ラストレターのレビュー・感想・評価
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可愛すぎるユウリを見て欲しい
静かに静かに
メールでは実現できない描写(届くまでの時間や手元に渡る不確実性など)、便利になりすぎている現代において極めて新鮮で有り、昔を知る者にとっては懐かしい思いが蘇ってくる。
そんな手紙を題材に、とても静かでゆっくりと流れるストーリーと映像描写は岩井監督が最も得意とするパターン。これが実に心地良い。
個々の出演者の演技もとても巧く、味わいあって心にスッと入ってくる。このスピード感が「手紙」と相まって堪らない。庵野の演技力は違和感あるが・・・。
岩井作品では「Love Letter」が好きなので、そのイメージを持って涙を流すつもりで鑑賞してしまったため、思っていたのと少し違いがあった。変に気負わずに見れば良かった。
複数の時間軸上の恋愛物語はこれまでにもあって特段目新しいものではない。
手紙を書きたくなります
手紙っていいね
素敵な映画だ。圧倒的に練り込んで設計された建築物を見ている気がした。岩井ワールドと言ってしまえばそのままなのだが、爽やかさの中にどこか湿度の感じられる映像が、なぜここまで綺麗に撮れるのだろうと思う。この美しい物語が、2時間ですっかり脳に浸透して、「拝啓 乙坂鏡史郎様…」予告編に出てくる広瀬すずのこのセリフを思い出すだけで、条件反射に涙が出そうになる。
配役も絶妙。広瀬すずと森七菜が、姉妹といとこの二役でこれがストーリーに強烈に効いている。広瀬の圧倒的な演技力は言うまでもないが、森のみずみずしい雰囲気は「打ち上げ花火…」の奥菜恵を思い出した。松たか子も好奇心旺盛な妹がそのまま育った感じがして、役どころを抑えていた。神木隆之介が成長したという設定の福山雅治の男っぽくない役柄も、イケメンを抑え込んで板に付いてた。豊川悦司と中山美穂が、2人で出てるだけでニヤけてしまうとが、これはファンサービスですかね。
さらに、音楽もまた作品のピースとして重要。旋律がじわりとくる。とにかく清涼感たっぷり。誰かに手紙を描いてみたくなる素敵な作品です。
再生と歩み
SNSが盛んとなった現在。手書きの手紙で描かれるロマンスに書き手と読み手の心情や情緒さの良さをLINEや電子メールが当たり前となった今だからこそ感じさせられた。
タイトルのラストレターに込められた意味、時を越えて繋がる過去と現在。そして未来へと託される想いがほのかに過去からの痛みを和らげてくれ再生の道へと歩み出す。
相変わらずの岩井俊二監督ワールドは青臭さというか、主人公はいいオッサンの話なのに何故だか尊く切なくそして愛おしく感じさせるれるのは、岩井俊二ならではの唯一無二の魅力だ。
この人の作品を見てしまうと最近の恋愛映画や少女漫画を原作にした作品悪くはないのだが、明らかに浮き彫り差が歴然とわかってしまう。
映像や曲も透明感と独自の美しさを纏い合わせ、ヒロインの広瀬すずや妹を演じた森七菜や大人となった姿を演じた。松たか子や福山雅治との距離感も上手く捉えており、特にヒロインの広瀬すずは相変わらずの透明感と儚さを併せ持って勿論良かったが、個人的に妹役と主題歌を歌った森七菜の純朴さと天真爛漫さが溢れ出てており、今後が楽しみな女優さんの1人としても自分の中のリストにピックアップされた(笑)
1995年の岩井俊二監督作品のラブレターからの様々な設定やオマージュや中山美穂と豊川悦司も出演しており、ラブレターを見るとより一層、想いれ感慨深く見れることは間違いない作品である。
くぅ〜
拝啓
レビューを読んでくださる皆様。
ネタバレ注意(かも)
考えさせられます。
あの時こうしてればよかった、ああしてればよかった。後悔してももう遅いかも知れない。「お前のせいじゃない。お前には関係ない。」そう阿藤のセリフを聞いた時に、ハッとさせられた。確かにそうだ、鏡史郎に何の責任もない、ただ縁が無かっただけなんだ、と。けれど鏡史郎の身になって考えてみた時に、裕里に「あなたが結婚してくれれば。」と言われたように、自分が結婚していれば、と思ってしまい、どこか他人事では済ますことができないのも事実だと思う。しかも、今更なのだ。美咲亡き今、鏡史郎にはどうすることもできないのも事実で、「もう少し早く来てくれれば。」そう言った鮎美の言葉にもあるように、あとの祭りなのだ。それでも人間は後悔する生き物だ。だからこそ、後悔をバネに、活力にして生きていくことが必要なのだと強く感じた。この作品で言えば、報われなかった美咲の分まで生きなければならないのだと。岩井監督が伝えたいこととは違うと思うが、自分はこう感じた。
果てさて、ここからは殴り書きしますか(笑)
なんと言っても冒頭からの鮎美と楓香(そよか)の掛け合いは見応えがあった。本物の親戚なのではないかと思うくらい良かった。最初に「話し相手ぐらいなら...」と控えめに言っていた楓香だが、時が進むにつれて次第に明るくなっていく鮎美を見ると、楓香はその言葉以上に役割を果たしていて良い従姉妹だなととても感じた。
そして、その鮎美の繊細に変化する感情を完璧に表現した広瀬すずさんがまた素晴らしかった。インタビュー(エンタメステーション)にもあったように、子どもだから時には母の死を忘れ楽しみ、時には思い出して悲しみ、という気持ち。次第に明るくなっていく気持ち。全てをしっかり表現するのがどれだけ難しいことか。そんな全てを表現できるすずちゃんを心から尊敬します。
森七菜ちゃんは大好きなすずちゃんにべったりくっつけてさぞ嬉しかったことだろうなぁ! (笑)
鮎美と楓香、鏡史郎と裕里、裕里と宗二郎、美咲と鏡史郎と言ったペアでシーンが組まれているような感じがなんとなくしたが、それぞれがお互いに素を出している感じがして、観てて安心感を覚えた。
それぞれの会話や行動を見ていると『映画』というよりかはなにか『ドキュメンタリー』を見ているような感じがした。それほど現実味があって、物語に入り込める作品だった。
電子媒体が普及している現代社会において、紙媒体を主とした作品を観るというのは何か新鮮な感じもあり、懐かしい感じもあり、登場人物の恋模様もそうだが、手紙、文通というところにロマンを感じた。新海誠監督の岩井俊司ほどロマンティックな作家を知らないという言葉がなんとなくだが、わかったような気がする。
もう一回観たい!面白かったぁ!
というよりかは
もう一回味わいたい。深いなぁ。
という感じでした。
皆さんもご覧になればすずちゃんが2回観て、寝ても余韻がある、その言葉の意味がわかって頂けるのではないかと思います。
ぜひご覧ください!
拙い文章読んでいただきありがとうございました!
手紙書こ!!!!
敬具
岩井監督の映画は初めて観ましたが
手紙が織りなすこれまでの人生とこれからの道標。
姉の死をキッカケに同窓会に妹が代理で出席する事で広がりを見せた人生ストーリー。予備知識としては予告編のみ観て本編鑑賞。
過去編の姉妹と現代編のそれぞれの娘を同じ俳優が演じる(広瀬すず&森七奈が演じる)事で、現代と過去の行き来に面白さを加えていました。
物語としては前半は松たか子(青年期:森七奈)扮する裕里のパート、後半は福山雅治(青年期:神木隆之介)扮する乙坂鏡史郎のパート。
中心にいる美咲の面影を舞台にバトンタッチが上手く出来ていた。
個人的には同じ岩井監督別作品「四月物語」が好きなだけに、子供を持ち大人になった母親役の松たか子には時の流れと言う考え深いものがあったし、大人による人生振り返りのラブストーリーにも監督作品特有の「人を愛する切なさ」が感じられて、心がウルっとしてしまいました。
気になった俳優は青年期を演じた広瀬すずと神木隆之介。役柄的に素人学生の様に台詞を淡々と話す。上手く演じるのでは無く下手を演じている様に思えた。
手紙交換特有の面白味も活かしつつ、現代の携帯メールあるある話も有り、絶賛はしないが中々楽しめた。
各豪華キャストが織りなす物語。(私は好きな俳優出ているとかで点数上乗せしませんのでこの評価)
切ない御話が好きな方、宜しければ堪能くださいませ。
俳優達の演技力が光った作品
いい映画
決定的な突っ込み処に目を瞑る。
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