの熱い愛』で、衝撃を受けた新人監督の2作品目でしたが、今回も予想をはるかに超えた素晴らしい仕上がりでした。
作品のテーマは認知症。
70歳を迎えた父親の、認知症生活が描かれています。
病気がテーマだから、重くて悲しい話になるのかな?と思っていましたが、やはり中野監督は違った。
笑いあり、優しさありの、家族っていいなと思いたくなる、心のほっこりする素敵な作品でした。
なんと言っても、認知症を演じた山崎努さんのその演技力に圧巻。
監督曰く、この撮影は、時系列順に撮影していなかったため、初日の撮影では、かなり認知症の進んだ姿を演じなくてはならなかったとのこと。
そんな大変な撮影スケジュールの中でも、80歳を超える山崎さんは、細かく撮影スケジュールを計画して撮影に挑んだとのこと。
あの素晴らしい演技には、そんな裏があったのか⁈と驚かされました。
そんな、山崎さんの素晴らしい演技に引けを取らなかったのが、家族の女性たち。
松原智恵子さん
蒼井優さん
竹内結子さん
3人の女性たちの自然な演技が、家族の在り方を生き生きと描いています。
私の父ももう70歳。
決して人ごととは思えない内容だっただけに食い入るように見入ってしまいました。
いつか、自分の父が認知症になってしまうかもしれない…。
その時自分にできることは、一体どんなことなのか?
親の介護=辛い、苦しいというイメージでしたが、この映画を観ることで、そんな気持ちが少し楽になりました。
楽しかった思い出、嬉しかった出来事、些細なことが思い出されるたびに、家族が笑顔になって、一度バラバラになった家族がもう一度繋がってくる。
そんな家族の絆を、沢山感じる事が出来ました。
中野監督は今回初めて原作のある作品を映画化したそうですが、まるで監督オリジナルの作品なのかと思うほど素晴らしく完成された作品でした。
原作は元々短編集だったそうですが、映画化するにあたり、長編仕様に脚本したそうです。
そのアドリブの効いた脚本がとても良かった!
どこも無理なく、自然な雰囲気で描かれているので、すんなりと作品に入っていけました。
やっぱり、中野監督の映画はとっても好き!
次回作ももう決まっているようですが、きっとこれまで以上に素敵な作品になるはず!
次回作が早くも楽しみになる、素晴らしい作品でした。
大好きな中村倫也さんが出演していたことにも大満足!!
大変満足した2時間7分でした。
そした、今日は監督の登壇もあり大満足!
充実した一日でした、ありがとうございました(^^)
こころ が寄り集まったテリーヌみたいな映画
長いお別れ
残されたもののそれぞれがそれぞれに頑張る。生きる。これって生きていく中での「普通」のこと描いてるんだろうね。
認知症という重い題材だが、まわりの人間の「こころ」が寄り集まったテリーヌみたいな映画だった。
ニヤっとする演出というか。ほっこりするというか。家族を描いた継承の話。そう、人間はいつか必ず終わりが来る。お別れは生まれたときから始まっている。だから、いま を大事にする。
そう教えてくれる映画だった。
孫の男の子の存在が妙に良かった❤️
ラストは賛否両論あるみたいですが、私はあのラスト良かった。
分量を的確に測って作るケーキみたいな映画。だからなのか、NHKのドラマっぽかった
夏目漱石の こころ
が読みたくなります
"笑いあり涙あり"という形容詞はこの映画のためにあったんだ
と思わされるほど丁寧で温かく、ただ芯にはぶれない強さが見え隠れする。試写会で一足先に鑑賞しその際、贅沢に中野量太監督のトークショーも聴かせてもらったが、まさに監督の人柄がにじみ出た作品。優しく物腰のやわらかい雰囲気のなかに、名優にも臆せず演出をしたという鋭いこだわりが随所に見える。
そして何より名優揃いのキャスティング。山崎努の佇まい、蒼井優の圧巻の表現力、竹内結子のバランス力、松原智恵子のぶっ飛んだ可愛さ…その重ね合わせによる温かい家族に何度も涙腺が崩壊した。
そして、北村有起哉にはたくさん笑わせてもらった。決して個人で持っていかず、それぞれが活かし合う豪華な布陣。
監督の小さな仕掛けを見つけるためにも、何度でも観たい映画だ。家族を大切にしたくなる。
それと、本物の家族に見えるようにするために監督が、クランクイン前に誕生会のリハーサルをしたというエピソードなんか聞くと、ほんと映画制作もコミュニティづくりだなぁと思わせられる。
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