「男はつらいよ 著作権フリー版に期待」男はつらいよ お帰り 寅さん 大山のぼるさんの映画レビュー(感想・評価)
男はつらいよ 著作権フリー版に期待
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時は現代、満男の視点で寅さんが描かれている世界観の映画。
小説家という職業柄、次回作もできる伏線あり。
山田監督の手を離れ、車寅次郎というキャラクターを著作権フリーにして二次創作可能にすれば、より多くの作品が生まれ、カオスの中から記憶している寅さんとすり合わせ、観る側にとっての寅さんの活躍が生まれる可能性を感じさせる作品。
冒頭の桑田圭祐演じる寅さんと彼の歌う挿入歌で、スクリーンを通して冒頭の頭出しに正直、がっかり。
けど、映画が終わったあとで流れる銀幕のエンドロールで流れるいつもながらの寅さんが歌う曲を聴きながら、寅さんが冒頭で夢を見てから登場する寸劇とすりあわせ、今回の冒頭こそ、いつもどおりの寸劇よろしく今は亡き渥美清を重ねる。
過去に登場したマドンナは若く、いまとなっては年老いてしまい、ありのままの現実を突きつけられる。
昔の映像と現在の映像が、流れみんな年を取ったものだと思っているけど、実は観ている観客もまた年を取っている。
現代では朱美の息子が、寅さんのDNAを引き継いだ破天荒なキャラクターで、この土地から生まれて育つ人間は、同じような性格を育て上げるような錯覚に陥る。
りりーのお店のシーンではカメオで、船越英二つながりで、船越英一郎が客となってカウンターでカフェを注文するのではないかなどの期待が膨らむ。
デジタル合成ではなく、将来的に「AI版 車寅次郎」「寅次郎クローン人間」「アニメ 男はつらいよ」などの空想を広げさせる作品でした。
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