凪待ちのレビュー・感想・評価
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傑作でした。
初鑑賞から数日経った今もまだずっと余韻を引きずってます。
郁男をはじめ美波や勝美たちが今も石巻の地で生活していると思うくらいに、演者たちはみんな凪待ちの世界の中でその地の人として生きていました。
自分にとって凪待ちは、すぐそばにいる親しき「誰か」の物語になった気がしました。
だからこそどんどん堕ちていく郁男を見てる最中はずっと心がヒリヒリ見終わった後、そこにいる、いた彼らの今、過去、未来にいろんな思いを馳せてしまうんだと思います。
ここからネタバレ有り
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亜弓の殺害現場での絶望した郁男の表情、泣き叫ぶ美波、勝美の「郁男!」と呼ぶ声、迎えにきた勝美と美波に連れられ子供のように泣きじゃくる郁男の姿が脳裏から離れない。
香取君が素晴らしい
映画館のポスターの香取君の写真を見て「香取君はこんな撮り方もできるのか」と驚き、これは映画も期待できると劇場に見に行ったが期待通りの出来。最近の邦画は観るものが少なかったが、久々に映画らしいものを観た。
それほどでも。
たしかに白石監督は、チンピラヤクザを
登場させたらピカイチ。面白い。
しかしながら星5、星4はないですよね。
ファンの方か関係者の方かよくわかりませんが、やりすぎです。あきませんよ。
郁男がなぜあんなに娘や爺さんに
愛されてるかが不明な為イマイチ
引き込まれない内容。ギャンブル依存で
あらゆる金を溶かしてしまう男、郁男。
しかも、寡黙でキレると凶暴。
魅力あるかなあ、この男???
解せない展開のはなしでした。
残念。
救われる・・☆
香取慎吾演じる郁男。半ばまで とことんなダメ人間で
どんどん転落していく。
本当にウンザリするくらいに。
それに絡む人間もほとんどの人が行き詰まり感満載で
救いようのないエピソードが溢れて暗いため、途中までは
失敗したかな・と思うのだが 後半から目が離せないほどに
引き込まれ、最後はあぁ、救われたと思える。
どんなにダメでも誰か許してくれる人、信じてくれる人、もしくは
優しくしてくれる人が居れば良いのに。
それは、夢物語かもしれないけど。
リリーフランキー、大好きな役者さんですが 今回は途中から
何だか中途半端で この役は彼でなくても良かったのでは⁈と
思ってしまった。
香取慎吾は 頑張ってるなぁ・・っ感じ。
「半世界」の稲垣吾郎もそうだけど、SMAPのイメージを
抜け出そうといているのだろう。
吉澤健さん、申し訳ないけど初めて注目しました。
素晴らしかった。
彼の存在そのものが、物語の救いになった。
こういう映画は、受けないかもしれないけど、香取くんを
見るためではなくて、「映画」を見にいって欲しい。
少し侮辱的
あまりにギャンブルと暴力シーンが多く内容はストーリーの半分くらい。
義父と娘にスポットをあてて欲しかった。
あそこまでダメ人間だと飽きてしまう。
見た目をかっこよく(都会的)するとか、もう一工夫欲しかった。
映画としても震災を扱った映画としても星5つ
同日公開の『新聞記者』に話題を持っていかれている感があるが、この作品ももっと脚光を浴びても良い作品だと思います。
個人的には今年公開の洋画・邦画合わせても5本の指に入る作品でした。
石巻での撮影。更に噂によると現地でエキストラを募集したらしく(なかなか集まらなくて苦労したらしい)、風景や雰囲気が圧倒的。
何かを喪失してしまった人たちを、切なく・あたたかく描写していて心が揺さぶられました。
震災というものを全面に押し出さずに(町が石巻である事も劇中ではほぼ触れられない)、震災をバックボーンに感じさせる手法も素晴らしい。
最後は穏やかな気持ちに
白石監督の今までのイメージとは違う、心に沁みるヒューマンドラマ。
慎吾くん演じる主人公郁男。
最初はそのダメダメぶりに「ホンマ、ろくでもないなぁ」と思ったけど、根は真面目で正義感もあるし、優しいし愛もあるし、恋人へのちょっと甘えた声とか母性本能くすぐられるし、
ダメな奴だけど見捨てられない亜弓の気持ち、彼に懐いている美波の気持ちが解る。
これは、慎吾くんが演じることで郁男のキャラクターが色付けされてるところが大きいと思う。
「人の優しさが痛い」
慎吾くんがインタビューで語っていたこと、すごく解る。
周りの人たちが手を差し伸べてくれる優しさ、郁男は自分の弱さ愚かさにどうしようもないやり切れなさを感じてるから
人の優しさが痛くて逃げちゃう。その感情、表情にすごく出てた。観てて苦しくなった。
とにかく、勝美さんがいい!
この作品に深みを持たせてくれているのは父親の勝美役の吉澤健さん。
はっきりと描かれていないけど、彼の人生にすごく惹かれる。前科って、組長の命を助けたって、過去が気になる!
そして、気難しそうな勝美さんが愛情深くて泣ける。
慎吾くんのイメージを壊して、闇の部分を引き出した白石監督の手腕と脇を固める俳優陣がすごい。
最高でした!
恋愛モノでもアクションでもコメディーでもなく、決して明るく楽しいストーリーではないのに、観ていくうちにどんどん引き込まれ、全てのキャストが記憶にしっかり刻まれる…そんな映画でした。今まで演じてきたのとは全く違う役柄を、慎吾くんが全力で演じ切っていました。思わずいつもの調子で慎吾くんと書いてしまいましたが、くん付けでもちゃん付けでもない、俳優 香取慎吾の存在を改めて強く印象付けた映画になったと思います。
本当の優しさって…
この映画を観た友人が、あんな人 映画だから助けてくれる人がいるだけよ!とえらく憤慨していたけれど、私はちょっと違うと思います。自分の弱さ、愚かさを知っている人は本当に優しい強い。
そういう人って多くを語らずとも、同じ傷を持つ人にはテレパシーの様に、その優しさが響き伝わるものだと感じます。だからこそ、手を差し伸べてくれる人がいて、どんなに理不尽でも、人生を変えてはくれないけれど、寄り添ってくれる。イクオの人生は極端かもしれないけれども、津波で全てを失った石巻の方々の生活とがリンクするようで。あそこまで復興できたのは、同じ痛みを持った同士の優しさと強さではないかと思いました。日々の生活と仕事に追われ、下を向きかけていた私に、もう一度頑張ってみよう!と、静かな勇気を与えてくれた作品でした。そして何より、慎吾ちゃん、ブラボーでした!
人はどこまで転げ落ちるのか
映画が好きだけど、邦画が面白くなくて洋画ばかり観てる人に観て欲しい。こういう映画を大切にしていかないと。
内容は男がギャンブル好きな男がどこまでも転げ落ちていく話。あれだけ負の連鎖が続くと主人公じゃなくても荒れるはず。ギャンブルが彼を救ってたし、ギャンブルがあって良かった。
香取慎吾さんだけでなく、宮崎吐夢さんや吉澤健さんの演技が光ってた。 これからの日本映界に幸あれ。
失うことで得るものもあると信じたい
ノーマーク作品でしたが、評判がよさそうだったので、映画の日を利用して鑑賞してきました。スロースタートで序盤はじっくりと登場人物の人となりを描いているのはいいのですが、やや退屈な印象を受け、この作品のどこがそんなに良いのかと疑問を感じました。しかし、物語が大きく動き出すと様相は一変し、話の先が気になってしかたなく、いつのまにか作品世界に吸い込まれているようでした。
というのも、ギャンブル依存のキング・オブ・クズの郁男から目が離せなくなったからです。自暴自棄になっていく彼の様子に胸が締め付けられるようで、物語がどこへ向かっているのか、どのような着地を見せるのかが気になりました。ひょっとしたらなんのオチもないまま終わるんじゃないかとさえ思えました。
しかし、終盤で、暴力団の軍司、勝美の漁船、美波との関係などの伏線を回収し、郁男の変容が見て取れ、涙腺崩壊。やられました。主演の香取慎吾さんは、不器用で弱い男を迫真の演技で魅せ、娘役の恒松祐里さんも郁男を慕う思いが見え隠れするいい演技でした。中でも秀逸だったのは勝美役の吉澤健さん。彼のいぶし銀の演技がこの作品を重厚で見応えのあるものにしていると感じました。
本作を鑑賞して、何をしてもうまくいかない、苦しくつらいことばかりの日々でも、それが新しいものをもたらすこともあると信じたいと思いました。郁男に訪れた新しい家族の絆が、荒れ狂っていた彼の人生に穏やかな凪の日々をもたらすことを願わずにはいられません。それは美波にとっても、勝美にとっても、石巻で暮らすすべての人々にとっても同じです。勝美の言葉「津波のせいで海がだめになったんじゃない、津波のおかげで新しい海になったんだ」が今でも胸に響いています。
頑張りは認めるが・・
再生という意味で、一月に見た「夜明け」に
似ている、が、こちらの主人公は、ギャンブル依存で、そんな自分に苛立ちを抱えいるとんでもないクズ野郎である。
家族の金を盗みギャンブルにつぎ込む。やめようとして、住む場所を変え、日々の生活を変えようとしている。
中年の身体付きになった慎吾は、クズ野郎を頑張って演じている、が、しかし彼自身の?人の良さなのか、こちら側の感じ方なのか、全くのワルになり切れない優しさが残っている。ま、だからこそ、ギャンブル依存のクズ野郎にでも、見捨てずに温かな手を差し伸べる人たちがいるって言う設定なのか!?
そんな点て、リリーフランキー演じる役回りは、いったい何なんだろう。とても中途半端で、映画としての説得力が無いところが残念。
クズだけど、、
本当にクズ男です。
ギャンブル、酒、暴力
でも完全なクズではないらしくてその辺を香取慎吾が上手く演じてました。
復興が宮城県ですので震災と言うことになりますが。
被害の大きさより完全な復興に向けて生きている力強さが普通に感じられて。
クズ男の中にある表現できない芯が消なければ少しはまともな人間になるのかもしれないです。
いろんな人へエール
途中まで平凡?な日常のような画面でしたが、ずーっと引き込まれて見てしまいました。暴力シーンが苦手なのでそれになった時は少し集中切れました。
ちょっとストーリーを勘違いしていて主人公が恋人?を殺した犯人を追い詰めると思ったら違いました。犯人は殺人前にわかってしまうかも。意外な衝撃はエンドロールです(あくまでも私的感想)。
○○カメラマンとあったので本物でしょうとが映像リアルでした。結末はそうならなきゃと思って見ていてもここまて見て来て感情移入もあり涙が出ました。映画の中ながら家族には幸せになってもらいたいと思いました。周りはもちろん演技派の俳優さんですが香取さんうまいですね。ドキュメンタリーを見ているようでした。ギャンブル依存はこれでもかと落とされないと、落とされてもやめられないんですね。リアルでした。
見終わった人から「よかったね~」とネタバレです。感想人それぞれなので、気持ちが沈んでがんばれない人にもオススメです。☆4.7です。機会があったらまた見たいです。
優しさの痛さ暴力の哀しさ
郁男という人物を真摯に丁寧に演じ、繊細な感受性で受け止め、30年培って来た実力と才能で表現している香取慎吾君。
どの作品でも彼の演技力は高く、純粋にその役に同化してていて好感を持っていた。
本作では白石監督の実力によってより深く激しくその演技力をさらけ出されたと思う。
また彼に降りかかってしまったSMAPの悲劇、深い傷を負った後でもあり、悲しくも一層深みが増したと感じる。
暴力を振るうほど哀しさが深まり、どうしようもないろくでなしでもその心根の優しさに人は優しさで応えてくれる感涙の映画。
(震災復興の人々に寄り添ってもいる作品であるにも拘わらず、在京キー局は完全にスルーしている状況に怒りを通り越して呆れるし情けない)
前に進むことは容易じゃない
これでもか、、というほどサイテー続き。こうなると何度かチャンスがあっても前に進むこと上を向くことは容易じゃない。ずっと「どうか・・」と祈りながら観ていた。
大馬鹿で本当にどうしようもない郁男。でも、性根は優しい。だから見捨てられない。大きな背中なのに、後ろ姿は不安げで小さく感じる。
伏し目がちな表情から、ギャンブルが絡む時、殴りかかる時、一変する表情は狂気が入り交じって怖くも、ドキドキしてしまう。
予告編を観ると乱闘シーンばかりに感じるが、実際はそんな暴力的な印象は薄い。そういったジャンルが苦手で敬遠する方がいたら勿体ない、良い映画。
宮城県石巻市が舞台。エンドロールまで多くの方々に観て欲しい映画でした。
自然と涙がこぼれました。観終わったあとはスッキリした気分です。5年...
自然と涙がこぼれました。観終わったあとはスッキリした気分です。5年後10年後の郁男をみてみたい。登場人物の演技が素晴らしかった。
香取慎吾の映画作品の中で1番☆
凪待ち観了。TOHOシネマズ梅田満員。2度3度生きろととある人が言ってから言葉が刺さって抜けなかった。まず監督に謝りたい。凄い先入観を持っていた自分にちょうどいい暴力感だったと。観終わった後の爽快感。主人公が1番素直な行動をしているのでは。それが慎吾でよかった。最後の水中映像が印象的。
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