泣くな赤鬼のレビュー・感想・評価
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一生懸命っていいね
「努力は報われる」
わたしたちは知っている
そんな精神論なんかじゃ
立ち行かないことなんて
この世の中には幾らだってあることを…
スポーツ競技を〈人生の縮図〉と
度々、比喩で用いられます。
高みを目指すために費やした時間の中で
努力・忍耐をどんなに重ねても
辛酸・苦汁をどんなに味わおうとも
強者と弱者を、勝者と敗者を
くっきり〈結果〉として分けてしまう
ときに残酷なまでに…
でも、わたしたちは知っている
結果だけがすべてではないことを…
「努力は嘘をつかない」
一生懸命向き合った時間は
何物にも代え難い経験であり
目標のために捧げた〈過程〉が
尊く、そして美しい…
でも、結果と過程は必ずしも結び付かないし
かと言って優劣をつけられるものでもない…
大事なのは「何かを成し遂げる」だけではなく
「どのように取り組むか?」が人間を作る上で
必要なことだと思う。
精神論だけでは語れない
その “ 黄金の精神 ” が
勝敗だけの結果の枠を超えて
わたしたちの胸を打つ感動を呼び
わたしたちを突き動かす衝動に変わる
…以上、わたしの思うありったけの
スポーツ論を絡めた人生観でした!
さて本作『泣くな赤鬼』では
死期を知り人生を省みたとき
一度は野球から逃げたものの
もう一度夢を見ることを願った
元高校球児、ゴルゴと
指導方針で悩む監督、赤鬼先生との
ふたりの間で繰り広げられる
【こころのフィールド・オブ・ドリームス】
白球を追いかけ続けている限り
ヒトの夢は終わらない
悔しい。死にたくない。それがいい。
派手さはないが、じんわりと泣けてくるいい映画だった。
堤真一さん。どんな役柄でも上手い演技。川栄李奈さんも立派な役者さん...
後悔と再生
人は屡々「してしまったこと」を後悔しますが、それは寧ろ日常生活の中での軽い躓きに過ぎないことが多いでしょう。心の奥底から後悔し人生の桎梏となるのは、「しなかったこと」「やれなかったこと」に対しての悔恨です。
人生の黄昏年齢であればあるほど、猶更心に蟠踞する昔日への思いは暗く深いものです。
ただ人は諦観に耽るだけではありません。心をリセットしやり直すことが出来ます。たとえ年齢が幾つであったとしても・・・。
本作の主人公は長年高校野球の監督として指導に熱中し、多くの生徒と巡り合い過ぎ去っていった中に、不本意な意思疎通のすれ違いで去っていった生徒が、彼の心に蟠っていました。その生徒との偶然の再会から、改めて過去を顧み、そして現在の己を見詰め直す。
本作が根差すテーマは深遠であり崇高です。
20世紀の末頃に持て囃されたアメリカの詩人・サミュエル・ウルマンの詩「YOUTH(青春)」の一節を思い出しました。
「人間は年齢を重ねた時老いるのではない。理想をなくした時老いるのである。
歳月は人間の皮膚に皺を刻むが情熱の消失は心に皺を作る。」
「人間は信念とともに若くあり、疑念とともに老いる。
自信とともに若くあり、恐怖とともに老いる。
希望ある限り人間は若く、失望とともに老いるのである。
自然や神仏や他者から、美しさや喜び・勇気や力などを感じ取ることができる限り、その人は若いのだ。
感性を失い、心が皮肉に被われ、嘆きや悲しみに閉ざされる時、人間は真に老いるのである。」
本作のフレームワークは、重松清原作に沿って確固としていますが、ただ筋立てが茫漠として詰め切れていないために、感動が喚起しきれず、やや淡々と進行してしまったのは残念です。特に堤真一演じる主人公の現在と過去、その時々の感情の起伏と行動が、終始第三者視点で捉えられているために整然としていて静的にしか見えず、彼を突き動かす滾るような情熱と、その反動としての醒めきった諦観が伝わってこないように感じます。
「余命半年の元生徒と教師の再会-最後に分かり合えた絆の物語」というキャッチコピーから、泣かせてくれることを期待しながら、残念ですが全く泣けませんでした。その点では期待外れでしたが、これまでの人生の後悔を総括してみようと思い至る、その好機にはなってくれました。
人間っていつまでも成長できる
キャスト陣が良い
意外にも高校時代の役者が良かった!
熱血監督の情熱と過ち
赤鬼がただ怖いだけではなく、芯は優しさがある教師像を体現していた。
それでも、生徒の為と思い込んでの言動の数々が、思い違いから一人の少年の青春時代を捻じ曲がっていく展開は痛々しかった。
堤真一は言うに及ばず、柳楽優弥、川栄李奈の若手俳優の演技も素晴らしかった。
厳しい部活出身ならぜひ!
学生時代どうしてあんなに頑張れたのかと思うくらい部活をしていたよね。昭和の部活は体罰、パワハラなんて言葉はなかったなぁ〜と懐かしく。
この歳になって、あの頃の顧問の先生の気持ちもわかるようになって、学生時代を懐かしむ気持ちもあって、、しっかり入り込んで観れました。特に元野球部の方にはおススメです。私は軟弱卓球部でしたけど。
入り込んで観れば奥は深く主人公2人の演技力にかなり揺さぶられると思うのですが、、、表面上は淡々と説明的な表現が多いので途中寝ちゃってる人もいましたね。賛否が分かれる作品なのかな。
過去の若々しさと現在のしょぼくれ感を堤さんが素晴らしく演じ分けていて流石!と感動しました(^^)
同じ日に「ザ・ファブル」を観たので柳楽さんの役柄の違いに役者としての幅は認めるけれど、、上映時期を考えて欲しいと思いました。
ミニマムに濃縮した人生模様
死を迎える時に「悔しい」と言えること
浅いかな。
小品なれど佳品
高校野球部の監督が病院でばったり出会ったのは、甲子園まであと一歩だった十年前に、期待をかけていたのに途中で退部退学していった選手だった。ガンでもうすぐ死ぬ彼と監督の話。
教えていた先生、教えられていた生徒。機会を与えていた先生と、それを勝ち取ったり、戦わずに去ったりした生徒。当時はそんな構図に見えていたものが、年を経て振り返ると違う姿にも見えてくる。
実際に、先生は彼によって再生する。
堤さん、そして柳楽さんの演技がいい。特に柳楽さんは、ちょっとヤンキーな “いい奴” を見事に体現している。
彼が残す家族に言う “無理” が、ひとつひとつ胸に刺さり、「泣くな」とタイトルで言われても、とても無理だ。
派手な映画なら、「彼は、最後の半年間、先生のもとでコーチをし、弱小校に初勝利を味あわせて、亡くなった」といったドラマにしたりするのだろうが、原作は重松清さん、地に足がついた小品なストーリー。
だからこそ佳品になった感じ。
彼の妻を演じた川栄さんも絶妙な役柄。高校時代の彼を演じた堀家さんも見事でした。
観てよかった。
追伸
柳楽さん、野球は下手か〜
小さい頃から名優だから、機会が少なかったかな
高校野球の綺麗事ではない部分の台詞が絶妙
レイトショー鑑賞者3人ってのが残念でしたが、元野球親父的には良い作品でした。
元球児・野球親父に母ちゃん、高校野球好きの方は、チャンスがあれば是非!
話は、先が読めるストーリーですが・・・
高校野球だけでなく、何かに頑張る人に対しては、禁句的な台詞が多いので、◯野連は絶対推奨しない感じ(^◇^;)
『俺達は、監督が甲子園に行くた為の駒だろ!』
『努力は、必ず報われる!?報われたら全員レギュラーになれて、甲子園に行けるのか!?』
それもコレも踏まえて、人は成長して行くとは思いますが、その途中で末期ガンになる元教え子と赤鬼と呼ばれた監督の物語
高校野球のシーンは、しっかりと作ってて、元野球小僧の堤さんのノック姿は様になってて、野球部員も強豪校と弱小校の人選も抜群でした。
高校時代は、それなりに上手い子が演じてたゴルゴ・・・
大人になった柳楽さんは、明らかにやってないの分かりますが・・・
癌に冒された渾身の演技力でカバーするのは、14歳でカンヌで主演男優賞に選ばれながらも紆余曲折どん底を見た俳優さんです。
しかし元AKBの勝ち組・川栄さん〜確固たるポジションを掴みそうな勢いのど真ん中での離脱は、事務所もスポンサーも痛いね。
ただ・・・結婚出産を経て更に化ける気はする楽しみな女優さんである事は間違いない。
竹原ピストルさんの唄が沁みる〜☆4つ
泣けた!
思ったほどでは
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