劇場公開日 2019年7月26日

  • 予告編を見る

「軍隊版「半沢直樹」」アルキメデスの大戦 N Tさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5軍隊版「半沢直樹」

2022年1月30日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

 公開当時に劇場でも観ましたが、ネトフリで配信が始まったので改めて視聴。面白い映画です。
 日本の戦争映画といえば、悲惨な戦場、特攻隊、街への空襲そして広島・長崎の原爆投下が描かれることがお約束ですが、本作はそれらを描かずに新しい切り口で作られたエンタメ作品になっていると思います。
 冒頭に派手な戦艦大和の戦闘シーンを持ってくることで、一気に物語に引き込まれますし、必要以上に戦争の恐ろしさや悲しさを煽るような場面もないので、戦争映画というよりも「半沢直樹」や「下町ロケット」などの池井戸潤作品を観ている感覚で気軽に楽しめます。ライバルの不正を暴こうとするが圧力や妨害がかかって、万事休すというときに協力者が現れて...そのまんまですね。
 気になる点としては、主人公である菅田将暉の演技ですね。終始感情的でオーバーな演技なので観ていて疲れます。周りを固めている田中泯や舘ひろしらのベテラン陣は落ち着きのあるどっしりした演技をしているので余計に悪目立ちします。
 また、時代考証や史実についてもツッコミが入りそうではありますが、そこはまぁ、明らかにフィクションなのである程度は割り切って楽しむべきでしょう。

N T