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身を乗り出して見てしまった!
低予算サスペンスの革新
低予算映画の金字塔。
日本でも”カメラを止めるな”という、低予算インディー映画が話題となったことで衝撃を読んだ去年ですが、同じ年の世界でも、100万ドルという低予算ながら、7500万ドルもの驚異の興行収入をあげたサスペンス映画が公開されました。それがこの作品。私も、日本に吉事帰国した時に劇場で予告編を観て、知ったのですが、前編パソコン上で繰り広げられるサスペンスというのがこの作品の特徴です。アイデア、クオリティがまさにお金を使わず、頭を使った見事な革新的作品だと思います。
まず最初に見ていきたいのは、サスペンス映画としての質。サスペンス映画は、昔から映画界の遊撃手的な立場で、映画業界の発展に貢献してきました。オーソン・ウェズル、ヒッチコック、デヴィッド・フィンチャーなど素晴らしい監督が名を連ねるジャンルです。今作もかなりピュアなサスペンスです。親子の関係性と、ネットの情報社会の影の部分をテーマとした、子供の失踪次元を扱うサスペンス映画です。サスペンス作品を作る要素として、省都と事件を細かく繋げた脚本は見事でした。人間のサガをも巻き込む事件は、まるで東野圭吾作品を読んでいるような、日本人には受けるであろうストーリーです。一方で、これまで、偉大な映画監督が作ってきた作品には、サスペンスのスリラー要素以外にも、サイコロジカル的な部分がキャラクターを描いてきたため、サスペンスは発展してきたのだと思います。この作品にも少なからず、親子の愛情や、思春期の距離感みたいなものはありますが、サスペンスに結びつけるには、少し現実から離れ過ぎていて、視聴者の心から離れないネッセージみたいなものを残すことはできなかったのかもしれません。
そして、この作品の最大の特徴である、すべての画面がパソコンのスクリーン上で繰り広げられるというアイデア。100万ドルという低予算の中、彼らの用いた方法は、ポストプロダクションに時間をかけるということ。撮影自体は、16日間。そして、編集作業には1年以上の年月をかけたのだとか。Premier Pro, After Effects, IllustratorというAdobeの製品を最大限に利用した本作。Adobeのダイナミックリンクという機能を使って、9割以上のものを0から作り上げています。ウィンドウから、1つ1つのアイコンまで、Illustratorでデザインし、そのベクターファイルをAfter Effectsでアニメーション化する。さらに、そのコンポジションをシークエンスとして、Premiere Proで編集する。まるで、アニメーターのようなことをしています。これもまた、デジタル映画のとっつきやすさが叶えた、新たな時代の始まりといっても過言ではありません。どうやって時代がこの流れに息を加えていくのか、とても楽しみです。
斬新といえば
テンポが最高の出来
新世紀版ユージュアルサスペクツ
英語・字幕なしでも面白い
ネットの画面だけで作るという挑戦が刺激的だった。タイプを途中まで打...
独創的な表現と、目を離せない展開
普遍性の中にある新しさ
ストーリーが自分とだぶっていてやばかった
留学している娘に家族で会いに行った帰りの飛行機で観た。
最初は「ずっとこのままPCかよ」「何ですぐに直接会いに行かないんだ」と思ったが、後の主人公父の凄い行動を見て、納得できた。
ネット社会、SNS社会のデジタルネイティブの時代に生まれた子供達は、我々アナログネイティブ世代が想像できないほど周りに気を使い、生きている。それを我々アナログ親が察知してあげないといけない。そうしないとデジタルネイティブは突然萎んでしまう。
今娘が欧州に留学しており、今回娘に会いに初めて欧州に行った。言葉が通じない以外に、これほど怖い、常に周りに気を配らないといけない(スリや窃盗など)場所に日々いるのだと思い、この映画が他人事に思えなかった。幸い妻は健在で、今回も娘にずっと寄り添ってくれていたが、「本当に苦しかったらいつでも帰っておいで」という逃げ場を作ってあげなければいけないんだということを、わかっていてもなかなかできないそのことを、この映画は教えてくれた。特に親父は「娘は一生懸命自分の夢を叶えるためにがんばっているんだ」と思い込んでしまう。
もう一つわかったのは、すべてがデジタルになる近未来の日本の社会はこうなるのでと思った。WEBからすべてがわかることは便利でもあり、怖さでもあることを理解した。
帰国して日本の安心さを実感しつつ、この映画のことを妻とも共有し、今後も娘にできる限り寄り添っていこうと思った。
pc画面で進む物語。
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